オレッちブログ

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オレッち軍団卒業生

2017-12-03 21:52:00 | オレッちの日々
朝から元気に挨拶して、いちいち人の近状について聞きまわる。
フットサルやってるか~
子供何歳になるんや~
今日の呑み会どこに行くんや~
今日は残業か~
会社が目指してる明るい職場作り仲間とのコミュニケーションの見本となる労働組合の奴である。
確かに挨拶とコミュニケーションは社会的にとても大事なことだけど、単純にやれば良いってもんでもないのが人間の難しいとこである。
俺が残業するとかアイツに関係ないやろ~ウザイわ~と影で若い子に文句を言われてるのを目にすると悲しくなります。
上部だけの薄いコミュニケーションほど溝を深めるものである。

会社と違ってライブハウスにはそんな労働組合みたいなもんはないけど、でも少なからず人と人が関わる場所として、何かとコミュニケーションてのが必要となる。当然ソコは気が知れたもの同士なので楽しいコミュニケーションな訳だが、中には社交辞令ゴマスリ根回しなどお前はサラリーマンか!て奴もいる。
しかし楽しくもサラリーマンでもなく誰ともコミュニケーションがとれない奴が稀にいる。
ライブハウスに来たもののどうすればイイのか?わからない奴だ。
そしてそんな奴はなぜかオレッちの元にやって来る。
まるで不登校の児童を預かるお寺の住職のように、今まで何人ものライブハウス孤児をライブハウスに送り出して来た。

そんな寺子屋オレッちの元に、数年前にとんでもないライブハウス孤児が駆け込んで来た。
挨拶お礼頼みお願い自己主張意見会話意思など全てを表現できない重度の障害を抱えていた。
そうこのブログの読者であれば知っているはず、レディオ55ことタケシである。
体育会系とは対極とも言えるこの僕がキレそうになるほどの問題児であった。
人生に溺れて川でも溺れ、それでも何一つ変わらなかったタケシが、東京でバンドを始めたと聞いたのはそれから数年後だった。
聞いたと言っても本人からではなくSNSの情報である。
そういう近状報告ができる奴ではない。
あのタケシに声をかけてくれたのは優しいバスの運転手さんだったみたい。

そんなタケシのバンドではなく、タケシがギターを弾いてるバンドQUESTIONS AND ANSWERSも先日のキングコブラに出ていた。というかQUESTIONS AND ANSWERSを観るために行ったと言っても過言ではない。
いや、やっぱ過言である。でもタケシがギターを弾く姿を親が子供を見るように見ていたことはないが、何となくそんな親心てのが分かった気がしたようなしないような・・・そんな気持ちで胸がいっぱいになった。
ただライブハウスでタケシと話したが、一切コミュニケーション能力は向上していなかった。
バンドでギターを弾くようになったからと言って、自分を変えれるような奴じゃない。
逆に何かを始めたからと言って調子に乗るようなタイプは嫌いである。
タケシはちょっと酒を呑むようになってよく喋るようになったが、相変わらず会話がままならず伝わりにくいトークで何も変わってなかった。けど何か楽しそうにしてた。うん、それだけでイイ。
オレッち軍団唯一の卒業生となったタケシのこれからの活躍に期待。
タケシ軍団ならそのまんま東的な位置付けです。

トミーヒルフィガー運転手さん、タケシをええ男に育てたって下さい!