ゲームの続編って、シリーズって、何なんだろうなぁ……。
あるゲームが面白かった。その内容に見合い、多く売れた。ユーザーは満足し、製作者は儲かった。
しばらくすると、ユーザーが「続編を作ってほしい」という要望を発する。「あの面白さをもう一度」という欲求と共に。
製作側にとっても、これは嬉しい要望である。何より前作の実績から、続編の販売本数を確実に見込めるというのが大きい。
またゲーム内容も、前作という下地があれば、1から作るよりずっと早い。上手くやれば素材流用も可能になる。
ユーザーの声に支えられるという精神的側面も結構大きいだろう。望まれて作品を作るのは、クリエイターとして喜ばしいことのはずだ。
続編とは、ユーザーも製作者も喜ぶ、正にウィンウィンの関係、最高のゲームの形。
市場の大半を続編が占めているのを見れば、これはもう正義と言って良い次元の話だと思う。
そして続編は、更なる続編を呼ぶ。そうなるとその作品群は纏めて「シリーズ」となる。
ユーザーと製作者の関係はますます深く良好になり、お互いの喜びも続いていく。
シリーズの評判が良いと、噂を聞きつけた新規ユーザー層の加入も見込めるので、良い事尽くめだ。
ファンは喜び、新規層も入り、製作者は作り易く、また儲かる。永遠に続いてほしいと願いたくなる因果である。
……が、ぬるま湯はいずれ冷める。シリーズを重ねれば、続編にも徐々に綻びが出てくる。
続編で求められるのは、あくまで「似た面白さ」であって、全く同じ内容ではない。当たり前だ、それが欲しけりゃもう一回前作やればいいんだから。
従って続編は、前作のシステムを変更したり、新要素を加える必要がある。とにかく何かしらの変化は絶対必要なのだ。
その一方で、続編には「変わらないこと」も強く求められる。これもまた当然だ、「前作が面白かった」ので続編を求めているんだから。
その続編が前作からガラッと変わってしまえば、それはもう前作とは別物であり、ユーザーが求めたものではない。例え面白くても、それは続編ではない。
続編は、変わることと変わらないこと、両方を強く求められる。どちらに偏っても続編ではなくなり、ユーザーからそっぽを向かれてしまう。
シリーズが少ないうちは、まだやり易いと思う。作品に開拓の余地がたくさんあり、ユーザーの熱意も強い。
だが何年も、何作も重ねていけば? ……付け加える要素は枯渇し、変えない要素は逆にマンネリ化してくる。
またユーザーにも飽きがきて、ファンを脱落する人が出てくる。それでいて作品を重ねたシリーズはマニアックになり、新規層が増えにくくなる。。
結果、作品の行き詰まりとファン離れが併発し、シリーズは終わる。永遠はなかった。セーブデータに戻ってやり直すこともできない。
もちろん、少なくとも製作側はシリーズを続けたい。ゲームを商売として見る上で、安定した数字を見込めることほど有難いものはないだろう。
だから必死にシリーズ展開を考える。初期と違って枯れてきたネタを絞り、絵作りを変えたりしてマンネリ感を払拭する。
時には「原点回帰」を謳い、既に脱落した旧作ファンを掘り起こしたりもする。全てはシリーズの維持の為に。
新規層の開拓にも腐心し、チュートリアルを徹底する。それはファンへの配慮と矛盾する部分もあるが、同レベルで大事なことだ。
そうした努力の結果、長く続いているシリーズもある。もちろん力及ばず終わってしまったシリーズもある。
長い沈黙を破って復活するシリーズもある。これは懐かしさ需要があって意外と効果的だったりする。
全てはシリーズの存続の為に。今日もどこかで人気(?)シリーズの続編が、鋭意製作中である。
「ファイアーエムブレム」は、今年で生誕22年、長い歴史を持つシリーズである。
作品数は、前作「新・紋章の謎」にて12作を数える。大体2年に1本、かなり良いペースで発売され続けていると思う。
また他のシリーズでは定番の「派生作品」が殆どなく(スマブラのゲストくらいか)、本編だけで頑張っているというのもFEの特徴だと思う。
派生作品がない以上、常に本編で勝負するしかない。その出来が悪ければ、あっという間にシリーズは滅ぶ。
その意味ではここまで続いているだけで十分大したシリーズである。本編が高品質で、支持され続けていた証拠である。
そんなFEシリーズだが、前作前々作と旧作のリメイクが続いていた。それはそれで良いのだが、新作を望む声が高まった。
そして今回、現在日本で最も勢いのあるハード・3DSに戦場を移し、5年ぶりに、満を持して完全新作が発売された。
「ファイアーエムブレム 覚醒」である。シリーズファンの俺が購入するのは当然、疑問を挟む暇なく予約した。
そう、当然なのである。なんたって俺はかつてFE信者、今でも大ファンなのだから。…………。
と言っても、発売前の情報による今作の印象は、決して良くなかった。
発表されたロゴマークは、非常にスタイリッシュ。旧来のやや鈍重な感じが完全に払拭されていた。
サブタイトルも、大半の作品で使用されていた「〇〇の××」を廃し、「覚醒」とズバッと一言。今までとは違う。
キャラクターデザインもロゴに劣らず現代風で、かつての泥臭いアニメ絵が醸していた味はどこにも見当たらない。
FEは任天堂のゲームとしては珍しく、完全にファンタジー世界で、絵柄もアニメ調だった。
だが媚び媚び(悪口ではない)のアニメ絵ではなく、なんちゅーか昭和臭いような微妙な古さがあり、これがFEの味だと俺は思っていた。
同じ事はロゴにもサブタイにも言える。近年の作品では今風のムービーや声優の採用もあったが、それでもFEらしい古さは保たれていたと思う。
それが今作では、情け容赦なくバッサリと切っている。製作者に逡巡があったと思えないくらい、思い切ってやっちまってる。
シリーズ物として語れば、今作は非常に「変化」に重きを置いていると思う。そしてそれは、俺に強い違和感を抱かせた。
一方で、今作は旧来のFEファンに向けたサービスも随所に施してある。今作は「シリーズ集大成」として製作されたらしい。
最初の発表の時点で「英雄王マルス」なるキャラが登場しており、その後も初代FEの舞台・アカネイア大陸との関係性が色々示唆された。
今までは時代を隔てた同世界設定の続編はなかったが、今回初めてそれをやったわけだ。もちろんアカネイア編のファンへ向けて。
また有償・無償を問わず、DLCにて旧作のキャラを大量に配信しており、プレーヤーが望めば仲間にして育てることができる。
彼らはあくまでゲスト、まぁ精霊みたいな存在(多分)で、今作の物語やキャラと深く絡むことはないが、ファンには嬉しいサービスだ……と思う。
「聖戦の系譜」で評判の良かった結婚システムを復活させたのも、旧ファンを掘り起こすのが狙いだろう。多分。
強い変化を感じさせつつ、昔ながらのファンの復帰を見込んでネタを散りばめる。
非常に欲張りな方針で作られた作品である。果たして、どうなのだろうか。やってみるしかなかった。
まずパッケージを開けると、最近の任天堂3DSソフトではお馴染みの、手抜きペラ紙がペラッと入っていた。
簡易マニュアルというやつで、本格的な説明書は電子提供、ゲームプレー中にホームボタンで中断して見ろと言うのだ。
アホかと思った。もうこの時点で萎え萎えだった。なんで任天堂の手抜きに俺が付き合わなきゃならんのだ。
マリオ等のアクション系ゲームなら、このやり方もまぁアリかもしれない。だがFEはS・RPGである。説明書をじっくり読みたいのは当然だろう。
ホームを押して参照するなら、ゲームをプレーしながら見ることもできない。こんなの2秒考えたら分かるのに、何故採用するのか。
一応ゲーム中のヘルプは色々あるが、そういう問題ではない。今までやれて当然だったことを、任天堂の都合で出来なくされているんだから。
ちなみに実際、操作上で一つ非常に困ったことがあった。戦闘が始まると、現在のターン数やクリア条件の確認ができなかったのだ。
結局散々困った後、下画面の切り替えによって参照できることを知ったのだが、あの小さいタッチボタンに気付かなかった自分が愚かとは思わん。
こんな身勝手をユーザーに押し付けるなら、公式サイトで説明書を参照できるようにするくらいの配慮はして当然だと思う。
でもそんなの全くやっていない。どんだけ俺舐められてんだ。いずれ説明書PDFを有料配信でもするつもりなのかね? はぁ。
はぁ。
先に書いておくと、1周目ハード、2周目ルナティックでプレーした。もちろんどちらもクラシックモード。
「俺FEルール」に従い、死者厳禁、宝物・村の保護を絶対目的とした。ルナにはかなり苦戦し、購入から1ヶ月近くかかった。
ハードでは正直あまりハマれなかったが、ルナ途中からドハマリし、いつものFEと同じくらい夢中で遊べた。
それでも感想を述べると……ネットには上手い言葉があるもんで、まぁ「コレじゃない感」かな。
つまらないとは思わないし、実際ルナ中盤以降はハマった。金を出した価値はあった。買ってよかった面白かった。
だが、「FE的楽しさ」に満ちていたとは感じなかった。俺がやりたかった完全新作ファイアーエムブレムは、これじゃなかった。
後は不満を並べるばかりになっちまうが……何が一番合わなかったかなぁ。
やっぱあれかな、今作の目玉である新システム、キャラ同士の「絆」を体言した「ダブル」システムかな。
従来のFEにおいても、キャラが近接することによる「支援効果」は、攻略上でも、キャラ同士の関係を楽しむ上でも重要なシステムだった。
初期は一方的だったが、徐々にプレーヤーの好みである程度関係を決められるようになり、「支援会話」というご褒美も生まれた。
キャラに思い入れを抱きやすいFEにおいて、ゲーム性とキャラの魅力を見事に絡めた優れたシステムだと思う。
それを今回は更に推し進め、とうとう2キャラが「ダブル」コマンドにて合体し、共に行動するようになったのだ。
旧作でも2キャラ同体システムは存在したが、それは「救出(保護)」という概念で、力を合わせて戦っていたのではない。
寧ろ救出する側の能力がガタ落ちし、その状態で攻撃を受けると非常に危険なので、できれば使わずにいきたいシステムだった。
それが今回のダブルにて180度ひっくり返った。ダブルすると支援効果を受けられるのは当然、更に本体キャラのパラメータが大幅アップするのだ。
その上、ランダムではあるがサブのキャラが「デュアルアタック」「デュアルガード」を繰り出し、本体キャラに加勢する。
アタックはサブキャラがそのまま攻撃するのと変わらない威力だし、デュアルガードは何と敵の攻撃を完全に防いでしまう。
さすがにデュアルガードは強すぎるからかそんなに出ないが、デュアルアタックは頻繁に発生し、途中からは二人同時攻撃が当たり前の感覚になる。
当然ながらこの超強力システムはゲーム上非常に重要な位置を占めている。高難度モードでダブルを使わずクリアーするのは不可能だろう。
……でも、俺としては「これじゃない」んだよな。FEらしくない。FEをやってる気がしなかった。
ちなみに「FEらしさ」を言葉で説明はできない、しない。全部俺の感覚だ。
なんちゅーか、大雑把になったと思う。ダブルをすると力や守備、速さといった重要パラメータがアホほど上がり、物凄く強くなる。
デュエルアタックが発生すれば攻撃力も2倍3倍になる。とにかく強い。強すぎるくらい強い。使ってて違和感があるほどに強い。
俺はFEと言うか、S・RPG、FEで言えばロールプレイング・シミュレーションにおいて、「チクチク感」というものが大事だと考えている。
S・RPGはジャンルとしては地味で、現在はビジュアルがかなり派手になったが、昔は目立つゲームではなかった。
だがその分、キャラを少しずつ育てたり、難解なマップを慎重に攻略するといった、「チクチク進める」楽しみに満ちていたと思う。
見た目はパッとしなくても、プレーすれば面白い。そこが通好みな感じで、ファン心をくすぐる良さがあった……というのはややこじ付けか。
それが今作では、様々な面で非常に大味になったと感じた。最早チクチク感などどこにも感じられなかった。
もちろん、今作にも成長・育成要素はある。いつも通り、キャラは経験値を得てレベルアップし、パラメータが上がっていく。
けど全体的にどのキャラも成長率が高く、どんどん強くなっていく。なり過ぎていく。守備や速さが1上がることに喜んだかつてのFEはもうない。
まぁこれは「暁の女神」辺りから顕著になった傾向なんだが、今作はダブルのせいで更に大味感が増し、ぶっちゃけパラメータを気にすることすら減った。
レベルを上げればほぼ間違いなくある程度は強くなるから、そいつにテキトーなキャラをダブルさせれば、晴れて1軍メンバーの誕生。
育成を攻略と見てもキャラ萌えと見ても、じっくり気持ちを育む猶予がない。そんな事する必要を感じさせない。
つっても、難度が低いわけではない(ハード以上なら)。これだけ強力なシステムが用意されてるんだから、当然敵側もそれに合わせて強くしてある。
今作は、本当に数字のインフレが凄いと感じた。暁の時も相当だったが、今作はあれを上回っていた。これが最もFEらしくなかったかもしれない。
昔は20が上限だったパラメータが、今や50! ダブル等の上乗せを考慮すれば更に上がる。終盤は速さ30でも遅いくらいだった。こんなFE知らないよ。
チクチク感を存分に楽しむには、ゲーム内における数字を低く抑える必要があると思う。これは「カードヒーロー」等でも感じたことだ。
パラメータの上限が低ければ、色んな意味でゲームがよく見える。把握できる。だから簡単に細かい進行計画を立てられて、チクチク楽しく遊べる。
もちろんシリーズが進めば数字のインフレは避けられない。だがそれならそれで、より力を込めて調整に全力を注ぐべきではないのか。
今作の調整において、パラメータを1ずつ動かすようなことは恐らくしてないと思う。そんな次元のゲームじゃない。FEらしくないのだ。
ダブルでキャラが非常に強くなり、敵もそれに見合う能力となった。よって、従来のように単独で戦うことは殆ど不可能、無意味になった。
それは言い過ぎかもしれんが、少なくとも俺には最早単独で戦うメリットを見出せなかった。最初はキャラ数が減る欠点があると思ったが、実際はそんなのどうでも良かった。
敵が明らかにダブルを前提で調整されているので、タイマンじゃ雑魚にも勝てない。キャラでマスを埋めることで陣地を作る、かつてのFE感覚は今作にはなかった。
そういや、少し話がずれるが、今作は戦闘マップも全体的に非常に大雑把になっていた。
だだっぴろいフィールドに大量の敵、こんなのばっかし。地形や陣形から攻略を考えるFEはなく、キャラ同士のパラメータ勝負ばかりだった。
またマップのクリア条件、勝利条件があり得ないほど減った。何と「敵の全滅」か「敵ボスの討伐」ばかり。全部これ。
かつてのFEには、伝統の「制圧」から「防衛」「離脱」「救出」など、様々なクリア条件があり、それに則して攻略を考える楽しみがあった。
だが今作はホントに殴り合いばかり。考える要素が皆無とは言わないが、大味にも程がある。本当に調整したのか、する気があったのかすら疑わしい。
戦略シミュレーションが、FEがこれでいいのか。敵の強さ以外で悩むことがない、そんなFEでいいのか。
どうしてここまで大味なゲームになってしまったんだろう。残念と言うしかない。
まぁでも、さすがにここまでとは思っていなかったが、発売前から大雑把で緩いゲームになることはある程度予想できた。
なんたって今作には「遭遇戦」があるのだ。シナリオを離れたフリーの戦闘マップが存在し、しかもそれは幾らでも繰り返せるのだ。
フリーマップでキャラを育成すれば、本編の進行を好き放題楽にできる。
また今作には、クラスチェンジにお馴染みの「マスタープルフ」に加え、「チェンジプルフ」なるものが追加された。
マスタープルフは従来どおり、下位職が上級職になる為のものだが、チェンジプルフは上位下位関係なく「クラスを変える」ことが可能となる。
上位から下位に戻ることも、上位から別の上位クラスになることも可能。そしてそうすると、レベルは1に戻る。パラメータは残せる。
要するに、今までのFEではキャラの育成に上限のレベルが存在したが、今作はそれを撤廃したのだ。レベルが上限に達すれば、チェンジプルフでクラスを変えればいい。
これに遭遇戦を組み合わせれば、文字通り幾らでも、好きなだけキャラを育成できる。全キャラフルパラメータにすることも、時間はかかるが何ら難しくない。
……とまぁ、ハッキリ言ってこんな仕様を採用してる時点で、今作に良好なバランスだの絶妙な調整だのを求めるのは不可能だったのだ。
パラメータぶつけっこマップばかりになるのも自明である。捻ったクリア条件を作っても、力押しであっさり突破されてしまうんだから。
もうホント、これは、一体何なんだろう。FEか? ファイアーエムブレムなのか? タイトルが違えばマジでFEだと思わなかったかもしれない。
見た目やロゴ等はともかく、ゲーム内容までこんな風になるとはなぁ。はぁ……。
で、もうこうなったら今作のゲーム的楽しみは育成しかない。数字のインフレでチクチク感には遠いが、キャラを育てる楽しみは存分に味わえる。
俺がルナ中盤からハマれたのも、そこからは育成が殆ど必須になり、嫌が応にも育成をさせられ、それが意外と面白かったからなのだ。
ルナは言うまでもなく極悪難度で、キッチリ育成をしないと進行はほぼ不可能。だが育成自体も最初はかなり困難だったりする。
今作には遭遇戦に加え、すれちがい通信で来たキャラや有償・無償を問わず任天堂から配信されたキャラと戦うフリー戦闘が存在するのだが、
ルナではこのうち「有償配信マップ」以外での育成がほぼ不可能になっているのだ。
無償配信やすれちがい相手との戦闘では、何故か経験値が一律で1しか手に入らなくなっており、とてもじゃないがマトモな育成はできない。
また遭遇戦は雑魚敵のパラメータが異常、と言うかカンスト揃いになり、こちらも同レベルにならない限り、ハッキリ言って絶対に勝てない。100%勝てない。
ルナなんだから遭遇戦の難度を上げるのは当然だと思うが、まさか勝たせないようにするとは。これも今作の調整放棄の一環である。酷い話だ。
なのでルナでの育成は有償の配信マップ、所謂DLCに限られるのだ。DLCについては後で述べるとして、俺は取り敢えず現在無料で配信されてる初代マップを徹底的に使った。
DLCマップは何度でも使える上、経験値もまともに入る。と言ってもルナだけに敵は強く、最初はただ倒すのも大変だ。
それでもここで稼がなきゃシナリオを進められない。だから頑張って攻略を、効率の良い稼ぎパターンを考え、実行した。
このマップには本当にお世話になった。まぁ冷静に考えれば、調整を放棄した製作者の怠慢に無理矢理付き合わされただけなんだけどな。
難度は、調整を殆ど放棄した分、上がっているとも言える。つまり途中で稼ぎをしないと辛くなるバランスになっている。
俺はハードでは大して寄り道をしなかったんで、終盤なかなかしんどかった。まぁしんどいつっても必死になるレベルでもないが。
ルナとなるともう狂った雑魚敵ばかりが出現するようになり、武器も途中からインチキブーストの練成ものをガンガン使ってくる。前作と同じだな。
難しいと言えば確かにそうだが、「ただ強い」だけで調整は感じられないし、その打開策も「頑張って稼ぐ」なので、前作ルナのようなキツ過ぎる楽しみはなかった。
ルナの真骨頂は、稼ぎが一切できない4章までだろう。特に2章は非常にキツく、やり応えがあった。あそこだけは前作ルナでの闘志が蘇った。
育成に制限は加えなかったが、ルナも俺様条件をキッチリ守ってクリアーしたから、まぁこれでいいだろう。達成感はかなり薄いが。
ちなみにルナクリア後に登場する「ルナティック+」は、前作のルナ´と同じくスルーする。あれも俺の思うFEじゃない。あって悪いとは言わんけど。
インチキスキルの付与が決まってるならともかく、ランダムだってんだからなぁ。ホント調整が嫌なんだなぁ。出来ないんだろなぁ……。
今作ではスキルシステムが充実し、従来のものに加えて新スキルが多数追加された。
チェンジプルフで多彩なクラスに自在に移れるのは、パラメータ成長だけでなく、各クラスのスキルを覚えさせる為というのが大きい。
スキルの利便性にクラスの上級下級はあまり関係なく、下級クラスでも便利なスキルを覚えることはあり、それが欲しけりゃチェンジでわざわざ弱くなる必要がある。
そうやって集めたスキルは、1キャラにつき5つまで装備することが出来る。未着のスキルも消えるわけではなく、準備画面で自由にカスタマイズできる。
実際はスキルが5を超えるまでキャラを育成するのは相当時間がかかるし、そこまで強化する意味はあまりないんだが、まぁ楽しい人には楽しいんだろう。
ハードまではクラスにさほど拘らず、テキトーかつ好きにやってもクリアーできるだろう。だがルナではそうはいかない。
俺が思う今作最重要のスキルは「回復手段」である。つっても回復魔法ではない。「体力吸収回復」である。
スキルの中には、敵にダメージを与えつつ、その半分のHPを回復するという便利なものがあるのである。ズバリ、勇者のスキル「太陽」だ。
ルナでの敵攻撃はとにかく苛烈で、また四方八方から襲われる。例えパラメータが全てカンストしていても、ルナではあっさり殺される。
となれば攻撃を受けたら、同時に反撃しつつ回復するしかないのである。なのでとにかく勇者の太陽である。他のクラスは二の次三の次である。
あと、闇魔法の「リザイア」。これも与ダメージの半分を回復できる。今作では普通に店で買えるので、物凄く役立つ必須魔法となっている。
ちなみに太陽の上位技「天空」は、発動確率が太陽の半分なので、ルナでは全く当てにならなかった。アイクさんも嘆いているに違いない。
あと勇者の下位クラス「傭兵」が覚える「武器節約」のスキルも非常に役立つ。これを装備して「幸運」を上げまくれば、強い武器も使い放題になる。
武器節約・太陽所持の超強い勇者が強い武器を持っていれば、武器を減らさず回復しつつ敵を倒し続ける。まさに永久機関、蒼炎のラグネルアイクのようである。
最終的には半端な連中は全て足手まといになり、数少ない太陽強力勇者とリザイアソーサラー、そしてダブル要員だけで戦った。
皆で力を合わせてる感じはせず、つくづく調整の放棄にガッカリした。ま、クリアーしたからもういいや。疲れた……。
グラフィックは、3DSの性能にあわせ、かなり綺麗になっている。特にアニメデモの品質には誰もが満足しただろう。もっと多くの場面で見たかったが。
立体視の恩恵は、まぁ想像通りといったところ。多少見栄えが良くなってるが、劇的なものはない。任天堂はこれがやりたかったんかな……。
キャラはポリゴンで描かれるようになり、またクラスチェンジするときちんと身なりもそれに合わせて変わるようになった。
だが一枚絵は変わらないので不自然だし、バーサーカーになったら上半身裸になったりで、色々と雰囲気をぶち壊す部分もあった。
前作でのフリークラスチェンジは世界設定を無茶苦茶にしていた。今作は多少マシになったものの、まだまだ違和感あり過ぎ、無理があり過ぎだと思う。
クラスが変われば特定の武器を使えなくなるとか、一体どういう理屈なんだろうなぁ。俺こんなFEやりたくないし、認めたくないんだけどなぁ。
シナリオ進行でもポリゴンキャラが動いて演技をするんだが、ここで異常に不自然なのが、どのキャラも足首が描かれていないこと。
文字通りの意味で、何故か全キャラ足が棒。偉人差別用語を使えばテンボーか。若しくは足首が地面に埋まっているように見える。
全ての場面、全てのキャラがそうなので、違和感があり過ぎて非常に気持ちが悪い。これは一体何なのか。許しがたい手抜きである。
今作のポリゴンキャラ担当者はマジ一体何を考えているんだろう。これでOKを出したことが信じられん。滅んでほしいわ。
それを除いても、ポリキャラの演技は画面が寄り過ぎていて、何かやり取りに違和感を覚えることが多かった。
例えば王族同士が会談する時も、周囲に誰もいない(画面が寄り過ぎていて周囲が見えない)場所でいきなり会って話し始めるのだ。
お互いの立ち位置が近すぎる。またその距離感で魔法のぶつけ足り、背走を始めたり……上手く説明できないが、非常に違和感があった。
これなら昔のように、戦闘アイコンを使ってチャチな表現をしていた方がマシだったと思う。
ポリゴンキャラの採用は蒼炎や暁でもやってたが、あの頃の見せ方に問題があるとは思わなかった。やはり今作の絵作りがおかしいんだと思う。
全体的に2D担当者と3D担当者に差があった感じだ。まぁポリキャラも、戦闘シーンは結構良かったかな。はぁ。
音楽は……もうよく分からん。今作に辻横由佳氏は関わってるんかなぁ。
戦闘マップの曲は割と良かったと思う。よう分からん。クラブニンテンドーでサントラを注文したから、届いたらじっくり聞こう。
強い不満を抱いたのは、「戦闘準備の曲」かな。なんちゅーか朴訥としていて、全然それらしくなく、燃えるものがなかった。
FEは戦闘前のキャラ配置やアイテム配備が非常に重要で、ある意味ユニットの動かし方よりも大事である。
それだけに、戦闘準備には時間をかけるし、また楽しい部分である。よってこれを彩る戦闘準備の曲も非常に大事で、実際シリーズでは良曲が揃っていた。
不満だらけだった「新・暗黒竜」でも戦闘準備の曲は好きだった。ちなみに一番好きなのは、蒼炎の「 Rising Morale」かな。
今回改めて聴いてみたが、非常に「FE意欲」を煽られる曲で、もう燃え燃え、燃え過ぎてちょっと泣いたくらいだ。これぞ戦闘準備の曲である。
糞難しい蒼炎マニアックも、この曲を聴きながらあーでもないこーでもないと準備をしながらプレーするのは楽しかったなぁ。うっとり。
今作の戦闘準備曲は非常に残念な出来だった。それでもずっと聴く曲ではあるので、耳に残ってしまっているのが余計に悲しい。はぁ。
今作のサントラを作るなら、今からでも蒼炎と暁のサントラを売ってくれんかなぁ。欲しい。かつてのFEの曲が好きなんだ。はぁ。
皆大嫌いなDLCは、任天堂としても今作で初めて本格導入することになり、多方面から注目されていた(と思う)。
して実態は……想像以上に酷かった。任天堂ならDLCも誠実にやってくれるかもと割と楽観視していたのだが、それをブッちぎる酷さだった。
薄っぺらいのである。旧作のマップと音楽を使うのはいいとして、キャラ絵がただの画像貼り付けってのはあり得ないだろう。
マップをクリアーするとマルスら旧作のキャラを仲間にできるが、あくまでゲストなので、本編キャラと支援を組ませたりはできない。
今現在は無料だが、こんなもんに300円も払えるか。いや金額の問題じゃない、DLCという形態を取りながらのこの薄っぺらさに我慢ならなかった。
だがこの時点ではまだマシだった。その後どんどんDLCマップは追加されたが、目を覆わんばかりの酷いものが出現した。
簡単に金と経験値を稼げるマップを配信しやがったのである。どちらも本編で頑張れば稼ぐことはできるが、DLCならより早く楽にできる。
完全に「ゲームを有利に進められる」権利を金で売っているのだ。任天堂はDLCでこういうことは決してやらないと、岩田社長は何度も繰り返していたのではないのか。
前述のように、ルナティックをプレーするには有償DLCでの稼ぎが必須で、つまり追加で金を払わないとルナはクリアーできないのだ。
それだけでも腹立たしいのに、より有利に進めるにはもっと金を払えと言うのだ。何というふざけた話だろう。
俺は意地になって、現在無料配信中のマップだけでルナをクリアーした。こんなもんに断固として金を払いたくなかった。
任天堂初のDLCとして最初は恐々やってくると思ってたのに、最初から信じがたいほどふんぞり返って舐めた商品を提供してきやがった。
本編とは別に考えるとしても、許し難い出来だった。岩田社長の言動は信用ならないと改めて思った。
DLCは現在、総計で3000円以上の規模にまで増えていると思う。それらを購入して、きちんと楽しんでいるユーザーはどれくらいいるんだろう。
いや他人のことはいいや。俺はこんなの嫌だ。絶対に嫌だ。でもFEに限らず、今後の任天堂ゲームではこんなDLCが常識になるんだろうなぁ。
マリオ3DSの無敵このはやパタパタの羽も、次からは有料DLCになるかもな。金を払ってクリアーを買う、それが新しいゲームの形。
あはははは。みんな大っ嫌いだ。畜生。
DLCには無償(期間限定ではない)タイプのものも多くあるが、有料でさえ手抜きなのに、無料に凝ったものを提供してくれるわけがない。
やはり旧作のキャラを仲間にできるが、公式イラストを貼り付けただけの紙人形みたいなキャラに魅力などあるわけがない。
俺が大好きな聖戦の系譜のキャラを、こんな扱いしやがって。こんな手抜きをするなら悪戯に旧作を持ってくるな! ああ気に入らない。
配信デュエルや配信アイテムなどもあるが、色々ある割にどれも面白くもなく、通信要素ってこんなもんなのかと落胆するばかりだった。
そうそう、すれちがい通信もなかなか酷い。相手の組んだチームと戦闘ができるんだが、当然強さは千差万別だから、同レベルの相手は少ない。
相手の組むパーティによっては知らないキャラをバッチリネタバレされるので、そういう萎えも含んでいる。何が楽しいのかさっぱり分からん。
すれちがい通信は3DSの大きな特長とされてるが、それを活かしてもこの程度のものしか作れないのか。
配信キャラもそうだが、呼びすぎるとマップに異界キャラが充満し、最早今作の世界設定が体を成さなくなってしまう。
何でもやってみればいいってもんじゃないだろう。やる前に意義や面白さを考えなかったのか。はぁ……。
物語は……これも不満だな。戦闘部分に合わせたように大雑把で、深みが感じられなかった。
ペレジア編・ヴァルム帝国編・ギムレー編と非常にクッキリ区分けされている上、どの戦いも唐突に始まるので、話に繋がりを感じなかった。
何やラストに「全ての戦いは計画通りだった」とか言われたが、そりゃゲーム製作者の計画通りではあっただろう。こっちはそれに従うしかないんだからな。
また敵キャラに魅力が全くなく、従ってドラマ性もなく、そういう盛り上がりもなかった。ファウダーやインバースはもっと濃く描くべきだったと思う。
しっかしエメリナを暗殺しようとした男が国王になってても、平然と支援を受けてその後も戦いを挑まれるまで放置するとか、本当に理解できん。
ペレジアはギャンレルの頃から邪竜信仰が盛んだったのか? それをギャンレルみたいな王が黙認してたのか? ああ本当に分からん。
深みがなければ味もない。これでは燃えも感動もないよ。はぁ。
しかし今作のシナリオで何より問題なのは、「時間移動」をやっちまったことだろう。やったのだ。とうとう使ってしまったのだ。
時間移動、それは2次元物語の最終兵器。容易に劇的な話を作れるが、パラドックスの泥沼勃発により、物語の整合性が瞬時に壊滅してしまう。
今作でも当然、量子力学がどうやら平行世界がうんたらの突っ込みは逃れられない。そして製作者はそれに答えられない。答えられるわけがない。
そもそもFEというファンタジー世界において、こんな事やっていいのか。ナーガ様の力? だったら過去の戦いでも使えばよかったじゃないか。
ルキナら未来戦士は現在の自分と同時に存在する。しかもルキナは現在に残る。赤ん坊が成長したらルキナが二人? 時の因果が怒るぞこれ。
ルキナ以外の子供たちは更に無茶苦茶で、男女キャラが結婚するだけで瞬時に存在が確立され、登場する。おいおい、そりゃないだろう。
ルキナは(正体判明時に)赤ん坊が存在していたが、お前らは親が新婚初夜を迎える前から登場ってか。どんだけ早熟やねん。
マリアベルとか、理想の息子と違うからショックを受けて子作り拒否しかねないんじゃないか。時間移動もののルール(?)を守っていないと思う。
そしてラスボスも時間を越えてやってきたお方。じゃあ元の世界は実は平和になってたりしないの? 何かよう分からん、よう分からんよ。
あとルキナ世界では、クロムはファウダーと戦う際にラスボスさんの裏切りで殺されたらしいが、じゃあまだルキナは赤ん坊だったんじゃないのか?
なのに支援会話では、元の世界でのクロムとの思い出を語ってるし……嗚呼分からんわからんぞ。もうどうでも良くなってきた。畜生。
そして秘密兵器的に投入された「アカネイア編との繋がり」も、盛大に期待外れだった。こんなのやってくれない方がずっと良かった。
そもそも「英雄王マルス」「ファルシオン」といった名前を使っておきながら、アカネイアとの繋がりを明確に証明しないのは不自然だし、卑怯だと思う。
何故ファルシオンは形が変わってるのか。何故「炎の紋章」が「台座」になっちまってるのか。宝玉の名前も変わってしまったのは何故か。
マルスはアカネイア連合王国を治めたはずなのに、「初代イーリス聖王」とやらになっちまってるのは何故か。少なくとも領土は激減している。
もしかしたら本当は無関係なんじゃないかと思ったが、地形は完全にアカネイア編を踏襲しているから、これはやはり繋がってると考えるべきだ。
だとしたら何故こう不自然な変化を入れたのか。こんな中途半端な描写をするなら、最初から使うな。アカネイア編への冒涜だ。
もちろん長い時間が経ってるんだから、マルス時代の国がそのまま残ってるべきとは思わんが、繋がりを全然感じられないのはどうなんだ。
敢えてボカそうとしてるんだろうが失敗している。これもパラレル設定とか言いたいのか? ああもう。
あとラスボスの邪竜ギムレーさん。……あの、メディウスさんじゃないんですか? 姿が全然違うし、マルスのことも語らんし。
さっぱり分からん。マムクートが一応登場するが、生活様式が語られんし、ギムレーとマムクートとの関係も分からんし。
アカネイア編との繋がりにおいても、全てが大雑把。こんなシナリオに没入できるわけがなかった。はぁ。
最後にキャラを少し語るか。
今作にも多彩なキャラが登場する。結婚とフリー育成システムもあり、今まで以上にキャラゲー(悪口じゃないぞ)になっていると言える。
今作で最も感心したのが、支援会話の充実っぷりだった。今まではかなり限られていたが、今作は膨大な組み合わせを頑張って網羅している。
会話が用意されているんだから、その全てが「公式」なわけだ。プレーヤーは安心してそれぞれ好みの組み合わせに萌えることができる。
まぁその分、会話にやや浅いものが多いと感じたが、これは贅沢だろう。キャラゲーとしての正しい作り込みは見事だった。
つまり方向性なんだな。方向性の違いなんだよ……。
まず今作キャラは、全体的に「カタカナ名前のセンスが悪い」と感じた。これは説明が難しいのだが……。
FEに限らず、ゲームのキャラ名はカタカナのものが多い。この場合日本語ではないからほぼ意味はないが、日本語としての「語感」は大事だと思う。
テキトーにカタカナ名前をつけるなら、どっちにしろ意味がないんだからテキトーにカタカナを並べれば済むが、それでは優れたカタカナ名前は作れない。
語感の良さ、「聞いてて何となくしっくり来る」名前を考えなければならないのだ。この辺は極めて感覚的で、製作者の2次元センスが問われると思う。
今作はこの観点で言うと、実にセンスがなかった。特に「スミア」「ソワレ」「ティアモ」「ロンクー」辺りは違和感あり過ぎだった。キャラの魅力はまた別だが。
FE製作者は今まで優れたカタカナ名前センスを発揮してくれていたので、今作での明確な質低下は実に残念だった。こんなの言うのは俺だけかもしれんが。
ちなみに、別にオリジナルでなくていい。キャライメージと合えば神話等から引っ張ってきても問題はない。実際FEにもそれは数多くある。
こういうのってどういうやり方で考えてるのかなぁ。意味がない以上、正解不正解はないとも言えるけど……。
キャラが台詞を全て喋るのではなく、決まったボイス口にするを「一言ボイス制」が今作でも採用されてるが、非常に不自然で、大失敗していると感じた。
バリエーションが限られてるのに無理に喋らせるから、台詞とボイスのニュアンスが合ってない場面が多い。興が冷めることこの上ない。
一言ボイス制は容量節約という点では優れた手法だが、安易に使うと違和感が強い。今作はその良い(悪い)見本だと思う。
一言ボイスの違和感も、今作のキャラをイマイチ好きになれなかった原因の一つだ。俺だけなのかなぁ。うーん……。
・クロム
主人公だが、今作は前作以上にマイユニットが目立っているので、影が薄い。影の英雄か。違うか。
マルスの血を引く(?)もののイケイケ型の主人公だが、過去のヘクトルやアイクと比べて、強さの面で負けてると思う。
天空の発動確率が低いのがあまりに痛い。月光の威力を落としてでも、率を太陽と同じにすべきだった。そうすりゃもっと使えたのに。
パラメータはそこそこ上がるが、ルナでは正直2軍キャラだった。でも主人公だから強制出撃だし。ったく。
そういや今作のサブタイトル「覚醒」は、ファルシオンの真の力を蘇らせる「覚醒の儀式」から取っているんだが、これもガッカリものだった。
威力が上がるだけで、ラグネルのように間接攻撃ができるようになるわけではない。矢鱈と引っ張った割にしょーもない真の力だった。
ラスボスのギムレーは非常に強く、倒すにはファルシオンは役立つが、前作のマルスと違って絶対必要レベルではなく、またクロム自身も弱い。
威厳がないよなぁ。デュアルアタック率が高いのも、サブキャラとしての運用に向いてるってことだし。
シナリオの都合で強引に結婚させられたのも本人は不満かもな。他キャラはじっくり選んでるのになぁ。
・ドニ
今回の先生キャラ。最初はゴミのように弱いが、「良成長」という固有のスキルにより、どんどんどんどん強くなる。
更に傭兵→勇者のルートを辿れるし、幸運の成長が全キャラトップクラス。恐らく意図して最強キャラにされてるんだろう。
てわけで、首尾よく勇者になって太陽を覚えれば、後は無敵コースだった。ルナで唯一、単独行動にも不安がないキャラだった。
頼り切ってプレーするのは面白いとは言い難かったが、今作のバランスなら仕方ない。出世おめでとう、ありがとう。
本人が糞強いので、ダブルの相方は割と誰でもいい。オリヴィエやリズで幸運を上げ、武器節約を確実にすればOKかな。
・サーリャ
先生キャラその2。リザイアの吸収は確実に発生することを考えると、ドニ以上かもしれない。
とにかくリザイア、リザイア。所持品はリザイア4つ+非常用傷薬。つってもリザイアを使いこなせるのは本人が強いから。実に良い成長をしてくれた。
同じ目論見でヘンリーも育てようとしたが、こっちは速さが全然上がらず話にならなかった。やはりサーリャさんが今作のリザイア先生である。
ダブルの相棒はヴェイクにした。このヴェイクが、太陽を目的に育てたが鬼のようにヘタれて、全く役に立たなかった。完全にカカア天下夫婦だった。
ただ完全にリザイア依存なので、ソーサラー以外のクラスにはさせられなかった。ソーサラーがカンストしたらもう一回ソーサラーをやらせた。
キャラ的にも、暗い性格・キモい笑い方・抜群のスタイル といった設定で、今作で一番面白いと思った。うん、好き。
マイユニともキッチリ結婚EDを実現しておいたんで、愛と呪いに満ちた共同生活を頑張ってください。活躍のご褒美です。うふふ、うふふふふ!
・マイユニット
さぁ今回も来ました、俺の大嫌いなキャラメイク。嫌だろうと強制させられるんだからやるしかない。逃げちゃダメだ。ゲームなのに。
今作でも採用されたってことは、前作で好評だったんだろうなぁ。世間が分からない。こんなのやって面白いか……?
今回のマイユニさんは、「影の英雄」だった前作とうってかわって、完全にストーリーのメインを張っていた。
なんせラスボスと表裏一体なんだから。まさか自分の顔したキャラをラスボスとして葬らなきゃならんとはなぁ。これでいいのかFE。
時間移動を採用した時点で色んな面で無茶苦茶なので、シナリオへの不満は言う気にもなれん。キャラとして好きにもなれん。
ユニットとしての性能は、他キャラと違って多数のクラスになれるので、育て甲斐があるだろう。傭兵→勇者を経験させれば、立派な先生キャラになった。
ギムレー戦はマイユニをメインにクロムをサブとするのが一番良いな。主人公を食っちゃったよあはは。嬉しくないけどな。
そういやマイユニの分身、ギムレーさんは、何故復活してからも、人型のままで戦っていたのかなぁ。どう考えてもおかしい。
そもそも戦闘フィールドが自分の背中の上なんだから、ちょっと体を捻れば全員落下して完全勝利やん。何故そうしないんだろう。
この辺にも設定のいい加減さを感じた。メディウスが人間を憎んでいた理由に比べて、何と浅く薄いことだろう。はぁ……。
以上。もちろんもっと多彩なキャラを使ったが、さして思い入れを持てなかったんで語れない。
子供キャラ達も時間移動の不自然さのせいでルキナ以外使う気になれなかった。ルキナは嫁さんにもしたよ。クロム義父さん! うは。
はぁ。
長々と書いた。大半は不満だった。今作は俺にとって不満のある出来だった。
……が、今作は売れた。ビックリするくらい売れた。多分俺だけでなく誰も想像できなかった規模で。
初週24万本。これだけで前作・前々作の累計に近い。更に6万本、4万本と積み重ね、5/19日現在36万本。40万本は行けるだろう。
FEは固定ファンによる手堅い売り上げをずっと維持してきたが、それ以上の伸びがなく、緩やかに衰退していたシリーズだった。
それが今作にて、ものの見事に大復活。これは凄い、快挙である。様々な事情を鑑みても、製作者の大勝利と言える。スタッフは金一封を貰っているだろう。
俺が違和感だらけだったロゴもサブタイトルも、他の人達は気に入ったのだ。アカネイア編との絡みに惹かれ、脱落ファンが復帰したのだ。
製作者の狙いとファンの気持ちがガッチリ噛み合い、シリーズ13作目にして華麗なる大復活。本当に大したものだ。万雷の拍手を送りたい。
……そして、思ってしまう。もう俺はFEファンじゃなくなってしまったのかな、と。
世間の評価は重い。俺は1人、世間は36万人だ。どっちが偉いか考えるまでもない。それとずれてしまった事実が実に重い。
今作がこれだけ売れたんだから、当然次回作も作られるだろう。FEシリーズは一先ず安泰となった。この点は実に喜ばしい。
だが続編は、ファンの声を取り入れて作られる。そしてファンとは、基本的に前作購入者だ。
中には俺と同様不満の多い購入者もいるだろうが、自分の肌感覚を信じるなら、今作は「全体的には大好評」になっていると思う。売り上げが何よりそれを証明している。
今作を受けての次回作で、今作の時点で感じまくった「コレじゃない感」が更に増幅されていたら、それは俺にとってFEなんだろうか。
俺はFEファンでいられるんだろうか。自分がそう思っている限りファンなんだろうか。無理矢理そう思い込んではいないだろうか。
素直に軽く、あっけらかんと「好き」と言えない。ファイアーエムブレムがそんなシリーズになってしまった。これが現実だった。
ファイアー~エ~ムブレム~ 手強いシミュレーション~ や~り始めたら眠れない~~♪
……そういや今作はアカネイア編の片鱗を多々見せてはいるが、当時のFEを象徴したこの歌は一切扱っていない。
そりゃこんな古くて泥臭い歌は、垢抜けた今風の今作には合わないもんな。オッサンは一人部屋で歌ってろってさ。
ああ、歌うよ。一人、歌う。俺にとってのFEを思って、心の中で歌っておくよ。
続編って何だろう。シリーズものって何だろう。
時代に合わせた変化・作風により、新規層が加わる一方、脱落者が出るのは当たり前のこと。ただそれだけのことなのだ。
次回作も買う。その次も買うだろう。俺はFE信者だったからな。FEファンだからな。……だったから……いやそれは言い過ぎ……か。
FEまでもが、俺だけを放置してどんどん変わっていくんだなぁ。俺だけが取り残される。
世界にひとりぼっち。と糞以下の愚痴を吐いて終わり。
はぁ……。
拍手を送る
あるゲームが面白かった。その内容に見合い、多く売れた。ユーザーは満足し、製作者は儲かった。
しばらくすると、ユーザーが「続編を作ってほしい」という要望を発する。「あの面白さをもう一度」という欲求と共に。
製作側にとっても、これは嬉しい要望である。何より前作の実績から、続編の販売本数を確実に見込めるというのが大きい。
またゲーム内容も、前作という下地があれば、1から作るよりずっと早い。上手くやれば素材流用も可能になる。
ユーザーの声に支えられるという精神的側面も結構大きいだろう。望まれて作品を作るのは、クリエイターとして喜ばしいことのはずだ。
続編とは、ユーザーも製作者も喜ぶ、正にウィンウィンの関係、最高のゲームの形。
市場の大半を続編が占めているのを見れば、これはもう正義と言って良い次元の話だと思う。
そして続編は、更なる続編を呼ぶ。そうなるとその作品群は纏めて「シリーズ」となる。
ユーザーと製作者の関係はますます深く良好になり、お互いの喜びも続いていく。
シリーズの評判が良いと、噂を聞きつけた新規ユーザー層の加入も見込めるので、良い事尽くめだ。
ファンは喜び、新規層も入り、製作者は作り易く、また儲かる。永遠に続いてほしいと願いたくなる因果である。
……が、ぬるま湯はいずれ冷める。シリーズを重ねれば、続編にも徐々に綻びが出てくる。
続編で求められるのは、あくまで「似た面白さ」であって、全く同じ内容ではない。当たり前だ、それが欲しけりゃもう一回前作やればいいんだから。
従って続編は、前作のシステムを変更したり、新要素を加える必要がある。とにかく何かしらの変化は絶対必要なのだ。
その一方で、続編には「変わらないこと」も強く求められる。これもまた当然だ、「前作が面白かった」ので続編を求めているんだから。
その続編が前作からガラッと変わってしまえば、それはもう前作とは別物であり、ユーザーが求めたものではない。例え面白くても、それは続編ではない。
続編は、変わることと変わらないこと、両方を強く求められる。どちらに偏っても続編ではなくなり、ユーザーからそっぽを向かれてしまう。
シリーズが少ないうちは、まだやり易いと思う。作品に開拓の余地がたくさんあり、ユーザーの熱意も強い。
だが何年も、何作も重ねていけば? ……付け加える要素は枯渇し、変えない要素は逆にマンネリ化してくる。
またユーザーにも飽きがきて、ファンを脱落する人が出てくる。それでいて作品を重ねたシリーズはマニアックになり、新規層が増えにくくなる。。
結果、作品の行き詰まりとファン離れが併発し、シリーズは終わる。永遠はなかった。セーブデータに戻ってやり直すこともできない。
もちろん、少なくとも製作側はシリーズを続けたい。ゲームを商売として見る上で、安定した数字を見込めることほど有難いものはないだろう。
だから必死にシリーズ展開を考える。初期と違って枯れてきたネタを絞り、絵作りを変えたりしてマンネリ感を払拭する。
時には「原点回帰」を謳い、既に脱落した旧作ファンを掘り起こしたりもする。全てはシリーズの維持の為に。
新規層の開拓にも腐心し、チュートリアルを徹底する。それはファンへの配慮と矛盾する部分もあるが、同レベルで大事なことだ。
そうした努力の結果、長く続いているシリーズもある。もちろん力及ばず終わってしまったシリーズもある。
長い沈黙を破って復活するシリーズもある。これは懐かしさ需要があって意外と効果的だったりする。
全てはシリーズの存続の為に。今日もどこかで人気(?)シリーズの続編が、鋭意製作中である。
「ファイアーエムブレム」は、今年で生誕22年、長い歴史を持つシリーズである。
作品数は、前作「新・紋章の謎」にて12作を数える。大体2年に1本、かなり良いペースで発売され続けていると思う。
また他のシリーズでは定番の「派生作品」が殆どなく(スマブラのゲストくらいか)、本編だけで頑張っているというのもFEの特徴だと思う。
派生作品がない以上、常に本編で勝負するしかない。その出来が悪ければ、あっという間にシリーズは滅ぶ。
その意味ではここまで続いているだけで十分大したシリーズである。本編が高品質で、支持され続けていた証拠である。
そんなFEシリーズだが、前作前々作と旧作のリメイクが続いていた。それはそれで良いのだが、新作を望む声が高まった。
そして今回、現在日本で最も勢いのあるハード・3DSに戦場を移し、5年ぶりに、満を持して完全新作が発売された。
「ファイアーエムブレム 覚醒」である。シリーズファンの俺が購入するのは当然、疑問を挟む暇なく予約した。
そう、当然なのである。なんたって俺はかつてFE信者、今でも大ファンなのだから。…………。
と言っても、発売前の情報による今作の印象は、決して良くなかった。
発表されたロゴマークは、非常にスタイリッシュ。旧来のやや鈍重な感じが完全に払拭されていた。
サブタイトルも、大半の作品で使用されていた「〇〇の××」を廃し、「覚醒」とズバッと一言。今までとは違う。
キャラクターデザインもロゴに劣らず現代風で、かつての泥臭いアニメ絵が醸していた味はどこにも見当たらない。
FEは任天堂のゲームとしては珍しく、完全にファンタジー世界で、絵柄もアニメ調だった。
だが媚び媚び(悪口ではない)のアニメ絵ではなく、なんちゅーか昭和臭いような微妙な古さがあり、これがFEの味だと俺は思っていた。
同じ事はロゴにもサブタイにも言える。近年の作品では今風のムービーや声優の採用もあったが、それでもFEらしい古さは保たれていたと思う。
それが今作では、情け容赦なくバッサリと切っている。製作者に逡巡があったと思えないくらい、思い切ってやっちまってる。
シリーズ物として語れば、今作は非常に「変化」に重きを置いていると思う。そしてそれは、俺に強い違和感を抱かせた。
一方で、今作は旧来のFEファンに向けたサービスも随所に施してある。今作は「シリーズ集大成」として製作されたらしい。
最初の発表の時点で「英雄王マルス」なるキャラが登場しており、その後も初代FEの舞台・アカネイア大陸との関係性が色々示唆された。
今までは時代を隔てた同世界設定の続編はなかったが、今回初めてそれをやったわけだ。もちろんアカネイア編のファンへ向けて。
また有償・無償を問わず、DLCにて旧作のキャラを大量に配信しており、プレーヤーが望めば仲間にして育てることができる。
彼らはあくまでゲスト、まぁ精霊みたいな存在(多分)で、今作の物語やキャラと深く絡むことはないが、ファンには嬉しいサービスだ……と思う。
「聖戦の系譜」で評判の良かった結婚システムを復活させたのも、旧ファンを掘り起こすのが狙いだろう。多分。
強い変化を感じさせつつ、昔ながらのファンの復帰を見込んでネタを散りばめる。
非常に欲張りな方針で作られた作品である。果たして、どうなのだろうか。やってみるしかなかった。
まずパッケージを開けると、最近の任天堂3DSソフトではお馴染みの、手抜きペラ紙がペラッと入っていた。
簡易マニュアルというやつで、本格的な説明書は電子提供、ゲームプレー中にホームボタンで中断して見ろと言うのだ。
アホかと思った。もうこの時点で萎え萎えだった。なんで任天堂の手抜きに俺が付き合わなきゃならんのだ。
マリオ等のアクション系ゲームなら、このやり方もまぁアリかもしれない。だがFEはS・RPGである。説明書をじっくり読みたいのは当然だろう。
ホームを押して参照するなら、ゲームをプレーしながら見ることもできない。こんなの2秒考えたら分かるのに、何故採用するのか。
一応ゲーム中のヘルプは色々あるが、そういう問題ではない。今までやれて当然だったことを、任天堂の都合で出来なくされているんだから。
ちなみに実際、操作上で一つ非常に困ったことがあった。戦闘が始まると、現在のターン数やクリア条件の確認ができなかったのだ。
結局散々困った後、下画面の切り替えによって参照できることを知ったのだが、あの小さいタッチボタンに気付かなかった自分が愚かとは思わん。
こんな身勝手をユーザーに押し付けるなら、公式サイトで説明書を参照できるようにするくらいの配慮はして当然だと思う。
でもそんなの全くやっていない。どんだけ俺舐められてんだ。いずれ説明書PDFを有料配信でもするつもりなのかね? はぁ。
はぁ。
先に書いておくと、1周目ハード、2周目ルナティックでプレーした。もちろんどちらもクラシックモード。
「俺FEルール」に従い、死者厳禁、宝物・村の保護を絶対目的とした。ルナにはかなり苦戦し、購入から1ヶ月近くかかった。
ハードでは正直あまりハマれなかったが、ルナ途中からドハマリし、いつものFEと同じくらい夢中で遊べた。
それでも感想を述べると……ネットには上手い言葉があるもんで、まぁ「コレじゃない感」かな。
つまらないとは思わないし、実際ルナ中盤以降はハマった。金を出した価値はあった。買ってよかった面白かった。
だが、「FE的楽しさ」に満ちていたとは感じなかった。俺がやりたかった完全新作ファイアーエムブレムは、これじゃなかった。
後は不満を並べるばかりになっちまうが……何が一番合わなかったかなぁ。
やっぱあれかな、今作の目玉である新システム、キャラ同士の「絆」を体言した「ダブル」システムかな。
従来のFEにおいても、キャラが近接することによる「支援効果」は、攻略上でも、キャラ同士の関係を楽しむ上でも重要なシステムだった。
初期は一方的だったが、徐々にプレーヤーの好みである程度関係を決められるようになり、「支援会話」というご褒美も生まれた。
キャラに思い入れを抱きやすいFEにおいて、ゲーム性とキャラの魅力を見事に絡めた優れたシステムだと思う。
それを今回は更に推し進め、とうとう2キャラが「ダブル」コマンドにて合体し、共に行動するようになったのだ。
旧作でも2キャラ同体システムは存在したが、それは「救出(保護)」という概念で、力を合わせて戦っていたのではない。
寧ろ救出する側の能力がガタ落ちし、その状態で攻撃を受けると非常に危険なので、できれば使わずにいきたいシステムだった。
それが今回のダブルにて180度ひっくり返った。ダブルすると支援効果を受けられるのは当然、更に本体キャラのパラメータが大幅アップするのだ。
その上、ランダムではあるがサブのキャラが「デュアルアタック」「デュアルガード」を繰り出し、本体キャラに加勢する。
アタックはサブキャラがそのまま攻撃するのと変わらない威力だし、デュアルガードは何と敵の攻撃を完全に防いでしまう。
さすがにデュアルガードは強すぎるからかそんなに出ないが、デュアルアタックは頻繁に発生し、途中からは二人同時攻撃が当たり前の感覚になる。
当然ながらこの超強力システムはゲーム上非常に重要な位置を占めている。高難度モードでダブルを使わずクリアーするのは不可能だろう。
……でも、俺としては「これじゃない」んだよな。FEらしくない。FEをやってる気がしなかった。
ちなみに「FEらしさ」を言葉で説明はできない、しない。全部俺の感覚だ。
なんちゅーか、大雑把になったと思う。ダブルをすると力や守備、速さといった重要パラメータがアホほど上がり、物凄く強くなる。
デュエルアタックが発生すれば攻撃力も2倍3倍になる。とにかく強い。強すぎるくらい強い。使ってて違和感があるほどに強い。
俺はFEと言うか、S・RPG、FEで言えばロールプレイング・シミュレーションにおいて、「チクチク感」というものが大事だと考えている。
S・RPGはジャンルとしては地味で、現在はビジュアルがかなり派手になったが、昔は目立つゲームではなかった。
だがその分、キャラを少しずつ育てたり、難解なマップを慎重に攻略するといった、「チクチク進める」楽しみに満ちていたと思う。
見た目はパッとしなくても、プレーすれば面白い。そこが通好みな感じで、ファン心をくすぐる良さがあった……というのはややこじ付けか。
それが今作では、様々な面で非常に大味になったと感じた。最早チクチク感などどこにも感じられなかった。
もちろん、今作にも成長・育成要素はある。いつも通り、キャラは経験値を得てレベルアップし、パラメータが上がっていく。
けど全体的にどのキャラも成長率が高く、どんどん強くなっていく。なり過ぎていく。守備や速さが1上がることに喜んだかつてのFEはもうない。
まぁこれは「暁の女神」辺りから顕著になった傾向なんだが、今作はダブルのせいで更に大味感が増し、ぶっちゃけパラメータを気にすることすら減った。
レベルを上げればほぼ間違いなくある程度は強くなるから、そいつにテキトーなキャラをダブルさせれば、晴れて1軍メンバーの誕生。
育成を攻略と見てもキャラ萌えと見ても、じっくり気持ちを育む猶予がない。そんな事する必要を感じさせない。
つっても、難度が低いわけではない(ハード以上なら)。これだけ強力なシステムが用意されてるんだから、当然敵側もそれに合わせて強くしてある。
今作は、本当に数字のインフレが凄いと感じた。暁の時も相当だったが、今作はあれを上回っていた。これが最もFEらしくなかったかもしれない。
昔は20が上限だったパラメータが、今や50! ダブル等の上乗せを考慮すれば更に上がる。終盤は速さ30でも遅いくらいだった。こんなFE知らないよ。
チクチク感を存分に楽しむには、ゲーム内における数字を低く抑える必要があると思う。これは「カードヒーロー」等でも感じたことだ。
パラメータの上限が低ければ、色んな意味でゲームがよく見える。把握できる。だから簡単に細かい進行計画を立てられて、チクチク楽しく遊べる。
もちろんシリーズが進めば数字のインフレは避けられない。だがそれならそれで、より力を込めて調整に全力を注ぐべきではないのか。
今作の調整において、パラメータを1ずつ動かすようなことは恐らくしてないと思う。そんな次元のゲームじゃない。FEらしくないのだ。
ダブルでキャラが非常に強くなり、敵もそれに見合う能力となった。よって、従来のように単独で戦うことは殆ど不可能、無意味になった。
それは言い過ぎかもしれんが、少なくとも俺には最早単独で戦うメリットを見出せなかった。最初はキャラ数が減る欠点があると思ったが、実際はそんなのどうでも良かった。
敵が明らかにダブルを前提で調整されているので、タイマンじゃ雑魚にも勝てない。キャラでマスを埋めることで陣地を作る、かつてのFE感覚は今作にはなかった。
そういや、少し話がずれるが、今作は戦闘マップも全体的に非常に大雑把になっていた。
だだっぴろいフィールドに大量の敵、こんなのばっかし。地形や陣形から攻略を考えるFEはなく、キャラ同士のパラメータ勝負ばかりだった。
またマップのクリア条件、勝利条件があり得ないほど減った。何と「敵の全滅」か「敵ボスの討伐」ばかり。全部これ。
かつてのFEには、伝統の「制圧」から「防衛」「離脱」「救出」など、様々なクリア条件があり、それに則して攻略を考える楽しみがあった。
だが今作はホントに殴り合いばかり。考える要素が皆無とは言わないが、大味にも程がある。本当に調整したのか、する気があったのかすら疑わしい。
戦略シミュレーションが、FEがこれでいいのか。敵の強さ以外で悩むことがない、そんなFEでいいのか。
どうしてここまで大味なゲームになってしまったんだろう。残念と言うしかない。
まぁでも、さすがにここまでとは思っていなかったが、発売前から大雑把で緩いゲームになることはある程度予想できた。
なんたって今作には「遭遇戦」があるのだ。シナリオを離れたフリーの戦闘マップが存在し、しかもそれは幾らでも繰り返せるのだ。
フリーマップでキャラを育成すれば、本編の進行を好き放題楽にできる。
また今作には、クラスチェンジにお馴染みの「マスタープルフ」に加え、「チェンジプルフ」なるものが追加された。
マスタープルフは従来どおり、下位職が上級職になる為のものだが、チェンジプルフは上位下位関係なく「クラスを変える」ことが可能となる。
上位から下位に戻ることも、上位から別の上位クラスになることも可能。そしてそうすると、レベルは1に戻る。パラメータは残せる。
要するに、今までのFEではキャラの育成に上限のレベルが存在したが、今作はそれを撤廃したのだ。レベルが上限に達すれば、チェンジプルフでクラスを変えればいい。
これに遭遇戦を組み合わせれば、文字通り幾らでも、好きなだけキャラを育成できる。全キャラフルパラメータにすることも、時間はかかるが何ら難しくない。
……とまぁ、ハッキリ言ってこんな仕様を採用してる時点で、今作に良好なバランスだの絶妙な調整だのを求めるのは不可能だったのだ。
パラメータぶつけっこマップばかりになるのも自明である。捻ったクリア条件を作っても、力押しであっさり突破されてしまうんだから。
もうホント、これは、一体何なんだろう。FEか? ファイアーエムブレムなのか? タイトルが違えばマジでFEだと思わなかったかもしれない。
見た目やロゴ等はともかく、ゲーム内容までこんな風になるとはなぁ。はぁ……。
で、もうこうなったら今作のゲーム的楽しみは育成しかない。数字のインフレでチクチク感には遠いが、キャラを育てる楽しみは存分に味わえる。
俺がルナ中盤からハマれたのも、そこからは育成が殆ど必須になり、嫌が応にも育成をさせられ、それが意外と面白かったからなのだ。
ルナは言うまでもなく極悪難度で、キッチリ育成をしないと進行はほぼ不可能。だが育成自体も最初はかなり困難だったりする。
今作には遭遇戦に加え、すれちがい通信で来たキャラや有償・無償を問わず任天堂から配信されたキャラと戦うフリー戦闘が存在するのだが、
ルナではこのうち「有償配信マップ」以外での育成がほぼ不可能になっているのだ。
無償配信やすれちがい相手との戦闘では、何故か経験値が一律で1しか手に入らなくなっており、とてもじゃないがマトモな育成はできない。
また遭遇戦は雑魚敵のパラメータが異常、と言うかカンスト揃いになり、こちらも同レベルにならない限り、ハッキリ言って絶対に勝てない。100%勝てない。
ルナなんだから遭遇戦の難度を上げるのは当然だと思うが、まさか勝たせないようにするとは。これも今作の調整放棄の一環である。酷い話だ。
なのでルナでの育成は有償の配信マップ、所謂DLCに限られるのだ。DLCについては後で述べるとして、俺は取り敢えず現在無料で配信されてる初代マップを徹底的に使った。
DLCマップは何度でも使える上、経験値もまともに入る。と言ってもルナだけに敵は強く、最初はただ倒すのも大変だ。
それでもここで稼がなきゃシナリオを進められない。だから頑張って攻略を、効率の良い稼ぎパターンを考え、実行した。
このマップには本当にお世話になった。まぁ冷静に考えれば、調整を放棄した製作者の怠慢に無理矢理付き合わされただけなんだけどな。
難度は、調整を殆ど放棄した分、上がっているとも言える。つまり途中で稼ぎをしないと辛くなるバランスになっている。
俺はハードでは大して寄り道をしなかったんで、終盤なかなかしんどかった。まぁしんどいつっても必死になるレベルでもないが。
ルナとなるともう狂った雑魚敵ばかりが出現するようになり、武器も途中からインチキブーストの練成ものをガンガン使ってくる。前作と同じだな。
難しいと言えば確かにそうだが、「ただ強い」だけで調整は感じられないし、その打開策も「頑張って稼ぐ」なので、前作ルナのようなキツ過ぎる楽しみはなかった。
ルナの真骨頂は、稼ぎが一切できない4章までだろう。特に2章は非常にキツく、やり応えがあった。あそこだけは前作ルナでの闘志が蘇った。
育成に制限は加えなかったが、ルナも俺様条件をキッチリ守ってクリアーしたから、まぁこれでいいだろう。達成感はかなり薄いが。
ちなみにルナクリア後に登場する「ルナティック+」は、前作のルナ´と同じくスルーする。あれも俺の思うFEじゃない。あって悪いとは言わんけど。
インチキスキルの付与が決まってるならともかく、ランダムだってんだからなぁ。ホント調整が嫌なんだなぁ。出来ないんだろなぁ……。
今作ではスキルシステムが充実し、従来のものに加えて新スキルが多数追加された。
チェンジプルフで多彩なクラスに自在に移れるのは、パラメータ成長だけでなく、各クラスのスキルを覚えさせる為というのが大きい。
スキルの利便性にクラスの上級下級はあまり関係なく、下級クラスでも便利なスキルを覚えることはあり、それが欲しけりゃチェンジでわざわざ弱くなる必要がある。
そうやって集めたスキルは、1キャラにつき5つまで装備することが出来る。未着のスキルも消えるわけではなく、準備画面で自由にカスタマイズできる。
実際はスキルが5を超えるまでキャラを育成するのは相当時間がかかるし、そこまで強化する意味はあまりないんだが、まぁ楽しい人には楽しいんだろう。
ハードまではクラスにさほど拘らず、テキトーかつ好きにやってもクリアーできるだろう。だがルナではそうはいかない。
俺が思う今作最重要のスキルは「回復手段」である。つっても回復魔法ではない。「体力吸収回復」である。
スキルの中には、敵にダメージを与えつつ、その半分のHPを回復するという便利なものがあるのである。ズバリ、勇者のスキル「太陽」だ。
ルナでの敵攻撃はとにかく苛烈で、また四方八方から襲われる。例えパラメータが全てカンストしていても、ルナではあっさり殺される。
となれば攻撃を受けたら、同時に反撃しつつ回復するしかないのである。なのでとにかく勇者の太陽である。他のクラスは二の次三の次である。
あと、闇魔法の「リザイア」。これも与ダメージの半分を回復できる。今作では普通に店で買えるので、物凄く役立つ必須魔法となっている。
ちなみに太陽の上位技「天空」は、発動確率が太陽の半分なので、ルナでは全く当てにならなかった。アイクさんも嘆いているに違いない。
あと勇者の下位クラス「傭兵」が覚える「武器節約」のスキルも非常に役立つ。これを装備して「幸運」を上げまくれば、強い武器も使い放題になる。
武器節約・太陽所持の超強い勇者が強い武器を持っていれば、武器を減らさず回復しつつ敵を倒し続ける。まさに永久機関、蒼炎のラグネルアイクのようである。
最終的には半端な連中は全て足手まといになり、数少ない太陽強力勇者とリザイアソーサラー、そしてダブル要員だけで戦った。
皆で力を合わせてる感じはせず、つくづく調整の放棄にガッカリした。ま、クリアーしたからもういいや。疲れた……。
グラフィックは、3DSの性能にあわせ、かなり綺麗になっている。特にアニメデモの品質には誰もが満足しただろう。もっと多くの場面で見たかったが。
立体視の恩恵は、まぁ想像通りといったところ。多少見栄えが良くなってるが、劇的なものはない。任天堂はこれがやりたかったんかな……。
キャラはポリゴンで描かれるようになり、またクラスチェンジするときちんと身なりもそれに合わせて変わるようになった。
だが一枚絵は変わらないので不自然だし、バーサーカーになったら上半身裸になったりで、色々と雰囲気をぶち壊す部分もあった。
前作でのフリークラスチェンジは世界設定を無茶苦茶にしていた。今作は多少マシになったものの、まだまだ違和感あり過ぎ、無理があり過ぎだと思う。
クラスが変われば特定の武器を使えなくなるとか、一体どういう理屈なんだろうなぁ。俺こんなFEやりたくないし、認めたくないんだけどなぁ。
シナリオ進行でもポリゴンキャラが動いて演技をするんだが、ここで異常に不自然なのが、どのキャラも足首が描かれていないこと。
文字通りの意味で、何故か全キャラ足が棒。偉人差別用語を使えばテンボーか。若しくは足首が地面に埋まっているように見える。
全ての場面、全てのキャラがそうなので、違和感があり過ぎて非常に気持ちが悪い。これは一体何なのか。許しがたい手抜きである。
今作のポリゴンキャラ担当者はマジ一体何を考えているんだろう。これでOKを出したことが信じられん。滅んでほしいわ。
それを除いても、ポリキャラの演技は画面が寄り過ぎていて、何かやり取りに違和感を覚えることが多かった。
例えば王族同士が会談する時も、周囲に誰もいない(画面が寄り過ぎていて周囲が見えない)場所でいきなり会って話し始めるのだ。
お互いの立ち位置が近すぎる。またその距離感で魔法のぶつけ足り、背走を始めたり……上手く説明できないが、非常に違和感があった。
これなら昔のように、戦闘アイコンを使ってチャチな表現をしていた方がマシだったと思う。
ポリゴンキャラの採用は蒼炎や暁でもやってたが、あの頃の見せ方に問題があるとは思わなかった。やはり今作の絵作りがおかしいんだと思う。
全体的に2D担当者と3D担当者に差があった感じだ。まぁポリキャラも、戦闘シーンは結構良かったかな。はぁ。
音楽は……もうよく分からん。今作に辻横由佳氏は関わってるんかなぁ。
戦闘マップの曲は割と良かったと思う。よう分からん。クラブニンテンドーでサントラを注文したから、届いたらじっくり聞こう。
強い不満を抱いたのは、「戦闘準備の曲」かな。なんちゅーか朴訥としていて、全然それらしくなく、燃えるものがなかった。
FEは戦闘前のキャラ配置やアイテム配備が非常に重要で、ある意味ユニットの動かし方よりも大事である。
それだけに、戦闘準備には時間をかけるし、また楽しい部分である。よってこれを彩る戦闘準備の曲も非常に大事で、実際シリーズでは良曲が揃っていた。
不満だらけだった「新・暗黒竜」でも戦闘準備の曲は好きだった。ちなみに一番好きなのは、蒼炎の「 Rising Morale」かな。
今回改めて聴いてみたが、非常に「FE意欲」を煽られる曲で、もう燃え燃え、燃え過ぎてちょっと泣いたくらいだ。これぞ戦闘準備の曲である。
糞難しい蒼炎マニアックも、この曲を聴きながらあーでもないこーでもないと準備をしながらプレーするのは楽しかったなぁ。うっとり。
今作の戦闘準備曲は非常に残念な出来だった。それでもずっと聴く曲ではあるので、耳に残ってしまっているのが余計に悲しい。はぁ。
今作のサントラを作るなら、今からでも蒼炎と暁のサントラを売ってくれんかなぁ。欲しい。かつてのFEの曲が好きなんだ。はぁ。
皆大嫌いなDLCは、任天堂としても今作で初めて本格導入することになり、多方面から注目されていた(と思う)。
して実態は……想像以上に酷かった。任天堂ならDLCも誠実にやってくれるかもと割と楽観視していたのだが、それをブッちぎる酷さだった。
薄っぺらいのである。旧作のマップと音楽を使うのはいいとして、キャラ絵がただの画像貼り付けってのはあり得ないだろう。
マップをクリアーするとマルスら旧作のキャラを仲間にできるが、あくまでゲストなので、本編キャラと支援を組ませたりはできない。
今現在は無料だが、こんなもんに300円も払えるか。いや金額の問題じゃない、DLCという形態を取りながらのこの薄っぺらさに我慢ならなかった。
だがこの時点ではまだマシだった。その後どんどんDLCマップは追加されたが、目を覆わんばかりの酷いものが出現した。
簡単に金と経験値を稼げるマップを配信しやがったのである。どちらも本編で頑張れば稼ぐことはできるが、DLCならより早く楽にできる。
完全に「ゲームを有利に進められる」権利を金で売っているのだ。任天堂はDLCでこういうことは決してやらないと、岩田社長は何度も繰り返していたのではないのか。
前述のように、ルナティックをプレーするには有償DLCでの稼ぎが必須で、つまり追加で金を払わないとルナはクリアーできないのだ。
それだけでも腹立たしいのに、より有利に進めるにはもっと金を払えと言うのだ。何というふざけた話だろう。
俺は意地になって、現在無料配信中のマップだけでルナをクリアーした。こんなもんに断固として金を払いたくなかった。
任天堂初のDLCとして最初は恐々やってくると思ってたのに、最初から信じがたいほどふんぞり返って舐めた商品を提供してきやがった。
本編とは別に考えるとしても、許し難い出来だった。岩田社長の言動は信用ならないと改めて思った。
DLCは現在、総計で3000円以上の規模にまで増えていると思う。それらを購入して、きちんと楽しんでいるユーザーはどれくらいいるんだろう。
いや他人のことはいいや。俺はこんなの嫌だ。絶対に嫌だ。でもFEに限らず、今後の任天堂ゲームではこんなDLCが常識になるんだろうなぁ。
マリオ3DSの無敵このはやパタパタの羽も、次からは有料DLCになるかもな。金を払ってクリアーを買う、それが新しいゲームの形。
あはははは。みんな大っ嫌いだ。畜生。
DLCには無償(期間限定ではない)タイプのものも多くあるが、有料でさえ手抜きなのに、無料に凝ったものを提供してくれるわけがない。
やはり旧作のキャラを仲間にできるが、公式イラストを貼り付けただけの紙人形みたいなキャラに魅力などあるわけがない。
俺が大好きな聖戦の系譜のキャラを、こんな扱いしやがって。こんな手抜きをするなら悪戯に旧作を持ってくるな! ああ気に入らない。
配信デュエルや配信アイテムなどもあるが、色々ある割にどれも面白くもなく、通信要素ってこんなもんなのかと落胆するばかりだった。
そうそう、すれちがい通信もなかなか酷い。相手の組んだチームと戦闘ができるんだが、当然強さは千差万別だから、同レベルの相手は少ない。
相手の組むパーティによっては知らないキャラをバッチリネタバレされるので、そういう萎えも含んでいる。何が楽しいのかさっぱり分からん。
すれちがい通信は3DSの大きな特長とされてるが、それを活かしてもこの程度のものしか作れないのか。
配信キャラもそうだが、呼びすぎるとマップに異界キャラが充満し、最早今作の世界設定が体を成さなくなってしまう。
何でもやってみればいいってもんじゃないだろう。やる前に意義や面白さを考えなかったのか。はぁ……。
物語は……これも不満だな。戦闘部分に合わせたように大雑把で、深みが感じられなかった。
ペレジア編・ヴァルム帝国編・ギムレー編と非常にクッキリ区分けされている上、どの戦いも唐突に始まるので、話に繋がりを感じなかった。
何やラストに「全ての戦いは計画通りだった」とか言われたが、そりゃゲーム製作者の計画通りではあっただろう。こっちはそれに従うしかないんだからな。
また敵キャラに魅力が全くなく、従ってドラマ性もなく、そういう盛り上がりもなかった。ファウダーやインバースはもっと濃く描くべきだったと思う。
しっかしエメリナを暗殺しようとした男が国王になってても、平然と支援を受けてその後も戦いを挑まれるまで放置するとか、本当に理解できん。
ペレジアはギャンレルの頃から邪竜信仰が盛んだったのか? それをギャンレルみたいな王が黙認してたのか? ああ本当に分からん。
深みがなければ味もない。これでは燃えも感動もないよ。はぁ。
しかし今作のシナリオで何より問題なのは、「時間移動」をやっちまったことだろう。やったのだ。とうとう使ってしまったのだ。
時間移動、それは2次元物語の最終兵器。容易に劇的な話を作れるが、パラドックスの泥沼勃発により、物語の整合性が瞬時に壊滅してしまう。
今作でも当然、量子力学がどうやら平行世界がうんたらの突っ込みは逃れられない。そして製作者はそれに答えられない。答えられるわけがない。
そもそもFEというファンタジー世界において、こんな事やっていいのか。ナーガ様の力? だったら過去の戦いでも使えばよかったじゃないか。
ルキナら未来戦士は現在の自分と同時に存在する。しかもルキナは現在に残る。赤ん坊が成長したらルキナが二人? 時の因果が怒るぞこれ。
ルキナ以外の子供たちは更に無茶苦茶で、男女キャラが結婚するだけで瞬時に存在が確立され、登場する。おいおい、そりゃないだろう。
ルキナは(正体判明時に)赤ん坊が存在していたが、お前らは親が新婚初夜を迎える前から登場ってか。どんだけ早熟やねん。
マリアベルとか、理想の息子と違うからショックを受けて子作り拒否しかねないんじゃないか。時間移動もののルール(?)を守っていないと思う。
そしてラスボスも時間を越えてやってきたお方。じゃあ元の世界は実は平和になってたりしないの? 何かよう分からん、よう分からんよ。
あとルキナ世界では、クロムはファウダーと戦う際にラスボスさんの裏切りで殺されたらしいが、じゃあまだルキナは赤ん坊だったんじゃないのか?
なのに支援会話では、元の世界でのクロムとの思い出を語ってるし……嗚呼分からんわからんぞ。もうどうでも良くなってきた。畜生。
そして秘密兵器的に投入された「アカネイア編との繋がり」も、盛大に期待外れだった。こんなのやってくれない方がずっと良かった。
そもそも「英雄王マルス」「ファルシオン」といった名前を使っておきながら、アカネイアとの繋がりを明確に証明しないのは不自然だし、卑怯だと思う。
何故ファルシオンは形が変わってるのか。何故「炎の紋章」が「台座」になっちまってるのか。宝玉の名前も変わってしまったのは何故か。
マルスはアカネイア連合王国を治めたはずなのに、「初代イーリス聖王」とやらになっちまってるのは何故か。少なくとも領土は激減している。
もしかしたら本当は無関係なんじゃないかと思ったが、地形は完全にアカネイア編を踏襲しているから、これはやはり繋がってると考えるべきだ。
だとしたら何故こう不自然な変化を入れたのか。こんな中途半端な描写をするなら、最初から使うな。アカネイア編への冒涜だ。
もちろん長い時間が経ってるんだから、マルス時代の国がそのまま残ってるべきとは思わんが、繋がりを全然感じられないのはどうなんだ。
敢えてボカそうとしてるんだろうが失敗している。これもパラレル設定とか言いたいのか? ああもう。
あとラスボスの邪竜ギムレーさん。……あの、メディウスさんじゃないんですか? 姿が全然違うし、マルスのことも語らんし。
さっぱり分からん。マムクートが一応登場するが、生活様式が語られんし、ギムレーとマムクートとの関係も分からんし。
アカネイア編との繋がりにおいても、全てが大雑把。こんなシナリオに没入できるわけがなかった。はぁ。
最後にキャラを少し語るか。
今作にも多彩なキャラが登場する。結婚とフリー育成システムもあり、今まで以上にキャラゲー(悪口じゃないぞ)になっていると言える。
今作で最も感心したのが、支援会話の充実っぷりだった。今まではかなり限られていたが、今作は膨大な組み合わせを頑張って網羅している。
会話が用意されているんだから、その全てが「公式」なわけだ。プレーヤーは安心してそれぞれ好みの組み合わせに萌えることができる。
まぁその分、会話にやや浅いものが多いと感じたが、これは贅沢だろう。キャラゲーとしての正しい作り込みは見事だった。
つまり方向性なんだな。方向性の違いなんだよ……。
まず今作キャラは、全体的に「カタカナ名前のセンスが悪い」と感じた。これは説明が難しいのだが……。
FEに限らず、ゲームのキャラ名はカタカナのものが多い。この場合日本語ではないからほぼ意味はないが、日本語としての「語感」は大事だと思う。
テキトーにカタカナ名前をつけるなら、どっちにしろ意味がないんだからテキトーにカタカナを並べれば済むが、それでは優れたカタカナ名前は作れない。
語感の良さ、「聞いてて何となくしっくり来る」名前を考えなければならないのだ。この辺は極めて感覚的で、製作者の2次元センスが問われると思う。
今作はこの観点で言うと、実にセンスがなかった。特に「スミア」「ソワレ」「ティアモ」「ロンクー」辺りは違和感あり過ぎだった。キャラの魅力はまた別だが。
FE製作者は今まで優れたカタカナ名前センスを発揮してくれていたので、今作での明確な質低下は実に残念だった。こんなの言うのは俺だけかもしれんが。
ちなみに、別にオリジナルでなくていい。キャライメージと合えば神話等から引っ張ってきても問題はない。実際FEにもそれは数多くある。
こういうのってどういうやり方で考えてるのかなぁ。意味がない以上、正解不正解はないとも言えるけど……。
キャラが台詞を全て喋るのではなく、決まったボイス口にするを「一言ボイス制」が今作でも採用されてるが、非常に不自然で、大失敗していると感じた。
バリエーションが限られてるのに無理に喋らせるから、台詞とボイスのニュアンスが合ってない場面が多い。興が冷めることこの上ない。
一言ボイス制は容量節約という点では優れた手法だが、安易に使うと違和感が強い。今作はその良い(悪い)見本だと思う。
一言ボイスの違和感も、今作のキャラをイマイチ好きになれなかった原因の一つだ。俺だけなのかなぁ。うーん……。
・クロム
主人公だが、今作は前作以上にマイユニットが目立っているので、影が薄い。影の英雄か。違うか。
マルスの血を引く(?)もののイケイケ型の主人公だが、過去のヘクトルやアイクと比べて、強さの面で負けてると思う。
天空の発動確率が低いのがあまりに痛い。月光の威力を落としてでも、率を太陽と同じにすべきだった。そうすりゃもっと使えたのに。
パラメータはそこそこ上がるが、ルナでは正直2軍キャラだった。でも主人公だから強制出撃だし。ったく。
そういや今作のサブタイトル「覚醒」は、ファルシオンの真の力を蘇らせる「覚醒の儀式」から取っているんだが、これもガッカリものだった。
威力が上がるだけで、ラグネルのように間接攻撃ができるようになるわけではない。矢鱈と引っ張った割にしょーもない真の力だった。
ラスボスのギムレーは非常に強く、倒すにはファルシオンは役立つが、前作のマルスと違って絶対必要レベルではなく、またクロム自身も弱い。
威厳がないよなぁ。デュアルアタック率が高いのも、サブキャラとしての運用に向いてるってことだし。
シナリオの都合で強引に結婚させられたのも本人は不満かもな。他キャラはじっくり選んでるのになぁ。
・ドニ
今回の先生キャラ。最初はゴミのように弱いが、「良成長」という固有のスキルにより、どんどんどんどん強くなる。
更に傭兵→勇者のルートを辿れるし、幸運の成長が全キャラトップクラス。恐らく意図して最強キャラにされてるんだろう。
てわけで、首尾よく勇者になって太陽を覚えれば、後は無敵コースだった。ルナで唯一、単独行動にも不安がないキャラだった。
頼り切ってプレーするのは面白いとは言い難かったが、今作のバランスなら仕方ない。出世おめでとう、ありがとう。
本人が糞強いので、ダブルの相方は割と誰でもいい。オリヴィエやリズで幸運を上げ、武器節約を確実にすればOKかな。
・サーリャ
先生キャラその2。リザイアの吸収は確実に発生することを考えると、ドニ以上かもしれない。
とにかくリザイア、リザイア。所持品はリザイア4つ+非常用傷薬。つってもリザイアを使いこなせるのは本人が強いから。実に良い成長をしてくれた。
同じ目論見でヘンリーも育てようとしたが、こっちは速さが全然上がらず話にならなかった。やはりサーリャさんが今作のリザイア先生である。
ダブルの相棒はヴェイクにした。このヴェイクが、太陽を目的に育てたが鬼のようにヘタれて、全く役に立たなかった。完全にカカア天下夫婦だった。
ただ完全にリザイア依存なので、ソーサラー以外のクラスにはさせられなかった。ソーサラーがカンストしたらもう一回ソーサラーをやらせた。
キャラ的にも、暗い性格・キモい笑い方・抜群のスタイル といった設定で、今作で一番面白いと思った。うん、好き。
マイユニともキッチリ結婚EDを実現しておいたんで、愛と呪いに満ちた共同生活を頑張ってください。活躍のご褒美です。うふふ、うふふふふ!
・マイユニット
さぁ今回も来ました、俺の大嫌いなキャラメイク。嫌だろうと強制させられるんだからやるしかない。逃げちゃダメだ。ゲームなのに。
今作でも採用されたってことは、前作で好評だったんだろうなぁ。世間が分からない。こんなのやって面白いか……?
今回のマイユニさんは、「影の英雄」だった前作とうってかわって、完全にストーリーのメインを張っていた。
なんせラスボスと表裏一体なんだから。まさか自分の顔したキャラをラスボスとして葬らなきゃならんとはなぁ。これでいいのかFE。
時間移動を採用した時点で色んな面で無茶苦茶なので、シナリオへの不満は言う気にもなれん。キャラとして好きにもなれん。
ユニットとしての性能は、他キャラと違って多数のクラスになれるので、育て甲斐があるだろう。傭兵→勇者を経験させれば、立派な先生キャラになった。
ギムレー戦はマイユニをメインにクロムをサブとするのが一番良いな。主人公を食っちゃったよあはは。嬉しくないけどな。
そういやマイユニの分身、ギムレーさんは、何故復活してからも、人型のままで戦っていたのかなぁ。どう考えてもおかしい。
そもそも戦闘フィールドが自分の背中の上なんだから、ちょっと体を捻れば全員落下して完全勝利やん。何故そうしないんだろう。
この辺にも設定のいい加減さを感じた。メディウスが人間を憎んでいた理由に比べて、何と浅く薄いことだろう。はぁ……。
以上。もちろんもっと多彩なキャラを使ったが、さして思い入れを持てなかったんで語れない。
子供キャラ達も時間移動の不自然さのせいでルキナ以外使う気になれなかった。ルキナは嫁さんにもしたよ。クロム義父さん! うは。
はぁ。
長々と書いた。大半は不満だった。今作は俺にとって不満のある出来だった。
……が、今作は売れた。ビックリするくらい売れた。多分俺だけでなく誰も想像できなかった規模で。
初週24万本。これだけで前作・前々作の累計に近い。更に6万本、4万本と積み重ね、5/19日現在36万本。40万本は行けるだろう。
FEは固定ファンによる手堅い売り上げをずっと維持してきたが、それ以上の伸びがなく、緩やかに衰退していたシリーズだった。
それが今作にて、ものの見事に大復活。これは凄い、快挙である。様々な事情を鑑みても、製作者の大勝利と言える。スタッフは金一封を貰っているだろう。
俺が違和感だらけだったロゴもサブタイトルも、他の人達は気に入ったのだ。アカネイア編との絡みに惹かれ、脱落ファンが復帰したのだ。
製作者の狙いとファンの気持ちがガッチリ噛み合い、シリーズ13作目にして華麗なる大復活。本当に大したものだ。万雷の拍手を送りたい。
……そして、思ってしまう。もう俺はFEファンじゃなくなってしまったのかな、と。
世間の評価は重い。俺は1人、世間は36万人だ。どっちが偉いか考えるまでもない。それとずれてしまった事実が実に重い。
今作がこれだけ売れたんだから、当然次回作も作られるだろう。FEシリーズは一先ず安泰となった。この点は実に喜ばしい。
だが続編は、ファンの声を取り入れて作られる。そしてファンとは、基本的に前作購入者だ。
中には俺と同様不満の多い購入者もいるだろうが、自分の肌感覚を信じるなら、今作は「全体的には大好評」になっていると思う。売り上げが何よりそれを証明している。
今作を受けての次回作で、今作の時点で感じまくった「コレじゃない感」が更に増幅されていたら、それは俺にとってFEなんだろうか。
俺はFEファンでいられるんだろうか。自分がそう思っている限りファンなんだろうか。無理矢理そう思い込んではいないだろうか。
素直に軽く、あっけらかんと「好き」と言えない。ファイアーエムブレムがそんなシリーズになってしまった。これが現実だった。
ファイアー~エ~ムブレム~ 手強いシミュレーション~ や~り始めたら眠れない~~♪
……そういや今作はアカネイア編の片鱗を多々見せてはいるが、当時のFEを象徴したこの歌は一切扱っていない。
そりゃこんな古くて泥臭い歌は、垢抜けた今風の今作には合わないもんな。オッサンは一人部屋で歌ってろってさ。
ああ、歌うよ。一人、歌う。俺にとってのFEを思って、心の中で歌っておくよ。
続編って何だろう。シリーズものって何だろう。
時代に合わせた変化・作風により、新規層が加わる一方、脱落者が出るのは当たり前のこと。ただそれだけのことなのだ。
次回作も買う。その次も買うだろう。俺はFE信者だったからな。FEファンだからな。……だったから……いやそれは言い過ぎ……か。
FEまでもが、俺だけを放置してどんどん変わっていくんだなぁ。俺だけが取り残される。
世界にひとりぼっち。と糞以下の愚痴を吐いて終わり。
はぁ……。
拍手を送る
加賀が抜けた以降のFEはファンサービスに徹して生き残ってきたと思う。GBA以降のオリジナル新規要素なんてどれも駄目駄目でしょ。外伝MAPとかマイキャラとかどうよ?DS版の兵種変更も嫌ならしなきゃいいでしょレベル。
覚醒も聖魔でコレジャダメっていうのはわかってたはずなのに同じことを同じレベルで繰り返した。
でも売れたよね。そこが回顧厨にはわからないのが悔しいですね。私はといえばそもそもGBA版の評価が良いのがわからない時点でもう駄目なのですがw
うーむ、所謂加賀FEが熱烈に好きだったわけですか。確かに作風はGBA以降変わってますから、あり得るでしょうね。
トラキアは、質はともかく尖がり過ぎてたのは間違いないので、それをマイルドにしたGBA版も俺は好きです。
ノーマルモードの難度調整は「封印の剣」がシリーズ最高傑作だと思っています。初の支援会話も当時燃えたなぁ……。
何を受け入れられるかは人それぞれですから、離脱のタイミングも人それぞれなんですね。
当たり前の話ですが、改めて考えると面白いものです。
まぁ立場はどうあれ、続いてるシリーズが長生きすることを祈りましょう。
そしたらいずれ揺り戻もあるかもしれません。今再びトラキアの「かつぐ」が復活したら、新規プレーヤーは絶句するでしょうねw
順当にいけば今から2年後……どんな新作FEが出てくるかのう……。
覚醒の記事読ませていただきました。従来のFEとはあらゆる意味で一線を画していましたね。
やっぱり今作は新規の人を獲得するのが主な狙いだったのかなあと思います。
今までのFEをプレイした人からすると違和感のある出来だったのは間違いないです。
私はカジュアルでノーマル→ハード→ルナティック(途中)とプレイしてきましたが、1週目の2,3章で何か違和感を感じました。
デュアルシステムの仕様に続いてものすごい勢いで成長する自軍、それに伴い強化されまくる敵軍…。
文字通りのインフレですね。パラメータを気にしないなんてのは今までのFEにはなかったのですが今作ではほとんど確認すらしませんでした。戦略性が消えたというか、1つの章の中での目的が敵を倒すことだけになったのが問題だと思います。防衛マップとか考えてほしかったのになあ。
ストーリーもあやふやな部分が目立っていてツッコまずにはいられませんでした。違和感を感じたのはこれぐらいですかね。
育成はなんだかんだで楽しんでいますww
DLCは記念に買ったFE仕様のプリペイドカードの分だけ買うことにしました。
といってもコンテンツの出来があまりよくないので何度も楽しめないと思いますが…。
勝利条件やら単調なマップなどの部分を次回作では改良してほしいですね。というか説明不足な部分は続編が出るということでしょうかね。
いろいろ不安ですが次回作に期待するとします。
作品作りの比重を古参向け・新規向けで見れば、今作は後者だったんでしょうね。
これは方向性の違いの話であって、良し悪しではありません。それはよく分かるんです。
別に古参を蔑ろにしてるわけじゃないということも。馴染みの客をわざわざ追っ払う店なんかあるわけないんですから。
ですが……はぁ。誰もが満足できる作品は存在しない。非常に単純な真実ですね。
感想が結構似通ってますね。「なんだかんだで育成は楽しかった」て部分も同意ですw
ルナ途中からはかなりハマりました。ただその面白さの質は、個人的にFEらしくなかったんですよね。
ドニさんが 足手纏い小僧→肩並べて戦える戦友→大先生 と成り上がっていく過程は面白かった。ソールとか面目丸潰れ。
今後はこれが「FEらしい育成」になるのかもしれませんね……。
>FE仕様のプリペイドカード
おお、良い物持ってらっしゃる! 今初めてデザイン見たんですが、スミアとリズのはなかなかいい……。
DLCは値段じゃなく内容に不満だらけです。これは大半のユーザーがそうじゃないかと思います。
次回作で改善必須ですね。「発売日直後に配信できるなら、最初から入れておけ」とも声を大にして言いたいですが。
まぁ何はともあれ、次回作ですね。今作の販売が好調なので、シリーズ消滅の不安はほぼ皆無です。この点は大変喜ばしい。
不満を言いつつハマるのは、ある意味ゲームプレー最高の形態だと思います。もちろん不満の量と質によるのですが。
FEらしい、良質のストレスと快感をまた味わいたいですね。さぁ、次は何を見せてくれるかな……
今回限定版の予約仕様が激悪でした
回線はパンクするは
通った時には品切れ起こすは
転売屋が我が物顔で大手を振っているはで
6回に分けた限定版の予約が全くできない
どうしてこうなった
いくら人気があっても
20万がそこそこの中堅だったのでは?
限定版はこれだけじゃないけどさ
なんかこれだけに人気が無駄に集まってる
・・・恐ろしいくらいに
あー確かに、限定本体同梱版のネット販売は酷かったですね。擁護の余地皆無です。
あの件は明らかに「ああなること」が分かってましたからね。完全に任天堂の怠慢で、買えなかった人には同情します。
ネットとネットオークションが発達しまくった現在では、この手の限定版はすぐ転売屋の餌食になります。
せめて抽選制を採っていれば買えなかった人も納得できたでしょうに、一切対策をせず、ただのログイン大会。
やれやれです。
でも人気があるのは良い事だと思いますよ。お金は正義です。今作は大成功したんです。
まぁ質の悪い作品が宣伝の妙で売れると次回作に響いたりしますが、私見ながら今作はちゃんと評判が伴って売れてると思います。
この成功を受けての次回作がどうなるか、恐々と見守るしかないですね。
ところで気になったことがひとつ。主様は「タクティクスオウガ」はプレイされていないんでしょうか?オレの中ではFEとTOはSRPGの二大巨頭です。もし、ここですでに取り上げているならゴメンナサイですが、記事を一巡しても見つけられなかったので。未プレイなら絶対にやってほしいです。PSPでもリメイクが出てるし、オリジナルもVCで出てます。どちらも良作です。作者はFF12を途中まで担当した松野さんです。
オレ的には紋章、系譜、時オカに通じる世界観の作り込具合が素敵な超傑作です。主様がどこをけなしてどこを褒めるのか、ぜひ見てみたいっ!!やらなきゃ損ですよ!!
乱文失礼しました。
ダラダラと長い感想文が並ぶブログですが、少しでも楽しんで頂けたなら何よりです。
年を食っていくと、ゲームに対する気持ちも変化してきますよね。非常によく分かります。
「ゲームはあくまで娯楽である」を大前提に、変化した気持ちなりにゲームを楽しんでいきましょう。
少なくともゲームに縛られるなんて間違ってると思いま……あああっ! 自分で言ってて耳が痛いw
FE覚醒については色々思うことがあるんですが、客観的な事実として、今作は大ヒットしました。つまり多大な支持を得ました。
もうすぐ発売される海外版も高評価を得ていると聞いたことがあります。……どう見ても、この路線は正しかったと判断できます。
大成功した今作を踏まえ、いずれ必ず発売される次回作がどんな形になっているのか……正直不安ですね。
もしかしたら、本当にシリーズに見切りをつけることになるかもしれません。もちろんそれを望んでるわけではないですが。
そう言えば先日発表された「女神転生」とのコラボ作品も……個人的には喜びより驚きより、不安の方が強いんですよね。
これも年食ったことによる自分の変化という理由が大きいと思います。難しいものです。はぁ……。
タクティクスオウガは未プレーです。
俺は自分でも「何でやってないんだ?」と不思議に思う未プレー作が多くあるんですが、このゲームはそのうちの一本ですね。
作品の高評価は、リアルでもネットでも吐くほど耳にしました。「心の一本」に挙げる人もたくさんいますし、最早伝説級のゲームでしょう。
数年前、まずは「伝説のオウガバトル」からやろうと思い、サターン版を確保したんですが、情けないことにその後積んでしまってます。
いずれVC版の方をやろう、と緩く考えています。お勧めありがとうございました。
タクティクスオウガはルート別に3週くらいしたくなる魅力的な作品です。移植版はやったことないけど。
FE覚醒はDLCのあざとさが嫌いじゃありませんw俺の嫁はノノですが、まあ当然の如く子世代は最終章で出しました。全部とりあえず見ないとね。
サーリャは好きですが、ほかの男の嫁になってるのにマイユニに完全に発情してるのは笑ったw
ハードカジュアルでやってますが、さすがにクラシックではやる気になれませんね。カンストしてからが勝負みたいなステージあるし。
「面白そう」ではなかったのがミソと言うかw あの頃は純正RPG大好きだったからなぁ。
TOはハッキリ言って義務ゲーでしょう。やってない方がおかしい。それは分かってるんです。ぐむむ……。
FE覚醒の子世代は、カップル成立直後にバーンと外伝が登場するのがシュールですねw
子供達と共闘するのはいいんですが、やはり時間移動にだけは手を出してほしくなかったと今も強く思います。
難度については、カジュアル・クラシック云々よりも「稼ぎ放題」な仕様を何とかしてほしいです。
今頃は次回作についての会議を重ねてるんでしょうかね。うーむ……。