京都５年

　２０１８年３月に東京から京都へ越してきて，ちょうど５年が経過した．なんだかあっという間の出来事だったような感じがする．それでも京都へ来た時のことを思い返すと，やっぱり大分昔のことのような気もする．



　ところで，この５年間で欠かすことができないのが，和束町の茶畑の風景だ．休日，オートバイに乗ってどこか行くにしても，自宅の位置関係から必ず和束町を経由する必要がある．そんなわけで毎週末，茶畑の風景で始まり，茶畑の風景で終わることになる．



　５年間通い詰めた和束町だけど，決して飽きることはなく，茶畑の風景を写真に撮り続けてきた．そういう意味では，京都に来てから写真を撮ることがひとつの趣味になったと言える．近頃の写真は，ブログ初期の頃のものよりは大分マシになってきていると思う．



　写真も撮り続けていると欲が出てくるもので，日中の写真ばかりだと飽きてしまうので，日の出や日の入りの明るさに変化のある頃合いを求めるようにもなった．これは和束町だけでなく，尾鷲や熊野でもいろいろなところで日の出や日の入りの風景を楽しませてもらった．



　そして，以上のことすべては，オートバイがあってこそできたことだと思う．京都に来る前は走行距離が１万キロメートル程度だったのが，今では９万キロメートルに達しようとしている．土地の変化がライダー魂に再び火をつけてくれた．



　２０１９年までの最初の２年間はオートバイに道具を積んで，よくキャンプツーリングをしていた．ところが２０２０年からコロナウイルスのパンデミックが起きてしまった．京都３年目になってようやくここからという時に，本当に想定外だった．



　コロナ禍からは，人のいないところ，人のいない時間帯を狙って，新規開拓はせずに行き慣れたところに新しい発見を求めるようなツーリングスタイルになってしまった．それがいいのか，悪いのかはわからないけど，自分では満足している．
　それにしても相棒のオートバイは５年で９万キロメートル，よく走ってくれた．あともう少しだけ一緒にいこう．