池袋犬儒派

自称「賢者の樽」から池袋・目白・練馬界隈をうろつくフーテン上がり昭和男の記録

華麗なる逆転劇

2016-05-08 07:33:25 | 日記
エリート美男子金満若社長は、やはり大金持ちの高学歴美人のお嬢様とご結婚。子供も生まれて幸せの絶頂。家業の会社も業績が絶好調。

財務内容が良いので、銀行に勧められて次々とM&Aで業容拡大。

ところが、買った会社の1つは、思ったほど市場のパイが大きくなく苦戦。(これは、右下隅を食いちぎった様子をアナロジーにしておるつもりじゃが)。

もう1つの会社は、売り上げはでかいが、設備が古いので大幅な設備投資をしなければならず、利益率が極端に悪い。(これは、右上隅に飛び込んだ様子のアナロジー)。

それでも、父親が病気のために引退し、新社長の椅子に座ったエリート美男子君は、闘志満々。社員の尻を叩いて売り上げ拡大にまい進。
しかし、子会社のせいで利益率が悪いので、社員の給料を据え置き、社内に不満がたまる。(これは、囲碁で言えば、展開しながらも断点を残すことを意味するかのう)。

そんな折、買収した子会社の1つで、経理担当がフィリピン人ホステスに入れあげて長年にわたり帳簿をごまかしていたことが判明。その穴埋めで本社の財務内容がぐっと悪くなる。(これは、左上に飛び込んだが、置き去りにされた様子かいな)。

本社は本社で、待遇に不満を持った有能な中堅社員が数名退社。
そのおかげで、プロジェクトに仕損じが発生。

大手取引先の怒りをしずめるために赤字垂れ流しで事態を収拾。
銀行に日参し、つなぎの融資をお願いに上がる羽目に。

私生活では、箸の上げ下げまでうるさい姑と嫁の対立が激化。
美男子君の浮気も加わって、とうとう嫁は子供を連れて実家に戻る。

このころから、心身のストレスのために大量に酒を飲むようになり、会社の仕事にも影響が出るようになる。

とうとう銀行から三下り半を突き付けられて、会社は身売り。
両親の介護と離婚の慰謝料のために自宅を売却。
文無しのホームレス同然となる。

一方で、田舎者の中卒短足男はどうなったか?

米屋でも、無口でよく働く。
商売が順調になった米屋の主人は、自宅横の大きな敷地を有効利用しようと、ロードサイドの和食レストランを始める。

そこで、料亭で働いていたことのある短足男は、経験を生かしてレストランを大繁盛させる。
噂を聞きつけた銀行が寄ってきて、金を出すからチェーン展開してみないかと声をかける。

駅前の一等地でもシャッター街になっている昨今、安くで土地を手に入れ、破竹の勢いで出店。

地域にブランド名が浸透し、フランチャイズもほいほい集まる。
さらには居酒屋やイタリアンのチェーンも開始。

短足男の活躍を目にした米屋の主人は、どうか自分の一人娘をもらってくれと頭を下げる。

気立てのよい娘と結婚して、幸せな家庭。

米屋も、有能な跡継ぎができて満足。
来年あたり、上場しようかと銀行と相談中である。

というのが、わしが抱いたイメージ。
つまり、それくらい華麗な逆転劇であったということ。

その逆転劇の基盤になっているのが、アルファ碁の序盤のユニークな打ち方である。
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