取り敢えず、このゲーム、去年末~今年初頭に手に入れた人が多いと思う。
と言うのも、その頃任天堂が「3DSソフト2本を買ってクラブニンテンドーに登録すると、DLソフト一本プレゼント」
キャンペーンをやっていたからだ。この2本は登録可能ならどれでもよく、つまり投げ売りソフトでも何でもOK。
根性卑しい奴は少ない投資でDLソフトをゲットするべく、ネットで投げ売りタイトルを漁ったはずだ。もちろん俺含む。
今作の売価は1200円くらいで、非常に手頃だったと思う。このキャンペーンで狙うにはうってつけだ。利用者多数だったに違いない。
……まぁ、だから何だって話だが。俺自身はその更に1年ほど前に、やはり投げ売りで購入した。価格も同じくらいだったかな。
けど開封していなかったんで、このキャンペーンにホクホクと使用させてもらった。えっへっへ投げ売りゲー最高。これだよな。
んでまぁ、開封したし、遊んでみようと思ったわけである。ゲーム内容は全く知らず、予備知識はゼロだった。
「女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。」。……まぁ、タイトルだけで健全な内容は想像できたけどね、当然。はぁ。
「お色気ゲーム」というジャンルがある。命名は適当。家庭用では合体はおろか乳頭すらも出せないので、「エロゲー」は不可能だ。
だから家庭用お色気ゲームは表現に苦労してきたんだが……何故かこれは最近随分緩くなった気がする。良し悪しは分からんが。
最近この手のジャンルはVITAの独壇場になっているが、俺は近代お色気ゲーの祖は7年前の「どきどき魔女神判!」だと思ってる。
今作もどき魔女の系譜にある、タッチパネルで美少女をサワサワする最高のお色気ゲーだと思っていた。
タイトルからして、密室に二人きりになった彼女を思う存分触れるんだろう。たまらんな。犯罪? 知らんな。ゲームだし。
……全然、違っていた。今作は、ずばり「脱出ゲーム」である。お色気は「要素」レベルに留まっている。本質にはない。
また、タッチパネルで「触る」こともない。「〇〇しちゃう」なんて誇大広告にも程がある。やや際どいアングルで「眺める」だけだ。
コッチ方面を期待していると、盛大に肩透かしを食らうことになるだろう。ハッキリ言って、売り方を間違っている。
逆に脱出ゲーム、ゲーム性としてはキッチリしているので、予想外に楽しめたところもあった。うーむ、いいのか悪いのか。
まぁ、購入者の大半は「ソッチ」を期待してただろうから、やっぱ期待外れかなぁ。むぅ……。
とにかくゲーム開始。すると、誰もが叫ぶだろう。「白っ!!」と。画面が白い。明るい。照明さん仕事し過ぎ。明るすぎ。
このゲーム、画面の輝度がめっちゃ高い。画面が明るい。白い。無論設定どうこうの話じゃない。白すぎ。明るすぎ。
何を思ってこんな調整にしたのか理解不能だが、この明るさのせいで今作の根幹たる美少女達も、軒並み白すぎる。肌が。
女性の肌が白いのは基本いいことだろうが、やり過ぎである。不自然である。気持ち悪いまである。なんでこんなに白いんだ。
これにより、残念ながら美少女達の見た目も魅力半減となっている。ポリゴン造形も現代レベルだと甘めなのに、更にこの白さでは。
今作はお色気方面が温くてある意味よかったと思う。ソッチ第一だったら、この明るさだと金返せレベルの不満になってしまう。
根本が脱出ゲームだから「大きな不満」で収まった。それでもこの調整には理解も納得もできんが……。
登場美少女は皆可愛いが、ポリゴンが3DSレベルな上に、この白さ。正直欲情はかなり困難である。頑張れば何とか……?
ポリゴンモデルをもっと頑張るか、輝度調整で見せ方を頑張るか、どっちかに力を注げなかったのか。
パッケージに描かれるキャライラストは大変可愛いのに、このグラフィックは実に残念であった。二次元美少女が好きなんだ……っ。
ちなみにゲーム中に一枚絵演出はなく、すべてポリゴン演技である。アルバムモードに収録される絵もそれ。
一枚絵、見たかったなぁ。グラフィックに関しては手抜き……は言い過ぎにしても、情熱を感じなかった。はぁ。
さて、ゲームである。今作は「脱出ゲーム」である。閉じ込められた部屋の中でアイテムを駆使し、扉を開けるというやつだな。
「何故閉じ込められているのか」「何故こんな仕掛けがあるのか」と突っ込んではいけないジャンルである。ゲームだから、だ。
今作では密室状態は「夢の中」となっている。だから何でもありだ。複数の鍵を要求される扉とか、とにかく何でもありである。
プレーヤーはそんな密室に、光る球体、通称「妖精」として、女の子と一緒に閉じ込められてしまう。自分で仕事は何もできない。
何かをするのは全て女の子であり、プレーヤーは彼女に指示を出す立場になる。そして指示は全て「名詞」で行う。単語だ。
例えば「はこ」「たんす」「くすり」等の単語を入力し、該当するオブジェクトがあれば、女の子が反応し、何かしらしてくれる。
なければ「聞こえなかったようだ」で無視されるし、場面に合った単語でなければこれも当然のようにスルーされる。
妖精状態の主人公は喋れないから、辛うじて意思疎通が可能なのが名詞レベルということなのだろう。まぁ理屈は分からんでもない、が。
この単語は、基本的にプレーヤーが自分で(手書きでも可能)入力する。リストから選択するわけではない。
なので、まず「オブジェクトの名前が分からん」という問題が発生する。アレを使ってほしいのに、指示を出そうにもアレの名前が分からないのだ。
一応概ね分かり易いモノばかりだし、一般名が分からなくても商品名が記載されているとか、配慮はされている。
また何もせず放置していると、女の子が独り言としてオブジェクト名を口にしてくれることがあるので、それをヒントにもできる。
が、例えば、大型の水鉄砲が「ばずーか」って、分かる人いるか? 「みずでっぽう」「うぉーたーがん」はどっちも不可だった。
こういうのは個人差があるから人によって今作への理不尽度は違うだろうが、誰でも皆無ではないだろう。強いストレスだ。
謎解きゲームには「困るべき箇所」が厳然とあるべきで、逆にそれ以外は徹底的に分り易くあるべきだと思う。
困るべき謎解き以外でユーザーを考えさせちゃいけないと言うか。……しかし、脱出ゲームは得てしてこのケースが多い気がする。
今作でも、解けても理不尽に思う謎は多かった。ゲームの謎解きで得られる快感は、かけた苦労に「納得」が重ならなきゃいけない。
最近すっかり定着した脱出ゲームだが、俺はこの点が不満である。まぁ個人差あるから、難しい所ではあるが……。
単語しか指示できない。つまり動詞は無理。「ぬぐ」「またをひらく」「むねをきょうちょうする」等、全部不可能。
前述したが、プレーヤーたる妖精は何も行動できない。「〇〇しちゃうかもしれない。」って、何一つ出来ないのだ。ウソツキめ。
一応「眺める」だけは色んなアングルから可能で、お色気要素はこれで我慢するしかない。……ポリゴンは粗めだけどね。
謎解きの過程で女の子がエロ動きをする(ロデオに乗る等)ことが多いので、この際はアングルだけならかなりエロを楽しめる。
……が、この「覗いちゃう」モードでのアングル移動は、ジャイロなのだ。3DSを実際に動かすことでカメラを回すのである。
周知の通り、ジャイロと3D表示の相性は最悪である。せっかくのお色気シーンなのに、ここでは3D表示をオフにせざるを得ない。
ハッキリ言ってこんなとこでのジャイロなんて誰も望んでないと思うんだが……スライドパッドでええやん。何でジャイロなんだ。
このモードは観賞だけじゃなく、アングルにより謎が解けることもあるので、ジャイロ操作をサボるわけにもいかない。
これが非常に面倒臭い。いちいち実際に立って回って調べなきゃならない。傍から見たらアホである。絶対人前で出来んわ。
一応あまり動かずジャイロできる裏技もあるんだが……この要素は本当に不要だと思った。臨場感? ないない。ジャイロ要らん。
ちなみにジャイロでのアングル移動も無制限ではなく、特に股下方面への規制はとてもキツイ。今作、チラを見るのは至難だよ。
苦労させられる割に、報われないんだよなぁ。ジャイロじゃなけりゃ、ここまで思わないんだが。うーむ。
個々の謎の作りはしっかりしてると思う。閉ざされた扉を開けるため、3~5個(ステージによって違う)の鍵を集めるのが目的だ。
鍵の発見は何とも出鱈目で、例えば保健室密室の場合、女の子が身長体重をカードに記載すると、ピカーと光って鍵出現。理解不能。
まぁ今作の密室は全て夢の中の出来事という設定だから、この辺は別にいいだろう。不思議要素と謎解きは別に関係ないからな。
他の脱出ゲームと違い、個々の鍵が独立していて、アイテムも一度使えばお役御免になるものが多い(例外はある)。
だから緻密に全体を見る必要はあまりなく、難度は「脱出ゲームの中では」低い方なのかな? 俺には十分難しかったけど。
ただボリュームは結構な量で用意されており、5人のヒロイン全員を攻略すると、相当なものである。存分に脱出を楽しめる。
俺も何だかんだで全キャラクリアーしちまった。「お色気に頼ったテキトーな作りのゲーム」では決してない。
……寧ろ力の配分を逆にすべきだったかもなぁ。お色気は寂しく、ゲーム性は濃く。ううむ……。
ヒロインは5人いて、一人がメイン、三人がノーマル、残る一人が補助キャラって感じになっている。
主人公「藤丸コウヘイ」は高校三年。……正直、この年齢設定は間違ってるとしか。せめて高2にしとけよ。高3で彼女彼女て……。
もうすぐ催される学園祭でのメインイベント・オリエンテーリング大会(通称オリ会)で女の子をパートナーにすべく、奔走する。
このガッコの伝説として、「オリ会に一緒に参加し、優勝できたカップルは、必ず結ばれる」というものがあるらしいのだ。
……まぁ参加してる時点で半分両思いだから、当然っちゃ当然の結果らしいが。ともかくこれを信じ、コウヘイは活動を開始する。
最初は共通シナリオで、各ヒロインの密室モードを解決していき、好感度を上げていく。……理屈は問うな。
コウヘイには謎の能力があり、ヒロインが困る→コウヘイが気絶する→夢の中の密室モード→現実に戻ると問題は解決している
という流れになるのだ。この際元々の現実も書き換わり、何やらヒロインの好感度もドカンと上がる。……理屈は問うな。
というわけで、オリ会前にはほぼ誰でも選べる状態になり、ここで選択肢。誰を誘うか決定し、シナリオが分岐するわけだ。
今作ではセーブは一つしか出来ないが、フローチャートから区切りにいつでも飛べるようになっている。もちろんこの分岐にも。
よってクリア後はフローからここへ飛び、他ヒロインのシナリオに進めばスムーズに攻略できる。うむ。
まずノーマルヒロインの3人だが、ここで製作者が捻くれ根性を出したのか、どうにも変な作りになっている。
どのシナリオも「オリ会に誘ったキャラとは違うヒロインと結ばれる」ようになっているのだ。要するに途中で心変わりするのである。
よって当然、どのシナリオでもオリ会に誘った(選択肢で選んだ)キャラを振る展開が挟まり、何とも居心地が悪い。うーん。
3人ともこの作りにするのはちょっとやり過ぎかなぁと思った。「切ないシナリオ」にしたかったのだろうが……。
一応心変わりの流れはきちんと描かれているが、単純に不誠実やろ。振られるヒロインさんの物分りが良すぎる。ったく。
そんな微妙にシンクロ率の低いコウヘイ君だが、俺は彼の脳に寄生させてもらうしかない。一心同体となり、知恵を絞ったのだった。
◯伊藤つばさ
オリ会相手は乃木ほのかだが、そこから心変わりすることになる。やれやれ……。
所謂「学園のアイドル」。超絶美少女で、オリ会にも誘われまくってるが、当人にその気がないので迷惑している。
そこをコウヘイが上手く助けることになり、結果信頼と好感を得、いい感じの仲に。ええなぁ……。
容姿端麗で、実際芸能事務所に所属しているが、本人は芸能活動の中でも「アクション女優」になりたいという。戦隊物のピンクな。
しかし事務所はお色気路線を推薦し、外部エロプロデューサーに食われそうになったりもする。
その度にコウヘイが密室パワーで現実を書き換え、ピンチを救う。あんだけ頑張ったら、惚れられても不思議ではないわな。
ラストはデパートヒーローショーで司会のお姉さんを頑張る彼女と仲良くED。……コウヘイ、お前の進路はどうするんだよ……?
ガッコいちの美少女とお付き合いできる……まさに二次元。楽しかったっす。はぁ。
◯東郷こころ
オリ会相手は伊藤つばさだが、そこから心変わりすることになる。まったく……。
所謂幼馴染妹で、2つ年下。親の離婚で縁が切れていたが、同じガッコに入学してきたことで腐れ縁が復活したという。
離婚時は母親に引き取られたが、数年前に死去。そこからは父親の下に身を寄せたが、父は再婚済みで、継母とはそりが合わない。
……といった重めの事情を明るい笑顔の裏に持つ子。最終的にはコウヘイ宅に居候することになるが、それはマズイのではないか。
ナイスバデ女子が揃う中のロリ枠なので、まぁアリでしょう。お風呂密室なんてのもあるが、当然ながら一切見せてはくれん。はぁ。
ちなみに今作の初回版には「こころが水着に着替えたら」というDLCのコードが付属している。いやDLCじゃなく一応別ゲームか。
内容は密室が一つ追加で遊べるだけで、特に特筆すべきものではない。せっかくの特典なんだから変わったネタにしてほしかったな。
父親と継母との確執解消までは描かれなかったのが不満。このゲーム、シナリオに割といいネタ扱ってるけど、描写が浅い。
まぁシナリオで魅せるゲームではないのかもしれんが……中途半端に感じるな。うーむ。
◯乃木ほのか
オリ会相手は東郷こころだが、そこから心変わりすることになる。おいおい……。
生徒会役員も務める、真面目で敬語一択の委員長。もちろんお嬢様。言うまでもなく巨乳。ありがちなキャラと言うべきか。
コウヘイに対してまんざらでもない感じだが、彼女は2年前に先輩にオリ会に誘われたものの、直前で先輩が転校してしまい、
消化不良に終わったという過去があった。しかもその転校に何やらガッコの陰謀的なものがあるらしい。
コウヘイが密室パワーでその辺の問題を解決してやると、どうやら先輩はほのかの父親に取り入る目的があったと判明。ガッカリ。
それでも引っ掛かっていた過去を取り除けたことでほのかはスッキリ、晴れてコウヘイと両思いに。
もちろん一方でコウヘイはこころを振っている。この過程もキッチリ描かれるだけに、あまり素直に喜べないんだよな……。
このキャラはメインヒロイン・秋篠かすみと見た目が似ている感じだ。大人しめの性格もどこか被ってるように思う。
なので残念ながらヒロイン中一番影が薄かった。巨乳設定も、こころ以外は別に貧乳でもないしなぁ。うーむ。
◯伊都香・リザヴェータ・イヴァーノ
片仮名部分は気にしなくてよし。ゲーム中にも一切登場しないし。「伊都姉(いとねぇ)」と呼ばれる、コウヘイの姉。
……が、無論本当の姉ではない。義理の姉というわけでもない。ヒロイン3人のEDを見ると、今作の本当のシナリオが始まるのだ。
実はコウヘイは2年前にある悲劇を目の当たりにし、その辛い現実を「なかったこと」にしてしまったという過去を持っていたのだ。
両親は「物理学研究所」とやらに勤めていて、その縁で彼は幼いころから実験の被験者になっていた。つっても非道なものではないが。
こっから話は不思議ワールドに入るが、要は量子力学的なアレである。詳しくは知らん。多分誰も知らんだろう。それでいい。
とにかく研究所で事故が発生し、両親は死亡、仲の良かった秋篠かすみも重症となる。当然コウヘイは凄まじいショックを受ける。
その事故の影響で、コウヘイは「世界を変える」力を手に入れた。「全ての可能性がある」状態から、望んだ形を作れるらしい。
そう、今までの密室シーンも、コウヘイの世界を変える力が漏れ出したことで発生したのだ。きちんと理由があったのである。
……というような真相を、3人クリア後にサブシナリオを進めると、伊都姉から教えてもらえる。
彼女は研究所の所員で、事の真相を唯一知る人物だった。世界を変えたコウヘイが心配で、姉として側にいることにしたという。
結果的にコウヘイが真相に辿り着いたので、伊都姉は世界を元の状態、かつコウヘイの望む状態に戻そうと提案する。
それは事故が発生するものの、かすみが無事だったという世界。……果たしてコウヘイは「本当の世界」を取り戻せるのか!?
……で、ここからはかすみシナリオになるんだが、伊都香EDはその派生としてオマケのような形で到達できる。
残念ながらラブコメ色は薄く、お姉ちゃんとして添い寝してくれる程度だった。それでもたまらんが。俺伊都姉が一番好き。
パッケージには他ヒロインと一緒に描かれてるんだから、ちゃんとしたシナリオを用意してほしかった。うう、美人な姉ちゃん……。
◯秋篠かすみ
メインヒロイン。彼女が事故で昏睡状態になったショックでコウヘイは世界を書き換え、一度は存在を消してしまった。
真相を知り、自身の特殊能力を自覚したコウヘイは、「事故は起こるがかすみは無事」な現実を作るべく密室に挑む。
……俺だって何言ってるかよう分からんけど、正確に理解するなんて無理だし、まぁどうでもいいっちゃいい。
ただゲーム中では結構熱く描かれていて、おちゃらけたタイトルからは想像もできないほどのマジなラストシナリオだった。やるな。
まぁ結局は不思議能力に頼るわけだし、密室謎解きも「コウヘイが頑張った」って感じはしないから、泥臭さが薄くはあるが。
「敵」「悪」が存在しないのもちょっと残念だな。そこまで行くとシナリオが複雑になり過ぎるか。うーん。
仕方ないけど、かすみ嬢がかなり受け身ヒロインなのも残念。キャラ立ち度がつばさやこころに負けている。
それでいて乃木ほのかを食っちまってるのは皮肉なもんだな。正統派直球な容姿は大変好みなのだが。
登場キャラは他に男親友が二人。元気馬鹿と頭脳派眼鏡。サブキャラとしては頑張ってくれていた。
……それ以外は全てモブで、文字としては出てきてもポリゴンモデルはなし。……グラフィック関係はとことん予算削ってるなぁ。
音楽は普通だが、唯一「密室モードのテーマ」だけは、なんせ只管聴きまくったんで、ガッツリ頭に残ってしまった。うあああ。
と言っても短いながらリピートすることをよく考慮されている(多分)、何気に良い曲だった。俺的今作のテーマである。
ゲームBGMは壮大・豪華が必ずしも正解じゃない。特にこういう作品の場合、プレーの邪魔にならず、リピートに耐え得る作りが必要になる。
密室のテーマは見事にこれを体現していた。何か久々だなこういうの。もしかしたら今作で一番良かった部分かもしれない。はは。
……それだけ長時間、謎解きに詰まったということなんだけどな。分からんもんは分からん。それでも解かなきゃ進めない……っ!!!
ふぅ。
タイトルから当然期待するエロ分は激しく期待外れ、一方で望み薄だったゲーム性はガッツリ、難度もまぁ適度(一部理不尽)。
意外としっかりしたシナリオが用意されているが、描写的には不足気味。……うーん、何と言うか、全体的にチグハグやのう。
悪くはないんだけど、タイトルや売り方を間違ってしまったような。「美少女要素のある脱出ゲー」ともっと主張すべきだったのでは。
投げ売りになったことで分かるが、今作やっぱ売れなかったようだ。フルプライスだからそれなりに痛かったのではないかと思われる。
当然ながら続編等も出ていない。……と思ったら、何とDLソフトとして伊都香ヒロインの脱出ゲーが出ている! いずれやろう……。
まぁ現在の美少女お色気ゲーはVITAの独壇場になってるから、いずれにせよ3DSでこの手の作品はもう厳しいだろう。
3D表示機能はあまりエロには貢献しなかった感じだな。ジャイロとはスイカと天婦羅相性だしよ。ほんまにジャイロだけは……。
メーカーであるD3パブリッシャーは、もうすぐVITAで「バレットガールズ」というゲームを発売する。
これがもう……お色気をブッチギリ、ハッキリ言ってお下品。これでいいのかと思う。正直俺はこれでは欲情できない……。
今作レベルのお色気では薄すぎるが、あんまり露骨にやられても困る。それが男の複雑さであり、エロの難しさである。はぁ。
「お色気」は実はテレビゲームと相性がいいと俺は昔から思ってる。だから本気で絡めれば、結構な名作もマジで作れると。
しかし現実は、エロに甘え過ぎたり露骨過ぎたりで、俺の男心を擽ってくれる作品には巡り会えていない。まぁ難しいわなぁ。
結局これは本場「エロゲー」の分野なのかもな。合体が化となればゲーム性もドラマ性もグッと増す。そこのハンデが大きい。
家庭用ではどこかオチャラケたノリでしかやれない。それが悪いとは言わないが……嗚呼、何を言っているのか分からなくなってきた。
ゲームが売れない昨今、美少女系もスマホに持っていかれるんだろうか。既にそうなっているのかもしれない。
それでも需要が無くなることは絶対ない……はず。オタは二次元美少女が大好きだ。ゲームの中で彼女らと戯れたいのだ。きっと。
そろそろさ、専用デバイスどうですかね。おっぱいマウスパッドってあるじゃないですか。あれをコントローラーにしてですね。うぐへ。
……はぁ。虚しい。俺、三次元。あの子、二次元。どうやっても、どうしても越えられない。金を積んでも、命を捧げても!!!
それでも、男は、いつまでも、美少女を求めるのであった。二次元美少女の肢体が輝く超面白いゲームの誕生を願って終わり。
女の子と密室にいたら? ……緊張し、「迷惑にならないかな!?」とか思い、ビクビクオドオドと不審者になっちゃうかもしれない。
いや、なる。確実に。
はぁ…………。
web拍手
と言うのも、その頃任天堂が「3DSソフト2本を買ってクラブニンテンドーに登録すると、DLソフト一本プレゼント」
キャンペーンをやっていたからだ。この2本は登録可能ならどれでもよく、つまり投げ売りソフトでも何でもOK。
根性卑しい奴は少ない投資でDLソフトをゲットするべく、ネットで投げ売りタイトルを漁ったはずだ。もちろん俺含む。
今作の売価は1200円くらいで、非常に手頃だったと思う。このキャンペーンで狙うにはうってつけだ。利用者多数だったに違いない。
……まぁ、だから何だって話だが。俺自身はその更に1年ほど前に、やはり投げ売りで購入した。価格も同じくらいだったかな。
けど開封していなかったんで、このキャンペーンにホクホクと使用させてもらった。えっへっへ投げ売りゲー最高。これだよな。
んでまぁ、開封したし、遊んでみようと思ったわけである。ゲーム内容は全く知らず、予備知識はゼロだった。
「女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。」。……まぁ、タイトルだけで健全な内容は想像できたけどね、当然。はぁ。
「お色気ゲーム」というジャンルがある。命名は適当。家庭用では合体はおろか乳頭すらも出せないので、「エロゲー」は不可能だ。
だから家庭用お色気ゲームは表現に苦労してきたんだが……何故かこれは最近随分緩くなった気がする。良し悪しは分からんが。
最近この手のジャンルはVITAの独壇場になっているが、俺は近代お色気ゲーの祖は7年前の「どきどき魔女神判!」だと思ってる。
今作もどき魔女の系譜にある、タッチパネルで美少女をサワサワする最高のお色気ゲーだと思っていた。
タイトルからして、密室に二人きりになった彼女を思う存分触れるんだろう。たまらんな。犯罪? 知らんな。ゲームだし。
……全然、違っていた。今作は、ずばり「脱出ゲーム」である。お色気は「要素」レベルに留まっている。本質にはない。
また、タッチパネルで「触る」こともない。「〇〇しちゃう」なんて誇大広告にも程がある。やや際どいアングルで「眺める」だけだ。
コッチ方面を期待していると、盛大に肩透かしを食らうことになるだろう。ハッキリ言って、売り方を間違っている。
逆に脱出ゲーム、ゲーム性としてはキッチリしているので、予想外に楽しめたところもあった。うーむ、いいのか悪いのか。
まぁ、購入者の大半は「ソッチ」を期待してただろうから、やっぱ期待外れかなぁ。むぅ……。
とにかくゲーム開始。すると、誰もが叫ぶだろう。「白っ!!」と。画面が白い。明るい。照明さん仕事し過ぎ。明るすぎ。
このゲーム、画面の輝度がめっちゃ高い。画面が明るい。白い。無論設定どうこうの話じゃない。白すぎ。明るすぎ。
何を思ってこんな調整にしたのか理解不能だが、この明るさのせいで今作の根幹たる美少女達も、軒並み白すぎる。肌が。
女性の肌が白いのは基本いいことだろうが、やり過ぎである。不自然である。気持ち悪いまである。なんでこんなに白いんだ。
これにより、残念ながら美少女達の見た目も魅力半減となっている。ポリゴン造形も現代レベルだと甘めなのに、更にこの白さでは。
今作はお色気方面が温くてある意味よかったと思う。ソッチ第一だったら、この明るさだと金返せレベルの不満になってしまう。
根本が脱出ゲームだから「大きな不満」で収まった。それでもこの調整には理解も納得もできんが……。
登場美少女は皆可愛いが、ポリゴンが3DSレベルな上に、この白さ。正直欲情はかなり困難である。頑張れば何とか……?
ポリゴンモデルをもっと頑張るか、輝度調整で見せ方を頑張るか、どっちかに力を注げなかったのか。
パッケージに描かれるキャライラストは大変可愛いのに、このグラフィックは実に残念であった。二次元美少女が好きなんだ……っ。
ちなみにゲーム中に一枚絵演出はなく、すべてポリゴン演技である。アルバムモードに収録される絵もそれ。
一枚絵、見たかったなぁ。グラフィックに関しては手抜き……は言い過ぎにしても、情熱を感じなかった。はぁ。
さて、ゲームである。今作は「脱出ゲーム」である。閉じ込められた部屋の中でアイテムを駆使し、扉を開けるというやつだな。
「何故閉じ込められているのか」「何故こんな仕掛けがあるのか」と突っ込んではいけないジャンルである。ゲームだから、だ。
今作では密室状態は「夢の中」となっている。だから何でもありだ。複数の鍵を要求される扉とか、とにかく何でもありである。
プレーヤーはそんな密室に、光る球体、通称「妖精」として、女の子と一緒に閉じ込められてしまう。自分で仕事は何もできない。
何かをするのは全て女の子であり、プレーヤーは彼女に指示を出す立場になる。そして指示は全て「名詞」で行う。単語だ。
例えば「はこ」「たんす」「くすり」等の単語を入力し、該当するオブジェクトがあれば、女の子が反応し、何かしらしてくれる。
なければ「聞こえなかったようだ」で無視されるし、場面に合った単語でなければこれも当然のようにスルーされる。
妖精状態の主人公は喋れないから、辛うじて意思疎通が可能なのが名詞レベルということなのだろう。まぁ理屈は分からんでもない、が。
この単語は、基本的にプレーヤーが自分で(手書きでも可能)入力する。リストから選択するわけではない。
なので、まず「オブジェクトの名前が分からん」という問題が発生する。アレを使ってほしいのに、指示を出そうにもアレの名前が分からないのだ。
一応概ね分かり易いモノばかりだし、一般名が分からなくても商品名が記載されているとか、配慮はされている。
また何もせず放置していると、女の子が独り言としてオブジェクト名を口にしてくれることがあるので、それをヒントにもできる。
が、例えば、大型の水鉄砲が「ばずーか」って、分かる人いるか? 「みずでっぽう」「うぉーたーがん」はどっちも不可だった。
こういうのは個人差があるから人によって今作への理不尽度は違うだろうが、誰でも皆無ではないだろう。強いストレスだ。
謎解きゲームには「困るべき箇所」が厳然とあるべきで、逆にそれ以外は徹底的に分り易くあるべきだと思う。
困るべき謎解き以外でユーザーを考えさせちゃいけないと言うか。……しかし、脱出ゲームは得てしてこのケースが多い気がする。
今作でも、解けても理不尽に思う謎は多かった。ゲームの謎解きで得られる快感は、かけた苦労に「納得」が重ならなきゃいけない。
最近すっかり定着した脱出ゲームだが、俺はこの点が不満である。まぁ個人差あるから、難しい所ではあるが……。
単語しか指示できない。つまり動詞は無理。「ぬぐ」「またをひらく」「むねをきょうちょうする」等、全部不可能。
前述したが、プレーヤーたる妖精は何も行動できない。「〇〇しちゃうかもしれない。」って、何一つ出来ないのだ。ウソツキめ。
一応「眺める」だけは色んなアングルから可能で、お色気要素はこれで我慢するしかない。……ポリゴンは粗めだけどね。
謎解きの過程で女の子がエロ動きをする(ロデオに乗る等)ことが多いので、この際はアングルだけならかなりエロを楽しめる。
……が、この「覗いちゃう」モードでのアングル移動は、ジャイロなのだ。3DSを実際に動かすことでカメラを回すのである。
周知の通り、ジャイロと3D表示の相性は最悪である。せっかくのお色気シーンなのに、ここでは3D表示をオフにせざるを得ない。
ハッキリ言ってこんなとこでのジャイロなんて誰も望んでないと思うんだが……スライドパッドでええやん。何でジャイロなんだ。
このモードは観賞だけじゃなく、アングルにより謎が解けることもあるので、ジャイロ操作をサボるわけにもいかない。
これが非常に面倒臭い。いちいち実際に立って回って調べなきゃならない。傍から見たらアホである。絶対人前で出来んわ。
一応あまり動かずジャイロできる裏技もあるんだが……この要素は本当に不要だと思った。臨場感? ないない。ジャイロ要らん。
ちなみにジャイロでのアングル移動も無制限ではなく、特に股下方面への規制はとてもキツイ。今作、チラを見るのは至難だよ。
苦労させられる割に、報われないんだよなぁ。ジャイロじゃなけりゃ、ここまで思わないんだが。うーむ。
個々の謎の作りはしっかりしてると思う。閉ざされた扉を開けるため、3~5個(ステージによって違う)の鍵を集めるのが目的だ。
鍵の発見は何とも出鱈目で、例えば保健室密室の場合、女の子が身長体重をカードに記載すると、ピカーと光って鍵出現。理解不能。
まぁ今作の密室は全て夢の中の出来事という設定だから、この辺は別にいいだろう。不思議要素と謎解きは別に関係ないからな。
他の脱出ゲームと違い、個々の鍵が独立していて、アイテムも一度使えばお役御免になるものが多い(例外はある)。
だから緻密に全体を見る必要はあまりなく、難度は「脱出ゲームの中では」低い方なのかな? 俺には十分難しかったけど。
ただボリュームは結構な量で用意されており、5人のヒロイン全員を攻略すると、相当なものである。存分に脱出を楽しめる。
俺も何だかんだで全キャラクリアーしちまった。「お色気に頼ったテキトーな作りのゲーム」では決してない。
……寧ろ力の配分を逆にすべきだったかもなぁ。お色気は寂しく、ゲーム性は濃く。ううむ……。
ヒロインは5人いて、一人がメイン、三人がノーマル、残る一人が補助キャラって感じになっている。
主人公「藤丸コウヘイ」は高校三年。……正直、この年齢設定は間違ってるとしか。せめて高2にしとけよ。高3で彼女彼女て……。
もうすぐ催される学園祭でのメインイベント・オリエンテーリング大会(通称オリ会)で女の子をパートナーにすべく、奔走する。
このガッコの伝説として、「オリ会に一緒に参加し、優勝できたカップルは、必ず結ばれる」というものがあるらしいのだ。
……まぁ参加してる時点で半分両思いだから、当然っちゃ当然の結果らしいが。ともかくこれを信じ、コウヘイは活動を開始する。
最初は共通シナリオで、各ヒロインの密室モードを解決していき、好感度を上げていく。……理屈は問うな。
コウヘイには謎の能力があり、ヒロインが困る→コウヘイが気絶する→夢の中の密室モード→現実に戻ると問題は解決している
という流れになるのだ。この際元々の現実も書き換わり、何やらヒロインの好感度もドカンと上がる。……理屈は問うな。
というわけで、オリ会前にはほぼ誰でも選べる状態になり、ここで選択肢。誰を誘うか決定し、シナリオが分岐するわけだ。
今作ではセーブは一つしか出来ないが、フローチャートから区切りにいつでも飛べるようになっている。もちろんこの分岐にも。
よってクリア後はフローからここへ飛び、他ヒロインのシナリオに進めばスムーズに攻略できる。うむ。
まずノーマルヒロインの3人だが、ここで製作者が捻くれ根性を出したのか、どうにも変な作りになっている。
どのシナリオも「オリ会に誘ったキャラとは違うヒロインと結ばれる」ようになっているのだ。要するに途中で心変わりするのである。
よって当然、どのシナリオでもオリ会に誘った(選択肢で選んだ)キャラを振る展開が挟まり、何とも居心地が悪い。うーん。
3人ともこの作りにするのはちょっとやり過ぎかなぁと思った。「切ないシナリオ」にしたかったのだろうが……。
一応心変わりの流れはきちんと描かれているが、単純に不誠実やろ。振られるヒロインさんの物分りが良すぎる。ったく。
そんな微妙にシンクロ率の低いコウヘイ君だが、俺は彼の脳に寄生させてもらうしかない。一心同体となり、知恵を絞ったのだった。
◯伊藤つばさ
オリ会相手は乃木ほのかだが、そこから心変わりすることになる。やれやれ……。
所謂「学園のアイドル」。超絶美少女で、オリ会にも誘われまくってるが、当人にその気がないので迷惑している。
そこをコウヘイが上手く助けることになり、結果信頼と好感を得、いい感じの仲に。ええなぁ……。
容姿端麗で、実際芸能事務所に所属しているが、本人は芸能活動の中でも「アクション女優」になりたいという。戦隊物のピンクな。
しかし事務所はお色気路線を推薦し、外部エロプロデューサーに食われそうになったりもする。
その度にコウヘイが密室パワーで現実を書き換え、ピンチを救う。あんだけ頑張ったら、惚れられても不思議ではないわな。
ラストはデパートヒーローショーで司会のお姉さんを頑張る彼女と仲良くED。……コウヘイ、お前の進路はどうするんだよ……?
ガッコいちの美少女とお付き合いできる……まさに二次元。楽しかったっす。はぁ。
◯東郷こころ
オリ会相手は伊藤つばさだが、そこから心変わりすることになる。まったく……。
所謂幼馴染妹で、2つ年下。親の離婚で縁が切れていたが、同じガッコに入学してきたことで腐れ縁が復活したという。
離婚時は母親に引き取られたが、数年前に死去。そこからは父親の下に身を寄せたが、父は再婚済みで、継母とはそりが合わない。
……といった重めの事情を明るい笑顔の裏に持つ子。最終的にはコウヘイ宅に居候することになるが、それはマズイのではないか。
ナイスバデ女子が揃う中のロリ枠なので、まぁアリでしょう。お風呂密室なんてのもあるが、当然ながら一切見せてはくれん。はぁ。
ちなみに今作の初回版には「こころが水着に着替えたら」というDLCのコードが付属している。いやDLCじゃなく一応別ゲームか。
内容は密室が一つ追加で遊べるだけで、特に特筆すべきものではない。せっかくの特典なんだから変わったネタにしてほしかったな。
父親と継母との確執解消までは描かれなかったのが不満。このゲーム、シナリオに割といいネタ扱ってるけど、描写が浅い。
まぁシナリオで魅せるゲームではないのかもしれんが……中途半端に感じるな。うーむ。
◯乃木ほのか
オリ会相手は東郷こころだが、そこから心変わりすることになる。おいおい……。
生徒会役員も務める、真面目で敬語一択の委員長。もちろんお嬢様。言うまでもなく巨乳。ありがちなキャラと言うべきか。
コウヘイに対してまんざらでもない感じだが、彼女は2年前に先輩にオリ会に誘われたものの、直前で先輩が転校してしまい、
消化不良に終わったという過去があった。しかもその転校に何やらガッコの陰謀的なものがあるらしい。
コウヘイが密室パワーでその辺の問題を解決してやると、どうやら先輩はほのかの父親に取り入る目的があったと判明。ガッカリ。
それでも引っ掛かっていた過去を取り除けたことでほのかはスッキリ、晴れてコウヘイと両思いに。
もちろん一方でコウヘイはこころを振っている。この過程もキッチリ描かれるだけに、あまり素直に喜べないんだよな……。
このキャラはメインヒロイン・秋篠かすみと見た目が似ている感じだ。大人しめの性格もどこか被ってるように思う。
なので残念ながらヒロイン中一番影が薄かった。巨乳設定も、こころ以外は別に貧乳でもないしなぁ。うーむ。
◯伊都香・リザヴェータ・イヴァーノ
片仮名部分は気にしなくてよし。ゲーム中にも一切登場しないし。「伊都姉(いとねぇ)」と呼ばれる、コウヘイの姉。
……が、無論本当の姉ではない。義理の姉というわけでもない。ヒロイン3人のEDを見ると、今作の本当のシナリオが始まるのだ。
実はコウヘイは2年前にある悲劇を目の当たりにし、その辛い現実を「なかったこと」にしてしまったという過去を持っていたのだ。
両親は「物理学研究所」とやらに勤めていて、その縁で彼は幼いころから実験の被験者になっていた。つっても非道なものではないが。
こっから話は不思議ワールドに入るが、要は量子力学的なアレである。詳しくは知らん。多分誰も知らんだろう。それでいい。
とにかく研究所で事故が発生し、両親は死亡、仲の良かった秋篠かすみも重症となる。当然コウヘイは凄まじいショックを受ける。
その事故の影響で、コウヘイは「世界を変える」力を手に入れた。「全ての可能性がある」状態から、望んだ形を作れるらしい。
そう、今までの密室シーンも、コウヘイの世界を変える力が漏れ出したことで発生したのだ。きちんと理由があったのである。
……というような真相を、3人クリア後にサブシナリオを進めると、伊都姉から教えてもらえる。
彼女は研究所の所員で、事の真相を唯一知る人物だった。世界を変えたコウヘイが心配で、姉として側にいることにしたという。
結果的にコウヘイが真相に辿り着いたので、伊都姉は世界を元の状態、かつコウヘイの望む状態に戻そうと提案する。
それは事故が発生するものの、かすみが無事だったという世界。……果たしてコウヘイは「本当の世界」を取り戻せるのか!?
……で、ここからはかすみシナリオになるんだが、伊都香EDはその派生としてオマケのような形で到達できる。
残念ながらラブコメ色は薄く、お姉ちゃんとして添い寝してくれる程度だった。それでもたまらんが。俺伊都姉が一番好き。
パッケージには他ヒロインと一緒に描かれてるんだから、ちゃんとしたシナリオを用意してほしかった。うう、美人な姉ちゃん……。
◯秋篠かすみ
メインヒロイン。彼女が事故で昏睡状態になったショックでコウヘイは世界を書き換え、一度は存在を消してしまった。
真相を知り、自身の特殊能力を自覚したコウヘイは、「事故は起こるがかすみは無事」な現実を作るべく密室に挑む。
……俺だって何言ってるかよう分からんけど、正確に理解するなんて無理だし、まぁどうでもいいっちゃいい。
ただゲーム中では結構熱く描かれていて、おちゃらけたタイトルからは想像もできないほどのマジなラストシナリオだった。やるな。
まぁ結局は不思議能力に頼るわけだし、密室謎解きも「コウヘイが頑張った」って感じはしないから、泥臭さが薄くはあるが。
「敵」「悪」が存在しないのもちょっと残念だな。そこまで行くとシナリオが複雑になり過ぎるか。うーん。
仕方ないけど、かすみ嬢がかなり受け身ヒロインなのも残念。キャラ立ち度がつばさやこころに負けている。
それでいて乃木ほのかを食っちまってるのは皮肉なもんだな。正統派直球な容姿は大変好みなのだが。
登場キャラは他に男親友が二人。元気馬鹿と頭脳派眼鏡。サブキャラとしては頑張ってくれていた。
……それ以外は全てモブで、文字としては出てきてもポリゴンモデルはなし。……グラフィック関係はとことん予算削ってるなぁ。
音楽は普通だが、唯一「密室モードのテーマ」だけは、なんせ只管聴きまくったんで、ガッツリ頭に残ってしまった。うあああ。
と言っても短いながらリピートすることをよく考慮されている(多分)、何気に良い曲だった。俺的今作のテーマである。
ゲームBGMは壮大・豪華が必ずしも正解じゃない。特にこういう作品の場合、プレーの邪魔にならず、リピートに耐え得る作りが必要になる。
密室のテーマは見事にこれを体現していた。何か久々だなこういうの。もしかしたら今作で一番良かった部分かもしれない。はは。
……それだけ長時間、謎解きに詰まったということなんだけどな。分からんもんは分からん。それでも解かなきゃ進めない……っ!!!
ふぅ。
タイトルから当然期待するエロ分は激しく期待外れ、一方で望み薄だったゲーム性はガッツリ、難度もまぁ適度(一部理不尽)。
意外としっかりしたシナリオが用意されているが、描写的には不足気味。……うーん、何と言うか、全体的にチグハグやのう。
悪くはないんだけど、タイトルや売り方を間違ってしまったような。「美少女要素のある脱出ゲー」ともっと主張すべきだったのでは。
投げ売りになったことで分かるが、今作やっぱ売れなかったようだ。フルプライスだからそれなりに痛かったのではないかと思われる。
当然ながら続編等も出ていない。……と思ったら、何とDLソフトとして伊都香ヒロインの脱出ゲーが出ている! いずれやろう……。
まぁ現在の美少女お色気ゲーはVITAの独壇場になってるから、いずれにせよ3DSでこの手の作品はもう厳しいだろう。
3D表示機能はあまりエロには貢献しなかった感じだな。ジャイロとはスイカと天婦羅相性だしよ。ほんまにジャイロだけは……。
メーカーであるD3パブリッシャーは、もうすぐVITAで「バレットガールズ」というゲームを発売する。
これがもう……お色気をブッチギリ、ハッキリ言ってお下品。これでいいのかと思う。正直俺はこれでは欲情できない……。
今作レベルのお色気では薄すぎるが、あんまり露骨にやられても困る。それが男の複雑さであり、エロの難しさである。はぁ。
「お色気」は実はテレビゲームと相性がいいと俺は昔から思ってる。だから本気で絡めれば、結構な名作もマジで作れると。
しかし現実は、エロに甘え過ぎたり露骨過ぎたりで、俺の男心を擽ってくれる作品には巡り会えていない。まぁ難しいわなぁ。
結局これは本場「エロゲー」の分野なのかもな。合体が化となればゲーム性もドラマ性もグッと増す。そこのハンデが大きい。
家庭用ではどこかオチャラケたノリでしかやれない。それが悪いとは言わないが……嗚呼、何を言っているのか分からなくなってきた。
ゲームが売れない昨今、美少女系もスマホに持っていかれるんだろうか。既にそうなっているのかもしれない。
それでも需要が無くなることは絶対ない……はず。オタは二次元美少女が大好きだ。ゲームの中で彼女らと戯れたいのだ。きっと。
そろそろさ、専用デバイスどうですかね。おっぱいマウスパッドってあるじゃないですか。あれをコントローラーにしてですね。うぐへ。
……はぁ。虚しい。俺、三次元。あの子、二次元。どうやっても、どうしても越えられない。金を積んでも、命を捧げても!!!
それでも、男は、いつまでも、美少女を求めるのであった。二次元美少女の肢体が輝く超面白いゲームの誕生を願って終わり。
女の子と密室にいたら? ……緊張し、「迷惑にならないかな!?」とか思い、ビクビクオドオドと不審者になっちゃうかもしれない。
いや、なる。確実に。
はぁ…………。
web拍手
>やっぱ期待外れかなぁ。むぅ……。
ええええぇぇぇぇ~~~!!!!
いったいどーいうのを期待してたんですか!!???
ちょっと良く分からなかったから、その辺詳しく教えて貰いたいナ♪
otaさんがこういう場面に出くわしたら、「女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。」の○の部分にナニが入ります
……それでええから。金? 10万円くらいでしょうか。はぁ。
いつも色々と楽しませて頂いております。
これでも応援しているつもりなので、寛大な心で許して下されば嬉しいです。
本当にすみません。
へ? な、何を許すんでしょうか……? 別に何かされたわけでもないですし。よう分かりませんが、応援ありがとうございます。
更新頻度の低下がますます酷くなってますが、今後もテキトーに覗いてやって頂けると嬉しいです。
更新頻度を気にされているようですが、無理しないようにしてください。
毎日のようにゲームレビューを書いている人もいるようですが・・・
>更新頻度を気にされているようですが、無理しないようにしてください。
そうですね。気楽にやりましょう。はぁ。