おせっちゃんの今日2

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わが家の歳時記

2021-02-08 14:34:57 | わが家の話

立春が過ぎて日脚が伸び、明るくなってきました。昨日とは打って変わって寒さに襲われておりますけれど、公園の梅林は紅白の花が見頃になってきました。コロナ禍で今年は例年の「せたがや梅まつり」は中止になっていますけれど、近所の方だしょうか、結構観梅客が出ています。

こんな時期、どこか華やかさを感じながらの春を待つ好きな季節ですが、水を差すのがスギ花粉です。今日明日は冬に逆戻りらしいですが、その後の気温上昇にはいよいよ飛び始めるのかもしれません。今年は昨年に比べれば180%の量だとか。
テレビではコロナと並べて注意を促しています。解説は心配事を二つ挙げています。一つは、公共の場所で、我慢しようもなく出てくるくしゃみのこと。マスクで飛沫を防ぐことは当然の心得としても、周りの人の目が気になります。すでに先日電車で騒動が起こったことを伝えていました。それでなくても人々の気持ちがイラついています。冷静に、お互い暖かく接しましょうね。二つ目は、コロナの初期症状との見分けです。さて、さて。

私の母は今年生きていれば120歳の、明治34年生まれでした。春近しの季節になると、小柄な体に似合わない大ハックションを連発し始めるのです。その頃、まだ「花粉症」などという病名はありませんでした。子どもたちは同情もしないで「お母ちゃんのハックションが始まったねえ。我が家の歳時記だよ」と笑ったことでした。

それから何年か後、子供や孫たちを呼び集めることが好きだった父の要請で、集合したことがありました。母を笑っていた子供たちの半数以上が、「おれ、花粉症で、そろそろ薬が切れてきた。飲まなくっちゃ」「そうなんだよね、時計を見ているようにきちんとヤクギレを知らせるんだよね」「この季節は本当に嫌だ」.口々の嘆きでした。わが家の歳時記とまで言われていた母が、平気な顔をしているのです。あれ?おかあちゃん??子どもたちキョトン。
母、お母ちゃんは治ったんよ。鼻水も、くしゃみも出んようになったんよ。みんな大変じゃねえ。少し意地悪そうに言ったのでした。

その時、私は症状の出ない数少ない方の組にいました。涼しい顔をしていました。兄弟姉妹から「大丈夫と思っていると突然苦しむようになるんよ」と脅されたことでした。

それからまた何年かたって、その突然が来たのです。鼻は詰まるは、くしゃみは出るは、微熱の様にだるいし。
丁度、娘Maの結婚が決まり、お式の打ち合わせで、先方のお宅に伺わなければいけない時が最悪の状態でした。花粉に加えて、娘の部屋を片付けて、荷物を作るのを手伝ったのです。埃が花粉に重なりました。本当に息ができないほどの鼻炎になってしまいました。仕方なく点鼻薬を使いました。これが一日何回・何時間おきなどの制限が守れる状態ではありませんでした。追っかけ追っかけ使っているうちに、私の鼻は嗅覚を失くしたのでした。コロナの一症状よりはるか前に私は嗅覚異常になってしまっているのです。

ほらね、おせっちゃんもやっぱり出て来たでしょう。馬鹿にして笑っていると敵をとられるんじゃから・・・。本当だね。

母と同じで、その酷い花粉症が2年ばかり前から発症しなくなりました。医者の中には、アレルギー反応は、ある程度体力がある人がかかるので、衰えてきた人は発症しなくなることが考えられますと。

はあ、これも加齢の所為ですか。目出度くもあり、目出度くもなし。