
今週のなんでも鑑定団に珍しく「奥原晴湖」の作品が出品されました。

評は「本物。明治期の女流南画の第一人者。明治36年、晴湖67歳の五月上旬に繍水草堂というアトリエで作ったと書いてある。気持ちのいい朝に晴れやかな気持ちで、庭に小鳥が来て、という情景を描いている。岩に小鳥という題材はけっこう描いている。もっと大幅で勢いある筆で描いたものなら100万円ほど。」ということです。
*なんでも鑑定団の評価金額は12万円、100万円も大げさ・・。一桁違いますのでご承知おきください。
「奥原晴湖」は明治期の関東画壇を代表する南画家ですが、今は知る人は少ないと思います。本ブログには4作品ほど紹介されています。
浅絳山水図 奥原晴湖筆 その1
紙本水墨淡彩 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦1940*横645 画サイズ:縦1360*横495

雲松風之青緑山水図 奥原晴湖筆 その2
絹本着色軸装 軸先木製 渡辺青嵐鑑定箱
全体サイズ:縦2040*横725 画サイズ:縦1300*横505

前赤壁之賦 奥原晴湖筆 その3
紙本水墨淡彩 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦2020*横670 画サイズ:縦1300*横520

冒雪訪友図 奥原晴湖筆 その4
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦1890*横423 画サイズ:縦1045*横295

関東画壇の女流南画家にはもうひとり忘れてならない画家がいます。本ブログで同じく4点の作品を紹介している「中村餘容」です。奥原晴湖よりひと世代後に活躍した画家です。両者ともに埼玉に住んでいた頃の知った画家ですが、地元でも知っている人は少ないでしょうね。
ん~、鑑定団の値段なら即売ってしまいたいですね
さて本日の作品中には藤井達吉の落款も印章もありませんが、画全体の雰囲気や門下生の栗木伎茶夫鑑定箱という点から真作に相違ないと判断されます。
水墨鳥之図 藤井達吉筆 その23
紙本水墨軸装 軸先木製 栗木伎茶夫鑑定箱
全体サイズ:縦1260*横550 画サイズ:縦455*横428

鳥が巣に座っている? なんだかよくわからない構図の作品ですね?

藤井は転居を繰り返したため住まいこそしばしば変わりましたが、後半生は郷里での後進指導に重きを置いていました。瀬戸の陶芸や小原の和紙工芸の現在の発展の基礎は藤井が築いたと言って良いでしょう。瀬戸や小原(現豊田市)には栗木伎茶夫氏、山内一生氏、加納俊治氏など、直接藤井の教えを受けた方々がいます。

藤井は昭和25(1950)年から31(1956)年まで碧南市の道場山に住んでいました。市内で藤井に接した方々も故郷での藤井の生活を支えたのは碧南市民をはじめとする藤井を敬愛する方々でした。

「野菜を持って行った時に水墨をお礼に描いてくれた」というようなエピソードをきくこともあります。

本作品もそのようにして描かれた作品かもしれませんね。後半生の藤井の作品は文人画的性格が強まり、墨一色の作品が多くなります。

表具にもそれなりにデザインされた面白い表具の作品も多々あります。

碧南市には藤井達吉現代美術館があります。

実はまだ訪れたことがないので行ってみたいものです。

評は「本物。明治期の女流南画の第一人者。明治36年、晴湖67歳の五月上旬に繍水草堂というアトリエで作ったと書いてある。気持ちのいい朝に晴れやかな気持ちで、庭に小鳥が来て、という情景を描いている。岩に小鳥という題材はけっこう描いている。もっと大幅で勢いある筆で描いたものなら100万円ほど。」ということです。
*なんでも鑑定団の評価金額は12万円、100万円も大げさ・・。一桁違いますのでご承知おきください。
「奥原晴湖」は明治期の関東画壇を代表する南画家ですが、今は知る人は少ないと思います。本ブログには4作品ほど紹介されています。
浅絳山水図 奥原晴湖筆 その1
紙本水墨淡彩 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦1940*横645 画サイズ:縦1360*横495

雲松風之青緑山水図 奥原晴湖筆 その2
絹本着色軸装 軸先木製 渡辺青嵐鑑定箱
全体サイズ:縦2040*横725 画サイズ:縦1300*横505

前赤壁之賦 奥原晴湖筆 その3
紙本水墨淡彩 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦2020*横670 画サイズ:縦1300*横520

冒雪訪友図 奥原晴湖筆 その4
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦1890*横423 画サイズ:縦1045*横295


関東画壇の女流南画家にはもうひとり忘れてならない画家がいます。本ブログで同じく4点の作品を紹介している「中村餘容」です。奥原晴湖よりひと世代後に活躍した画家です。両者ともに埼玉に住んでいた頃の知った画家ですが、地元でも知っている人は少ないでしょうね。
ん~、鑑定団の値段なら即売ってしまいたいですね

さて本日の作品中には藤井達吉の落款も印章もありませんが、画全体の雰囲気や門下生の栗木伎茶夫鑑定箱という点から真作に相違ないと判断されます。
水墨鳥之図 藤井達吉筆 その23
紙本水墨軸装 軸先木製 栗木伎茶夫鑑定箱
全体サイズ:縦1260*横550 画サイズ:縦455*横428

鳥が巣に座っている? なんだかよくわからない構図の作品ですね?

藤井は転居を繰り返したため住まいこそしばしば変わりましたが、後半生は郷里での後進指導に重きを置いていました。瀬戸の陶芸や小原の和紙工芸の現在の発展の基礎は藤井が築いたと言って良いでしょう。瀬戸や小原(現豊田市)には栗木伎茶夫氏、山内一生氏、加納俊治氏など、直接藤井の教えを受けた方々がいます。

藤井は昭和25(1950)年から31(1956)年まで碧南市の道場山に住んでいました。市内で藤井に接した方々も故郷での藤井の生活を支えたのは碧南市民をはじめとする藤井を敬愛する方々でした。

「野菜を持って行った時に水墨をお礼に描いてくれた」というようなエピソードをきくこともあります。

本作品もそのようにして描かれた作品かもしれませんね。後半生の藤井の作品は文人画的性格が強まり、墨一色の作品が多くなります。


表具にもそれなりにデザインされた面白い表具の作品も多々あります。

碧南市には藤井達吉現代美術館があります。

実はまだ訪れたことがないので行ってみたいものです。