腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

NieR:Automata BECOME AS GODS Edition

2021年04月26日 00時53分07秒 | XBOX Oneゲーム感想文
【ハード】XBOX One(Xbox Series X互換プレー)
【メーカー】スクウェア・エニックス
【発売日】2018年6月26日
【定価】5280円(DL専売 税込)
【購入価格】0円(XBOX GAME PASS利用)
【プレー時間】33時間



サブスクリプション。ここ5年位(俺の感覚)で急速に普及・定着し、今では人類になくてはならないレンタル形態である。
「欲しいけど買うほどではない」品を安価で貸与する商売はずっと前からあった。これをインターネットが進化させる。
なんせネットで扱う電子商品には生産や在庫の概念がない。幾らでも貸せる。だがそれ故に、半端な値段じゃ客は納得しない。
なら? 纏めて貸して、そこそこの代金を貰えばいい。客は膨大な品数とお得感を、こちらは安定した収益を得られる。
いやはや。今ではコロンブスの卵だが、偉い人が考えたんだろうなぁ。見事なもんだ。そしてサブスクは大いに受け入れられた。
特に映像系サブスクは既存のレンタル屋を破滅に追い込む勢いである。ゲオや蔦屋に勝ち筋はあるのだろうか? 知らん。はぁ。

けど我らがゲーム業界でのサブスク普及度はもう一つだ。ゲームは稼働時間が長い娯楽で、元々レンタルとは相性が悪いからな。
それでも時代はやがてそっちに行くという予想の元、各社色々やっている。中でも一番積極的にやってるのは、XBOXのMSである。
「XBOX GAME PASS」は日本じゃ月額1100円で多くのゲームを遊べるサブスクだ。無論ラインナップは時間と共に入れ替わる。
MSは自社の新作ソフトは即座にこれに投入している。従来型の販売ももちろんやっているが、非常に思い切った施策だと思う。
で。この手のサービスとしては常識だが、加入者には無料お試し期間がある。まぁ箱ゲムパは無料じゃなく100円かかるのだが。
しかしその期間は3ヶ月という破格のもの。XBOXライブゴールド権も含まれているので、じっくりたっぷり「お試し」が可能だ。
去年Xbox Series Xを購入した俺は、このお試しを決行した。本契約する気はない。「所有」に拘る俺にサブスクは合わない。
どっちかと言うとXBOXライブゴールドが目当てだった。3ヶ月分のXBOX360ゲームを「貰える」からね。実際貰った。ふひひひひ。
ゲームでは「Super Lucky's Tale」のDLCがリストにあったのが嬉しかった。年末にガッツリ遊んで実績コンプを達成した。
ここまででお試しとしては満足していたのだが……一本くらい、全部サブスクで賄ってはどうよ? 本契約しないなら尚更に。
お試しの残り1ヶ月でやり切れて、かつ価値の高いソフト……これだ! 「NieR:Automata BECOME AS GODS Edition」である。

ニーアオートマタの好評は、PS4版の発売当時から耳にしていた。一瞬で20万本だかを売り、ツイッターでも色んなネタを見た。
中でも「スカートの中を覗くことが条件のトロフィー」「トロフィーを金(ゲーム内)で買える」という話は印象に残っている。
けど俺自身はあまり興味を抱かず、「まぁいつか安くなれば」などとクソの役にも立たない付箋を貼っただけのソフトだった。
……けど、世間は違った。ニーアの一番凄いところは、何と言っても売上である。これが発売から4年、度々ニュースになった。
それも100万本単位の話である。今年は何と550万本突破! とのことで、マジでビックラこいた。これ、とんでもない数字よ?
同じスクエニだと、「FF7R」が発売半年ほどで500万本を突破したらしい。タイトル規模を考えればニーア人気の凄さが分かる。
まして初動爆発ではなく世界規模の継続ジワ売れである。日本のゲームで現在これを実現しているものが他に幾つあることか。
近年はゲームのDL版投げ売りが多く、それを「取り敢えず買っとく」層も多い。その購入動機はさほど強いものではない。
なので、DL版の販売比率が高くなった近年、俺は必ずしも売上本数が人気のバロメータとは思ってない。だがニーアは違う。
廉価版はあるしDL版もセールは幾度も行われているが、常に4000円以上は付けている。俺は今作を「安い」と思ったことがない。
つまりニーアの販売本数はほぼ「やりたい」と思った層が高値で買ったのだ。……海外は価格設定は知らんけど、今は無視。
(※追記 4/29からのセールでDL版が2640円になってました。常に4000円以上はガセでしたすみません。
ただ論として「高値安定」「やりたくて買われてる」に変わりはないと判断したのでこのままにしておきます)
見た目は割と人を選びそうなのに、ここまでの人気とジワ売れを示した影の大ヒットタイトル。さすがに俺も意識するしかない。
つっても買うには重い。今回のゲーパスは実にいい機会と言えよう。ありがとうMS。さぁ話題のゲームを集りに行くぜ。

ぬぅ。俺は今作について、タイトル以外の事前知識が全くなかった。なのでPVだけ流してみた。……なるほど、OWかな。
まぁやれるだろう。開始。バババババ!! 始まったのはシューティングだった。FPSではない、昔ながらの戦闘機STGである。
いやいや、OWちゃうんかいや! いきなり驚かされたよ。なんなんこのゲーム。まさかSTGとは。いやいや。それも違う。
要するに、ミニゲームである。今作は基本OWアクションだが、随所にこういう他ジャンルミニゲームが挟まってくるのだ。
ゲーム冒頭にまずSTGを入れてきたということである。ミニゲームながらそれなりに長く、えらく奇抜な出だしだなと思った。
そのまま本来のアクションシーンに入り、ゲームを進める。序章は全体で40分くらいだろうか。んでその中でボス戦が2回ある。
序章ボスだけに弱いが、こちらもまだゲームに不慣れなので、結構ダメージが嵩んだ。そして俺は2回目のボスに負けちまった。
あーちょっと雑にやり過ぎたなー今度は逃げ中心で戦うかーとコンティニューをした。……すると再び始まる、STGシーン。
そう、セーブがされておらず、再開は冒頭からだった。ええええ!? こんなん、チェックポイント制が常識とちゃうの!?
どうもこれは総監督であるヨコオ氏の拘りらしい。オートセーブは不採用で、セーブは手動一択。無論序章が終わってからも。
そして序章にセーブポイントはなく、つまりノーセーブで駆け抜けねばならない。40分を。いやいや。厳しくないかおい。
別に不可能ではないというか2度目の挑戦ではサクッとやれたが、なんだか理不尽なゲームだと思った。俺と感覚が合わない。
今作がヨコオ氏の感性全開なゲームであることは予想していたが、それが合わないと……困るのう。ともあれ、進めよう。

そして始まる本編。3DのOWという今では馴染みやすいスタイルのゲームだった。フィールドに点在する目的地を目指していく。
シナリオ進行上の目的地以外に、もちろんクエストも多数用意。マップには親切に目印が入るので、迷わずそこへ行ける。
……つっても実際は高低差がかなり入り組んでいるので、目印に真っ直ぐ行けるほど快適ではない。まぁそこはゲーム性か。
移動はダッシュにジャンプと標準的なタイプ。途中からファストトラベルが使用可能になり、拠点ワープでより快適な旅に。
しかしもちろんゲームは移動だけではない。それを阻む悪い奴らがマップの各地に配備されている。敵である。故に戦闘である。
これが、なぁ。正直さっぱり合わなかった。面白くなかった。そうでありながら、当然ゲーム全般に戦闘は存在していた。はぁ。

コマンドではなくアクション戦闘、武器を装備して小・大攻撃がある標準的なあれだ。他、お付きロボットで弾撃ちも可能。
「回避」もボタンにより可能で、今作はこれがかなり高性能。移動距離と無敵時間が長く、連発していればほぼ無敵? かも。
と言っても逃げてばかりじゃ勝てないので攻撃せにゃならん。敵の攻撃はこちらの回避性能を考慮してか、それなりに苛烈だ。
今作は全体的にダメージがかなり痛い。適宜回復アイテムを使っていかないとあっさり死ぬ。それでセーブしてなけりゃ……。
安全策を取るなら、お付きロボの弾を頼りに逃げ回り&撃ちまくり戦法がいいだろう。実際それがかなり有効だなと思った。
弾は無限だがさすがに威力は低いのでそれのみだと非常に時間がかかる。ゲームを楽しみたいならやはり斬撃もすべきだ。
近寄って殴り、敵の攻撃は回避し、危なくなったら離れて弾撃ちに専念。そんな感じで戦う。……で、どうにも面白くない。

うーん。なんかなぁ。今作の戦闘は「ゴチャゴチャしている」と思う。なんか洗練されてない。なんか。ごめん語彙がない。
まず今作は、乱戦が多い。雑魚は基本集団で襲ってくるし、味方もお付きロボに加え自動行動のNPCが常に一緒に戦う。
そして敵の攻撃は苛烈。弾幕シューティングに着想を得たであろう弾を撃ちまくってきて、打撃の攻撃範囲も広い。
また敵は機械なのに、こちらは剣や槍といった刃物を使う(なんでだよ!)。そのせいかエフェクトが派手派手しい。
これらの要因により、戦闘シーンはいつも画面が非常にゴチャついている。「今何が起きているのか」が全然分からない。
だから自然と回避・弾撃ち中心の地味な戦いになっちまう。かと言って接近戦を頑張ると「よく分からない」被ダメが嵩む。
もちろん俺の腕のせいもあるのだろうけど、ちっとも整然と戦えない。これで面白いわけがない。最後までそうだった。
ちなみに難度はいつも通りノーマル。ハード以上にするとロックオン機能が使えないらしい。とてもじゃないがやる気にならん。
逃げ中心の戦い方で通用したから最後までやれたけど、ちょっとどうかと思う調整だった。これが世界で大ヒットしたのか……?

戦闘をつまらなく感じた理由の一つに、敵の硬さがある。減らない。弾はもちろん、頑張って斬りまくっても敵HPが減らない。
必死に斬って斬って斬りまくって、やっとドカーン。その時、手に残るのは? ……「割りに合わない」という徒労感だ。
そう、割りに合わない。ゲームでこれを感じるのは非常に良くないことである。ボタンを押すことが面倒になってるんだから。
そして俺はこの感覚を知っている。かの「デビルメイクライ」だ。あのシリーズに感じたことと今作の戦闘は似通っていた。
デビメイ……神谷……今作の開発はプラチナゲームス……つ、繋がったぁ!!! まぁそんな単純な話ではないかもしれんが。
もうな、ほんま割に合わん。敵の硬さも多さも、少なくとも俺に快感をもたらしてはくれない。疲ればかりが募っていく。
それでいて被ダメは大きく、死ぬとなればすぐに死ぬ。虚しい。ゲームとは何だろう。今作はそんな深淵哲学に導いてくれる。
今作のアクションはデビメイほどガチではないから、イラつきもさほどではない。けどまだ最新と言えるゲームでこれか? と。
武器を替えても、スキルを弄っても、戦闘が面白くなることはなかった。視点が強制的に変わることが多く、それも嫌だった。
いっそ難度をイージーに下げようかとも思ったけど、さすがにそれは道を外れるから止めた。別に今作なら構わんかったけどな。
ちなみにイージーにすると、全部オートでやってくれるレベルらしい。……舐めてんの? これがプラチナ流、か。はぁ。

ゲームのメインである戦闘はさっぱり。ではOW的なクエストやアイテム集めの楽しみは!? ……そっちは、そこそこだった。
あちこちに落ちてるアイテムを拾い集めるのはそれだけでそこそこ楽しい。……今更だが、幼稚園児みたいな遊びだなマジで。
クエストは、今作は量より質タイプで、「○○を10個集めろ」系より、世界設定に根差した濃いネタを多く用意している。
その分「やることの洪水」感は薄いが、サブクエストをじっくりやればより今作の世界を堪能出来るだろう。これでいい。
ただ時限ネタが多く、いつの間にか達成不可能になってるのは不満だった。途中まで時間かけたのに。そういうのは教えろよ!
そして、クエストでも戦闘が絡むとウンザリする。敵が硬い。おふざけネタでそうだったりしたらますますウンザリが募る。
今作の敵はレベルも体力も随時表示される。でもそれがあまり目安にならん。高レベルにも勝てるっちゃ勝てるし、逆もある。
ゲーム進行に合わせて敵も強くなっていくので、こちらがレベルを上げて強くなってもそれを実感しにくかった。
俺用語を使わせてもらえば、快感性が薄いんだよ。ケチ臭い。もっとパーッと楽しませてくれよ。勝手なことばっかし言う。
てわけで、戦闘に足引っ張られてクエスト方面の楽しみもそこそこだった。ネタはよく練ってるなと感心したんだけどな。


物語・世界設定。今作が売れた一番の理由はこれだと思う。かなりしっかりキッチリ、ヨコオ氏の世界が描かれていると思う。
グラフィック、音楽、雰囲気、シナリオ……好き嫌いはさておき、統一感は見事だと思った。この仕上がりは相当レベル高い。
舞台は近未来。突然のエイリアン来襲で人類は地球を取られ、生き残りは月に避難して再起を伺うことになった。
時が経ち、人類は自身にそっくりの人形「アンドロイド」を、エイリアンは「機械生命体」を使う代理戦争を繰り広げている。
アンドロイド「2B(トゥービー)」はある任務のために月から地球へ降下、サポートの「9S(ナインエス)」と合流する。
二人(人じゃないが)は当面作戦通りの行動をこなしていくが、やがて敵に予想外の動きが見られ、そして……!!

うーむ。先に言っておくと、戦闘と同様に俺には合わなかった。質が高いことは間違いないから、戦闘ほど悪感情はないけど。
まずな、「機械」を何だと思ってんだと。どんだけ都合がいい「機械」なんだと。これ魔法やろ。それなら説得力あるのに。
自分の日常生活を顧みれば分かるが、機械は脆い。何かの拍子ですぐ調子が悪くなる。メンテが欠かせない。修理は大変。
とても便利だが繊細、それが機械。……それを、人型という繊細の極みな形にして戦わせる? 生産は? 材料は? メンテは?
「そんなことが出来るわけない」んだよ。人の戦争に機械を使うんとちゃうで? 機械だけで全部賄うんやで? 無理無理。
「いやフィクションだからそれくらいいいだろ」という意見もあるだろう。もちろん俺もフィクション補正は考慮している。
けど今作は現代地球の延長上の世界であり、更に言えば「マジ」系だろ? 何でもありを許容していいとは思えない。
敵の機械生命体は露骨に「ロボット」な形をしている。発声の必要などないのに露骨なマシンボイスで「それっぽく」している。
一方味方アンドロイドは完全に人間で、こちらも不要な発声があるし表情あるしスカート履いてるし下着覗いたら隠すし。チッ。
俺は今作を「絵本っぽい」と思った。ロボットのくにがありましたって感じの。要は子供向け、もっと言えば幼児向けの世界。
それでいてもちろんシナリオは極めて真剣に戦いやら感情(機械で!?)を描いている。おかしいよ。全然浸れない。

話を進めると敵の幹部ロボ「アダム」「イブ」が登場するんだが、そいつらだけ人型の超イケメン。更に上半身裸でセクスィ。
アダムを倒すムービーでは胸にブッスリ剣を刺して、ドバっと血が出る。いや、機械! 機械、機械!! うわぁあああ!!!
何なんだよこれは一体。その後も、「安易すぎるから絶対止めてほしい」と思ってた、一律ハッキング暴走をあっさりやったり。
真面目に設定練ってないから欠片もリアルがない。まーーーったく浸れん。絵本で喜べる年じゃないよさすがに。残念ながら。
結局、俺の嫌いな「情緒的」作品なのかな。本格的にあっち系ではなく、描写自体はきちんとしてるが、細部は投げっぱ。
「そんなことより雰囲気重視」で作られている。確かに2Bがアダムをブッ刺すシーンとかはうぉっと思ったよ。迫力十分だよ。
戦闘を嫌う機械生命体とか、情緒に訴えかけるイベントもいっぱいあった。でも俺には全然響かん。世界設定がテキトーだから。
「機械」は「時間移動」と並び、創作において万能薬扱いされてると思う。万能だから細かい効用を考慮せずぶん投げる。
それでええんか令和の創作。いや今作は令和ちゃうか。そういう問題じゃない!! もっと丁寧にやってくださいよ。はぁ……。

そんな感じで終始浸れなかったが、リアリティとか考えず「ヨコオ氏の描く世界」とすれば、実に高品質だった。と思う。
ツン気味ながら感情豊かでエロ可愛い2Bとちょっとお調子者っぽいショタ系9Sのコンビはとてもいい。恋愛的でないのが尚いい。
1周目2B、2周目は同シナリオを9S視点で描くマルチサイトシステム(初出・EVE)も良かった。9Sはほんま2B好きやな。分かる。
そして3周目以降は……A2は別に悪いことしてないのに、9Sは憎みすぎだと思った。もうちょい冷静になれや。機械ちゃうんか。
そもそもアンドロイドは「素体」さえあれば幾らでも復活出来るんだから、2Bもそうじゃないの? 何故人間の死っぽく扱うの?
直前のデータは汚染されてるから危険としても、少し前のバックアップなど幾らでもあるだろう。それ使えばええやん。何故?
まぁいい、雰囲気雰囲気。いきなりバベルの塔が生えてくるのも雰囲気。あんなの作るのにどんだけ資源が要るんだよ畜生。
「人類もエイリアンも既に滅んでいる」という前提がある以上、その後の戦いもEDもある意味全部茶番ではなかろうか。
機械達だけでワチャワチャやられても、なぁ。やっぱ人間は必要である。深みはあるかもしれんが、考察する気力は湧かん。
ああそうそう、ラストED前にある糞スタッフロールSTGは心の底から糞だと思った。俺の今作への悪感情が最後で最大になった。
あれは間違いなくヨコオ氏の判断で採用されたネタだろう。……そら俺とは合わんわ。俺は感情ある人間なんでね……。


さて、一通りクリアーしたら実績タイムだ。今作は実績野郎にとっての神システムがある。「金で実績を買える」のだ!!!
PS4版で耳にしてたアレがXBOX One版でもバッチリ採用されていたのだ。例外はなく、全ての実績をゲーム内通貨で買える。
プレー中は「せめてクエスト周りくらい自力でやろう」と考えていたが、ゲームを進めるほど合わなかったんで、方針転換。
未取得ネタは全て金で買うことにした。当然ながらかなりの大金が必要だが、稼ぎ方も既にネット様に情報開示されている。
それを使って荒稼ぎし、店で機械的に実績を買い、1000達成。……いやぁ。こんな経験は恐らく後にも先にも今回限りだろう。
あれかね、ヨコオ氏が実トロを心底馬鹿らしいものと思っていて、そのアンチテーゼとしてこんなシステムを採用したのかな。
それは一理あるから否定はしない。まぁこれはこれで新鮮な体験だった。たまにはいいんじゃないの。知らんけど。
ゲームが合わなかったし、ゲーパスの期限も迫ってたから、購入システムがなかったらコンプは諦めてたかもしれん。
俺にはありがたい作りだった。……もちろん虚しくもあったけどね。実トロとは? ゲームに必要なのか? さぁねぇ……。

グラフィックは、さっきも書いたが「ヨコオ氏の世界」をこの上なく見事に描いてると思う。美術担当が偉い、のかな。知らん。
文明の滅んだ未来世界、ロボロボしい機械生命体、人間まんまなアンドロイド……全てが綺麗だ。これだけ統一感ある仕事も珍しい。
そして音楽。ペルソナ4のような「歌BGM」が多いのだが、これまた実に「それっぽい」。今作の世界に合っているのだ。
よくこれだけ絵と音と世界を噛み合わせることが出来たものだと思う。ミーティングを相当念入りにやったんだろうな。多分。
今作の世界に魅力を感じる人にはたまらない品質であることは間違いない。俺には合わなかったが、売れた理由はよく分かった。
BGMは無料サブスクに提供されているので、聴かせてもらっている。……これを無料提供してるのは正直かなり意外だった。
総監督の思う世界を出来得る限り丁寧に描き、それが客に大いに受け入れられた。こんないい話はないね。俺? 些事些事。


ふぅ。合わなかったけど、気になってたゲームにキッチリ取り組めたのでよし。サブスクも「やはり合わん」と実感出来たし。
ニーアは先日、前作である「ゲシュタルト」のリメイク版が現行機で発売された。PS3世代はもうリメイクされる時代なんだな。
オートマタの大好評が背景にあるから、これも売れそうである。そしてもちろん、完全新作も現在鋭意製作中であろう。
こんだけ売れたタイトルの続編を作らないわけがないからな。今や大クリエイター・ヨコオタロウの快進撃はまだ続きそうだ。
……が、俺はパスである。ヨコオ氏がオナニー型のクリエイター(悪口じゃない)であることは今作をやってよく分かった。
オナ……自己を全面に出すタイプの創作者は合わない場合は全く合わない。そういうもんだ。俺とヨコオ氏はそうみたいだ。
しかし、自分の事情はさておき「世界に通用した日本ゲーム」としては今後も大いに期待したいと思う。そらもう目一杯。
実際、洋ゲーじゃまず出せない世界設定ではあるからな。これが大ヒットした意義は大きい。俺との相性はさておき。
……哀しいな。俺もこのビッグウェーブに乗りたかった。しゃーない。いつも言ってるだろ? こういうのは誰も悪くない。
比類なき大ヒットシリーズ・ニーアとそれを生んだ大クリエイター・ヨコオタロウの今後に期待して終わり。多分応えてくれる。
機械の身体、か。理想だねぇ。痛くない怖くない感情コントロールは自在パワー全開バリアー展開。生きるのめっちゃ楽しそう!

……そうまでして生きたい? いや別に。機械の身体になってしにたい。そんな近未来を願う。はぁ。









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4 コメント

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Unknown (うに)
2021-05-06 17:09:15
自分はヨコオタロウの作品には毎度ネット上の声につられ買いますが毎度毎度面白くないですね。今回はプラチナだし買ってみるか、からのあの出来はアンチになるレベルです。

更に言うなら滅茶苦茶持ち上げられているプラチナのディレクターの作品でアストラルチェインもいまいちでした。結局ベヨネッタだけなのかなぁ、ここは。

プラチナがどうとかはともかく今後ヨコオタロウの作品は買わないという結論に至りました。

話はそれますがよく似た感じでヴァニラウェアも同様です。13機兵防衛圏、otaさんにやってほしいものです。
返信する
Unknown (ota)
2021-05-09 04:07:53
>自分はヨコオタロウの作品には毎度ネット上の声につられ買いますが毎度毎度面白くないですね。
なんだかんだで世間の声ほど作品選びに役立つ指標はないですからね。その声が大きければ気になるのは必定。
俺も今作はどんな形であれいつかプレーしたはずです。これだけ評判がいいんですから。そして同じ道を辿る運命。

>更に言うなら滅茶苦茶持ち上げられているプラチナのディレクターの作品でアストラルチェインもいまいちでした。
あー、そうなんですか。switchのアクション期待作と見てましたが、さして話題になりませんでしたね。
プラチナは個人的にXBOX Oneの「スケイルバウンド」開発中止が非常に印象悪いです。あれはガチで買うつもりだったのに。

>話はそれますがよく似た感じでヴァニラウェアも同様です。13機兵防衛圏、otaさんにやってほしいものです。
ヴァニラウェアは「ドラゴンズクラウン」に超高品質を(勝手に)期待したものの、プレーしてみたら「あれ?」でしたね。
確かに十三機兵にも同じ匂いがしますね。ただ世間の声はニーア以上に大好評なのでやってみたくはあります。いずれ……。
返信する
Unknown (レム)
2021-06-26 15:07:25
トロコンお疲れ様です。
>>真面目に設定練ってないから欠片もリアルがない。>>ヨコオ氏の世界」をこの上なく見事に描いてると思う。美術担当が偉い
これに尽きますね。キャラクターのデザイン、造形ありきでシナリオと設定作っているので、矛盾はでまくるし、ストーリーは必然的に薄っぺらくなる。おまけにアンドロイドの苦悩という無駄に哲学的な課題をぶちこんでいるせいで、もう無茶苦茶でしたね。
ちなみに私は9sのハッキング苦痛すぎて 2周目できませんでした
返信する
Unknown (ota)
2021-06-28 23:01:28
>キャラクターのデザイン、造形ありきでシナリオと設定作っているので、矛盾はでまくるし、ストーリーは必然的に薄っぺらくなる。
逆に造形に着目すれば非常にレベルが高いとも言えるので、そういう方向で受け取るべきゲームなのかもしれませんね。
絵や音、キャラクターはプロが作ればほぼ確実に一定水準以上のものができる。けど物語だけはそうはいかない。
そろそろ「そういうもの」と弁えるべきかなぁとも思ってます。つってもまぁ俺は文句言いますけどねw

>ちなみに私は9sのハッキング苦痛すぎて 2周目できませんでした
あら。あれ、かなり回数多くてしつこかったですね。ハッキングならパズルでも入れた方が良かったような。
返信する

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