今江プロがTOP50初戦にして早くも敗北宣言。それは,HPからの抜粋だと以下のとおりである。
%===HPから抜粋
自分が勝てなくなってきた本当の理由。それはこの2つの「出し抜く戦略」がもはや場所もルアーも出尽くした上、トーナメント開催地が毎年同じ所でしかできないことに起因している。もはや場所もルアーもパターンにも、シークレットがないのだ。たとえば今回の遠賀川、既に何度も何度もTOP50が開催され、ピンもパターンも、バスが確実にいる場所もほぼ全てのプロに熟知されている。では何が勝敗を分けるのか?それは紛れもなく誰もが知る場所で、誰もが使うルアーで、そこにいるがプレッシャーで反応しないバスを「喰わせる」能力の差の勝負になる。
%===抜粋終わり
自分の釣りも相当に言い訳がましいが,今江プロが写真のように強烈だった時代を知っているだけに,このような戯言を吐いてしまう「プロ根性の甘さ」を,僕はあえて指摘したい。
今江プロの全盛期を知る自分にとって,それは「言い訳をしない」「勝ってから語らない」「プラクティスプロにならない」見本だった。いまから四半世紀も前の時代だが,その当時でも情報戦はあるにはあった。釣具屋に足繁く通う人間は誰よりも最新ルアーやポイントを入手できた。そしてそれは,自分の記憶で言えば1990年からの北浦爆釣時代,1991年頃からの霞炸裂時代,1993年からの横利根猛烈開発時代,そして1990年代後半~2000年代前半与田浦炸裂時代とも重なる。
だがしかし,今江プロは「プロ」。僕のような「趣味」の人間ではない。業界人を揶揄し,徹底的にサラリーマンプロとして戦い続けた時代の方がはるかに評価する。ゆえに,僕の尊敬もそこに起因する。実際,1992年のフィッシングショーでは,「君は鋭そうな質問をするね」と言われた記憶も鮮明にあるほどだから。実際に何を質問したのかは忘れたが,今江プロと視線があったのは確かだ。
僕も,「食わせ」の能力ではまったく勝てないし,続けられる気分になれないというのが実情。そもそもスピニングに嫌気が差しているともいえる。また,情報戦に疎い。
スマホをもたず,さらには他人のブログもよほどのことがない限り読まない。雑誌の記事など参考にもしない。もう,自分のスタイルができあがりすぎているのだ。そう,それは,いままで同船して頂いた数々のガイドサービスにて,冗談抜きに「オズマさんは,巻物は上手いね」と言われ続けているからでもある。反面「ワームがどうしようもないね」と言われるのだが...。
それゆえにまた,巻物への強い執念が邪魔をする。少なくとも20代中盤までは「ラバージグ」「テキサス」などの使い分けを意識できた。そして,究極はダウンショットもそれなりにやりこんだ。横利根が有名になった頃でも20匹ぐらいは簡単に釣っていた。しかし,それが面白いのかと問われると,終始疑問符がついたのだ。はっきりいえば「勝負に勝って,試合に負けた」ような矛盾に悩み尽くした。
そして,ひとたびニュースポットでのストロングパターンを見つけると,逆戻り。そういう意味で,この5年ほどの嘉襟之川での釣りは「強制リセット」されるので結果がでるのだろう。本当にまだ何も知らないというのが事実だからだ。
今江プロ。いまや「野池プロ」「宣伝プロ」とも言われる状態。イマカツルアーは叩き売りされるわで,おそらく会社経営も万全ではなかろう。雑誌記事もまったく説得力がない。
だからこそ,いまこそ,もう一切の迷いなくストロングパターンのみを押し切ってほしい。
僕が見たいのはリミットを揃える釣りでなく豪快な1本。それがバス釣りの魅力と信じているから。