腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

バイオハザード HDリマスター(PS4版)

2021年08月14日 19時20分33秒 | PS4ゲーム感想文
【ハード】PS4
【メーカー】カプコン
【発売日】2015年1月20日
【定価】4063円(DL専売 0とセットならパッケージ版もあり)
【購入価格】0円(PSプラスフリープレイ1610)
【プレー時間】40時間


比類なき初代バイオ、のリメイク版、のHDリマスター版である。これも4に続き、13年ぶりの再プレーとなる。
ちなみに俺はPS版オリジナル初代はほぼやってない。GCリメイクから入った。今回は再々プレーとなる。どうでもいい。
当時のバイオは4のGC独占発売をブチ上げ、そのままシリーズをGCに集めようとしていた(多分)。1リメイクもその流れだ。
オリジナル発売から6年で完全リメイクは早すぎる気もするが、それだけカプコンも本気だったのだろう。その後? 知らん。
しかしながら、そのリメイクっぷりは圧倒的と言っていいだろう。特にグラフィック面は、誰もが度肝を抜かれたと思う。
「綺麗」としか言いようがない背景を、もうハッキリ現実の人間と言えるレベルのキャラが動き回る。超リアルだった。
誰がどう見ても進化しまくっていたので、早期リメイクではあってもきちんと認められていた、と思う。ほんま綺麗だった。
……だけどハードがイマイチだったからか、売上はもう一つだった。俺も2980円くらいに値崩れしたのを買ったな。はぁ。

そんなリメイクバイオ1は、その後Wiiに調整移植され、更にPS3世代でHDリマスター、更に更にそれがPS4世代でも発売された。
バイオシリーズはハードの世代が変わってもなるべく旧作を行き渡らせようとしていて、それはとても素晴らしいと思う。
この初代も、バイオの始まりをやりたい人達には今でも旺盛な需要があるはずだ。オリジナルじゃないことは、まぁ目を瞑れ。
俺もさすがに今からやるならGC版はしんどいからな。リマスター様様だ。13年ぶりにあの洋館に帰ってきたぜ。
まだまだ狭い世界での惨劇だった初代。ここから地球規模の話になるとは、その時誰も想像出来なかったのだった……。

では開始。……な、なにぃいいいい!?!? いきなりめっちゃ驚かされた。リマスター版を知らん人なら全員そうだと思う。
初期バイオの操作と言えば? そう、ラジコンだ。長く続いた伝統だ。なのに何と今作、アナログ操作も可能なのだ!!!
アナログスティックを倒せばすぐその方向に走ってくれる。ラジコン操作ももちろん可能だが、デフォでは前者になっている。
いやはや。これは単純にしてバイオ1としては大革命であろう。ゲーム性が激変する。難度も全く違うものになるのではないか?
バイオ1は移動も戦闘も非常にし難いゲームだ。それは偏に操作性と視点によるものである。まぁ欠点と言えば欠点だ。
だがその不自由さ故にバイオの売りである「恐怖」が引き立ち、独特の面白さを醸している。特徴であり特長でもあるのだ。
それがスパッと消え去った。実際、言うまでもなく、移動の快適さは跳ね上がる。もうラジコン操作には戻れない。残念ながら。
……うーむ。これは大袈裟に言えば禁断の果実である。だが現代で出すにはさすがに用意せざるを得なかったのだろう。分かる。
そして果実を食べてみたら美味だった。文句はない。のか? いや文句を言う資格はない、だな。これがバイオ1リマスターだ。

そんなわけで、最初からもう快適そのものでスイスイとクリスを動かしていたんだが……世の中そう甘くない。壁があった。
確かに操作性は一気に現代標準のものになった。だが初期バイオのもう一つの特徴である視点は当然昔のままなのだ。
「だからどうした?」と思うかもしれんが……うーん、これは俺も実際にプレーするまで分からなかったからなぁ。
アナログ操作になり、即座に方向転換が可能になった。昔のようにいちいち方向を変えて前進する必要がなくなったのだ。
んで、ここで想像してほしい、旧バイオ的な移動による視点の突然変更を。それまで左に進んでいたのが、即座に上になったり。
いきなり視点が変わり、進行方向が変わる。するとゲームに慣れた人間は、その方向に即座にスティックを入れてしまうのだ。
ああ説明が難しい。つまり「視点が変わるとそれに合わせてキーを入れてしまい、操作がグチャる」だ。以上、理解しろ。
旧操作法だと、視点が変わっても「キー上で前進する」は変わらんから、しばらく走り続けてから方向転換という流れだった。
だが今作の操作性ではなまじ一瞬で方向転換出来るので、旧バイオ的視点変更には全く合っていないのである。……理解しろ。
とにかく、新操作で今作をやるなら「視点変更時はしばらくまっすぐ走れ」と忠告しておく。しばらくつっても5フレくらいだ。
それでも総合的に新操作の方が快適なのは間違いないが、意外な落とし穴に困らされたのだった。世の中複雑である。

んじゃゲーム本編だが、取り敢えずは難度ノーマル・クリス編で開始。これは最初に選べる最高難度でもある。
別にイキって選んだわけではないが、イージーは嫌だし、ジルさんに触れるのはゲームに慣れてからと思って。えへへ。
そして開始したわけだ……予想通りというか、む、む、難しいですねぇ! これほんまにバイオ1? ノーマル? マジで?
俺さ、今回始める前は「ナイフだけでも結構イケるんじゃね?」とか思ってたのよ。先日まで4でナイフ捌きを磨いてたから。
4でガナードをナイフのみで倒すのは、割と簡単だ。顔を切って怯ませ、倒れたとこをザクザク。まぁタイマンでならの話だが。
今作でそのままやれる戦法ではないが、「ゾンビの掴みを避けて攻撃」を繰り返せば似たようなことは出来るだろう、と。
……いや、無理無理、なにこれ! 初代のゾンビってこんなに強かったか!? こんなに攻撃を当てにくかったか?
ほんま。4と違って視点が多彩かつ固定だから、間合いの管理が大変に難しい。求められる空間把握能力が高すぎる。
また4と違ってゾンビは「近寄れば確実に噛み付いてくる」わけではなく、前をウロウロせねばならない。隙作りもまた難しい。
もちろんナイフオンリークリアーを目論んでたわけじゃないが、ナイフでもけっこーイケるっしょとイキってはいた。あああ。
どんだけ自惚れてたんだっていう。もちろんそんな妄想は即座に撤回し、徹底的にサバイバル方針でゲームを進めた。

まず何と言っても、4でも感じた「人は忘れるもの」という真実が目の前に立ち塞がった。はい。何も、何も覚えてない……。
今作の舞台は説明するまでもなく、巨大かつヘンテコ極まる洋館だ。多くの部屋を調べ、仕掛けを解いて先に進んでいく。
……何も、何も覚えていない。悲しいくらい。あー剣の鍵、こんなんあったなぁ、って。どこで使うか? 知るかそんなもん。
今作は「最初から行ける場所」が異様と言っていいほど多く、なのにどこに行くべきかのヒントは一切合切ない。
初見プレーヤーは間違いなく物凄く迷いながら進むことになる。直線的な作りだった4とはまるで違う、初期の厳しさがある。
で、空白の13年間に、俺も進行に関しては初見と変わらんほどにレベルダウンしている。となれば、虱潰ししかなかろう。
一つ一つ、行ける場所を潰していく。ゾンビがいたら慎重に対処し、被ダメを抑える。基本が大事、いや基本が全て、か。
初期バイオは「必要のない戦闘は避ける」ことも大事だが、それはゲームを把握してからの話。探索中はなかなかそうはいかん。
正しいルートを構築するために行ったり来たりするからな。回避プレーを気取っていると結局ダメージが嵩んだりする。
今作は開始直後が一番難しいタイプのゲームかもしれん。導入からしてこれはさすがにちょっと問題がある気もする。
まぁ文句言わずにやるしかない。……「もうこの鍵は必要ないようだ、捨てますか?」……何で分かんの? 今作最大のホラー。

行ったり来たりをしていれば、やがてバイオのバイオたる「物資不足の恐怖」が襲ってくる。それは4以上だった。
弾薬も回復薬も、マジで足りない。4と違って手に入る量は完全に固定(多分)なので、今の消費が未来にモロに響いてくる。
それより何より、「セーブ回数が限られている」ことが本当にキツい。何気にこういうゲーム、初期バイオ以外に思いつかない。
セーブアイテムであるインクリボンは1個につき3回使える。次どこで手に入るのか? 不明。もちろん過去の記憶もない。
ゾンビを少ない弾薬でいい感じに倒せたりしたら、その都度セーブがしたい。だが今のセーブは、未来の不安に直結する。
この「安心」とは無縁のヒリヒリ感は、今では失われた初期バイオならではのものだろう。……ほんま厳しいです。嗚呼。
今作の攻略は「偵察プレー」を重ねるしかないと思う。死ぬことを前提に各所を探索し、アイテムや敵の配置を調べる。
そして死んで、本番はどうするか考え、ロードして実行する。セーブ回数が限られている以上、もうこうするしかない。
なんて原始的なんだろう。とても令和のゲームとは思えん。令和のゲームじゃねーよ。だがこれがバイオハザード1だ。
ないない尽くしの中、生き残りのために必死の試行錯誤。まさに今作のジャンル名「サバイバルホラー」である。はぁ。

物資不足の恐怖がバリバリな今作だが、一方で「物余り」にも大いに悩まされる。……表現が間違ってるな。
そう、所持可能アイテムの少なさである。バイオ1のそれは常識的に考えてデタラメで、この点はハッキリ覚えていた。
なんせジルで8個、クリスだと6個しか持てない。それも鍵でもアサルトライフルでも平等に枠1個消費という無茶苦茶さだ。
今作は必要アイテムがとにかく多く、また武器や回復薬を持っても同様に枠を消費する。……全6枠だよ? どうしろっての?
ある意味では、今作は弾薬も回復薬も邪魔だ。そんなもんを潤沢にしていれば、もう何も持てなくなっちまう。
鍵くれーポケットに10個は入るだろ!? そうしろよ!!!! ……なんて叫びは隔離された洋館には届かない。はぁ。
だからアイテムボックスを駆使する。拠点でアイテム整理をし、用を済ませたらまた拠点に戻ってアイテム整理。
ちなみに拠点つっても結構入り組んで厄介な場所にあるので、そこを行き来するだけでも戦闘面でリスキーだったりする。
まったく、なんて厳しさだ。これでも恐らくリメイクで丸くなってるんだろうと思うと、オリジナルはどんだけだったんだ。
今作で一番大事なのは、アイテムマネジメント能力である。無駄なく行動するには今何を持つべきか? それが常に問われる。
不要になった鍵は捨てられるから、それも計算に入れる必要がある。まぁこれは2周目以降の話だが。あまりにも独特。
初代バイオは革新的であると同時に、非常に変なゲームでもある。鍵一個持てない警察特殊部隊。実は30kgあるんだよ。はぁ。

今作の敵は完全固定制だから、ゾンビも一度倒せばその通路や部屋は安全を確保出来る。……なんて甘いことがあるわけない。
リメイクでの追加要素として、倒したゾンビが一定時間後に「クリムゾンヘッド」として復活し、再度襲ってくるようになった。
紅頭はこちらを察知すると猛ダッシュで殴りかかってきて、非常に厄介。死から復活したら超強化って、サイヤ人の血かよ!!
これを防ぐには「ゾンビの死体(?)に火をブッかけて焼却する」必要がある。……洋館でンなことして、火事大丈夫か?
だがそこはバイオ、甘くない。焼却に必要な灯油には限りがあるので、どのゾンビを燃やし尽くすかは考えなければならない。
また灯油を運ぶ容器(ジルの場合ライターも)も当然アイテム枠を食うので、常時持ち歩いていたら邪魔で仕方がない。
ここでもまた二次元ポケット(比喩表現)しか持たない無能警官どもに悩まされることになる。ポーチやリュックないんか!
ただ、調整は上手いと思った。ある程度は駆逐出来て、けど全ては無理、紅頭には絶妙に困らせられる。バランスはいい。
「ゾンビを倒したらそれだけでそこは安全」だと、緊張感が薄すぎる。かと言って増援は厳しすぎる。紅頭はいいアイデアだな。

幾つかの場面で当然のように発生するボス戦。……事前にかなりビビっていたが、実はボスは楽だった。「楽すぎね?」とすら。
まぁ、事情は分かる。弾薬や回復はおろかセーブアイテムすら有限な今作は、ユーザーの「ハマり」が非常に発生しやすい。
これでボスまで結構な強さだと、脱落者が続出してしまう。それは幾らなんでも製作者の望むことではない、のだろう。
だからボスは、そもそも倒す必要がなかったり、搦め手で倒せたりと、抜け道が用意されている。ガチで戦ってもそれほどだ。
最強生物兵器として有名なタイラントなんて、あまりに弱くて「え!?」とビックリしたもん。まぁこれは第1段階だったが。
ラスボスの真タイラントはゲームの流れ次第ではパス可能で、それでも一応クリアーにはなる(ベストEDではない)。
ラスボス戦さえも避けられるんだから、えらく配慮されてるなと思った。難度は高いが、その意味では易しいゲームでもある。

洋館は非常に入り組んでいて探索が大変だが、中盤でここを抜けると、後は割と一本道になる。まぁまた洋館にも戻るのだが。
良くも悪くもバイオ1は洋館が70%を占めるゲームだ。……実際、クリアーした人も洋館のイメージばかり残ってるだろうしな。
今作の舞台はかなりの山奥なはず。寄宿舎や研究所は合わんかったな。研究するなら物資が要る。それを誰が山奥に運ぶのって。
ウェスカーリポートによると20年以上研究してたってのに存在も研究内容もバレてないのは凄いとしか言いようがない。創作。
そういや、オリジナルにはいなかった今作で非常に印象的な敵「リサ・トレヴァー」。彼女も数十年前から存在したようだ。
……うーん。栄養は? 排泄は? 20年も放置してたクリーチャー? ちょっとなぁ。これも創作。だから何でもあり。
寧ろつい最近連れてきた善良な家族が~にした方が、悲劇性もプレーヤーの怒りもグラサンの悪質さも買えたと思う。
まぁガチの子供を被害者にすると業界的に不味いから、数十年前の子供にしたのかな。それなら今は大人だし。屁理屈すぎ。
ゲームが進み、設定面が判明すればするほど白ける部分があった。そらね。ゾンビウイルスて。どこまでも絵空事である。


さて、何とか一周目クリアー。ちなみにクリスの「ジルさん救出・レベッカ失敗」EDだった。悲鳴の部屋が分からんかってん。
だが、バイオ1の本番はこれからだ。今作は非常に周回プレーに向いているゲームである。俺もバリバリにそのつもりである。
なんたって、二周目なら鍵の在り処や使う場所等が分かっている。更に周回を重ねれば、アイテム管理がどんどん効率化される。
初回で散々困らされただけに、変な言い方だが復讐したい気持ちもある。やり直しチートだ。転生チート全盛の令和を舐めんな。
そして、トロフィーだ。今回ももちろんトロコンを狙う。今作のトロフィーは割と素直で、周回を重ねれば大体達成できる。
細かく詰めれば少ない周回でもコンプ可能だが、別にそんな無茶をする気はない。ゲームを楽しみながらマイペースでやろう。
てわけで、再び洋館へ。グラサンの白々しさがいっそ笑えてくる。警察上部が超ガバガバなのが全ての元凶なのかもなぁ。

・ジル編ノーマル
取り敢えずクリスをやったんだからジルへ。特に何も考えず、普通にプレーした。「勝手知ったる二周目」は最高である。
フラグが頭に入ってる上、持てるアイテムがクリスより多い。明らかに楽だ。尤ものその分、体力が低いから被ダメが痛い。
だけどジルさんは美しい。こんだけの美人を主人公として操作できるゲームは何気に珍しい。「トゥームレイダー」以来かも。
強くて美しいジルさんを効率的に操作し、初回より遥かに短い時間でクリアー。ふっふふ。バイオはやっぱ周回ゲーだ。

・ジル編ノーマル3時間内
ノーマルを3時間内でクリアーすると、次から無限ロケランを使用出来る。「全武器を揃える」トロがあるから、必須だ。
幾らフラグが分かったとは言え、3時間はかなり厳しい。初回は10時間くらいかかったし、2回目でも5時間ちょいだ。
……が、実際に詰めることを意識してプレーすると、2時間半程度でやれた。いやー、俺の成長著しすぎ。ゲーム上手くね?
ただしクリアーのみが目的なので、EDは「一人で帰還」という最低のもの。ちなみに最高と最低のみトロ条件になってる。
まぁEDはちょっと頑張れば全員帰還をやれるから、さほど気にしてない。後の周回でやればいい。実際そうした。
ともあれ、無限ロケランをゲットだぜ。次からは無双だ! 覚悟しろゾンビ共!! ……壁ぶち抜いて脱出すれば? はぁ。

・ジル編ナイフのみ、ノーセーブクリアー
とか言ってるが無限ロケランの出番なしモード。更に言うとこの後も結局無限ロケランは一切使わなかったんだよな。
何とトロフィーにはナイフクリアーがある。バイオ伝統の超絶やり込みプレーだ。「これが出来たら一人前のバイオファン」だ。
……出来るかそんなもん!! 実際無理だ。こんなのどうするんだよ。と頭を抱えたが、実はこれ、難度の指定はない。
つまり最低難度のベリーイージーでも構わないわけだ。それなら被ダメ上等のダンプカープレーでも何とかなるんじゃね?
いやきっと出来るだろう。これもちゃっちゃと進むだろうから、ついでにノーセーブクリアーも一緒にやってやんぜ。
それくらいやらんと、ベリーイージーはさすがに少々恥ずかしく感じたので。まさか俺がナイフクリアーに挑戦するとはね。
で、もちろん敵の駆除に苦労はしたものの、ナイフのみセーブせずでクリアー出来ました。俺、最早一人前のバイオファン?
回復薬がノーマルに比べて非常に多く手に入るので、雑魚は被ダメ上等で突っ切ってもいける。そもそも武器を使わない。
ボス戦は、特殊な紅頭がナイフだとかなり強いのだが、それ以外ではタイラントを含めてスパスパ切ってやった。
ウェスカー肝煎りの究極兵器をナイフ一本で処理するって、ジルさん凄すぎやな。ウェスカーの絶望を想像すると気持ちいい。
つってもラスボスはパスのルートでやった。またしてもクリアタイムは3時間以下で、もう完全に今作に慣れた。ぬふふ。

・クリス編リアルサバイバルモード
ここで一気に最難モードに入る。難度が最上級のハードであるだけでなく、特殊な条件が加わる「リアルサバイバル」モードだ。
今作はデータ引き継ぎだと無限ロケラン等のご褒美武器を最初から所持しているが、リアサバモードはその辺が一切不可能。
更に「アイテムボックスの四次元効果無効」。つまりボックスに入れたアイテムはそのボックスでしか取り出せない。
加えて「自動エイムなし」。他モードでは銃を構えると自動で敵に照準を合わせてくれるが、ここでは自力でやらねばならない。
ちなみに四次元や自動エイムなしは開発当初(オリジナル版の?)に想定されていたものらしい。それをここで引っ張ってきた。
難度はハードだから敵の攻撃力が高く、耐久力も高く、物資の配置は少なめ。今まで以上に慎重なプレーが求められる。
正直こんなモードはやりたくないが、トロに絡むから無視も出来ぬ。せめて無限ロケラン使えれば。甘えんなボケ。

フラグ関係に変更はないので、ここまで周回を重ねた経験をフルに使い、只管に無駄なく真っ直ぐにクリアーを目指した。
余計な部屋に入らなければ余計な戦闘は発生しない。既にゲームの全容を掴んでいる俺には完璧なマネジメントが可能なのだ!
……つっても、四次元ボックス無しは初体験だ。故にミスは発生する。「あの鍵、あのボックスに置きっぱなしだ!」って。
加えて難度ハードも初体験。敵の動きは同じだが、被ダメ痛いしなかなか死なんし物資足りんし、「恐怖」はここにきて最高潮。
けどまぁ、初回プレーのような「死に前提探索」で慎重にプレーすれば何とかなる。難しいけどゲームの流れは同じなんだから。
ちなみに自動エイムなしにかなりビビってたが、敵の判定は大きく、割と当てられる。大丈夫だ。ゾンビ以外は逃げればいいし。
例えば、即死攻撃で有名な「ハンター」は、ある拠点近くにいる2体は絶対に殺すべきだが、それ以外は実は放置で大丈夫。
今作は基本的にドアを隔てれば敵は追ってこない。ハンターも例外ではない。華麗に横を通り過ぎてスタコラサッサだ。
今作はゾンビに関しては「徹底的に嫌らしい場所」に配置されているが、それより上位の敵は、意外と逃げ戦法が通じる。
強敵が嫌らしかったらハマりの恐れが、という配慮か。変な話だが、物資制限のキツさ故にバランスを甘くしている部分がある。
やはりバイオはゾンビが全てのゲームなのかもな。てわけで、何とか最難モードもクリアー。俺、バイオ1マスター。ふふん。

・ジル編インビジブル・エネミーモード
最後はこれ。敵キャラが透明人間……透明ゾンビ? になるという、ネタなのかマジなのかよう分からんモードだ。
透明だから姿は見えないが、足音やエフェクトは見える。めっちゃ怖い!! ……いややっぱギャグやろ。笑いの方が。
ただ無論驚異ではある。ぶっちゃけどうしようもない。が! このモードもまたクリアーすればOK、つまり難度はフリー。
なのでベリーイージー先生に再出動願い、もう噛まれたゾンビを引き摺りながら走るような超強引プレーで突き進んだ。
だって、ハッキリ言ってこんなの面白いわけないやん。敵が見えないとかゲームになってない。真面目に取り組む価値なし。
ともあれクリアー。もう何周したか覚えてないが、取り敢えずこれで最後かな。あの洋館は最早俺の庭。建物なのに(笑)。し。
雑トロフィーも色々あるが、周回さえやればそのついでに概ね集まる。「全部の部屋・アイテム制覇」が少々面倒なくらいか。
ゲームをやり尽くしたらトロコン可能な調整で、楽しかったと思う。プラチナの勲章、幾つ並べても笑みを止められない。


それにしても改めて、バイオ1は周回ゲーだった。これはゲームボリュームが激増した4まで全ての特徴と言える。多分。
手探りの一周目でも10時間かそこら(探索リセットを含めればもっとあるが)のボリュームで、慣れれば3時間以下も余裕。
だから周回が苦痛ではなく、自然にそれに手が伸びる。4も二周やったが、逆にそれ以上は重すぎてしんどい。
今作は何も分からぬ一周目は本当に大変だが、経験を積んだ二周目は割と楽に、三周目だと最早敵なしの快進撃が可能。
つっても難度やモードによりそう単純な話でもないから、飽きずに周回を重ねられる。何度もゲームをし、どんどん好きになる。
ゲームの理解度、面白さ、好感度、どれもが自然に上がっていく。螺旋状の上昇気流に乗っているのような。素晴らしいことだ。
今作に「2周目だけの新たな展開」等はない。ボーナス武器は貰えるが、ゲームの展開は同じ。なのに周回せずにはいられない。
ゲームを何周するかはもちろんユーザーの自由だから、気に入ったゲームをぐるぐる回しまくった経験は誰しもあるだろう。
そういった好みの話ではなく、製作者に用意された二周目ネタがあるわけでもないのに、ごくごく自然に周回に入るゲーム。
初代バイオは革新的なゲームだったが、この作りもまた非常に斬新かつ独特なものだった。……ちょっとテキトー言ってる。
その意味じゃ洋館が最初から複雑すぎることも計算ずくのように思えるな。だからこそ二周目の成長を確かめたくなるのだ。
同じゲームをやり続けることで、そのゲームの色が濃くなっていく感覚が俺はとても好きだ。出来れば全ゲームでやりたい。
でも時間や気力や面白さといった理由でなかなかそうはいかない。バイオ1、素晴らしい。……また十数年後くらいに……?

グラフィックは、尋常じゃなく美しかったGC版をリマスターしているから、さすがに衝撃はないが、今でも十分通じると思う。
暗く汚く美しい。プレー中に古さを全く感じなかったのは凄いことだ。「現代での通用度」では4よりずっと上だったな。
音楽……はゲーム性的に殆ど聞こえないやつ。が、今回、音では非常に驚かされた。何と! 「日本語音声搭載」なのである!!
バイオは日本産ゲームながら、ずっと英語音声・字幕タイプだった。舞台が海外だからこれの是非は何とも決めがたい。
それが今回、遂に日本語音声搭載だ。もしかしたら別タイトルで既にやってるのかもしれんが、俺はバイオじゃ初体験だった。
実力派声優を用意し、何ら文句のない品質でやってくれている。アナログ操作と並び、リマスター版の大きな売りと言えよう。
ちなみに字幕表示も健在だが、何故か音声と合ってない箇所が多く、見ながら聞くと違和感が凄い。俺は早々に非表示にした。
ともあれ新鮮な気持ちで楽しめたのであった。……ゾンビのあーヴぁー声も再収録したのかな? 意味が含まれてたり……?

物語は、今更説明するまでもなく、ウイルスによる悲劇の始まりが描かれる。まぁ正確には「0」だが、元祖はこっちだ。
ただゲーム的には今作が始まりだが、ヤバいウイルスの研究は傘会社の秘密研究所にて何十年も前から続けられていた。
その辺はウェスカーがレポート(日記に見えるけど)で詳しく語ってくれる。……何と彼、18歳で主任として赴任したんだと。
スターズ隊長ということでもちろん身体能力も高いのだろうが、元々は頭脳的天才だった。幾つ天から貰ったんだ羨ましい。
でも集合写真にグラサン付けて写るのはどうかと思いました。あの写真はかなり笑った。白衣にグラサンはカッコよすぎ。
そうして傘会社は長年ウイルスの兵器転用を研究していたが、ミスによりそれが広まっちまい、研究所周辺はもう無茶苦茶。
仕方ないからスターズを事態鎮圧のために呼び寄せ、ゾンビ達と戦わせることで戦闘データを取ろうということになったらしい。
一方ウェスカーは黒幕でありながら傘会社を裏切り、タイラントのデータを土産にライバル会社に移籍することを目論んでいる。
まぁそんな事情はクリスらには関係がなく、巨悪への怒りと利用された恨みを込めて最終的には全部纏めて大爆発エンド。
だが、これで安心してはいけない、第二第三のウイルスが……出てくるんだよなぁ。人気出たから。シリーズ化した。はぁ。

今回思ったのは「ウイルスはあまりに危険で効率が悪い」ことだな。軍事で儲けたいならもうちょい正道で攻めろよ、と。
研究に莫大な費用と長い時間が必要な割に、失敗リスクが死ぬほど高く、実際今回大規模漏洩にて全部無茶苦茶になった。
非道な人体実験もずっとやっていたようだが、その検体を集めるだけでもリスク高すぎだろう。バレたら会社終わるんやぞ。
研究員も、ここまで非道なことを平気でやれる人材を、そんなに多く集められるものなのか。普通は精神を病むだろう。
ウェスカーやウィリアム(2で出てくる博士)みたいな真正の変態かつ有能な人間がそうそういるのか? アメリカ恐すぎる。
総じて「ゲームのために作られた設定」であった。そらそうやろ、これゲームやぞ? まさか現実的であるべきと思ってるのか?
……はい、俺が悪いです。ウイルスが全て、ウイルスで世界制覇を狙う悪い奴らとそれを阻止する正義の味方の物語。
今回助かった連中は続編でバリバリに出番がある。ネタでなく「俺たちの戦いはこれからだ!」状態である。
無論、素でゾンビ的不死身なウェスカーも。ぶっちゃけ君の細胞や遺伝子を研究しろっての。絶対何か入ってるから。はぁ。


ふぅ。苦戦しながらゲームを進め、徐々に慣れていき、難しいモードを潰していき、トロコンに到達。面白い再プレーだった。
さて、俺は今回の初代再プレーで、バイオのやり直しをどうするか決めるつもりだった。……答えは言うまでもなかろう。はい。
そこで、もうグダグダ言うのは止めようと、まず一気にゲームを揃えることにした。正直やりたくない手だが、ここは勢いだ。
セールを狙い、PS4版の「0」「RE2」「RE3」「7」「リベ」「リベ2(全入り)」を全購入だ。うおおおお!! 俺はやったぞ。
5と6はPS3版(5はXBOX360版も)を持ってるからそっちにする。やはり持ってるものは優先したい。そこは貧乏性を発揮する。
さぁ、舞台は無理矢理に整えた。もう逃げ場はないぞ。13年の時を経て、もう一度バイオシリーズに取り組む時が来たのだ。
おうよ、俺も気合はある。次はRE2か0か迷ったが、ここは0にする。今作にも登場したレベッカの頑張りを見届けておきたい。
RE2と3はリメイク、それも世代を越えまくった大リメイクだ。どれほど凄くなってるのか、これは実に楽しみである。

まぁ例によってポンポン進めることは出来んが、13年後の今なりに、再びバイオハザー道を歩んでいく次第ナリ。
比類なき恐怖と周回とウイルスと……ええい面倒だ略、面白いゲーム、バイオハザードのファンを再び自認して終わり。
新型コロナが蔓延る現実に対応するヒントにもなるはずだ。ならねぇよ。あれの真実は表には決して出てこんだろうね。
ま、ウイルスの蔓延はクソロクでもないってこった。ウェスカーもそろそろ気付きな? 知っててやってるんか。
でもゾンビになったらもう何も考えなくていいんだよな……それでいてすぐ死ぬし……ううむ……意外と悪くない?
かゆい うま はぁ






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4 コメント

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Unknown (九丸)
2021-08-22 15:17:52
リメイクバイオ1は子供の頃、叔父や父のアドバイスを頼りにクリアに漕ぎ着けたので、とても印象に残ってます。
あと、ナンバリング全てクリアしたうえで申しますと、「怖くて尚且つ上品」なバイオは今の所今作のみに感じます。
抽象的な言い方になりますが、わびさびがあると言いますか。

成人してからクリアしたゲームは攻略の段取りなどをあまり正確に思い出せないのはあるあるですね…。
Unknown (ota)
2021-08-23 00:34:10
>「怖くて尚且つ上品」なバイオは今の所今作のみに感じます。
あー、何となく分かります。続編は良くも悪くも続編らしくなっていて、天然で怖さを追求した1とは製作思想が違ってるような。
今作が、システムは基本踏襲し、絵は今でも通用する品質でリメイクが為されていることは非常にいいことですね。

>ナンバリング全てクリアしたうえ
全部ですか! えーらい。8もですよね。それでこそファン。……それが普通なんですよね。分かっちゃいるんです、分かっちゃ……。
Unknown (サク)
2021-09-23 21:12:58
日本語音声はリベレーションズで初実装だった気がします。もう9年前ですか…
私はバイオが日本語なことに違和感を感じてしまって英語でプレイしてましたが

調べてみたら、初代バイオも最初は日本語音声で作ってたみたいですね。日本語だと雰囲気が出ないということでボツにして英語に切り替えたみたいです
ちなみにボツになった初代バイオの日本語版OP&EDムービーは、デュアルショック.verの追加ディスクに収録されているようです
Unknown (ota)
2021-09-26 02:11:34
>日本語音声はリベレーションズで初実装だった気がします。もう9年前ですか…

あー、そう言えばそうだったかも。俺も体験版だけはプレーしたので。あれは初出が3DSなので、新鮮味を出したかったのかな。

>初代バイオも最初は日本語音声で作ってたみたいですね。日本語だと雰囲気が出ないということでボツにして英語に切り替えたみたいです

そうなんですか。実際その理由は納得できます。このゲームのキャラは純粋にアメリカ人揃いですからね。
再プレーの新鮮味として日本語搭載は歓迎しますが、英語+字幕だからダメとも思いません。ま、言葉の壁は永遠に厚く高いですね。

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