わくわくするもの.blog

わくわくする、ひと・もの・こと。
ゆるゆる、私の心で感じたこと。。
ここでの皆さんとの出会いにも、わくわく・・・。

切ない傑作絵本

2018年09月12日 | 森のとしょかん
 こんにちは。今朝は涼しいを飛び越して、
ちょっと寒い取手です♪

 秋物のお洋服をださなきゃ・・・。
出勤前の夫・カオニャオさんにお願いして、
私ではなかなか出せない押し入れの2階部分に
2重に積み上げられた、重いおもい茶箱の
上の部分を、床に降ろしてもらいました。

 朝食を済ませたところで、長男コメゾウ
「さっ、ワクゾウ。一緒にご飯食べようっか」。
「うん」。・・・二人で、押し入れへ。
「うん?ご飯食べたばっかりなのに??」と
不思議に思ってのぞいてみると・・・。
押し入れの2階の部分に登って、茶箱を
お店のテーブルにみたてて、積み木や
コンロ・ままごとセットや、木のお野菜たち、
お客様用の椅子まで置いて、お店屋さん
ごっこしていました。
 こどもたちの想像力に、圧倒された朝でした😍

 ままごとが終わった、長男・コメゾウ。
「ねえ、これ読んでー」
持って来た本は、私が大・大・大好きな、
中谷千代子さんの絵本💓

 「ペリカンせんちょうのこうかい」
 庄野英二 作 
 中谷千代子 絵
 金の星社 1977年

 絶版しかも、もうほとんど入手不可。
アマゾンの中古でも、ヤフオクでも買えない
レア絵本となってしまったことが、なんとも悲しい。
私の中では、庄野英二さんと中谷千代子さんは
ゴールデンコンビ(中谷さんは岸田衿子さんと
「かばくん」始めとする名作を多数描かれて
いらっしゃいますが)♪
こんなに素晴らしい絵本が、もう世の中に
出回っていない。
つまり、今&未来の子どもたちが、見る事も
読む事もできないのだなんて・・・。
中谷ファンとしては、胸が痛みます・・・😢
 というか、そういう絵本が多すぎます。

 今回は、内容も書きますね。
おしゃれなペリカンせんちょうが、
12の違った色のボーダーシャツを着た
12の異なる動物たち(「クルウ」)と、
12の異なる港町のしまへ旅するお話です。
あっ、ごめんなさい。
1匹だけ、真っ白なシャツの動物もいます😓
その12の異なる港町は、12の異なる
色の町であり、12の異なる国の町であり、
12の異なる魅力に溢れた町なのです。
ペリカンせんちょうは、毎回、訪れる町の
色の服&ちょうネクタイに変えます。

 とってもシンプルなお話です。
レモンいろの町で、レモン色の乳牛のお乳を
絞ったら、レモン色の牛乳がでてきたり、
チョコレートいろの町にぞうと同じおおきさの
ぞうのチョコレートがつくられていたり、
ぶどういろの町では、ぶどうを摘んで汚れた
手を川に洗いに行くと、川底の砂がすべて
アメジストだったり・・・。
庄野英二さんの美しく、子どものみならず
大人のわくわくも刺激するような輝く感性が、
心の琴線に触れます。
ゆるく優しく美しい色の中谷千代子さんの
絵が、さらにさらに、想像・創造力を
かきたててくれます。

 これほどの素晴らしい本が、どうして重版されずに、
消えて行ってしまったのでしょうか。
私の感性が、あまりにもマイノリティだから?
本当に、本当に、悲しくなるほど、美しい絵本です。
もしも皆さんの町の図書館にこの絵本があったら、
ぜひとも、お子さんといっしょに、あっ、もちろん、
おひとりでも、手に取って読んでみて下さい。
私は、さきほど、坂本龍一のいろんなアルバムを
シャッフルしたものを聴きながら、再度読みました。
わくわくと、切なさが入り交じった不思議な感覚・・・。
 でも、夢の中ではこの絵本の中の町に行けるかも😍

<3歳ごろから、海、異文化、動物>

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