三重県は多気郡大台町を北から南へ,三重県道53号大台ヶ原線を走ってしばらくすると,宮川ダムが現われる.この道は,大台町から西に大台ケ原方面へと宮川沿いを走る快走路だ.この道を利用するものは,地元住民を除いては,熱心なハイカーか釣り人だけだろう.西へ進んでいくだけ,交通量が減っていく.
この辺りは,大台町の大杉という地域だ.三重県道53号大台ヶ原線はピストン県道となっており,大台ケ原へ東側からアクセスできる登山口で終点となっている.途中で南へと分岐する三重県道603号線大杉谷海山線を行けば,尾鷲市へ抜けることができる.今回は敢えて,終点の大台ケ原登山口まで進んでみることにした.
途中にある赤い吊り橋,新大杉橋を渡って,登山口方面へ向かう様になっている.この吊り橋は,色々と注文が多い上に,車両は一台ずつ通行しなければならない.そんな心配はいらない位に交通量は,少ないのだけれども.それでも,登山客を乗せたマイクロバスを何度か見かけた.
吊り橋を渡った後,オートバイから降りて,橋の上から景色を堪能してみた.橋を除いて,人工物は一切存在しない.昼間だからこそ平気でいられるが,夜は明かりのない暗闇の世界に恐怖を感じることだろう.
太陽の光に感謝をしながら,明るい新緑の中を進んで行く.写真を撮っている間,何度か自動車に追い越された.ガードレールのない幅員狭小の道であっても,大台ケ原へ行くハイカーにとって,なくてはならない道の様だ.
道中には,のぞきトンネルという一風変わった名前の隧道がある.厳しい大自然のど真ん中にあって,ほっこりとさせられる場所だ.のぞきトンネルの先には,どんな景色が待っているのだろうか.覗くだけではわからないので,トンネルの先へと進んで行くことにした.
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