もんく [とある南端港街の住人になった人]

被害者か加害者か

三菱自動車の欠陥車販売、雪印の牛肉偽装、JR西日本の脱線事故、そして建造物の構造計算書の偽造…など多くの企業不祥事について書かれているブログを見ますと、利益優先の企業や社会の体質や構造的欠陥を批判する声が大きいようです。消費者としては見る目を持って自己防衛が必要だと言う事です。全くその通りです。


しかし、その消費者と言う人間は誰かと言いますと、企業や社会に属している供給者でもあります。たまたま消費者として被害にあったのであって、場合によっては加害者になっていた可能性だってあります。もし私があの不動産会社に所属していて「今日もマンション売るぞー!売上目標xx万円!」と朝礼で大声をあげていたら...鉄道会社に所属していて「今日も運行遅延ゼロ目標!」ってやっていたら...

多分私がその会社に所属していたら...やっています。
つまり加害者になっていたと思います。


企業に所属していると自覚している時、仕事をしている時に、私は消費者ではありません。会社員です。供給側です。売上を上げるためにいろいろ工夫したり努力します。そしてお給料を会社からもらいます。そのお金をできるだけたくさん貰って家族のために自分のために貯めたり使ったりしたいと思います。

でも家に帰ったら、私は消費者になります。ショッピングセンターに出かけてできるだけ良いものを安く買いたいと思います。今のアパートでは家賃の割りに狭いなと思いマンションを買いたいと考えます。


同じ人間であるのに立場によって考え方が全く逆転してしまうのです。
そこには何の一貫性も考え方もありません。所属するその場の集団の中でうまくやっていけたらそれで良いと言うだけです。

社会や企業がどう構造を変更してもそんなには変われないとは思いませんか。企業が反省してシステムを変えましたと言っても、社長が変わり、時代が変わった時にまた多かれ少なかれ同じ事になるような気がします。何故なら、そこにいる私がそんなに変わっていないからです。


私達は自分に問い直さなければならないのではないでしょうか。
「私は何をしたいのか。望んでいるのか。その思いは仕事を通じて、そして日常生活の中で何をすべきか。」「私達が快適に生きるには何を心がけるべきなのか。」を。

人が、企業が、社会がドンドン劣化していく(>_<)を読ませていただいて書いています。
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