ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【演】オペラ「トゥーランドット」

2007年07月31日 22時13分59秒 | 演奏記録
オペラ「トゥーランドット」プッチーニ作曲
全3幕 イタリア語原語上演字幕付
2007.7.29(日)18:00開演, 札幌サンプラザコンサートホール, 入場料4000円
指揮 市ノ瀬弦, 演奏 オーケストラ・アンサンブル・ブリランテ, パート 2nd Violin
キャスト トゥーランドット 本田園子, カラフ 石田晃大, リュー 岩淵久乃, アルトゥム皇帝 山本秀樹, ティムール 葛西智一, ピン 小川聡, ポン 平田隆男, パン 古城一樹, 官吏 石田久大

・昨年の「友人フリッツ」が終わる頃、次回はトゥーランドットだと聞き、へぇぇ~、そりゃまた大変なことですねぇ~、と全く他人事でした。そうして練習がはじまった頃に顔を出し、弾いてみると案の定全く歯がたたず。こりゃアカン、と出演をゴネていたのが、結局出ることに。こんな私でも誘ってもらえて感謝しております。どうもありがとうございます。
・今回のオケ編成はプログラムによると、Vn1-4,Vn2-3,Va-5,Vc-4,Cb-2,Fl-3,Ob-3,Cl-3,Fg-1,Hrn-4,Tp-3,Trb-3,Tub-1,Per-2,Hp-1 計42名 これに加え舞台裏のバンダが金管中心に約10名。昨年のフリッツから残っているメンバーは、私を含め10名ほどしかおらず、昨年から見るとほとんど別の団体です。前回の時点でもうこれ以上はオケピットに入らない! という感じで、それから今回はさらに約10名ほど増え、絶対無理!! のはずが、なんと入ってしまいました。この状態でいたらエコノミークラス症候群になるんじゃないかという、もちろん凄まじい狭さですが。お隣との楽譜同士は重なりあい、G線で弓先だと右の奏者を殴り、弓元だと左の奏者に弓が突き刺さるような状態。よく怪我人が出ずに済んだものです。椅子はどこにでもある折りたたみ式のパイプ椅子で、この狭さになると背もたれがかなり邪魔で無駄なスペースをとることがわかりました。背もたれ無しの丸椅子とかベンチ(?)か何かにすれば、もっとスペースが取れそうです。そこまでして入らなければならない状況に遭遇したくはありませんが。当日は涼しい天候だったのが、ちょっと救い。
・過去の演奏でしんどかったといえば、くるみ割り全曲、エリア、ヴェルディのレクイエム等がありますが、それらに匹敵する曲の長大さ。テンポがほとんど一定ではなく、伸びたり縮んだり目まぐるしく変わるという点では一番大変だったかもしれません。それに対して5回ほどの練習参加回数で臨まねばならなかった結果、結局本番まで曲全体を把握しきれず未消化の部分が多々ありました。という訳で、弾くのに必死で、歌も含めた演奏自体の出来云々について細かいことはよくわかりません。曲が止まってしまうような大事故は起こりませんでしたが、一部、10小節ほど歌がまるまるスポーっと抜けてカラオケ状態で、指揮者必死の口パクになった場面があり、冷や汗。その他、各奏者に『ミスった箇所を申告せよ』なんてアンケートを取れば、天文学的な数が集まるのではないでしょうか(なんて書くと失礼か)。少なくとも自身のミスは数え切れないほど。また、1幕でのアリアが終っての拍手ポイントで拍手が起こらずどうなることかと思いましたが、3幕の「誰も寝てはならぬ」などでは盛大な拍手があり、一安心。1幕は必死に弾くうちに、えっ!? もうおしまい?? というほどあっと言う間に終りました。2幕、3幕と進むうちに体感時間は伸び、3幕では集中力が切れかかるなか、リューのアリアやフィナーレにグッときつつ、どうにか幕へ。
・『予算の都合』とのことで、舞台装置[写真]も歌の衣裳もかなり簡素なものに。しかし舞台の出来を妨げるものではなかったと思います。カラフの衣裳が一部で話題に。
・大きな会場のオケピットであれば、指揮者もオケも客席からはほとんど見えませんが、今回は、ステージ際の私などは肩から上がステージ上に突き出た状態で演奏。客席から見て邪魔じゃないかと心配でしたが、あとから聞いてみると、そう気になるほどではなく、オケの弾いている姿や指揮者の熱くしなやかな動きも見ることが出来、かえってよかったようです。
・バンダとの連携はビデオカメラにより。一応カメラを通して "見えて" はいるのですが、微妙なニュアンスまでは伝わらないらしく、歩調を合わせるのが難しく感じました。指揮からの情報の伝達は映像だけではない、ということでしょうか。工学的に興味ある問題です。また、リハにて「もっと音量を!」とのことで、バンダは起立して演奏することに。立つだけでずいぶん音が変わるものなのですね。なるほど。
・終演後の、ゲンゲン(指揮者)のシメのお言葉より。「これまで10年ほど音楽活動しているが、こんなに素晴らしい舞台はなかった!!」 『アマチュア団体でトゥーランドット上演』という無謀とも思える企画を、このレベルで実現できてしまうとは、人間って素晴らしい。
・舞台をど真ん中で背負う位置での演奏だったので、本番中舞台でどんなことが起こっているのか全く見えず、悔しい思いをしました。振り向いて見入るわけにもいかないし。映像を見るのが楽しみです。
・客数約450名[目測]:ほぼ満席。立ち見なし。オペラを観るなんて初めてだったうちの母親も「おもしろかった」と喜んでいました。このように、オペラは初、というお客さんも結構いたのではないかと思いますが、皆さんに喜んでいただけたようでよかったです。当初、4000円の入場料はちょっと高く感じ、抵抗感がありましたが、これなら満足してもらえる内容だったと思います。その他、多かった感想は「オケがよく鳴っていた!」 反響板無しでステージ下での演奏なので音響的には良くない条件がそろっていたのですが。なんなんだろ。

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8 コメント

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トゥーランドット (ゆう)
2007-08-01 22:30:58
お疲れさまでした。
とっても良かったです!!
フィナーレでは涙をこらえるのが大変で・・「感動」ということを改めて体感しました。
また機会があったら見に行きたいと思います。

隣の席の方が「指揮者が若くてカッコイイ!」と盛り上がっていましたよ~♪
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> ゆうさん (ぴかりん)
2007-08-01 23:02:13
出演者全員に見せたくなるようなコメントありがとうございます。

私はちょこっと参加しただけですが、団員の皆さんは並々ならぬ苦労があり、このような言葉を聞くと、喜びもひとしおだと思います。今後ともご贔屓に~♪





> 指揮者が若くてカッコイイ!

> 指揮者が若くてカッコイイ!

> 指揮者が若くてカッコイイ!



(*´∀`*)ノ ゲンゲン~見てる~~?(見てねーか)





P.S.結局スープカレーは…??
返信する
スープカレー (ゆう)
2007-08-03 13:44:13
食べましたよー!
具が大きくて食べづらかったけど、美味しかったです。
あと、札幌駅でしか売ってないという駅弁(寿司とお茶漬けのセットみたいなの)も美味しかったです。

ところで、私も楽器を持っているのでオーケストラには憧れているんですが、仕事との両立を考えるとなかなか始められなくて・・・何か秘訣があれば教えてください!
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> 札幌駅 (ぴかりん)
2007-08-03 21:11:30
カレーを堪能されたようでよかったです。
札駅といえば昔、チーズケーキが噂になってましたが、
http://www.rakuten.co.jp/tetuojisan/
これか。もう無いのですね。。。

>両立の秘訣
大前提として、「仕事をしつつ、オケにも休まず出席しつづける」という完全な両立はほとんど無理だと思います。皆さん諸事情あり、練習をポツポツ欠席するのが通常です。

これを踏まえて、もし札幌近郊にお住まいで仕事が決まった曜日に休みなら、その曜日に練習日がある団体を探してみる。また遠方の場合でも、私も札幌のオケの団員になっているように、入団可能です(ただし管楽器だと練習参加が少ないと難しいです)。
または、先日の夕張のように一発オケの募集があったら参加してみるという手もあります。機会は少ないですが。

あんまり秘訣になってませんが、他にも聞きたいことがあればどうぞ~♪
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ありがとうございます (ゆう)
2007-08-06 20:40:46
参考になりました~
自分に合った団体があればいいけど・・・探してみます!
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どういたしまして (ぴかりん)
2007-08-07 20:09:19
いつかどこかでご一緒するのを楽しみにしてま~す♪
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みちゃった!!www (ゲンゲン)
2007-08-09 22:24:56
こんばんは!!
音楽の原点と言いましょうか、皆さんと共に音楽できて素敵な北海道の夏でした。
また、今後ともよろしくお願いします!!
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> マエストロ (ぴかりん)
2007-08-12 23:02:09
ゲンゲンさんの指揮はいろいろ勉強になります。その技、盗めるようがんばります。
ではまたよろしくお願いしま~す♪
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