日々是迷走中

まったく同じ名前のブログがあるけど、gooのがあたしの。
自称永遠の八歳。
ただし他称、宇宙人。

子守り、だったんだな^^;

2013-11-28 12:02:35 | 思い出
まだ、あたしが小学校にも上がっていなかった頃。
夕暮れになると、父に連れられて、釣竿をかついで川に行った。

父は仕事がひけたあと、毎日釣りに出かけ、毎日あたしはお伴だった。
父の釣竿は、何段も重なっていて、持ち運びには小さくて便利そうだったが
あたしのは、そこらの竹を切ってきた、一本のものだった。
あたしが「二人のが(形が)違う」と言うと、父は「おまえさんのは長くてかっこいいなぁ。」
と、毎度笑いながら、ほめてくれた。
そうか、こっちのほうがかっこいいのか。と、まことに素直なあたし。
で、川端に着くと、父は竿を組み、糸にえさをつけて投げ込む。
あたしもまねをするのだが、なぜか父は、えさの代わりに小石を結んでくれたっけ。
そして、父の釣り糸は見えない糸なのに、あたしのは「はた糸(タコ糸)」だった。
それも、尋ねたら、「おまえさんのは、どこに投げたかしっかり見えて、わかりやすいだろ?」
そうか、あたしのほうが、素敵なんだな。単純なもんです。^^;

父は、教えてくれた。
こういうふうに竿を回して、そこに(ピンポイントで)投げ込むんだぞ。
それが、なかなかに難しくて、一生懸命投げても投げても、なかなか思う場所に投げ込めない。
頑張って、汗を流して一息ついて、ふと見ると、父の魚籠にはジャッコ(川魚)がいっぱい。
おかしいなぁ、あたしは一匹も釣れてないのに。
そうか、父は狙った場所に投げ込めているから、釣れるんだな。
あたしも、早くあそこに投げ込まないと。
そうやって頑張っているうちに、あたりが薄暗くなってくる。
父は竿をたたんで、帰ろうと促す。
あたしは、あーあ、今日も釣れなかったよ~、と見上げると、父は、笑顔で、
大丈夫、あすは釣れるさ。おまえさんは、毎日大きくなってるんだから。

そして、歌いながら家路に向かいます、いつもの日暮れ時。


今、思うに。
タコ糸の先に石、って、それって、絶対釣れないじゃーん!!
あれは「子守り」だったんだな。
えさのミミズが怖いだろうから、って、あたしも、そんなことで、しっかり騙されてたもんだよ。
懐かしく、可笑しく思い出す。

あたしは、今でも夕暮れが大好きですよ。

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