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もんく [とある南端港街の住人になった人]

スペインかポルトガルの港町に住みたい
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since Oct. 2004

日本人と言う立場

2011-06-04 11:49:13 | 2年目のマレーシア
日本語が難しいって事で日本人は救われている面がありますね。


先日、通訳の女性(若くて有能なマレー系)がこう言いました。
「この前日本とテレビ会議したんですけど、7~8割が雑談みたいな会話でうんざりしました。」

その内訳はいろいろありますが、要はもっと○○してくださいとか、そう言った一般的な誰でも言える言葉の応酬で何のためにその1時間も使って会議しているのか分からなくなったと言うものです。具体的な数字、方法とかそう言ったものがあまり出てこなくて問題解決に至らないのです。彼女には時間の無駄に感じられました。

日本人の会議はだいたいそんなものですので改めて驚きはしません。けれど周りにいて通訳を通してしか分からないマレーシアの人たちにとってはそのニュアンスは伝わりません。わからなくてある意味、幸いなことです。全部わかってしまったら大変です。

日本人が会議やミーティングをする目的は(1)親睦、(2)コンセンサス、(3)圧力あたりが主なものです。具体策や細かい議論は必要ないですし、それを話すのが不得意なのです。マレーシアの場合は普通の意味で結論が欲しいから会議をします。日本では会議に結論が必ずしも必要ではありませんから日本人の主催する会議ではマレーシアの人達は時間の無駄を感じてしまいます。

ただその意味は多少日本と同じでアジア的な面があって、上司の承認と決まった手続きを踏んだと言う事で結論になります。必ずしも細部に踏み込んだ内容と言う事ではありませんが、その意味で日本よりはあいまいさが少ないのです。


とりあえず、日本人が実際に何を話しているかわからないので日本人はとても救われていると言うことです。






近年の日本人の世界での立ち位置は変化しているように思います。

こうして多くの企業が低コストを狙って海外進出している状況ですと、日本の品質をその低コストで作る必要があります。そうなればこれまでそんなつもりで無かった人も海外では"指導者"にならなくてはなりません。ただ、どんな職種でもそれほど立場に差の無い日本の中でそのための訓練は積めません。ですから海外に出ると単にそれだけの事で大変な思いをしなければならないのだと思います。

日本の中にいてそれに気づいている人はそれほど多くは無いのではないかと思います。どうでしょう。また、日本の中で仕事をしている人でも海外と少しでも関わる以上避けては通れません。単にメールでやりとりするだけでもそうした事は必要です。日本人どうしのように簡単には済まないのです。

それと、勘違いしてはならないのは、指導的立場になるからと言って、そして外国人が思うように出来ないからと言って強い権力を行使するような事はいけません。指導者はつまり実際に価値を生み出してくれる労働者のサポーターでしかないからです。アジア人は上下関係を重視しますので強権は通用してしまいます。だからと言ってそれを頻繁に行使するのは逆に東南アジアではモラル違反です。特に人前でするのは良くありません。

日本製品の品質が良い事は日本人のイメージまで向上させていますが、それは実際の日本人に接していない人がまだまだ多いことによるものでもあります。日本製品の質が良い事で日本人は自らを優れていると思うのは大間違いです。こんなに世界中の国でいろいろな物が作られていてもまだ支持してくれる人が多いことに逆に感謝すべきではないでしょうか。

日本人は世界でどう言う立場にあるのか考えながら生きていくべきかなと思います。


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