一年がたった 震災後二日目

ともかく、愛車に積めるだけ詰めて。
段ボール箱に埋もれるようにして、発進。
大きいタンクの灯油も２０リットルタンクに移し替えて、積んだ。
ガソリン満タンプラス携行缶に１０リットル。
片道４時間、とりあえずは往復、なんとかなるべぇ。

・・・・・・あまかった。

ものの一時間も走らないうちに、道はがれきで閉鎖されていた。
片付けの人たちから、危険だ、邪魔だ、と追い払われた。

だけど。
片付けの人たちは、みんな、やさしかった。
荒げた声のひとは、居なかった。
みんなみんな、必死なのに、大変なのに。
こんなとき、泣きたくなったり怒りたくなったりするもんなんだろうに。
誰もかもが、あたたかかった。
雪の中、みんな汗をかきながら働いていた。

すぐだよ、すぐ（物を）寄せるから、ね。

そうは言われても、一日やそこらではどうにもなるまい、ということは
さすがのボンクラなあたしにさえ、一目で理解できた。
前日行った浜の風景は、比較的被害の奥行きが狭かったんだ。
野田とかは、はるかはるか向こうまで、ずっと波が寄せたんだと解った。
五キロ、六キロの話じゃない。
遠くの山の裾まで、がれきが折り重なり、点のように見えるものを確認したくて望遠レンズで覗いたら
大型トラックがつぶれてひっくり返っているのだったり、とか。
最近建てたばかりのような頑丈な建物も、地震の後火災にあったのだろう、焼け焦げて、そのうえ
一階部分は「持って行かれた」ように、建具は壊れ、外れて、穴だらけだった。

海沿いの、けっこう高い場所にあるレストラン。
何回か、コーヒーを飲みながら海を眺めたっけ。
そこが。
屋根まで冠水したのだ、と、一目で解った。

えっとぉ。

海面から、少なくとも１５メートルは、あるよなぁ、ここ。
ということは。。。。


えー？？えええぇぇぇぇ～～～～Σ(￣ロ￣lll)


別の道はないか、と、少し探したが、なにしろナビが使えない。
家々は破壊され尽くしていて、大きな木とかも流されてて、目印が何も無い。
山道は地震で崩れて危険きわまりないし、なにしろ不案内。

これは、もしかしたら、皆様に余計に迷惑かける結果になるかもしれない。

ということで、すごすご戻りました。

要らなくガソリンの無駄遣いをしただけ、の結果になって、本当に残念。( Ｔ△Ｔ)
気ばかり焦っても、いいことは無い。

まず確認。
計画は念入りに立てる。
日頃から「もしもを想定して」心がけておく。

これ、かな。

画像は数日後、道路だけは片付けたあとのもの。
名をはせた長い長い防潮堤は、水門部分を残して壊滅状態、防風林は倒れて。
トラックの横に見えているのが、水門。
地震でゆがんで、水門が下がらなかったと聞きました。