北山川のほとりでキャンプ

　すっかり暑さも和らいで，朝晩は少し肌寒くなってきた今日この頃．４月以来となるキャンプツーリングをすることにした．久しぶりに相棒を一泊二日のキャンプ仕様にして，紀伊半島へ向かった．



　国道１６９号線がトンネル工事により片側通行となっていて，和佐又山付近で10分程度信号待ちをしなければならない．それを回避するため，大台ケ原公園川上線から舗装路の林道辻堂山線を経由して南下した．途中，視界の開けたところがあるのだが，この日は生憎の曇天模様だった．



　国道ではそうでもないが，県道ではここ最近の雨による影響か，道路脇に名瀑が誕生していた．普段見慣れた景色も水量が増えると，全く別の世界のように見えるから不思議だ．オートバイの足回りはすっかりドロドロだけれど．



　京都や奈良は曇り空だったが，和歌山・奈良・三重の三県境あたりまで来ると，晴天に恵まれていた．北山川や熊野川近辺の未走の地を探検していると，あっという間に日が暮れ出した．夕日によって，山が真っ赤に燃えているようだった．



　日帰り温泉などに寄り道してゆっくりしていると，キャンプ場に着いて一段落する頃には，辺りはすっかり暗闇に包まれていた．この日はどう言う訳かお酒は飲まずに、質素な食事をゆっくり楽しむことにした．ちょっとした心境の変化，かもしれない．自然と向き合った一人の時間を、少しでも長く感じていたいと思ったから・・・．



　そして，１９時頃になると星が輝きはじめた．ちょっと雲が多くて，星がすぐに隠れてしまうのだけれど，晴れた瞬間を待ち構えてはシャッターボタンを押すのだった．暑さから解放されたというのに，すっかり出遅れてしまったキャンプイン．日々の疲れと久しぶりのキャンプツーリングで，寝袋にくるまると同時に眠りに落ちるのだった．