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全お研 心の格闘 ~時々お買い物~
カーキとオリーブドラブ
これはむかぁ~~~しから疑問だったことなんです。
質問1
この色はなんという名前の色でしょうか。
色番号 #C3B091 カーキ色です。
おなじみウィキ先生に言わせると、
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カーキ色とは、茶色がかかった黄色である。「国防色」または「枯草色」ともいわれる。
語源は、ペルシャ語の「khak」(土埃を被った茶色)であり、ヒンドゥー語の「khaki」、さらに英語で同じつづりでカーキと読むように変化した。
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同じくウィキ先生より、第2次大戦中の日本国における「国防色」がこれに似た色だったとのこと。
また、よく調べてませんが、同じく大戦中のアメリカ軍の戦闘服がこの色だったかと思います。
一方、
質問2
この色はなんという名前の色でしょうか。
色番号 #6B8E23 オリーブドラブ色です。
ウィキ先生いわく、
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オリーブドラブ (Olive Drab) は、色の名前である。黒と黄の塗料を1:1で混合して作られる。茶色と緑色の中間の色あい。
調色が単純であるため、第二次世界大戦からベトナム戦争時期まで、アメリカ軍車両の標準塗装色として使用された(現在は3色ないし4色の迷彩塗装が基本となっている)。また陸上自衛隊では現在も標準色としてOD色の名で使用されている。
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つまり、
両方ともミリタリーカラーとして馴染み深い色であり、ミリタリーファッションとして普及し、一般人にも「アーミーカラー」として有名なものです。
朝鮮戦争時のタイガーだとか、ACUがなんだとかいうお話は一部マニア以外どうでもいい話であり、「ミリタリーテイスト」を表すものならどっちでもいいんすね。
しかし、
このどうでもよさを、服飾界でもそのまま使われてるから厄介なのです。
言いやすさからか、ミリタリー色を総じて「カーキ」と総称しているメーカー、雑誌が多いこと多いこと。
メーカーによっては、グリーン系ミリタリー色を 「オリーブ」 として表記していますが、
色にこだわる服飾界がその程度のノリでいーんかい、デザイナーはどんな思いでこの色を使ってるんかい?ととても疑問に思えます。
- プレ結論偶然にもこの駄ブログを見ていただいた方々、どうぞ ・茶色(肌色)系のミリタリー色をカーキ ・グリーン系のミリタリー色をオリーブ(ドラブ)と呼びましょう。また、酒場で皆さんに投げかけてみましょう。
・・・・・と、 なんっつって調べたら、まったく同じ疑問を持った方がいらっしゃいました。
【出展 朝日新聞】------------------------
娘と服を買いに行った時、娘がグリーンがかったジャケットを「カーキ色」と言いました。赤みがかった黄色だと思っていたので、店員さんに尋ねると、そのジャケットは「カーキ色」として納品された、というのです。カーキ色って、本当はどんな色なんでしょうか。
様々な色の品々が「カーキ色」として売られている。和名も様々。「帯赤茶褐色」に「薄茶褐色」。「国防色」も。
「新明解国語辞典」では「土ぼこりの意のヒンデイー語から」とあって「茶色がかった黄色。枯れ草やボール紙の色で、日本の軍服の色でもあった」。広辞苑もほぼ同じ。日本工業規格(JIS)の「慣用色名一覧」は「くすんだ赤みの黄色」で、明度や彩度も明確に決めている。「ユニクロ」の「カーキ色」はどんな色か? 同社広報は「ベージュに近い色を基本色にし、パンツなどボトムによく使います」という。また、「現在はミリタリー調をイメージする緑がかった色を指す方が一般的かもしれません」。
植民地時代の英国軍が、軍服をインドの土の色に近い色で染め、カーキー色と呼んだ。その後、米軍がカーキ色を採用したが、ジャングルの中でもまぎれる色として、緑がかったオリーブ系の色にした、というのだ。
「緑がかった色を想像する人の方がアメリカナイズされていて、若い世代」「色名の前に、その色をイメージできるものを挙げたり、○色がかった、と修飾語をつけたりしています」という。
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ほんとの結論
つまり、言葉は世につれ、世は言葉につれ、色の名前も時代で変わっていくと。
携帯のカラーみたいに「スーパーシャイニングスパークリングレッド」のような、絶頂期のタイガーマスクでもかけられないような技のような名前も、50年前にはありえなかった。 これも表現方法のひとつであると。
幼少期にタミヤのミリタリージオラマを作っていた私にとって、裏表紙にある色名称と、その微妙な色合いをにらめっこして、「アメリカ兵の雑のうがカーキだから・・・」「ドイツ兵の上着がオリーブ・・・」と、なけなしの小遣いから模型店内でひとつひとつの色を買っていたことが、“テキトウな名前で呼ぶことなんか許せない”理由になったわけですね。
娘さんのお買い物に付き合った上記の記者さんは、実体験で国防色を記憶している。
そこでこの矛盾にひっかかっていた。
今のミリタリーファッションは、ベトナム戦争前後?のものがベースでしょうか。 だからオリーブドラブ=カーキ色となる。
そのうち、戦争=中東地域の戦争 という時代になり、ミリタリーファッションはデザートカラーを示す=カーキ色 なんて呼ぶ時代が来るんでしょうか。
【次回予告】
アメリカ製ジャケットのジッパーはなぜ右側にスライダーがあり、日本製は左側にあるのか? じゃヨーロッパはどーなんだ?
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たぶん俗称だと思うんですが、”ARMY GREEN”ってのもあります。
BIKEの塗装を依頼した際もなんと言ってよいかわからず苦労しました。最終的には”ミリタリーっぽい緑で”に落ち着きましたが(笑)