
カルチェ。クオーツ。
珍しいアラビア数字です。1・2・3のロゴデザインがころころとして面白い。
ウラブタは2本のネジで固定されてある。
1,2ミリのドライバーを使い分けてあける。
ケースは銀に金メッキされてあるマストシリーズだ。
磨き粉をつけてごしごしとこするとメッキがはげるので要注意。
地肌の銀の色合いもきれいなので磨きすぎてクレームになった事は一度もない。
ぼちぼち帰省の連絡が入ってきます。
京都に里帰りの間にどこかで一杯のお誘いだ。
オヤジが久しぶりに家庭に帰ると愛犬にかまれる。
「オヤジ!臭いの。いつまでいるの?」嫁さんと娘の会話がこれ見よがしに聞こえる。
オヤジの居場所がないのだ。
可愛い、愛くるしいキズモのような娘がいきなりグレムリンに変身している。
早い女の子で小学高学年になると「オヤジ大嫌い!さわらんといて!」
オヤジはこの変貌ぶりにオロオロするだけだ。
私の家庭も同じ。「学校の教育が悪い」「母親のしつけが悪い」「日本だけの現象だ!」などと友人を捕まえて愚痴っていました。
ある年の正月休暇。
例によって初売りの運転手。
「京都大丸」さんの駐車場は狭いので産業会館に停める。その後、高辻通りを東に河原町を北に上がって「高島屋」の駐車場へ向かう。
客待ちタクシーとのバトルを勝ち抜いて駐車場へたどり着く!
店内の売り場の壁にはずらりと並んだ荷物係りの親父たちが張り付いている。
空いているスペースを探して隙間に入り込む。
時折、娘たちが買い物の戦利品を預けて再び戦列に復帰。
「おやじ!いつまでいるの?」先日聞いていた次女がやってきた。
「お父さん。もうちょっとまっててな~。あと72時間な!」ドキッとした。
72時間後には新幹線に乗って成田へ向かう。娘は私の持ち時間をカウントしていたのだ。
新幹線のホームでお母さんはいつも泣く。一緒に自分たちも泣いてしまう。
3人だけのつらい時間がまた始まるのだと思うと悲しくなるのです。家族全員がそろうと嬉しいのだけどそのあとがつらい。
嫁さんと娘で灯油を買いに行く。電球が切れたら自分で交換する。ブレーカーが落ちたら真っ暗になった部屋に恐る恐るブレーカーを探す。
頼りになる「お父さん」はいないのだ。
可愛い「キズモ」はまだ心の中に生きているのだけど複雑。優しい言葉に出てこない。
「オヤジはいつまでいるの?」問いかけは別の意味があったのです。
つらいのは私だけではないと初めて気がついた。へたれのオヤジでした。
当時は「家族全員がそれぞれ何かと戦っていたのだ。」
出発の日新幹線のホームで「ふたばの豆餅」を差し出された。
「オヤジが好きな豆もち!。」行列にならんで買ってきてくれたのでしょう。まだ暖かい。
新幹線の車中でも飛行機の中でも食べられずにとうとうホテルまで持ってきてしまった。
暗い読書も出来ないホテルの部屋で固くなった「豆餅」を食べた。最高の思い出です。
オヤジ代表!福島第一の「吉田昌朗」前所長。大阪の御出身、関西人だ。私と同じ歳の56歳。
一日も早く回復して活躍していただきたい。
彼は福島、私は岩手。彼は関西「花さかじじー」組合のヒーローです。
「消費者利便のため!」に命をかける人がこの国にはまだまだいるので安心した。
明日12月14日は討ち入りのために工房はお休み。