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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

魑魅魍魎たる作品 破墨山水図 伝川合玉堂筆 大正4年(1915年)頃

2019-05-24 00:01:00 | 掛け軸
共箱もなく、当然ながら鑑定書もない作品。作品のみで真贋を判断するには小生は実力不足ですが、いいと思った作品は無理のないお値段なら入手します。この作品をもとにあとあとまで勉強が続くことによって、判断力が磨けるからです。

大家の川合玉堂の作品は意外に市場に溢れています。稀に真作もありますが、それらの真贋については魑魅魍魎たるものが多々あるようです。本日はそのような作品に性懲りもなくチャレンジした作品の紹介です。

魑魅魍魎たる作品 破墨山水図 伝川合玉堂筆 大正4年(1915年)頃
紙本水墨軸装 軸先木製塗 合箱タトウ
全体サイズ:縦1150*横486 画サイズ:縦230*横350



川合玉堂の師は言わずと知れた橋本雅邦です。その雅邦の得意とする画法のひとつが破墨山水画です。



当然、川合玉堂もまた破墨山水の名人となりました。近代日本画では竹内栖鳳もそのひとりでしょう。



飾って愉しめる破墨山水画の一幅くらいは所蔵していたいものですね。



落款から大正4年頃の作と推定されます。

左が本作品の落款と印章で右が大正4年(1915年)「柳桜 扇面」(真作)の落款です。川合玉堂の落款は年代によって特徴がありますので、印章の使用時期と照合することが確認として必要となります。

 

印章の資料は下記のとおりです。左が文献の印影で、右が昭和6年(1931年)「新潮雙鶴」の落款と印章ですが、本作品は真作ならば落款によりこの作品より10年ほど前の作と推定されます。作品の印章は大正期には使われていたようです。

*下記の写真は真作の印章です。

 

さて当方では破墨山水画の作品はいくつめの作品になったかは不明です。最近整理した作品では平福穂庵がいい作品を遺しています。



さて、雰囲気の良い破墨山水画、真贋はさておいてひと作品くらいは手元に置いてみませんか? 



小点の作品も多いので、気軽に掛けるのにはいいものだと思います。



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