オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

熊野灘の青い海

2021年04月24日 | 紀伊半島


 およそ半年振りに訪れた紀伊半島.青い海が見たくて,国道311号線で熊野から尾鷲まで北上することにした.もちろん,まずは波田須町のいつもの場所にオートバイを停める.4月の上旬を過ぎたころだったが,散り際の桜を見ることができた.



 そして,道路を隔てた向こう側には,熊野灘の真っ青な海が広がっていた.徐福の宮のクスノキは明るい緑色を呈しており,海の青色とのコントラストがとても爽やかできれいだった.そういえば,春のこの時期にこの場所へやって来るのは初めてだっけ.春の熊野灘も本当にすばらしいと思う.



 しばらくの間,徐福の宮が見えるこの丘で,何をするでもなく,景色を眺めながらあれこれ思考を巡らせてみたりした.ここは,国道だけど交通量は皆無といってよい.自由気ままに過ごすには,もってこいの場所だ.



 波田須町で時間の経つのも忘れて,海を堪能した後は,再びオートバイを走らせる.海岸山中のワインディングロードを駆け抜けて,新鹿町へやって来た.この辺りの国道を走っていると,必然と海が目に入ってくる.新鹿湾の海の色は,夏を彷彿とさせるものだった.



 波田須町の海岸もすばらしいけれど,この新鹿湾のきれいな海は,言葉で表現できない美しさがあるように思う.この青い海と春色に染まったモコモコとした常緑樹林の融合した景色は,まさに紀伊半島という気がする.



 熊野から尾鷲まで国道311号線の道のりは,素晴らしい景色の連続だった.半年振りの再訪となった熊野灘に,心までも洗われる思いがした.

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