【ハード】PS4
【メーカー】SIE
【発売日】2017年9月14日
【定価】990円(DL専売)
【購入価格】396円
【プレー時間】25時間
去年「ラチェット&クランクHD」をプレーした。ラチェクラシリーズ第一弾の、PS3リマスター版である。
PS2版発売時からタイトルだけは知っていたが、プレーは一切しなかった。俺に数多くある「心残りシリーズ」の一つである。
知ってるしやりたいが、シリーズが積み重なってからでは手が出し難い。そうしてウダウダしてるうちにまた新作が出てしまう。
ほんま、情けないが深刻な病である。が、ともあれラチェクラについては1作目を(リマスターだが)キッチリとやった。
まだ始まったばかりだが、俺はラチェクラを知っているゲーオタになれたのだ。じっくり行こう。千里の道も一歩からナリ。
今後はPS4版「ザ・ゲーム」をやる予定。その次はPS5版かな? ……の前に本体をだな。もう半年経つぞ。大概にせぇよ?
はぁ。
で。ラチェクラについては始まったわけだが、「PS2」「SIE発」「&」。この3ワードが共通するシリーズがもう一つある。
「ジャック&ダクスター」である。正確には「×」のようだが、読みはアンドだから良かろう。細かいことを言うでない。
発売はラチェクラより1年早かったはず。そしてPS2が覇権を握っていた時代だけに、ラチェクラ同様に結構なヒットを飛ばした。
「子供向け」「洋ゲー」という共通点もある。……考えてみれば多いな。何となくだが、兄弟ゲーであったのかもしれない。
俺はラチェクラ同様今作も未プレーで、例によって「いつかやろう」と付箋を貼っていた。付箋だらけの我がゲー生。
だがPS2ゲームは、正直今の俺にとって重い。PS3は平気というか普通に現役だが、PS2は用意からして手間がかかるのだ。
しかし数年前、転機が訪れる。何と今作がPS4にリマスター移植されたのだ。もちろんトロフィー対応で。1000円以下で。
これはもう買うしかなかろう。……セールで。ゲーム内容がそのままなのは寧ろありがたい。プレー環境快適化程度でいい。
ちなみに「2」も一緒に買ったが、3はパスした。日本未発売だったらしいんでね。続編事情はラチェクラより悪いシリーズだな。
メモリーカードがどうたら等の表示があるのは微笑ましい。マジでリマスターのみ移植のようだ。OKだ。やっていこう。
うーぬ。ラチェクラはジャンルが「3Dアクションシューティング」だった。割と今でもある、普遍的なジャンルだった。
それに対して今作は、かなり「スーパーマリオ64フォロワー」だった。例えるなら「バンジョーとカズーイ」に近いかな。
箱庭フィールドに配置されたアイテムを集めるのが目的の箱庭アクション。……マリオ64が実質元祖と思っていいよね?
アイテムを一定数集めると先に進むフラグが立ち、以下繰り返し。実に清々しいほどにアレによく似たゲーム性だった。
別に悪いとは言わない。当時売れたジャンルなんだから、PS2でもそれ系を用意する。何も問題はない。
つってもマリオ64と違ってスター(違う)を取ってもいちいちステージを出たりセず、演出が入ってそのままゲームが続く。
更に死んでもチェックポイントから即時復活の洋ゲー仕様で、残機という古い概念はない。ここはラチェクラと同じだな。
何より立ち上げ時を除いてロードが一切ない(多分)。これはPS2版からとのこと。完全シームレス。この時代に、凄いや。
なので読み込み無縁で実に快適に遊べるゲームである。……もちろん、だからってサクサク進めるわけじゃないが。
しばらくプレーして感じた。このゲーム、なかなか難しい。かなり死ぬ。すぐ死ぬ。相当に死ぬ。んでやり直す。
主人公の攻撃は殴りで、これで敵を撃退していく。……それはいいのだが、彼の攻撃は矢鱈と移動距離が長いのよね。
大きく移動して攻撃するから、当てやすくはあるけどその後の状態が安定しない。そのまま敵に殴られたり、穴に落ちたり。
そしてジャンプ。2段ジャンプが可能なんだが、その高度は何ともしみったれていて、ゲームを快適に攻略出来る飛びではない。
更に1段目のどの段階でも2段目のジャンプが可能なわけではなく、いいタイミングでないと2段目が出ず落下死したりする。
今作は落下死の頻度が高く、中でもジャンプ飛距離不足や2段目が出なかったパターンが多いのでかなりイライラする。
プレー環境は快適だが、キャラ操作が快適なわけではない。ガンガン前進ではなく、地道に着実に進めていくゲームである。
あと今作はHP3制で、つまり2回まではダメージを耐えられる。それはいいのだが、回復に関しては非常に厳しい。
「フィールド上の玉を50個集めれば1回復」というもので、そんな悠長なことやってられるか! と叫ぶこと請け合い。
一応1個で回復出来る大玉もあるが、滅多に出ない。50個なんて集めきる前に大抵HP切れで死ぬし、何ならその方が早い。
あれは調整失敗だと思った。そりゃダメージ食らわなきゃ問題ないが、そういう話じゃないだろ! ったく変に厳しい。
てわけで難しいのだが、「難度が高い」とはやや趣が違う。なんちゅーか「真面目にやれば普通にやれる」。なんじゃそら。
要は油断をしないことだ。雑魚処理や段差ジャンプに手を抜かず、一手一手をキッチリやれば問題なくやれるゲームだ。
クソ強いボスや唖然とするとほど厄介な足場ジャンプを要求されるわけじゃない。丁寧に、丁寧に。雑な思考が死を招く。
……嗚呼っ、耳を通り越して頭まで痛くなる。はい。こういうゲームでいちいち死ぬのは、そういう奴ということだ。はぁ。
奇しくもそういった調整もラチェクラと似ていた。アレもまさに「雑なら死、丁寧なら順調」なゲームだった。ごめんなさい。
易しいでも難しいでもない、普通なゲームと言えるだろう。いや、「偉大なる普通」だ。ちゃんと調整された普通。これでいい。
……ジャンプの調整はもうちょい甘くても良かった気がしますが。2段ジャンプはいつでも出せていいのでは? うーむ。
ゲームの主な目的は敵の討伐ではなく、アイテム収集である。チョコエッグのようなコイン(違う)収集がメインだ。
フィールドのあちこちに散らばっているので、とにかくガンガン集める。それによりスター(違う!)入手のフラグも立つ。
達成率はフィールドごとに参照出来るので、何としても100%を目指す。……だってトロがあるから。妥協の許されないPS4時代。
基本的にコンプはその場で可能なので、安心して収集に勤しめる。……が、一部「後から戻ってくる必要がある」ネタもある。
今作には「色のついたガスに触れてパワーアップする」要素があるのだが、特定のガス噴出口は最初蓋が閉じている。
別の場所にある源泉を開放(比喩表現)すれば蓋は開く。……のだが、その時点ではどうしようもない。「後で」の話になる。
俺の感覚だが、今作でそういうネタを入れるのは邪道だと思う。でも実際それがある。非常に困ったし、ムカついた。
「閉じてる蓋は源泉を開放すれば開くよ」と確かに1回聞いた気はするが、1回だけじゃそんなん覚えてないっちゅうねん。
おかげで「その場で何とか出来るんじゃないか?」と試行錯誤して無駄な時間をかなり費やした。あれは許せん。ぷんすか。
とまぁ、基本やればやっただけ成果を得て楽しめるゲームだが、幾つか例外的な理不尽要素がある。それさえなけりゃ……な。
(雑なプレー故)よく死ぬものの、やっていればどんどんコインとスターが集まっていくので、収集の快感は十分満たされる。
見た目もシステムも古い(元が20年前だから当然だ)が、やれば楽しめるゲームだ。しつこいようだが、ラチェクラと同様に。
例によって「こんな古いゲームを今楽しめて『しまって』いいのか?」と思うが、いいのだ。いいに決まってる。いいの!
しかしながら、これを今PS4に移植する意義は正直疑問に思う。俺は楽しめるけど、他は既知勢も新規勢もしんどいんじゃね?
現行機で新作が出るからそのお祝いというわけでもなく、本当に唐突に、旧作を一気にリマスター&DL版専売。……分からん。
まぁ別にそんなのどうでもいいのだが。SIEが何かの気まぐれでやったとしても、俺にとってはありがたいことだし。
コツコツとアイテムを集める楽しみ。足りないアイテムを求めてフィールドを右往左往し、遂に発見する喜び。
どこまでハード性能が上がろうとAIが進化しようと、俺らは永遠に単純な仕掛けで楽しめてしまう単純生物・人間だった。
うーむ、普通に面白い。大ハマりはないが、シコシコとアイテムを集めて先に進む箱庭の旅は間違いなく楽しいものだった。
延々アイテム集めだとさすがに単調だろうということか、幾つかレースっぽいミニゲームステージなんかもある。
鰻取りや簡易FPSは彩りとして悪くなかった。たまにこういうのが挟まると張り合いが出る。基本単調なゲームだからな。
一方レース系は面白くなかった。操作性が悪く、爽快感がない。コース内アイテムを集める必要があるからカッ飛ばせないし。
あとボス戦が、あるにはあるが少ない。ラスボス含めてたった2回。純アクションではないが、もうちょい増やすべきだろう。
雑魚集団や段差飛びには苦戦したが、ボスはそうでもなかった。ラスボスも割とあっさり倒して、無事ゲームクリアー。
今作はアイテム収集をキッチリやっていれば自然とトロコンが可能なので、それもほぼ同時に達成。うーん、効率的だ。
ちっと寂しい? いやいや。クリアーと同時期にトロコンとか最高やろ。神ゲーやろ。まさに俺の求めているゲームやろ。
はぁ。実トロ哲学は深い。ちなみに「スピードの向こう側」て名前のトロがあって微笑ましかった。俺拓全巻持ってるし。ふ。
物語は……まぁ特にどうでもいいものだろう。収集に集中するから「今(シナリオ上)何が目的か?」はマジで把握してないし。
この手のゲームじゃシナリオなど刺身のツマだ。マリオが毎回非常に単純&使い回しなのは、それをよく分かってるからだろう。
話はともかく、キャラは日本語ローカライズバッチリでガンガン喋る。亡き永井一郎氏が博士役レギュラーなのは嬉しい。
ちなみにジャックは主人公の男でダクスターも人間の男なのだが、冒頭でイタチに変身させられ、以後その姿で相棒役を務める。
ジャックは無駄にドラクエ式喋らない主人公なので、その分ダクスターが物語進行からヒントまで喋りまくってくれる。
尚ダクスターの声優さんは、かのクレヨンしんちゃんのマサオくんだ。……マサオボイスでお調子者よ。かなり変な感じだった。
今作ではジャックが死ぬと、チェックポイントに戻る前にダクスターが謎の煽りを入れてくる。比喩でなくマジで意味不明。
「死んだという事実をコミカル演出で緩和してる」つもりなのかもしれんが、その意図は空回りし、日本語の意味も不明。
今作で一番洋ゲーらしさというか文化の壁を感じたのはここだった。そういやラチェクラでも演出に気持ち悪さがあったなぁ。
洋ゲーは洋ゲー。寧ろ今よりずっと壁の高かった20年前にこれだけローカライズしていることを凄いと思うべきか。
マサオくんに煽られたい変態にはお勧めのゲームである。そういう意味では多分唯一無二だな。ダンガンロンパ2ぽい。はぁ。
グラフィックは、リマスターされたと言っても「PS2感」バリバリで、正直汚かった。ラチェクラは割と平気だったのだが。
一律読み込みを実現した弊害でデータ量は少なめなのかもしれん。まぁ古いゲームと認識してのプレーだから別に構わない。
でもキャラの見た目が気持ち悪いのは……これも洋ゲー故かなぁ。これでも日本向けに手を入れられてるらしいのだが。
一応のヒロインキャラとして氷上恭子(キャラ名忘れた)が登場して、良い萌えボイスなのだが、見た目が……うーむ。
音楽は、正直全く記憶にない。鳴ってたかどうかさえ不明。ごめん。マサオくん煽りボイスに全振りゲーム。ごめん言い過ぎ。
ふぅ。淡々と面白く全部やれたから意外と満足度は高いゲームだった。……値段と、20年前を考慮しての話になるけどね。
既に2も確保しているからいずれやろう。次作はゲームシステムが変わり、更に雰囲気もなんだかえらく暗めになってるらしい。
日本未発売だった3はそれを更に推し進めた作品だという。うーむ。よう分からんが、シリーズが迷走したというやつか?
システムはともかく雰囲気は今作を引き継げば問題ないと思うが……ラチェクラほど続かなかったのはその辺が理由かな。
つっても開発元のノーティドッグは今も「アンチャーテッド」でバリバリ健在だ。SIEのエースチームと呼んでも過言じゃない。
ジャクダクシリーズを糧にちゃんと先へ進んだのだ。意義はあった。終わったことが必ずしも悲劇じゃないシリーズだ。多分。
てわけで続編はもう望めそうにないが、開発元のノーティドッグを応援して終わり。去年貰ったアンチャコレ、やらんとなぁ。
過去を振り返り、やり残しを一つやれた代わりに、未来にまた一つやらなきゃゲーが増える。ゲー道に終わりはない.
まぁ「&」の付く相棒がいない俺は一人のんびりじっくりやっていくだけですよ。死ぬまでアイテムを集めて、最期に何を見る。
はぁ。
拍手を送る
【メーカー】SIE
【発売日】2017年9月14日
【定価】990円(DL専売)
【購入価格】396円
【プレー時間】25時間
去年「ラチェット&クランクHD」をプレーした。ラチェクラシリーズ第一弾の、PS3リマスター版である。
PS2版発売時からタイトルだけは知っていたが、プレーは一切しなかった。俺に数多くある「心残りシリーズ」の一つである。
知ってるしやりたいが、シリーズが積み重なってからでは手が出し難い。そうしてウダウダしてるうちにまた新作が出てしまう。
ほんま、情けないが深刻な病である。が、ともあれラチェクラについては1作目を(リマスターだが)キッチリとやった。
まだ始まったばかりだが、俺はラチェクラを知っているゲーオタになれたのだ。じっくり行こう。千里の道も一歩からナリ。
今後はPS4版「ザ・ゲーム」をやる予定。その次はPS5版かな? ……の前に本体をだな。もう半年経つぞ。大概にせぇよ?
はぁ。
で。ラチェクラについては始まったわけだが、「PS2」「SIE発」「&」。この3ワードが共通するシリーズがもう一つある。
「ジャック&ダクスター」である。正確には「×」のようだが、読みはアンドだから良かろう。細かいことを言うでない。
発売はラチェクラより1年早かったはず。そしてPS2が覇権を握っていた時代だけに、ラチェクラ同様に結構なヒットを飛ばした。
「子供向け」「洋ゲー」という共通点もある。……考えてみれば多いな。何となくだが、兄弟ゲーであったのかもしれない。
俺はラチェクラ同様今作も未プレーで、例によって「いつかやろう」と付箋を貼っていた。付箋だらけの我がゲー生。
だがPS2ゲームは、正直今の俺にとって重い。PS3は平気というか普通に現役だが、PS2は用意からして手間がかかるのだ。
しかし数年前、転機が訪れる。何と今作がPS4にリマスター移植されたのだ。もちろんトロフィー対応で。1000円以下で。
これはもう買うしかなかろう。……セールで。ゲーム内容がそのままなのは寧ろありがたい。プレー環境快適化程度でいい。
ちなみに「2」も一緒に買ったが、3はパスした。日本未発売だったらしいんでね。続編事情はラチェクラより悪いシリーズだな。
メモリーカードがどうたら等の表示があるのは微笑ましい。マジでリマスターのみ移植のようだ。OKだ。やっていこう。
うーぬ。ラチェクラはジャンルが「3Dアクションシューティング」だった。割と今でもある、普遍的なジャンルだった。
それに対して今作は、かなり「スーパーマリオ64フォロワー」だった。例えるなら「バンジョーとカズーイ」に近いかな。
箱庭フィールドに配置されたアイテムを集めるのが目的の箱庭アクション。……マリオ64が実質元祖と思っていいよね?
アイテムを一定数集めると先に進むフラグが立ち、以下繰り返し。実に清々しいほどにアレによく似たゲーム性だった。
別に悪いとは言わない。当時売れたジャンルなんだから、PS2でもそれ系を用意する。何も問題はない。
つってもマリオ64と違ってスター(違う)を取ってもいちいちステージを出たりセず、演出が入ってそのままゲームが続く。
更に死んでもチェックポイントから即時復活の洋ゲー仕様で、残機という古い概念はない。ここはラチェクラと同じだな。
何より立ち上げ時を除いてロードが一切ない(多分)。これはPS2版からとのこと。完全シームレス。この時代に、凄いや。
なので読み込み無縁で実に快適に遊べるゲームである。……もちろん、だからってサクサク進めるわけじゃないが。
しばらくプレーして感じた。このゲーム、なかなか難しい。かなり死ぬ。すぐ死ぬ。相当に死ぬ。んでやり直す。
主人公の攻撃は殴りで、これで敵を撃退していく。……それはいいのだが、彼の攻撃は矢鱈と移動距離が長いのよね。
大きく移動して攻撃するから、当てやすくはあるけどその後の状態が安定しない。そのまま敵に殴られたり、穴に落ちたり。
そしてジャンプ。2段ジャンプが可能なんだが、その高度は何ともしみったれていて、ゲームを快適に攻略出来る飛びではない。
更に1段目のどの段階でも2段目のジャンプが可能なわけではなく、いいタイミングでないと2段目が出ず落下死したりする。
今作は落下死の頻度が高く、中でもジャンプ飛距離不足や2段目が出なかったパターンが多いのでかなりイライラする。
プレー環境は快適だが、キャラ操作が快適なわけではない。ガンガン前進ではなく、地道に着実に進めていくゲームである。
あと今作はHP3制で、つまり2回まではダメージを耐えられる。それはいいのだが、回復に関しては非常に厳しい。
「フィールド上の玉を50個集めれば1回復」というもので、そんな悠長なことやってられるか! と叫ぶこと請け合い。
一応1個で回復出来る大玉もあるが、滅多に出ない。50個なんて集めきる前に大抵HP切れで死ぬし、何ならその方が早い。
あれは調整失敗だと思った。そりゃダメージ食らわなきゃ問題ないが、そういう話じゃないだろ! ったく変に厳しい。
てわけで難しいのだが、「難度が高い」とはやや趣が違う。なんちゅーか「真面目にやれば普通にやれる」。なんじゃそら。
要は油断をしないことだ。雑魚処理や段差ジャンプに手を抜かず、一手一手をキッチリやれば問題なくやれるゲームだ。
クソ強いボスや唖然とするとほど厄介な足場ジャンプを要求されるわけじゃない。丁寧に、丁寧に。雑な思考が死を招く。
……嗚呼っ、耳を通り越して頭まで痛くなる。はい。こういうゲームでいちいち死ぬのは、そういう奴ということだ。はぁ。
奇しくもそういった調整もラチェクラと似ていた。アレもまさに「雑なら死、丁寧なら順調」なゲームだった。ごめんなさい。
易しいでも難しいでもない、普通なゲームと言えるだろう。いや、「偉大なる普通」だ。ちゃんと調整された普通。これでいい。
……ジャンプの調整はもうちょい甘くても良かった気がしますが。2段ジャンプはいつでも出せていいのでは? うーむ。
ゲームの主な目的は敵の討伐ではなく、アイテム収集である。チョコエッグのようなコイン(違う)収集がメインだ。
フィールドのあちこちに散らばっているので、とにかくガンガン集める。それによりスター(違う!)入手のフラグも立つ。
達成率はフィールドごとに参照出来るので、何としても100%を目指す。……だってトロがあるから。妥協の許されないPS4時代。
基本的にコンプはその場で可能なので、安心して収集に勤しめる。……が、一部「後から戻ってくる必要がある」ネタもある。
今作には「色のついたガスに触れてパワーアップする」要素があるのだが、特定のガス噴出口は最初蓋が閉じている。
別の場所にある源泉を開放(比喩表現)すれば蓋は開く。……のだが、その時点ではどうしようもない。「後で」の話になる。
俺の感覚だが、今作でそういうネタを入れるのは邪道だと思う。でも実際それがある。非常に困ったし、ムカついた。
「閉じてる蓋は源泉を開放すれば開くよ」と確かに1回聞いた気はするが、1回だけじゃそんなん覚えてないっちゅうねん。
おかげで「その場で何とか出来るんじゃないか?」と試行錯誤して無駄な時間をかなり費やした。あれは許せん。ぷんすか。
とまぁ、基本やればやっただけ成果を得て楽しめるゲームだが、幾つか例外的な理不尽要素がある。それさえなけりゃ……な。
(雑なプレー故)よく死ぬものの、やっていればどんどんコインとスターが集まっていくので、収集の快感は十分満たされる。
見た目もシステムも古い(元が20年前だから当然だ)が、やれば楽しめるゲームだ。しつこいようだが、ラチェクラと同様に。
例によって「こんな古いゲームを今楽しめて『しまって』いいのか?」と思うが、いいのだ。いいに決まってる。いいの!
しかしながら、これを今PS4に移植する意義は正直疑問に思う。俺は楽しめるけど、他は既知勢も新規勢もしんどいんじゃね?
現行機で新作が出るからそのお祝いというわけでもなく、本当に唐突に、旧作を一気にリマスター&DL版専売。……分からん。
まぁ別にそんなのどうでもいいのだが。SIEが何かの気まぐれでやったとしても、俺にとってはありがたいことだし。
コツコツとアイテムを集める楽しみ。足りないアイテムを求めてフィールドを右往左往し、遂に発見する喜び。
どこまでハード性能が上がろうとAIが進化しようと、俺らは永遠に単純な仕掛けで楽しめてしまう単純生物・人間だった。
うーむ、普通に面白い。大ハマりはないが、シコシコとアイテムを集めて先に進む箱庭の旅は間違いなく楽しいものだった。
延々アイテム集めだとさすがに単調だろうということか、幾つかレースっぽいミニゲームステージなんかもある。
鰻取りや簡易FPSは彩りとして悪くなかった。たまにこういうのが挟まると張り合いが出る。基本単調なゲームだからな。
一方レース系は面白くなかった。操作性が悪く、爽快感がない。コース内アイテムを集める必要があるからカッ飛ばせないし。
あとボス戦が、あるにはあるが少ない。ラスボス含めてたった2回。純アクションではないが、もうちょい増やすべきだろう。
雑魚集団や段差飛びには苦戦したが、ボスはそうでもなかった。ラスボスも割とあっさり倒して、無事ゲームクリアー。
今作はアイテム収集をキッチリやっていれば自然とトロコンが可能なので、それもほぼ同時に達成。うーん、効率的だ。
ちっと寂しい? いやいや。クリアーと同時期にトロコンとか最高やろ。神ゲーやろ。まさに俺の求めているゲームやろ。
はぁ。実トロ哲学は深い。ちなみに「スピードの向こう側」て名前のトロがあって微笑ましかった。俺拓全巻持ってるし。ふ。
物語は……まぁ特にどうでもいいものだろう。収集に集中するから「今(シナリオ上)何が目的か?」はマジで把握してないし。
この手のゲームじゃシナリオなど刺身のツマだ。マリオが毎回非常に単純&使い回しなのは、それをよく分かってるからだろう。
話はともかく、キャラは日本語ローカライズバッチリでガンガン喋る。亡き永井一郎氏が博士役レギュラーなのは嬉しい。
ちなみにジャックは主人公の男でダクスターも人間の男なのだが、冒頭でイタチに変身させられ、以後その姿で相棒役を務める。
ジャックは無駄にドラクエ式喋らない主人公なので、その分ダクスターが物語進行からヒントまで喋りまくってくれる。
尚ダクスターの声優さんは、かのクレヨンしんちゃんのマサオくんだ。……マサオボイスでお調子者よ。かなり変な感じだった。
今作ではジャックが死ぬと、チェックポイントに戻る前にダクスターが謎の煽りを入れてくる。比喩でなくマジで意味不明。
「死んだという事実をコミカル演出で緩和してる」つもりなのかもしれんが、その意図は空回りし、日本語の意味も不明。
今作で一番洋ゲーらしさというか文化の壁を感じたのはここだった。そういやラチェクラでも演出に気持ち悪さがあったなぁ。
洋ゲーは洋ゲー。寧ろ今よりずっと壁の高かった20年前にこれだけローカライズしていることを凄いと思うべきか。
マサオくんに煽られたい変態にはお勧めのゲームである。そういう意味では多分唯一無二だな。ダンガンロンパ2ぽい。はぁ。
グラフィックは、リマスターされたと言っても「PS2感」バリバリで、正直汚かった。ラチェクラは割と平気だったのだが。
一律読み込みを実現した弊害でデータ量は少なめなのかもしれん。まぁ古いゲームと認識してのプレーだから別に構わない。
でもキャラの見た目が気持ち悪いのは……これも洋ゲー故かなぁ。これでも日本向けに手を入れられてるらしいのだが。
一応のヒロインキャラとして氷上恭子(キャラ名忘れた)が登場して、良い萌えボイスなのだが、見た目が……うーむ。
音楽は、正直全く記憶にない。鳴ってたかどうかさえ不明。ごめん。マサオくん煽りボイスに全振りゲーム。ごめん言い過ぎ。
ふぅ。淡々と面白く全部やれたから意外と満足度は高いゲームだった。……値段と、20年前を考慮しての話になるけどね。
既に2も確保しているからいずれやろう。次作はゲームシステムが変わり、更に雰囲気もなんだかえらく暗めになってるらしい。
日本未発売だった3はそれを更に推し進めた作品だという。うーむ。よう分からんが、シリーズが迷走したというやつか?
システムはともかく雰囲気は今作を引き継げば問題ないと思うが……ラチェクラほど続かなかったのはその辺が理由かな。
つっても開発元のノーティドッグは今も「アンチャーテッド」でバリバリ健在だ。SIEのエースチームと呼んでも過言じゃない。
ジャクダクシリーズを糧にちゃんと先へ進んだのだ。意義はあった。終わったことが必ずしも悲劇じゃないシリーズだ。多分。
てわけで続編はもう望めそうにないが、開発元のノーティドッグを応援して終わり。去年貰ったアンチャコレ、やらんとなぁ。
過去を振り返り、やり残しを一つやれた代わりに、未来にまた一つやらなきゃゲーが増える。ゲー道に終わりはない.
まぁ「&」の付く相棒がいない俺は一人のんびりじっくりやっていくだけですよ。死ぬまでアイテムを集めて、最期に何を見る。
はぁ。
拍手を送る
クラッシュやラチェクラにも言えるんですけど、こういうゲームは「全年齢対象」となっている割には子供がやるような難易度じゃないのが多い印象です
SIEのゲームがマリオになれない理由はその辺なのかもしれませんね。逆にそこが任天堂の偉大さだと思います。
しかしクラッシュも難しいんですか……俺一切やったことないので、PS4での旧作3本セットを虎視眈々と狙ってるんですよw
買ったらまたしんどい思いをすることになりそうです。楽しければ無問題ですが。楽しければ、ね……。