よりによってこの暑い8月、それもお盆を挟んで初めて来日するとは、と友人のドイツ人夫婦の計画には驚いた。
直接の影響はなかったが、滞在中に宮崎沖で大地震、更には9日金曜日には神奈川で別の地震と大変なことになった。
今、お二人は京都にいるが、一度東京に戻り成田から沖縄に飛ぶ。
その日にちょうど台風5号が東北地方を襲うことになっているので、これも心配。
沖縄では1週間滞在して、奥さんはスキューバーダイビングを楽しむらしい。最近スキューバの事故が頻発しているので、そのことは言っておいた。
「私は決して一人では潜らないので大丈夫」とは言っていたが。
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では認知症チェックもかねて東京旅行を振り返ってみる。
DAY 1 (2024年8月6日)
(1)朝、家を出る。最初は町中までバスで行き、地元で有名な菓子屋でお土産を買って、そこから駅まで歩いて行こうと思った。しかし日差しの強さに怯み(ひるみ)、駅までバスに乗った。お土産は新幹線の乗換駅で買うことにした。結果的にありきたりのお土産になり残念だった。
(2)新幹線乗換駅で途中下車してランチを食べようと思った。しかし以前のんびりしていて新幹線の事故に遭遇し6時間以上その駅で足止めを食らったことを思い出し、早め早めに移動することにして、すぐ新幹線に乗った。ランチはお弁当にした。普段飲まない500ccの缶ビールを買った。いつもは350cc。
(3)新横浜で降りて新しくできた新東横線に乗り新綱島へ。ここでクライアントと会ってしばし歓談した。綱島駅と新綱島駅は歩いて3分もしない距離にある。随分と便利な街になったものだ。TSUTAYAが入っているビルがあったのでのぞいたらスターバックスが併設されていたので、そこで一服した。お客さんも渋谷かと思うような洒落た客ばかり。綱島のイメージがガラッと変わった。年内でコンサルの仕事は卒業したい、という大事なメッセージを伝えたら、「そんな気がしてましたよ」、と言ってくれた。
これで一件落着。
(4)ホテルは東急ステイ日本橋。楽天で予約した。自分で予約しておきながら私は以前泊まった茅場町の東横インと勘違いしていた。新幹線の中で間違いに気づき、事なきを得た。
(5)ということで東京駅ではさっさと地下の総武線プラットフォームに降り、千葉行かなにかに乗って隣の新日本橋駅で降りた。ホテルはそこから歩いて5分ほど。近くて便利だ。もちろんコンビニも近くにある。
(6)東急ステイホテルは20年近く昔、渋谷の道玄坂の頂上にあるホテルに泊まったことがある。いろいろ揃っていて便利だった記憶がある。知り合いの米国人にも薦めて感謝されたことがある。日本橋のホテルもその頃にできたのだろう。というのも、設備がいかにも20年前という代物でとても最近できたホテルとは言えなかったから。なにより驚いたのが室内WiFiがなかったこと。代わりにイーサーネットの口とケーブルがあった。今どきイーサーネットケーブルでインターネット接続をする人などいないと思う。このあたり東急ステイのマネジメントはどう思っているのだろう。エアコンはダイキンの小型のもので悪くはなかったが、やはり温度調整が難しくなかなか寝付けなかった。
(7)夜は室町方面にフラフラと歩いていった。室町コレドの中にある北海道厚岸という北海道料理の店に入った。料理、店の雰囲気、いずれも満足。
DAY 2 (2024年8月7日)
(1)朝早くドイツ人夫妻が泊まるホテルへ移動。お台場の高級ホテルだ。私のためにこの日の夜は部屋を取ってくれた。20年ほど昔、ちょうどユーロが導入される頃にドイツに旅行し、彼らの自宅で食事をごちそうになったことがある。今回はそのお返しという訳だ。二人とも日本は初めて。
(2)知り合いのA氏(日本人)が車を出してくれたので、彼の運転で東京観光を始めた。最初は渋谷。交差点や宮下公園をうろうろと歩き、最後はSHIBUYA SKYに登った。私も初めてだった。あいにく曇り空で富士山は見られなかったが、東京は問題なく全望できた。曇り空ということは熱中症を危惧した自分としては大いに助かった。
(3)ちなみに今回、ガソリン代、高速代、駐車料金、食事代、すべてドイツ人夫婦が負担してくれたので、思いもかけずただで東京観光ができた。この日のホテルも当然彼ら持ちだ。
(4)渋谷をあとにして西に向かった。まずは経堂の駅ビルでランチ。すごく立派なビルでびっくりした。私は錦糸町を第二の故郷と思っているが、やはり西側も魅力的だ。道は狭くて入り組んでいて、運転は大変だが。
(5)次は豪徳寺。有名な猫のお人形さんと対面。奥さんは猫が大好き。うってつけの場所だった。ちょっと大きめの猫人形を買っていた。
私も買いましたよ。小さいのを。
(6)最後は下北沢。散策をした後、焼き鳥屋で夕食をいただいた。途中雨がぱらついてきたので、ダイソーで傘を2つ買った。食事中に雷雨が襲ってきて大変なことになった。しばらくしてちょっと小降りになったので慌てて駐車場へ移動し、この日の観光は終了。知人にホテルまで送ってもらった。
(7)ホテルで寝ていたら、雷がとんでもない大音響で襲ってきた。早めに帰ってきたラッキーだった。
DAY 3 (2024年8月8日)
(1)この日もやや曇天。朝、ホテルのレストランでお二人と朝食。二人とも少食だ。私は普通。もう少し食べてもよかったかな。
(2)A氏が車で迎えに来てくれた。まずは湾岸を飛ばしてまずはみなとみらいへ。ランドマークタワーの地下の駐車場に車を停めてドックや日本丸を見る。次は横浜中華街。少し早めのランチを取る。由緒ある店だ。店の人はみなさん中華系の人。全ておいしくいただいた。
(3)食事の後中華街を散策。関帝廟で写真を撮る。車に戻り東京へ向かう。浅草寺の正門で降ろしてもらい、A氏とはここでさよなら。お疲れ様でした。
(4)浅草寺の雷門で写真を撮る。その後仲見世通りをそぞろ歩き。混んでいる。お寺の中にも勿論入り写真をパチパチ。
(5)その後、西にある合羽橋に向かう。途中地下に降りたところにあるカフェで一服。西に向かうと西日をもろに浴びた。太陽に向かって歩くことはドイツ語で "in die Sonne" とか言うのかと聞いたら、正しくは "durch die Sonne" だと教えてもらった。太陽を背にして歩くのは "in den Shatten" ということも教わった。ついでにエレベーターは "Aufzug" 、エスカレーターは "Rolltreppe" ということも教えてもらった。ちょっとしたドイツ語講座だ。
(6)しばし "durch die Sonne"してやっと合羽橋通りに到達。いろいろと店を見たが、思ったほどは混んでいなかった。これは渋谷交差点でも気付いたが、猛暑のせいか人出が少ない。途中骨董屋があった。奥さんは日本の骨董を買いたいと言っていたので早速のぞくことにした。奥さんは一つ気が惹かれたものがあったが値段が高いことと、持ち帰りが大変そうなので諦めた。
(7)合羽橋通りでタクシーを広い東京駅に向かう。丸の内側で降りた。ここも思ったほどは観光客がいなかった。駅を左右対称の形でフレームに入れて写真撮影。ウエディングの写真をスタッフに撮ってもらう新婚さんがいた。旦那さんがお嫁さんを抱き抱えて撮っていたが、重くないの、と心配になった。嫁さんはご機嫌だったが、東京駅の正面でこんなポーズを撮る勇気には恐れ入った。
(8)地下に降り、米沢牛を食べされる店で夕食をいただいた。奥さんは和牛重をいただいたが、ご飯をガーリックライスに変えてもらっていた。500円追加でOKだったのでよかった。
(9)食事後、八重洲口でタクシーを拾ってホテルへ帰った。私はこの日はまた東急ステイに泊まることにしていたので、お二人とはホテルでお別れとなった。翌日は京都に向かうことになっている。
(10)東急ステイに再度チェックイン。かるくビールを一杯飲んで就寝した。疲れたが、無事東京案内の大役を務め終えることができてよかった。熱中症で倒れることもなかった。感じたのはドイツ人は意外と丈夫というか頑丈だということ。音を上げることもなかった。お二人とももう65歳を超えていたけど。
DAY 4 (2024年8月9日)
(1)この日は昼A氏ご夫妻と寿司屋に行くことになっていた。前日まで車を運転してもらったA氏だ。昼は寿司なので朝は何を食べるか迷ったが、平日なのでちょっと足を伸ばして江戸橋の近くの立ち食いそばのそばよしに行った。
ここはタモリが日本で一番美味しい立ち食いそばと評価したといわれる店。確かにおいしい。特につゆが美味しいが、麺もいいよ。ただ平日しかやってないのが玉に瑕だ。
(2)昼の会食を終えてホテルに戻る途中、八重洲地下街のユニクロに寄って下着のパンツと靴下をゲット。そのあとホテルに戻って身軽になって、今度は日本橋の飲み屋に向かう。昔の留学生仲間との飲み会だ。三人で楽しく夜の一時を過ごした。途中、突然スマホが鳴り出した。地震アラートだ。店の中の客のスマホや携帯が一斉になりだし、壁にかけてあった大画面のテレビでも速報が流れた。ちょっとびっくり。しかし大した揺れではなかった。早めに切り上げてホテルに戻る。この年になると、二次会というのはしんどいので、もうやらない。
DAY 5(2024年8月10日)
(1)東京観光を終えて帰宅する日だ。
宮崎沖地震と前日の神奈川の地震を受けて南海トラフ巨大地震の注意が出たので、帰宅の経路をちょっと考えた。報道では東海道新幹線は遅れや徐行運転があるかも、とあったので長野経由で変えることを考えた。つまり北陸新幹線を使うということ。長野には行ったことがないので下車して観光するのもいいかなと。
ということで朝早く東京駅に向かい、チケット購入画面で早速長野方面の新幹線を調べた。驚くことに全てグリーンも含めて満席だった。おそらくお盆の帰省客に加えて私みたいなことを考えた客が殺到したのだろう。
仕方ないので東海道新幹線に切り替えて調べたら、直後の便で1席だけ空いていた。移動中に大地震が起きるリスクはゼロではないが、もう一泊するわけにもいかないので、このチケットを買った。それで無事帰宅できた。
やれやれ。
おわり。
ということでなかなか密度の濃い東京観光というか東京出張だった。
ここで一つ大きな決心をした。それはコンサル業を含め、仕事を年内で辞めて完全にリタイヤすることだ。
ここ数日というか数ヶ月考えていたことではあるが、なぜかこの東京出張の最中に「もういいか」という気持ちになった。
ということでお世話になっている税理士事務所にどうやって商売を畳むのが一番いいか、この連休明けに聞くことにした。
人生の転換期。これだ!
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