腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

龍が如く 維新!(PS4版)

2023年10月09日 20時27分00秒 | PS4ゲーム感想文
【ハード】PS4
【メーカー】セガ
【発売日】2014年2月22日(オリジナル版)
【定価】4,389円(新価格版)
【購入価格】2,767円(新価格版、新品)
【プレー時間】116時間


何度目だろう、龍が如く。ほんまタイトルの多いシリーズだ。……しかしハッキリ言って、毎回ハズレがない。どころか大当たりだらけだ。
もう累計8作ほどプレーしているが、色々言いたいことはあったし言ったものの、全部大ハマリ出来たのは事実。明らかに、超面白い。
ファミコン時代から触れているシリーズと違い、方向性や時代性が変わって違和感を抱くということもなく、今んとこ雰囲気は変わらない。
俺が正面から、「今」大好きです、と言えるゲームシリーズが他に幾つあるだろうか。もしかしたら龍が如くしかないかもしれない。
うーむ……自分が思っている以上に、龍シリーズは俺の中で存在感を大きくしているようだ。無論悪いことじゃない。大事にしなきゃな。
そしてまだまだ未プレー作がたんまりあるのもこのシリーズのいいところ。……ちっと重たいと思わないわけではないが、それは言うまい。
俺は焦らず一本ずつ作品をプレーしていけばいい。目標としては、一年に2本。一昨年、去年とこの目標は達成できた(バイナリーD含む)。
では今年の一本目、今まで通り発売順に則って……これだ! 「龍が如く 維新!」。シリーズ2本目の時代劇外伝作である。
……ちなみに殆ど同時期にリメイク版「維新極」が発売され、驚くやら戸惑うやら。まぁ俺はあくまで発売順に今作をやるだけだが。
発売から僅か9年、それも同ハードでリメイクってなぁ……と今でも思うが、あんまし言うまい。自分でプレーするまでは。はぁ。

ではプレー開始だが、今回は前提条件に大きな変更点がある。何か? 「PS4版になった」のだ!!!! ……10年遅くない? はい。
しかし、これは本当に大きな変化だ。今までのプレーは全てPS3版。別にそれを後悔しているわけではないが、遅さ等での不満はあった。
PS3版しかないタイトルはともかく、3~5はリマスターがPS4で出ていたから、尚更だ。特にスリープ機能は欲しくてたまらなかった。
それが今回、叶った。PS4である。夢の新ハードである(約10年前)。絵の綺麗さはもちろん、フレームレートや読み込み速度も段違い。
単純に非常にプレーしやすかった。これだよ。もちろんスリープによる仮終了も大いに役立った。かなりの長時間プレーになったしな。
それともう一つ、「新品購入ソフト」という点も。これまでは「1・2HD」以外は全部中古ソフトだったのだ。……サイテー。ごめん!!!
あんだけ楽しんだのに中古塗れって、それ大人としてどうなん? だからごめんて! 「OTE」やバイナリーDとか中古しか選択肢ないし!
しかし今回は、キッチリ新品である。ちなみにその時ごっそりシリーズ作を買ったんで、今後はしばらく新品で正当にプレーが出来る。
時期が遅れてはいるが、世間様に恥じることなく堂々と龍が如くをプレーできるのだ。ふはははどうだ!! ……キモすぎない? はい。
とにかく実にいい感じで始められたのだった。このままいつものようにドハマリ出来ればいいのだが。架空幕末に何が待つ? ドキドキ。

そうして始めた今作は、まぁ龍が如くである。無論変わってる部分はあるが、根本的にはいつものあれ。確信犯的に龍が如くを貫いている。
準OW的な広めのフィールドに、膨大な量の店やイベント、その他やることをばら撒き、メインシナリオと共にそれを堪能していく。
舞台こそ幕末だが龍が如くは現代設定に依存してるようでしていないゲームなので、電気ガス携帯がなくても問題なく龍が如くで在れる。
俺が求めているものも「あの龍が如く」なので、渡りに船だ。……斬新なゲーム? そういうのはそういう作品でやればいい。色々さ。
出だしの好感触のままゲームを進めていった。そうしたら……面白いですねぇ!!! はい、またいつものだった。またこれかよほんま。
もちろん不満はあるよ? ダルい部分あったよ? ピラとかええ加減にせぇよ名越と思ったよ? けどそれでも結局は総合的には!!!
またしても、龍が如くは面白かったのである。それも特級に。いやこれマジで凄いわ。これほど「常にハマれる」シリーズがあるとは。
なんかさ、世間の「分かってるゲーオタ」は「龍が如くが面白い? ぷっ」とか言いそうだけどさ。他人の好みを笑うてクズの極みよな。
俺は素直にハマれるゲームシリーズがあることに感謝するよ。……だが絶賛はせぬ! 不満はタラタラだ!! 世界は複雑である。はぁ。

では大変面白い今作は、一体何が面白いのか? ……今回も非常に説明が難しい。「総合的に面白い」としか言えないからだ。
いつも通りに先が気になる本シナリオ、いつも通りに多数用意されたサブイベント、いつも通り多数用意されているミニゲーム……
更に今作では「精進目録」という、非常にどうでも良いことを回数重ねるとポイントゲットなシステムがあり、これも非常に数が多い。
例えば「井戸の水を汲む」とかね。これを繰り返すと「得」が上がるという。突っ込むな。名越さんが決めたんだからそうなんだよ。
他にも遥(今回は完全に赤の他人なのに!)と同居生活スローライフや、雑な探索ダンジョン等、要素の多さは折り紙付き。
どれか一つに着目しても、ぶっちゃけそんな大したものではない。だがこれらを全部ブチ込まれたフィールドを歩き回れるとなれば?
もう楽しいったらない。もちろん面倒臭かったり、こんなんやらすな名越ボケと思ったりもするが、それを含めて面白いのが龍が如くだ。
神ゲーとは「楽しさだけで構成されている」ものではないと思う。そういうゲームもあるかもしれんが、遭遇率はそれこそ天文学的確率だ。
不満をブチブチ言いつつもやめられない止まらない……これだよ。極めて現実的な神ゲー、それが龍が如く 維新! なのであった。

……しかしそんなブラブラ漫遊生活を許してくれない存在がいる。言うまでもなくチンピラ達である。最早龍が如くの裏主人公達である。
漫遊に関しては「不満はあれど超面白い」と言えるが、ピラ戦に関しては違う。ハッキリ言ってつまらん。それは今作でも変わらなかった。
もちろん色々手を加えられてはいるが、「龍が如くのピラ戦」である以上、越えられない壁はある。現実的にどうやっても面白くはならん。
取り敢えず、今作でも絡まれる。ピラ達は幕末でも桐生センサーを常備していて、こちらが奴らの目に入ったら最後、「おい!」である。
あれが最初から桐生(今回はちゃうて)ちゃんを探してたなら分かるが、見ず知らずの他人にいきなり、だからな。ケダモノだよマジで。
更に今作では、途中から桐生ちゃんは新選組に加入し、あの青いダンダラ模様の羽織を身に纏う。誰が見ても新選組の隊士、となる。
周知の通り幕末の京都で新選組は非常に恐れられていて、その辺は今作でもちゃんと描かれている。現代ヤクザより遥かに怖い存在だ。
……しかし我らのピラさん達は、見た目で態度を変えたりしない。新選組三番組隊長の桐生ちゃんを一目見たら「おい!」と追いかける。
繰り返すが、この時代、今作の世界で新選組の恐ろしさは京都中に広まっており、それこそ「泣く子も黙る」、絶対に近寄っちゃいかん存在だ。
それを一目見るや銃剣抜いて襲いに行くピラさん達……俺には新選組より彼らの方が恐ろしいよマジで。恐怖神経が焼き切れてるとしか思えん。
まそんなわけで、舞台が変わってもピラ三昧な龍が如くは変わってないから安心するといい。……まぁね。言わば「必要悪」だもんね。
イベントばっかやってたらゲームがすぐ終わってしまうし、手応えもない。戦いは必要なのだ。ピラがいてこそ龍が如く。はぁ。

ピラは、湧く。文字通りの意味で。今作にはピラをミニマップに表示させるアイテムがある(幕末!)んだが、それで一目瞭然に、湧く。
いきなりミニマップ上に赤点がピコン、だからな。あいつらやっぱ人間じゃないんだよ。哀しきモンスター。ちょっと憐憫の情が湧くね。
ちなみに、今作にて遂に「ピラが団体で練り歩く」ようになった。今までは一人に絡まれる→8人と戦闘 とかだったからな。無茶苦茶である。
まぁ連れ立ってるのは3人くらいで、戦闘でピラが増えるのは変わらんが、リアリティは上がったと言えよう。ここは褒めますよ名越さん。
では肝心要の、ピラとの戦闘はどうでしょうか!?!?! ……ここは褒めないよ名越さん。「戦闘が面白い龍が如く」……未だ、道険しき。
今作では桐生ちゃんに戦闘スタイルという概念が搭載された。ずばり素手、一刀、銃、銃刀、である。……もう喧嘩バトルとは呼べないね。
概要だけ見ると「素手が不利すぎ、つーか銃パンパンでええやん!?」と思ってしまうだろう。しかしさすがにそこまで単純な作りではない。
本編でもそうだったが、今作では銃と言っても威力が高いわけじゃなく、雑魚相手すら何発も撃ち込まねば死なない。いや殺しはしないけどさ!
更に終盤だと雑魚でさえ「刀で銃弾を弾く」という、男の憧れを平然とやってのけたりする。有象無象のピラまでも達人……恐ろしい世界。
なので銃でオールオッケーではもちろんない。また素手は「相手の攻撃を捌く」という強い防御行動があり、動きの速さという特徴もある。
一刀はシンプルに強いが、本編同様刀の振りは重く、隙が大きい。銃刀は文字通り両方使う豪華なスタイルだが、癖があって使い難い。
なんかなぁ。「10回斬っても10回撃っても平気な人間」てなぁ。この時点で俺は大分アレだ。龍が如くはそれが雑魚からボスまで全員そうだし。
殴りでもそうだったのに大半が凶器攻撃の今作でも何も変わらず超タフ人間だらけ。相変わらず「ゲームだから」に甘えすぎである。
特に今作の亜門なんてね……「血とは?」「裂傷とは?」と色々考えさせられたよ。やってて気持ち悪くなった。哲学的なゲームである。

さて、4つのスタイルを自在に変えて戦う今作の戦闘だが、最終的にはやっぱりというか、銃撃が最強となる。他でも戦えないわけじゃないが。
今作では武器にスキルを付けられるのだが、強い銃に「2連射(3連射)」「弾速アップ」を付ければ、誰も文句を言えない最強武器となる。
なんせ離れてパンパンやってりゃ勝手に死んでいくから。刀で弾丸を弾く敵も、ずっとやってりゃガード崩しが発生して食らってくれるし。
ちなみに今作に弾切れの概念はなく、どんな銃も撃ち放題。幕末だからいいの!! ……確かに「幕末だから」は謎の説得力があるな。
てわけで最終的には距離を取ってパンパンしてりゃいいという、言ってみれば最低のアクションゲームになった。俺がそうした、のかな?
俺だって本当は日本刀ズバズバの方がやりたいさ。けど性能差が明らかなんだから仕方なかろう。相変わらず刃物なのに威力が低いし。
素手は「面白みはあるけどやっぱ弱」かった。仁義だけじゃ刃物と鉄砲には勝てん。銃刀は、これまた威力が低すぎて使いにくかっった。
龍が如くにはもっと「ゴリッと減る」感覚を戦闘に入れるべきだと思う。減りがいちいちケチ臭いから快感がない。だから楽しくない。
まして今作は刃物と銃弾を使ってるんやで? 何度も言うけど「ゲームだから」に甘えちゃいかんて。真剣に考えようよ。刃物だけに(笑)。
……むぅ。戦闘とは、ファミコンRPGの時代から「時間稼ぎという必要悪」。必要悪の意味はちょっと違うが、まぁ、な。必要なんよな……。


戦闘以外の要素は良くも悪くもたっぷりで、また単純作業なものも作業にしにくい作りになっている。こういうのは名越調整なのだろうか。
例えば「井戸水を100回汲む」は、1回やるとフィールドを切り替えるまで桐生ちゃんが「何度もやると迷惑だな」とか言ってやってくれない。
なので序盤から意識して少しずつ積み重ねていかないと、終盤非常に面倒な思いをすることになる。夏休みの宿題スタイルは今作では厳禁。
そういう意味では「精進目録」という名称は言い得て妙だ。修行なのである。毎日少しずつこなしていくことこそ正しい姿なのである。
……まぁそれはいいとして、「料理200回」「飲食店で200回食事」辺りは、名越いい加減にしろと思ったよ。修行にしても限度があらぁボケ。
ネットに「龍が如く 作業!」と書いてた人がいた。笑った。実際そうである。俺はそこそこ肌に合ったから耐えられたが、そうでなけりゃ……。
合わない人には徹底的に作業ゲー(もちろん悪い意味)であるというのも今作の一面である。「万人向けゲーム」はそうそう作れはしないよな。
つってもそれはトロコンなどという愚者の沼に入ればの話であって、普通にゲームを楽しむならテキトーにやってテキトーに埋めればいい。
それで貴方が満足出来るのなら。いいの? この目録、空欄でいいの? 名越に笑われたままでいいの!? ……愚かな俺は、沈み続ける。

今作でも遥はもちろん登場する。しかも唯一(多分)、本編の名称そのままに遥として。ただしメインストーリーには一切絡まない。

遥の両親が相次いで死亡→借家を追い出されそうになる(契約上正当)→たまたま通りかかった桐生ちゃんが事情を聞いて深入りを決める
→借家は桐生ちゃんが買い取り、ローンを返すことに→その代わり俺(桐生ちゃん)も遥と一緒に家に同居させろ→遥、同意する


……という流れで、今作で一番大きなサブ要素「アナザーライフ」が始まる。しかし、ヤバすぎである。これマジで通したんか名越さん。
今作の桐生と遥は完全に他人で、年齢も遥14くらい、桐生25~30くらい? 相当離れている。赤の他人である。それがいきなり同居である。
確かに家を買い取って引き続き住まわせてくれるんだから遥にとってはありがたいかもしれんが、現代倫理的には3アウトが9回分くらいある。
実際、家の仕事をこなして遥との絆を深めると、同衾やら風呂で背中流してもらうやら、嬉しいどころか怖くなるイベントが幾つも起きる。
いや、勘弁してください。俺は、本編でもだが、遥に全く色気を感じないんですよ。娘気なら辛うじてあるかもしれんが。そういう方向です。
なので全然ご褒美になってないんですよ。止めてくださいよ桐生さん何してるんですか。平然とこんなことしてる桐生ちゃんにドン引きである。
まぁ遥自身も何だかんだ楽しそうに同居生活をしているのが救いだが……「無垢な子供を洗脳している」と言われりゃその通りでもあるからな。
そしてあくまでサブ要素なので、EDを迎えても「その後」は描かれなかった。桐生ちゃんは別の女と何処かへ消えちまったし。
優遇されてるんだかいないんだか分からん今作の遥であった。……5でのクソ身勝手な行動の報いじゃないの。過去の他人の話なのに! はぁ。

と言ってもアナザーライフは割と面白く(同時にかったるく)、龍が如くらしいサブ要素だった。料理に畑仕事にとスローライフ笑を堪能した。
ゲーム仕様ということで作物は種を蒔けば早いものだと10秒くらいで収穫可能で、それを遥が売りに行って借金返済の足しにする。
チクチク感があって悪くない。もちろん自炊にも使う。3以来の桐生料理だ。ミニゲーム仕立てになっていて、精進目録のためにも必須項目だ。
どっちかつーと遥の手料理を食いたいとこだが、養われる気満々の彼女は料理をしないのだった。まぁ行商頑張ってるからニートじゃないけど。
また町中でのイベントをこなすと、この別邸で猫と犬を飼うことが可能。それぞれ3匹ずつ! 現代目線でもめちゃくちゃ贅沢なことするなおい。
おまけのおまけなのでそんな可愛いもんじゃないが、猫と軽く触れ合えるのはなんだかんだ嬉しいもんだ。……虚しいもんでもあるけどな。

俺が忌み嫌う龍が如くの定番・ジャパニーズKYABAKURA。しかし江戸時代にそんなもんあるわけがない!! ……しかし当然、代わりはあった。
「揚屋」である。まぁ当時の風俗店だな。が、今作は! 店は一つ、そして嬢は一人! クソつまんない口説き選択肢もない超親切仕様だった。
じゃあ何をするのかというと、ミニゲームである。遊女とアホさに溢れた3つのミニゲームを楽しむ。色気? まぁあるけど、龍が如く仕様だ。
中でもアホシューティングはかなり難しいので、トロ狙いの際は苦労した。……不本意にも遊女の元へ通い詰めたのは結局今作でも同じだった。
でも従来のキャバがなかっただけで随分気が楽だったのは本当だ。俺はアレが本当に苦手なんだよ。何度やっても、何が面白いのか分からない。
今後はこの路線で行ってほしい……と思うが、それはない。時計の針を進めればキャバは生まれ、名越さんはキャバ大好き(偏見)なのだ。
今作は登場する町が実質京都一つだけで、最新作にしては寂しいと言えるが、その分ネタの充実度は高かったと思う。特に不満は感じなかった。
強いて言えば序盤に少しだけ登場する土佐にもう1回帰りたかったが……特に今年は「土佐の閉鎖性」が話題になったしね。関係ないか。

グラフィックは、まぁ文句なしであろう。最新鋭(当時)と比べたら劣るかもしれんが、龍が如くクオリティとしては間違いなく歴代最高。
このシリーズは、PS2→PS3の時もそうだったが、ハード進化の恩恵を受けまくっているな。もちろん良いことであり、存分に堪能すべきである。
周知の通り今作の登場キャラには、歴代龍シリーズに登場したキャラが顔と声をそのままに当て嵌められている。固有グラありはほぼ全員かな?
ゲームを進めるほど「こいつアイツじゃん!」を楽しめるので、シリーズファンには最高だろう。無論俺もそこは十分楽しめた。……のか?
顔と声は同じでも、性格やらは役柄に合わせる必要があるから、違和感のあるキャラも多かった。新選組の隊士連中は特にそうだったな。
無理に多く出そうとしない方が良かったと思わないでもない。尚4の谷村は登場していない。……この時点でヤバい噂でもあったのかな。ぬぅ。
音楽は、作風に合わせた時代劇風の曲があったりで、本編よりも耳に残りやすかった。例によってスポッチにあるので有り難く聴いている。
……アナザーライフやダンジョンマラソンでは同じ曲を延々聴いてたから、耳に残るのも当然だな。豊臣秀武は何回倒したことやら。はぁ。
ボイスはいつもの龍が如くが如く、上手い人と微妙に慣れてない人が混在しているけど、作風には合ってるからこれでいいやって感じだった。
不思議なもんで、龍が如くにめちゃウマ演技は合わないと思うんよな。……褒めてるんか貶してるんか微妙だが、分かる人には分かるだろう。


物語。今作は史実を扱っているということで、本編より筋が通り質が高くなっている。……無論そこに龍が如く的無茶が混入されているのだが。
時代は幕末、主人公は桐生ちゃんこと土佐の下級武士・坂本龍馬。……ごめん俺別に歴史に詳しいわけじゃないし、龍馬の知識もロクにない。
ゲームは面白かったが、今作の「史実の弄り方」を楽しめたわけじゃない。上手いことやってるのか出鱈目千万なのか、それさえも正直不明だ。
ただまぁ「坂本龍馬=斎藤一」だけは無茶が過ぎると思ったよ。さすが龍が如くを言うべきか。これを通すなら、他の無茶など小さいもの。
シリーズの特徴である「その場エンターテイメント」もバリバリ健在で、その場その場のシーンは見栄えするけど、冷静に見ると萎えてしまう。
周囲の状況が常に「ドラマのために」ある。例えば路上で堂々と人を殺すシーンじゃ、辺りに誰もいなかったり。死体が何時の間にか消えたり。
味方の動きも敵の陰謀も、何もかも龍馬を引き立てるために動いている。完全に彼のための舞台装置。まぁそれが正しいのかもしれんけどさ。
そうでありながら、場面場面のシーンは白熱し、面白いのが困る。本当にその場エンタである。これも最早龍が如くの「長所」なのかもな。
全体の流れなんて気にすんな。今作はそこを史実に頼ってる分、本編よりはマシなんだしさ。……確かにそうだな。
斎藤と沖田の2人だけで江戸城に突入し、徳川慶喜と戦うなんて実に面白いじゃないか。それでいいんだよ。……ええんか!? 嗚呼、悩む。
尚慶喜役は堂島大吾で、本編に負けず劣らずのヘタレさを醸していて、配役バッチリだと思った。自分で戦ってたのはまぁ偉いと思ったけど。


さて、1周をクリアしたならトロタイム。俺にとって龍が如くの本筋と言えば寧ろこれよ。トロコンせずして何が龍が如くか! ……歪みすぎ。
しかし冗談でなく大マジだから、もちろん今作でも目指す。先述したが、精進目録は序盤から意識して積み重ねておいた。でないと困るからな。
シナリオは最高難度でもう1周する必要はあるが、引き継ぎ可能なので最強銃をパンパンしてりゃアホでも勝てる。銃は剣より強しだった。
それは問題ないし、やることやってりゃ積み重なっていく精進目録も実際のとこ大したことはない。……困るのは、成果が確実でないネタだ。
今作では武器防具の作成要素があり、厄介なことに「それらを全て揃える」トロがあるのだ。何の意味もないのに、シリーズ恒例の案件である。
で、この手の要素でお約束が、素材集め。そして今作には所謂「何度も潜って素材を集められるエクストラダンジョン」が存在する。
この2つが、龍が如くに存在する。簡単に集められるわけがない。ランダム&低確率の悪夢が始まる。全ては名越の機嫌次第のダンジョン地獄。
なんせ確率だから出ない時は本当に出ない上に、必要数が多かったりするから、ウンザリするほど何度も何度も同じダンジョンに入らされる。
やることは離れて銃パンパンばかりで何の面白みもない。俺の武器は既に完成されているんだよ。強い刀なんぞもう時代遅れだよ要らんよ。
しかしそれを言っちゃトロコンは出来ないから、黙って心の名越を殴りつつダンジョンに潜り続けるしかない。新選組って暇なんだなほんま。
ちなみに設定的には「野盗が根城にしている洞窟に殴り込みをかける」というものである。同じ野盗を何度も何度も倒せる理由は不明。

そんなこんなでウンザリ必至の収集系や高難度に苦労させられるミニゲームを何とかクリアーし、トロコンまであと一歩! ……で最難関が。
亜門、である。龍が如く恒例の裏ボスは今回も当然のように登場する。……そして、今作は歴代最強だと思う。ハッキリ言おう、勝てません。
いやもうマジで。難度ノーマル、レベルはかなり高い状態で挑んでも、体力半分も減らせられん。冷静に判断して「あ、無理」と言わされた。
通常攻撃は殆ど当たらず、当たっても殆どダメージがなく、ヒートアクションは一度当てると同じ技は次から威力が激減するという鬼仕様。
つまりパターンにハメられない。まぁハメる以前に敵の回避が早い&多いで捉えることに一苦労なのだが。何なんだコイツ。勝てるかこんなの。
今作は親切なことに、難度をプレー中にも変えられる。……もう仕方ない。イージーに変更。それでも強い。けどさすがにこれなら勝てた。
晴れてトロコン達成、わっはっはっは。……物凄く惨めだ。でもあれは無理だ。それ以前に挑む気にならん。正直亜門もういいよ。飽きたし。
毎回亜門だけはブッ飛んだ調整になってるんだよな……裏ボスだからそれでいいのかもしれんが、龍が如くの範疇から外れてると感じてならん。
亜門に勝てなかったことは心残りだが、トロコンは達成した。それで良しとしよう。上手くいかんわ何事も。学ばさせてくれるゲームだね。

で。今作をトロコンしたことにより、一つ連鎖が発生した。何か? 前作「龍が如く5」である。5のトロコンを、再プレーで達成致しました。
俺は龍シリーズは全てトロコンしているが、5のみ、腐れバグの発生によりそれが不可能だったことは感想で書いた(誰も知らねーよ)。
当然ながらバグ回避は色々と試した。もう一枚ソフトを購入までした。しかしダメだった。諦めた。あの大ボリュームをもう1周とか、無理!!
……でも、な。今作をやった後、思っちまったんだよ。「シリーズで1本だけ、理由があると言っても、未コンプでいいのか!?」と。
体が完全に龍が如くモードになっていたのも幸いしたのだろう。「ああ、やってやるよ!」」という気持ちになったのである。珍しく熱い。
しかし、サラッと再プレーと言っても、5は物凄いボリュームゲーである。それをサブ要素を全部埋めつつ1周……単純に、数十時間はかかる。
幸い、プレーは本編ではなく「プレミアムアドベンチャー」内で済んだ。つまりシナリオを追う必要はなかった。そこはまぁ楽だったんだが。
けどやると決めたんだ、もう四の五の言わずやれ!! おう、やるよ。……やったよ。80時間かかりました。やだ俺、龍が如く好きすぎ?
もちろん大変面倒臭かったが、割と楽しんでやれてしまったことも事実。8ヶ月ほど間を置いてプレーできたのが幸いしたのだろう。
前回バグった闘技場周りのイベントをこなす際は心臓バクバクだったよ。再現性がなくて本当によかった。こんな嬉しいプラチナトロも珍しい。
てわけで!!!! 俺は胸を張って堂々と「プレーした龍が如くは全てトロコンしています!」と言えるのだった。はっはっはっはっは!!
イッツァ・オウン・サティスファクション。バット、それでいい。いやースッキリ。亜門のモヤモヤはこれで晴らせたわ。よかった……。


ふぅ。今回も大変面白かった龍が如く。「年2本」なので、もうすぐ次を始める予定だ。モノは発売順で「龍が如く0」ナリ! PS4版ナリ!!!
シリーズ最高傑作ともよく聞く一本で、楽しみである。バブルのあの頃、ピラ時代の桐生ちゃんはやはりピラに絡まれるのか? そらそうよ。
その後もまだまだタイトルはある。「北斗が如く」や「ジャッジアイズ」も含めれば、俺の龍が如く予定はキラキラだ。……なんて珍しい話だ。
ただ……「現在の」龍が如くはどうか。周知の通り、名越氏は既にセガを退社しており、龍スタジオは後継の面子により再出発している。
それはいいのだが、新メンバー第一作である「維新極」が……まぁプレーしてない身で感想は言わんが、評判は悪かったと言っていいだろう。
更に「7外伝」「8」での桐生一馬復活である。いやいやいや。6の「桐生一馬、最終章」は何だったんだよ。世の中舐めんな。指詰めろオラァ!
この2本はもうすぐ発売だが、この嘘つき体質と維新極の評判を思うと、不安が尽きない。俺がプレーする前に変な悪評は耳に入れたくないのに。
まぁ悪評と決めつけるのは早計だな。いずれにしてもずっと先のことだ。俺は今目の前にあるシリーズタイトルを楽しめばいい。未来は見るな。
極めて珍しい、極めて順調に楽しめているシリーズなんだ。嫌なことからは目を逸らし、次に期待し生きていけ。「飽きたら?」とか考えるな!
比類なく大好きなシリーズ・龍が如くについてこれからも大好きと言えるよう願って止まない現実について考えつつも目を逸らして終わり。
「次回作をやるのが楽しみ」と言えるシリーズがあるんだ。こんなに嬉しいことはない。僕はヤクザに救われた。この物語はフィクションです。
はぁ。












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