日々是迷走中

まったく同じ名前のブログがあるけど、gooのがあたしの。
自称永遠の八歳。
ただし他称、宇宙人。

一年がたった 震災当日から一夜明けて  その二

2012-03-12 15:15:54 | 非日常
前の記事から続いています。
その一から、お読みください。

道路に横倒しになった「それ」は、確かに数日前見た漁船だった。
何が起こったのか、理解できなかった。
とりあえず、よけて前進していったら、路上にまた船。
奥の方には、タンクローリーも突っ込んだかっこうで停まっている気配。
信号は消えたまま、この船の少し先には、潮だまりのようなものができていて
そこに鳥が群れていた。
何をしているんだろう、とゆっくり走って眺めたら、どうやら潮だまりには
けっこう大きな魚が何匹も居て、鳥たちは、それを食べている様子。

運転しながら、ひどく混乱した。妹に悟られまいと、必死で冷静を装った。

  落ち着け、自分。
  いま、確かに何かが起きている。

でも、それが何なのか、さっぱり理解出来なかった。

交差点を通り抜けるとき、左右確認のふりをして、じっくり辺りを観察した。
ほとんどの倉庫が、シャッターが下りたまま。
しかも、それらは「破れて」いる!!
脇の植木には、乗用車が何台も折り重なって突っ込んでいた。
窓ガラスは壊れ、アメリカの戦争映画だって、ここまではひどくないだろう、という
ありさまだった。もう、言葉では形容のしようが無い、というか。

まもなく、踏切にさしかかった。
踏切は下りていて、警報音が連続していた。
停まって待っていたが、20分も経ったころ、そこらから、知らないおじさんが出てきて
窓を開けろ、という手振りで、あたしの顔を覗き込んだ。

「?」

  こごぁ、あがねぇや。ぐるっど、まわねば わがねぇべ。
  (ここは開かないよ。ぐるっと遠回りしないと、いけないよ)

穏やかで、優しい物言いだったが、どこか諦めたような悲しい響きの声だった。
  なんだか、辛気臭いおじさんだなぁ。近親者の葬式の帰りか?
あ、とか、ども、とか言いながら、頭をぺこりと下げて、ハンドルを切った。

遠回り、って、いったい、どこへ?


細い道を抜けようとしたら、道路に家がどどん、と在った

いんや~、んもぉ!!なんだってんだぁ!!

写真の都合で、またまた続きます。
ども。

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