京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「不器用な時間」

2024-08-02 15:09:33 | 時計修理

下駄箱が届いた。組み立てに2時間近くかかりました。合板なのでネジが効かなくなるのでその度に木工ボンドとシュレックで補強するのでさらに時間がかかりました。中国製なのでその辺は織り込み済み。ネジが効かない古い掛け時計の修理方法が役にたちます。

昔子供のころアメリカ製のプラモデルで戦艦「ミズーリ」を思い出します。日本製ミヤタと比べてはるかに雑な作り方でした。バリと部品の区別がつかない。船の甲板と下の部分が合わない。このままでは「ミズーぃリ」で沈む、初めて粗悪品にチャレンジしました。こんな国に私達の親は負けたのだ。アメリカ製品のおかげで不器用な私が時計の仕事ができる、中国製品に寛大になりました。

中国製品が来ると無条件でムーブメントを取り出してケースを洗浄します。旋盤グズが残っているので洗う。洗わず修理だけで渡してしまうと後でグズが内部に入り込んでクレームになります。欧米のセカンドブランドの時計はほぼチャイナ産なのでさっさとやっつけてしまいます。

今回も説明書に書かれていない部品やネジが残りました。「えいっ!ネジも多めに入れてやれ~❗」というサービスなのが笑えます。国民性の違いなのだ。

中国製靴箱の上にドイツ.ヘルムレ製の重厚な置き時計が合わないので置き場にちょっと困りました。ただ現行のドイツ製品は昔とは違う。ヘルムレ、ユーハンスの妥協のないものつくり精神は昔話になりました。ユーハンスは掛け時計事態生産されなくなりました。残念です。

差し入れでカボチャを頂きました。嫁さん大喜びです。祇園祭が終わったので先日晴れて京都下京区から夜久野町に移住届けを出しました。まだ下京の自宅と夜久野を往復する生活が続きそうですが夜久野高原野菜がお気に入り、米まで夜久野産にこだわるようになりました。

お留守番のコタロはだれもいない坪庭をながめてなにを思っているのでしょうか?ネコは時折何もない空間をながめているのが不気味、お盆休みにはコタロも夜久野へ戻す予定、あずき姫と仲良くできそうか?夜久野のお化けさんたちと仲良くできそうか心配ですね~。

 

コメント
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