オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

坂足

2024年05月26日 | くねくね道


 いよいよ1.7mの狭小区間に突入していく.辺りは日中でも薄暗く、堆積物がびっしりと路面を埋め尽くしている.この堆積物は、長年月をかけて集まってきたものだろう.この道を走るたびに堆積物の量が増えているよう思う.



 そして、和歌山県ではツキノワグマが絶滅危惧の状態にあるらしいが、ここ勝浦町でも目撃情報がないではない.停車時はエンジンをかけたままにして、音が途切れないように気を付ける.



 獣の心配に加えて、薄暗いこの道では堆積物を避けて通ることは不可避だ.車体から乾いた金属音やタイヤが何かをはじく鈍い音を聞きながら進んでいくことになる.新しいオートバイの車体慣らしもこれで完了だ.



 時々、樹木の間から太陽の光が差し込んで、シダの葉の鮮やかな緑がとても美しい.同時に、路面には日なたと日陰のゼブラが生じる.いわゆる、天然の横断歩道で、これがまた堆積物の情報を読み取りにくくする厄介者だ.



 それでも何とかして1.7m狭小区間の最後に現れる県道標識までたどり着く.ここでいつもと同じように、標識とオートバイを一緒に定点撮影を行う.思い起こしてみれば、前回この場所で撮影したのはちょうど2年前の5月だった.



 狭小区間を抜けても、同じような道が続くので気は抜けない.そして、r45との合流地点に近づくと、徐々に人工物を散見するようになる.r45を北上して、熊野川町にぬけたいところだが、珍しくその途中のr44が通行止めらしい.



 仕方がないので、r45を東に進むことにした.ここから先は、那智山の麓を周回する快走路だ.開放的な新緑の紀伊山地が、暗がりに慣れた目にはすごく眩しかった.

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