腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

逆転検事2

2018年12月23日 19時01分33秒 | ニンテンドーDSゲーム感想文
【ハード】NDS
【メーカー】カプコン
【発売日】2011年2月3日
【定価】2160円(税込 NEW Best Price!2000版)
【購入価格】1920円(新品)
【プレー時間】27時間


比類なき初代「逆転裁判」が発売されたのは、もう17年も前である。早いな。ちなみにGBA発売年だ。……早いなぁ。
逆裁の革新性については今更語るまでもない。題材もシステムもキャラも全てが新しく、ADVに新風を巻き起こした一本だった。
当然、ヒットした。ジャンルがジャンルだけに大ヒットとまではならなかったが、逆にジャンル的には破格の数字だったと思う。
また「異議あり!」のフレーズは作品を超えて有名になり、様々な場所でパロられた。これは数字以上に偉大な成果である。
俺自身は発売の1年後くらいにプレーしたと記憶している。評判通りの斬新さと面白さで、サクッとファンになった。
その後逆裁は多くの続編が出て、俺はその大半に触れた。変に間を置くこともなく、理想的なペースでプレーしてきたと思う。
安定して付き合えるシリーズがあることは、ゲーオタには嬉しいことだ。何の異議もない、幸せな関係を築けていたのだった。

……が。そんな俺と逆裁の関係に、近年ヒビが入った。斬新で面白いシリーズにも大きな欠点があり、それに気付いたのだ。
いや、とっくに気付いてはいた。それを昔は無視出来ていた。作品の持つそれ以上の面白さが、欠点をカバーしていたから。
だがシリーズを重ねると斬新さは徐々に薄れ、逆裁もマンネリの空気が漂い始めた。そうなると欠点は際立ってくる。
それは何か。「ピンチの論理」である。……いい言葉が思いつかんな。要するに逆裁特有の強引さ、出鱈目さのことである。
逆裁はその性質上、主人公側を常にピンチの立場に置かねばならない。プレーヤーを煽り、ゲームを盛り上げるために。
しかし、それを「自然に」やるのは非常に難しい。逆裁はストーリーものであり、ピンチも筋が通ったものにする必要がある。
ひとつふたつは出来ても、シリーズを重ねればネタ切れが発生する。それでも作り続ければ、表現にも無理が出始める。
言わばピンチのインフレだ。それはバトルもののように「もっと強い奴」を出せば解決するという単純な問題ではない。
同様にプレーヤー側もピンチ描写に慣れてしまう。結果として、作品を重ねるほど逆裁のピンチは非常に強引になっていった。

俺が今も忘れられないのが、「6」のある事件で描かれた「窒息死した被害者のダイイングメッセージ」である。書き文字だ。
想像……というか30秒も息を止めればすぐ分かるが、窒息死は苦しい。それに至る人間が冷静にDMなど残せるわけがない。
そんなことは「常識」だ。議論を進めて得られる結論ではなく、前提になるべきことだ。……それが、逆裁では通じない。
「窒息死DMはおかしい」ことを証拠を使って証明して先に進まねばならない。それまでは大真面目にそれがあると判断される。
同じく6に、「殺害現場にある水溜りが赤くなってる」ことがあった。普通ならなぜ赤い→血じゃないか? と考えるものだ。
でも、逆裁ではならない。もちろん後々に血が混じって赤くなったことが分かるのだが、フラグを立てなきゃ全員ガン無視。
地球人民全員が突っ込むようなことでも、逆裁キャラは気付かない。「常識」が違いすぎる。正直言って気味が悪い。
これらは全て「ピンチのために」作られた不自然さだ。「常識」でスムーズに物語を進めたら、ピンチを描けなくなってしまう。
無理矢理作られたピンチだから、プレーヤーはキャラと一体になってそれに困れない。寧ろ「お前ら無能か」と呆れてしまう。
この欠点は改善されるどころかシリーズが続くにつれ酷くなり、とうとう俺は「もう逆裁はいいや」と思うようになった。
「絶対やらない」ではないが、結構な気持ちの変化だ。世間も飽きてきたのか、今はシリーズもかなり下火になっている。はぁ。

「逆転検事2」である。タイトルで一目瞭然だが、逆裁からのスピンオフ外伝、の2作目である。DS時代のゲームだ。
このゲーム、俺は3年前に1と2を同時に購入した。直後に1をプレーし、それなりに楽しんだ。……まだ、楽しめた。
翌年に6をプレーしたことで気持ちは切れてしまったが、その時点で未プレーの今作を持っていたということである。ならば?
プレーはしなきゃならないだろう。別に「もう二度とやりたくない」というほど強い忌避感があるわけではないのだから。
つっても長年胸の中に存在した逆裁魂が薄れた(消えた?)のは事実。どうにも気乗りせず、時間が経過していった。
……で、今年の某日某時刻(逆裁風)。ツイッターと連携する「質問箱」という遊びで、匿名の方から質問を頂いたのである。

【ブログの隠れファンです(^^) 逆転検事2はまだプレイされないんですか? 逆転シリーズで一番面白かったですよ(^^)】

……(照)。あざます。こうまで言われては蔑ろに出来ん。「シリーズで一番面白い」という言葉にも惹かれるものがある。
なので「今年中にはプレーしたいです」と返答した。そう、今年中。まだまだ時間はある。……って、もう11月やないか!!
時の流れは速すぎた。まぁ前作から3年、いいタイミングでもある。最近3DS動かしてないし、その意味でもやっておきたい。
てわけでプレーを開始した。相も変わらずデモ一切なしの無骨タイトルが俺を出迎えてくれた。これだよな。では、いざ。


むぅ。一応説明すると、今作は逆裁シリーズでライバルとして登場した「御剣怜侍」を主役に据えたスピンオフ作品である。
逆裁の主人公・成歩堂龍一は、弁護士。ならそのライバルが検事になるのは当然。更にこの二人は幼馴染みという因縁もある。
登場時の御剣は「被告人は(真実に関係なく)全て有罪に」を信念とする極悪検事だった。ハッキリ言って人間の屑だった。
しかし成歩堂との裁判に負けることで彼も徐々に変わって行き、やがて自身が犯罪に巻き込まれ被告人となってしまい……!!
はい、あとは実際にプレーしてね。今なら3DS版の「1・2・3セット」がお勧めだよ。成歩堂三部作、好評発売中ですナリ。
熱血バカ風に描かれる成歩堂との対比を狙ってか、御剣はクールでニヒルな雰囲気の男。「人気出そう」なキャラだった。
逆裁シリーズが定着し、しかし本編の続編が滞っていた時期に、御剣主役のスピンオフが発売された。いい判断だったと思う。

そして発売された逆転検事だが……俺の想像とはかなり違った内容だった。少なくとも「検事もの」では全くない。
弁護士と逆の立場なのだから、「裁判で無実を装う犯人の嘘を暴いて有罪に持ち込む」ものだと思っていたが、全然違う。
ぶっちゃけ、逆裁本編と殆どやること変わらん。事件現場を捜査し、無実の罪を着せられている容疑者を助ける……ほんま同じ。
まぁ弁護士の「助ける」ではなく検事の「断罪する」をメイン据えると、物語が重くなりすぎる……という事情は分かる。
それに今作はあくまで逆裁のスピンオフ、一からシステムを考えるほど大仰な企画ではない。その辺も考慮すべきであろう。
「なんで検事がこんなことしてんねん」というツッコミは止められないが、その分御剣のキャラをキッチリ立てて作られていた。
新規キャラに魅力が薄いこと、尋問シーンが多すぎ&簡素すぎという欠点はあったが、概ね楽しめるスピンオフだったと言える。
それから2年後、続編たる今作が発売された。2011年初頭、3DS発売を控えたNDS最終盤であった。……早いなぁ。

うーむ。まず結論を言うと、今作でもピンチの論理は何も変わらず、只管非常に強引なシナリオに付き合わされることになる。
「それは不可能だろ」という理屈が可能として通り、「そんな無茶苦茶な裁定があるか」という決め事が平然と行われる。
凡そ俺らの生活する現代日本の常識が通用する世界ではない。フィクションであるのは当然だが、最早ファンタジーである。
だがまぁ、もう言うまい。今はもう完全に「そういうもの」と分かった上で逆裁に触れている。怒るのはお門違いというものだ。
個性的なキャラやリアクション、そして全体ではなくその時点での証言や状況に特化した矛盾の指摘を楽しむゲーム。
そう捉えるようにしたら、随分気が楽になった。……そんな深刻な話か? 俺にとっちゃ大事なんだよ。切り替えなきゃ。
そして、そこさえ割り切れば、今作は実に理想的な続編であった。逆裁のスピンオフ&前作の続きとして、十分なゲームだった。
「2作目のカプコン」の面目躍如である。……そんな言葉知らない? 昔はあったんよ。いや俺も実は耳にしたことないけどな。

作りは前作とほぼ同じ。事件現場へ御剣が向かい、捜査をし、容疑者の無実を証明し、真犯人を告発する。
……後半は裁判所でやるべきじゃね? とは言うな。先述したが、それだと本格的過ぎて、雰囲気が過剰に重くなるのだ。
そのため、今作では何と裁判官もキャラとして登場し、その場で判決を下そうとする。……突っ込むな! そういうものなんだ。
そういった特異性を除けば、流れや矛盾を突き付けるゲーム性は逆裁そのもの。前作をやらずとも逆裁を知っていれば問題ない。
証拠収集は事件現場を調べることで行う。今作でもドット絵キャラが動き回り、見ていてなかなか楽しい。
このモードはどこを調べるべきかほぼ明白だし、調べ終わればそれも教えてくれるので、まぁ「誰でも出来る」モードだ。
証拠集めをするうちに御剣が気になったことが「ロジックワード」として記録され、これを組み合わせることで推理が行われる。
「ここに銃撃痕がある」+「ここで拳銃が見付かった」=発砲されたのはこの場所ではないか? ……とこんな感じだ。
逆転検事の独自システムだが、面白さはまぁそこそこ。ワードの組み合わせが少ないので殆ど間違えず、ゲーム性が薄い。
新要素として「ロジックチェス」という、言葉の掛け合いで相手の証言を引き出すシステムが登場する。これもそこそこ面白い。
「相手から証言を引き摺りだす」のが目的なので、時には追求を止めて黙るのも大事。そしたら勝手にべらべら喋ってくれたり。
とまぁ現場調査でやることは幾つかあるが、難しくはないし、失敗してもHP(比喩)ダメージは低く、リスクが小さい。
この辺はどうやっても突破出来るだろう。……そして、準備が整えば。逆裁シリーズの華・尋問シーンに入る。

勿体付けたが、尋問シーンは完全に逆裁と同じ。証言を揺さぶり、新たな証言を引き出し、矛盾を見つけて証拠を突きつける。
何も変わらないが、逆裁の面白さの核であるだけに、今でもやはり面白いし、気持ち良い。「異議あり!」で止まるBGMがいい。
もちろんピンチ論理はガンガンに発揮されているが、そこに目を瞑れば矛盾バトルを楽しめる。……目を瞑れば。瞑れ。
難度は……どうだろう。逆裁の尋問は「分からん時はとことん分からなくなる」し、そこは多分人によって違うと思う。
故に何とも言えんな。まぁ最終手段としてセーブからロードでやり直しもある。必死で考え時にあてずっぽで、奴を追い詰めろ。
ちなにみ逆裁のセーブは「中断データ」と称されるが、ロードは何度も可能だ。俺、昔これを一度だけと勘違いしてたんよね。
証人のアニメーションも各人個性的で面白い。冷静に考えれば頭のおかしい行動を取ってるのに、それが何故かしっくり来る。
逆裁シリーズの破天荒さがこの上なく生きている部分だと思う。徹底的に「遊んで」作っている。センスの賜物。素晴らしい。
前作ほど頻繁に挟まれるわけでもなく、一回一回の尋問がテンポよくやれたのもいい。続編としてキッチリ進歩している。
尋問システムに新要素が欲しかったが……スピンオフでは難しいのかな。揺さぶるが単調作業なのは正直嫌なんだけど。


物語。……これは、力入ってたね。ピンチ論理に目を瞑れば、逆裁シリーズでも有数の出来だったと思う。
まず今作、長い。全体も、一話毎のボリュームも相当なもんだ。「もう終わるだろ」と思ったらまだ続きがあり、驚かされた。
各話ではキリのいいところで「セーブしますか?」が挟まれるが、それが何度もある。歴代最大? ……は言い過ぎか。
そのせいで事件がなんちゅーか散漫になり、現状はともかく「今までの流れ」がどんどん把握しきれなくなるのは困った。
2話辺りからはもう、場面や状況(容疑者が誰かとか)がどんどん変わっていき、とても記憶しきれん。ワヤクチャだ。
その場その場でやることやっていればゲームは進むから困るわけではないが、「あらすじ」機能は欲しかった。
まぁそれは各話でのことで、シナリオ全体の流れはかなり明確、キッチリしている。理想的に世界に入っていけるだろう。
シナリオは、とにかく長い。面白いから途中でダレることはないと思うが、それなりに気合い入れて挑む必要がある。

長いだけでなく品質もなかなかのもの。今作として、前作の続きとして、そして逆裁スピンオフとしての条件を満たしている。
全5話あり、全ての話が最後に一本に繋がる。逆裁恒例のシナリオパターンだが、今作のそれはシリーズ中でもレベルが高い。
「コイツが黒幕か?」と考えた奴が実は違い、その真相にはかなり驚かされた。……消去法で分かる? 白けること言うな。
もちろん、逆裁的飛躍やツッコミどころは吐くほどあるが、それを我慢すれば奇想天外、「逆転」だらけの物語を楽しめる。
特に3話は過去編であり、主人公は御剣だが、怜侍ではなくなる。……つまり? そう、怜侍の父・御剣信が登場するのだ!
御剣の父と言えば、成歩堂や怜侍が小学生の頃に無念の死を遂げた敏腕弁護士。その姿は初代で死体写真が一枚あるだけ。
それが今作ではバリバリ健在な状態で登場する。無論、幼き怜侍が憧れた正義を愛する弁護士だ。非常に燃える展開である。
まさか御剣父が登場するとは想像も出来なかったんで、非常に驚かされた。本編では不可能な今作ならではのサービスである。
……信さん、34歳らしいが……正直超老け顔だと思った。下手したら50歳くらいに見えん? まぁそんだけ貫禄はあるけど。

そして御剣父の登場を含め、今作のシナリオには「父と子」というテーマがある。様々な親子が登場し、様々な因縁が描かれる。
御剣、狩魔冥、一条美雲といった元々父子の設定があったキャラはもちろん、犯人関係にまで広く絡んでいる。
このテーマが行き渡っていることで、シナリオの統一性が大きく上がっている。長いシナリオを支える優れた柱になってる。
考えてみれば、成歩堂には師匠はいても親兄弟の背景がない。その意味でも父子関係は御剣主役の今作独自要素になっている。
息子同様の堅物だが、息子とはまた違う正義と熱さを持つ偉大な父。そんな父と同じ道を進むべきか? と問われるシナリオ。
実に良い題材というか、ハッキリ言って完璧であろう。ようこのネタを見出し、膨らませたもんだ。見事な手腕である。うむ。

テーマが良いからか、キャラも前作に比べ格段に立っていた。特にヒロイン・一条美雲は前作とはまるで別人だった。
いや、見た目や性格は変わらんが、真宵的賑やかし役、たまに役立つ助手役、そして「苦境のヒロイン」としてもバッチリ。
記憶を失い半ば自暴自棄になる儚げな美雲は全プレーヤーが救いたくなること請け合いだ。よくあるネタとは言え、見事ナリ。
……そんだけヒロインしてるのに、御剣とのラブコメ気配は皆無。そんなとこまで逆裁に倣わんでもええっての!!
年齢差は8つくらいか? そこまで忌避せんでもええやろ。どうして逆裁はラブコメに厳しいのか。こればかりは不満一杯だ。
もちろん水鏡や狩魔冥らと良い仲になるわけでもないし。ピンチ理論と並び、この点でも俺らの「常識」は通じない……。

「途中まで敵だがやがて味方(心情的に)になる」水鏡や一柳もなかなか。……つっても、敵である間はムカつきMAXだが。
「勝手に以前の態度・言動を帳消しにすんな」と怒りたくなるが、それは他ならぬ御剣にこそ最も当てはまることだもんな。
御剣は過去、数多の無実な被告を有罪にしたガチクズである。今どうであろうとそれは消えない。現役受刑者も多くいるはず。
そういったことを「許す」というのも、今作のテーマかもしれん。……ンなわけない。そこまで考えてるわけねーっての。
改心無しのガチ悪役は、ラスボス以外ちょっとパンチが足りないと思った。悪辣さも美学ももうちょっと磨いてくれと。
逆裁は作風的に、悪役もある程度コミカルに描かざるを得んから、しゃーないのかな。創作悪の描写は難しいよね……。

今作には逆転検事からの登場キャラだけでなく、逆裁からの友情出演キャラも多く、それがまたいい感じだった。
記念すべきシリーズ最初の犯人「山野星雄」が再登場するのはファンには嬉しい(?)だろう。引き立て役だけど出番は多い。
うるさカメラマン大沢木ナツミや天然サーカス嬢ミリカも登場し、話を盛り上げてくれる。……ミリカ、お前反省してるか?
もちろん糸鋸や狩魔冥もいる。糸鋸はハッキリ言って全編大活躍で、欠片も「ダメ刑事」じゃない。ある意味キャラ崩壊だ。
皆「ただ出した」だけでなくそれぞれちゃんと今作での存在意義があり、かつ逆裁ファンへのサービスでもある。見事だった。
オバちゃんこと大場カオル未登場が残念だが、前作ではいたから今回は控えたのだろう。大沢木と絡んでほしかったな。

グラフィックは……普通。カプコンの続編なんだから前作からの流用も多く、そんなに気合は入ってないと感じた。
御剣のアニメーションくらいは、モーションは同じにしても描き下ろししてほしかった。逆裁時代から同じじゃないか、あれ。
会話シーンは「左右のキャラがやり取りする」という、逆裁における弁護士と検事の立ち位置を模した形で行われる。
逆裁と違って「証言台のキャラが瞬時に入れ替わる」ような不自然さはないが、型にはめてるだけに、やはりどこかぎこちない。
例えば左側で御剣と美雲が同時に登場し会話するシーンでは、視線を合わせるような工夫は出来ないのか。ずっと思ってる。
逆裁シリーズは進化しない部分はとことん放置する悪癖がある。……望みすぎなのかのう。他にやることあるもんな……。
音楽は、バッチリ。何はともあれ尋問が緊迫すると流れる、「対決」が素晴らしい。非常に気に入った。最高。
尋問の緊張感を、焦りを、敵に対する憤りを煽り、プレーヤーの気分を大いに盛り上げてくれる。完璧なBGMだった。
こんなに良い「追求」曲は初代以来だと思う。Amazonで電子サントラを買う予定。……全曲にするかこの曲だけにするか迷う。
他の曲も悪くない。御剣が輝く「異議あり!」や逆裁からの「狩魔のテーマ」が好き。曲で盛り上がると逆裁やってる感ある。
音楽だけはゲームの規模とか予算とか関係ないからな。優れた人間が良い仕事すれば、最高のものが生まれる。
とにかく「対決」があるだけで、今作の音楽は全肯定する。曲は残るからな。もしかしたらゲーム本編よりも……。


ふぅ。質問箱送ってくれた人、シリーズ最高傑作かはさておき、確かに面白かったです。お勧めありがとうございました。
……が、今作の続編は、まずあり得ない。逆転検事シリーズは今回で終了。それは確定。出来の良し悪しの問題ではない。
逆転検事はあくまで本編のスピンオフであり、その物語は本編の間に挟まなければならない。そしてその余裕は、もうない。
今作の直後、本編の4に繋がる成歩堂大失脚事件が発生(多分)し、逆裁世界が大きく変わる。もう以前のままではない。
その混沌期に御剣達がどう動いたかを描くというなら非常に面白そうだが、そんなこと出来るわけない。それこそ過ぎた望みだ。
「平和な時代」だったからこそ許された2本の外伝。変に続けず、ここでスパッと終えるべきものなのだろう。
この後、美雲や信楽はどうなったんだろう。本編に描写はなかったはず。……ラブコメ成就、なんてあり得ないっすよねぇ。
まぁその辺は考えてもしゃーない。いつか誰かの台詞かなにかで、彼女らの幸せなその後を匂わせてくれれば……。

これで俺の未プレー逆裁は「大逆転裁判2」のみとなった。……で、実はこちらも購入済みだ。つい先日買った。
先に買ってた今作と違いそのつもりはなかったんだが、これもまた有難き読者様のお蔭でね……。
こちらはブログコメントで「買わないんですか?」と問われ、逃げ口上で「廉価版が出たら考えまっさww」と軽く答えた。
そしたら本当に廉価版が出たのである。俺は有言実行の男、約束は守る。なら買うしかない。てわけで廉価版購入。
まぁ気持ち的に「安くなったら」とは思ってたので別に嫌ではない。少し背中を押してもらったと思っておけばいい。
そのコメントにて、大逆2もまた前作から大きく改善されてると聞いた。その意味でも興味はある。そのうち、やる。
比類なき弁護士と検事を描くゲーム・逆転裁判シリーズのより良い今後を願って終わり。もうピンチ理論は許すからさ。

……また本編止まってるが、大丈夫か? 3DSがほぼ終了状態で、「携帯ゲーム機」の今後が絶望的なのが痛いな。
switchで作るなら相応に豪華でなきゃいかんし。……ホで? それだけは勘弁。そんな逆裁は嫌だ。ボタン押したい。
いや既にシリーズがいっぱい移植されてるのは知ってるけどさ。本編新作は異議ありだよ。聞いて下さいよ裁判官!!
俺の声は届かなかった。弁護士も役立たずで、俺の有罪は確定した。罪状? 「今時ゲーム機なんぞに拘った罪」だよ。
はぁ。






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6 コメント

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Unknown (サク)
2018-12-31 12:32:01
逆転検事2、私も以前プレイしました。
安定して面白かった記憶はあるんですが、内容を殆ど覚えていない…
発売してすぐではなく、かなり寝かしてからプレイしたのでまだ2年前くらいのことだと思うんですが

ミリカが出てきた時も、以前見たことあるような気はしたんですが、本編2で出てきたキャラだということは完全に忘れてましたし、なぜか逆歳のストーリーが頭に残らないんですよね
otaさんみたいにゲームプレイ記を書いたら記憶に残るかな…
返信する
Unknown (ota)
2019-01-01 02:41:00
>安定して面白かった記憶はあるんですが、内容を殆ど覚えていない…
今回プレーして感じたんですが、逆裁は場面の変化が多すぎるんですよ。全体を通すと物凄くゴチャゴチャしている。
だから大筋はともかく物語として記憶に残りにくくなってるんだと思います。いいシーンはあるのに、勿体無いですな。

>ミリカが出てきた時も、以前見たことあるような気はしたんですが
ミリカは犯罪者じゃないけどかなりやらかしたキャラだったので、今作で平然としてたのはおいおいと思いましたねw
俺は同じく逆裁2サーカス章に出てきたつまらない駄洒落好きのピエロが印象に残ってます。時代に取り残された悲しい男。
彼もそのうち再登場してくれんかな……。

>otaさんみたいにゲームプレイ記を書いたら記憶に残るかな…
簡単なデジタルメモを取っとくと思い出になっていいと思います。メモだけに「これどういう意味だっけ?」てこともありますがw
返信する
Unknown (サク)
2019-01-01 20:06:42
何時間か前に投稿したと思っていたんですが、投稿出来ていなかったようなので再投稿です
もし二重投稿になっていた場合はご迷惑をおかけして申し訳ないですが、削除していただければと思います


あけましておめでとうございます
私も次にやるゲームはメモを書きながら進めてみます
ちなみに私は逆裁シリーズは本編1~4と検事1、2をプレイ済みです
5、6発売からだいぶ経ってるのに未だにやれていないのが情けないです…
大逆転に関しては本編じゃないからいいかなと最初からあきらめてる有様で

otaさんは確か大逆転2以外は全てプレイ済みですよね。好きなシリーズをきっちり追いかけてるのは素直に尊敬です
私もotaさんを見習わないとなあ…
返信する
Unknown (ota)
2019-01-02 13:59:15
届いてなかってです……でもそれ分からんですよね。もう即公開にしたから今後は大丈夫かと。

あけましておめでとうございます。
ゲームメモはやるならやるで何もかも記録したくなったりするんで、力の入れ具合が難しいですね。
逆裁は1~3だけ体験していれば十分……て気もします。別にその後大幅進化してるわけでもないし。
テキスト主体のゲームは続きを作るのが大変ですからね……金でどうこう出来るもんじゃないから……。
返信する
Unknown (ケンシロウ)
2019-01-06 05:10:50
あけましておめでとうございます!
逆転検事2クリアしたんですねー、俺も面白かった記憶がありますよ!しかも今、逆転裁判6をプレイ中だったんでびっくりしましたw
現在4話まで進んだのですが、さすがに無理があると思う裁判ばかりだし事件の真実にたどりつくまでの流れがめちゃくちゃでとても長く感じてしまっていますw
俺も大逆転裁判シリーズを残して全てプレイするほど好きなんですがもう限界なんですかねー?
逆転裁判シリーズの検事達はいつもめちゃくちゃな推理で冤罪ばかり生んでますけど、あの世界はナルホド君達がいなかったらきっともっとヤバかったでしようねw検事側に裁判長の機嫌メーターがあったら裁判前半でゲームオーバーでしようねw
返信する
Unknown (ota)
2019-01-06 18:18:15
ケンシロウさん、あけましておめでとうございます。

>逆転検事2クリアしたんですねー、俺も面白かった記憶がありますよ!
おお、プレー済みですか。続編としてもスピンオフとしても良い出来のゲームでした。

>さすがに無理があると思う裁判ばかりだし事件の真実にたどりつくまでの流れがめちゃくちゃでとても長く感じてしまっていますw
逆転重視で話の流れを無視してるから、「入ってこない」感じですね。事件に感情移入しにくい。
ただ今後もこの辺が改善されることはちょっと考えにくいので、もう逆裁は逆裁として受け入れるしかないと思います。

>検事側に裁判長の機嫌メーターがあったら裁判前半でゲームオーバーでしようねw
あっちは幾ら出鱈目な立証をしてても、何ら咎められず次の事案に入りますからねw チートですよチート。
たまには反省しろっての。まぁこれも逆裁であるが故のことですからね……。
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