相談員の高橋です。
クリスマスが近くなってきましたね。
昨日は、練馬キングスガーデンの設計をされました、1級建築士 間瀬樹省さんが案内してくださるという贅沢な機会をいただき、施設からは私と管理栄養士、看護師と一緒に、訪問させていただきました。
練馬キングスガーデンは、社会福祉法人キングスガーデン東京が運営する、グループホーム、小規模多機能施設です。当法人でも、グループホーム、小規模多機能施設を運営しており、なんだかとても気になる存在でした。
さて、玄関をくぐり、靴をぬいで下駄箱へ。やけに賑やか。そして、スリッパがない…。そうなんです、そこには無垢の床板が敷き詰められ、ぬくもりがあり、スリッパなんて必要ないんです。
そして、賑やかな理由は、赤ちゃんたちが床の上でゴロゴロ転がりまわっていたんですね。初めてです。スリッパが必要のない施設も、赤ちゃんが1階の地域交流スペースでゴロゴロしているのを見たのも。こういう体験をすると、自分の見地の狭さを実感します。(写真を載せたいところですが、子どもとママがたくさんおられて、どの角度からとっても顔を映ってしまうくらいでしたので、断念します)
施設長の清水冬生さんと、地域交流スペースのコーディネイターの方から、施設についてのお話をいただきました。
この地域交流スペースは、施設の設計段階から構想に入っており、コーディネイターを配置し、本当に地域に根差した地域交流スペースを作るという思いを、施設長や開設スタッフ、設計の間瀬さんのなかで、共有していたとのこと。そして、現在では、月間の利用者数が1000人だとか…本日はママサロンの方たちが利用されていました。
コーヒーや法人内の作業所で調理したスイーツも販売され、もう、本当に異次元の世界。こんな素晴らしい空間を作り出している施設があるなんて。そして、このスイーツが、近所で評判を呼んでいるのだとか。
そして、生活スペースへ。鍵がかかっていない…もはや当たり前になりつつあるのかもしれませんが、私たちにとっては、驚きと反省と…何とかせねばとの思いと…鍵のかかっている特養で働いてる方にはわかると思います。
そして、生活されている方は、靴をはいていません。
2重構造の床(暖かさと衝撃吸収の為)の上にカーペットが敷いており、生活されている方も、働いている方も、素足かスリッパ。もう、驚かないようにしていましたが、ビックリ。そうですよね、家の中でリハビリシューズは、履かないですものね。うちの特養では、スリッパは危ないからと、自宅でスリッパの生活であっても、リハビリシューズを購入してもらっています…なんでかな…と相談員としての仕事を放棄して、ただただ、感動していました。
ここまでくると、もうびっくりしないはずでしたが、台所をみて、ビックリ。
ちゃんと、生活されている方と職員とで夕食を作っている。(写真は間瀬さんと清水施設長です)メニューと材料は配達されるそうですが、同じ材料をつかって、皆で考えて、メニューにないものを作ってもいいのだとか。なるほど、家ですものね。
非常階段は閉まっているものです。ふつう。でも、ここでは、家の中にある階段です。そのため、優しいオレンジ色の電気がつき、木目調の手すりや壁…
当然、階段での転倒のリスクもあるし、外に行ってしまうリスクもあります。でも、それが家ですよね。それが施設の方針なんです…とご家族には説明して、納得をして入居していただいていると。まさに、理念と設計、働く人たちの思いが繋がっている光景でした。
ごく当たり前の暮らしの風景がありました。
今の私たちの施設にはないものです。清水施設長とのお話のなかで、「特養は管理をしすぎます。」とのお言葉がありました。先日の下河原忠道さんの話の中で「管理は依存を生み、生きがいを奪い取る」とのお話もあったばかりでした。この「管理」と「リスク」を、私たちは間違えて理解しているのではないかと感じました。設計士の間瀬さんからは、「鍵がかかっているから、閉じ込められていると感じて、必死に出ていこうとするのではないでしょうか。最初から開いていれば、必死にはならないですよ。いつでも出ていけるのですから。ましてや、多くの人は、目的をもって外に行くのですから。認知症の方であっても。」と。また、施設長からは、「もし、ここから外に出てしまっても、地域の方が、ここに連れて帰ってきてくれます。地域のかたには、お願いをしています。そして、認知症サポータ養成講座を開かせていただき、認知症の理解を広めています」とのこと。
私たちも、入居されてる方の幸せのためにと、日々努力をしているます。しかし、そこには大きな、考え方の違いがあり、それが、今の「差」なのかもしれません。
本当に勉強になりました。特養ハピネスあだちさん、サ高住 銀木犀さん、そして、練馬キングスガーデンさん…どこも本当に素晴らしい施設です。働くスタッフから、管理者から、そして建物からさえも、思いが伝わってくるような施設でした。
感動ばかりしていられません、私たちの施設も、この風景を、この暮らしを提供しなければいけません。自分たちの当たり前を、もう一度確認しなくてはなりません。
皆で力を合わせて頑張ります。
クリスマスが近くなってきましたね。
昨日は、練馬キングスガーデンの設計をされました、1級建築士 間瀬樹省さんが案内してくださるという贅沢な機会をいただき、施設からは私と管理栄養士、看護師と一緒に、訪問させていただきました。
練馬キングスガーデンは、社会福祉法人キングスガーデン東京が運営する、グループホーム、小規模多機能施設です。当法人でも、グループホーム、小規模多機能施設を運営しており、なんだかとても気になる存在でした。
さて、玄関をくぐり、靴をぬいで下駄箱へ。やけに賑やか。そして、スリッパがない…。そうなんです、そこには無垢の床板が敷き詰められ、ぬくもりがあり、スリッパなんて必要ないんです。
そして、賑やかな理由は、赤ちゃんたちが床の上でゴロゴロ転がりまわっていたんですね。初めてです。スリッパが必要のない施設も、赤ちゃんが1階の地域交流スペースでゴロゴロしているのを見たのも。こういう体験をすると、自分の見地の狭さを実感します。(写真を載せたいところですが、子どもとママがたくさんおられて、どの角度からとっても顔を映ってしまうくらいでしたので、断念します)
施設長の清水冬生さんと、地域交流スペースのコーディネイターの方から、施設についてのお話をいただきました。
この地域交流スペースは、施設の設計段階から構想に入っており、コーディネイターを配置し、本当に地域に根差した地域交流スペースを作るという思いを、施設長や開設スタッフ、設計の間瀬さんのなかで、共有していたとのこと。そして、現在では、月間の利用者数が1000人だとか…本日はママサロンの方たちが利用されていました。
コーヒーや法人内の作業所で調理したスイーツも販売され、もう、本当に異次元の世界。こんな素晴らしい空間を作り出している施設があるなんて。そして、このスイーツが、近所で評判を呼んでいるのだとか。
そして、生活スペースへ。鍵がかかっていない…もはや当たり前になりつつあるのかもしれませんが、私たちにとっては、驚きと反省と…何とかせねばとの思いと…鍵のかかっている特養で働いてる方にはわかると思います。
そして、生活されている方は、靴をはいていません。
2重構造の床(暖かさと衝撃吸収の為)の上にカーペットが敷いており、生活されている方も、働いている方も、素足かスリッパ。もう、驚かないようにしていましたが、ビックリ。そうですよね、家の中でリハビリシューズは、履かないですものね。うちの特養では、スリッパは危ないからと、自宅でスリッパの生活であっても、リハビリシューズを購入してもらっています…なんでかな…と相談員としての仕事を放棄して、ただただ、感動していました。
ここまでくると、もうびっくりしないはずでしたが、台所をみて、ビックリ。
ちゃんと、生活されている方と職員とで夕食を作っている。(写真は間瀬さんと清水施設長です)メニューと材料は配達されるそうですが、同じ材料をつかって、皆で考えて、メニューにないものを作ってもいいのだとか。なるほど、家ですものね。
非常階段は閉まっているものです。ふつう。でも、ここでは、家の中にある階段です。そのため、優しいオレンジ色の電気がつき、木目調の手すりや壁…
当然、階段での転倒のリスクもあるし、外に行ってしまうリスクもあります。でも、それが家ですよね。それが施設の方針なんです…とご家族には説明して、納得をして入居していただいていると。まさに、理念と設計、働く人たちの思いが繋がっている光景でした。
ごく当たり前の暮らしの風景がありました。
今の私たちの施設にはないものです。清水施設長とのお話のなかで、「特養は管理をしすぎます。」とのお言葉がありました。先日の下河原忠道さんの話の中で「管理は依存を生み、生きがいを奪い取る」とのお話もあったばかりでした。この「管理」と「リスク」を、私たちは間違えて理解しているのではないかと感じました。設計士の間瀬さんからは、「鍵がかかっているから、閉じ込められていると感じて、必死に出ていこうとするのではないでしょうか。最初から開いていれば、必死にはならないですよ。いつでも出ていけるのですから。ましてや、多くの人は、目的をもって外に行くのですから。認知症の方であっても。」と。また、施設長からは、「もし、ここから外に出てしまっても、地域の方が、ここに連れて帰ってきてくれます。地域のかたには、お願いをしています。そして、認知症サポータ養成講座を開かせていただき、認知症の理解を広めています」とのこと。
私たちも、入居されてる方の幸せのためにと、日々努力をしているます。しかし、そこには大きな、考え方の違いがあり、それが、今の「差」なのかもしれません。
本当に勉強になりました。特養ハピネスあだちさん、サ高住 銀木犀さん、そして、練馬キングスガーデンさん…どこも本当に素晴らしい施設です。働くスタッフから、管理者から、そして建物からさえも、思いが伝わってくるような施設でした。
感動ばかりしていられません、私たちの施設も、この風景を、この暮らしを提供しなければいけません。自分たちの当たり前を、もう一度確認しなくてはなりません。
皆で力を合わせて頑張ります。