うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

事業仕分け

2010年10月28日 | 日記





急に寒くなりましたね・・・。

最近までジャケットさえいらなかったのに、今日はコートなんぞ着ております。



昨日のニュースで思わず笑ってしまったものがありました。

最近再開された「事業仕分け」。
今回はあの「特別会計」に切り込んでおります。

176兆円と一般会計をはるかに上まわるこの特別会計。
約7割が「国債の償還」や「社会保障費」とはいえ、残りの金額でさえ天文学的な数字であります。



その「仕分け対象」の一つに「職業情報総合データベース事業」というのがありました。
分かりやすく言うと、国が運営する「就職支援のための職業紹介サイト」。

数億円をかけて運営されるこのサイト。
中で紹介される職業には「プロ野球選手」や「力士」なんてものもあります。

もっと笑えることに「適性診断」のテストでは、ある条件を入力すると
ほとんど「ペットショップ店員」が適性のある職業としてススメられるのだそう・・・。


うーむ・・・。

なんというか、市場経済の競争原理が働かないと、このような事が起きるのだなぁ・・・。
と、なんだか妙に感心してしまったのでした。

もちろん「廃止」の烙印を押されたのは言わずもがな・・・。

我々の税金がこんなつまらないことに使われているなんて、
「がっかり」というか「びっくり」。



通勤途中、非常にゆっくり流れる目黒川をぼんやり見ながら
そんなことを考えるのでした・・・。

上野の博物館

2010年10月25日 | 日記



日曜日は上野の公園へ行って参りました。

今は「文化の秋」。

上野の公園は日本でも有数のアカデミックなスポットであります。
数々の美術館、博物館、芸大、そして動物園・・・。

  パフォーマーが楽しませます


そう、東京文化会館もあります。
私の好きな前川建築では文句なしの最高峰。


  いつ見ても美しい・・・


この向かいに立っている西洋美術館もル・コルビジェと、前川さんをはじめとする
コルビジェの弟子たちの作品です。写真忘れましたが。



今日のお目当ては、「上野の博物館」です。





正式には【国立科学博物館】といいます。
本日はわが息子を「理系」に誘導すべく、家族で馳せ参じたのでした。


 

ゲートをくぐると、一度地下に下がっていきます。



この博物館は「地球館」と「日本館」 あと期間限定の「特別展」の会場からなります。
まともに見ると一日がかりですので、本日は地球館へ。

まずは一番人気の恐竜のフロアーへ。




ここには恐竜好きのチビッ子だけでなく、若いカップルなんかもいます。




やはりティラノサウルスが一番人気。


【海の生き物】、【人類の進化】、【物理の体験フロアー】などを見た後
最上階の【哺乳動物】のフロアーへ進んでいきます。


ここは恐竜と並んで人気のフロアー。


 森が再現されています


圧巻は哺乳動物の「はく製」がずらりと並んだ奥の展示スペース。





いまにも動き出しそうな動物たち。
並んでこっちを「ジロリ」と、見ています。

その迫力に圧倒されます。



ここの博物館は我々「理系男子」にはたまらないスポットであります。
そう、一日居ても飽くことが無いでしょう。

もちろん理系っ子だけでなく、文系っ子も体育っ子も楽しめること請け合いです。
こんな楽しいスポット、東京にいて行かないのはもったいないですよ。



書評 ~ 駅までの道を教えて

2010年10月23日 | 書評
本日は書評です。

ここ最近は「文化の秋」ということで、小難しい哲学や経済は離れ
文学シリーズが続いております。

今週のチョイスは   「駅までの道を教えて」  伊集院 静 著





誰もが知ってる「売れっ子作家」伊集院氏の短編小説集です。
図書館で借りてきました。


野球をテーマとした短編が数編。

「少女と老人」 「母と少年」 「少年と少女」 それぞれの物語に
少しの「野球のエッセンス」を加えて紡いでいます。

私、伊集院氏の小説は初めて読んだのですが、全体に「女性的な」雰囲気が漂っていました。

なんといったらよいのか、表現や人物同士のやり取りがとても【スマート】です。
きっと作者は「美しいものが好きな人なのだろうな・・・」と感じられました。

そこで思ったことは、多少登場人物のリアリティさに欠けるかな・・・ ということ。
子供は友達に向かって【君】なんて呼んだりしないもの。

どこかの【有名私立の坊ちゃん】たちならいざ知らずですが・・・。


多少汚い地元の言葉を巧みに使いこなし、登場人物を3Dでうき上がらせるような
宮本輝さんが好きな私としては、少々物足りなさを感じてしまうのでした。


ただ、物語の運びや構成、背景を描く美しさは秀逸。
人気作家であるのは十分に理解できます。


またの機会に、全く違うテイストの作品も読んでみようと思います。

油面住区まつり

2010年10月21日 | 日記



日曜日は区内の「油面住区」まで足を延ばし、地元の住区祭りに行ってきました。

このお祭り、地元の人々が小学校と組んで実施する「手作りのお祭り」であります。
なかなか楽しいとの前評判,期待が膨らみます。


小学校のグランドと体育館を使って開催されるのですが、敷地に入ったとたん「手作り感」満載!
催しものも、出店もすべて「地元の人」と油面小の子供たちによるもの。


  笛と太鼓で踊り、練り歩きます。


  フリーマーケット


出店は、焼き鳥、おでん、じゃがバター、焼きそば、チョコバナナ 等々・・・。
すべて地元の人々の出店のため格安であります。

チョコバナナなんと50円也!
ちなみにアルコール禁止です。

いろんなものを食べましたが、どれもなかなかおいしかった。





このように子供が出店している、各種「遊びのコーナー」もあります。
もちろん無料。

  フリスビー作り


  ゆび相撲と腕相撲のコーナー


全部をクリアしてスタンプを集めると、お菓子がもらえます。



そんな我々の横を怪しげな集団が通っていきます・・・





この人たち「インディアン・ダンス」の人々でした。
小学生から大人まで集まって、インディアンダンスを踊ってくれました。




なかなか楽しいぞ。



このお祭りの目玉がこちら





油面小合唱部による合唱の披露です。
この合唱部、実は全国大会2連覇中という「地元の希望の星」なのであります。

私、合唱のことは詳しくありませんが、聞いていて感動のあまり目頭が熱くなりました。
なんだか凄いぞ!



お祭りは2時には終わりました、健全・・・。

この手のお祭りは、開催側の「めんどくせーなぁー」といった雰囲気が少なからず漂っているものですが
ここのお祭りは実に地元の人たちに愛されているようです。

住区そのものが小さいこともあってか、皆さんの【仲の良さ】がホンワリとにじみ出ているようでした。


書評 ~ 幸田 文 全集 第11巻

2010年10月17日 | 書評
東京サラリーマン生活に戻り、やや忙しくなってきました。

しばらくおさぼりしておりました書評です。
今週のチョイスは 「幸田 文 全集 第11巻」

図書館でかりてまいりました。





著者の幸田 文さんは昭和を代表するエッセイストである。

さまざまな新聞や雑誌にシリーズもののエッセイを掲載し、その多くが身近なことをつづったもの。
今でいうところの、「人気ブロガー」といったところかも知れない。

でもその感性の豊かさ、文章の瑞々しさ、表現の美しさ、どれも素晴らしい。
現在の芸能人をはじめとするブログの「軽ーい」文章と比較するのは失礼というものだろう。

幸田さんは言うまでもないが、文豪 幸田露伴の娘である。
早くに妻を亡くした幸田露伴は、男手ひとつ、「日本の習慣」や「美しい生活の仕方」を
文字どおり英才教育したのだそうだ。


けっして硬い文章ではない。
けっこうくだけた表現もおおいのである。

が、文章が美しい。選ぶ表現の一つ一つが流れるような美しさであり、
日本の四季折々の風景や色が浮かんでくるようなのである。



少し抜粋してご紹介。


  ~たしかに月初めにくらべると、月末はずっと春に近づいたとおもう。
   
   明け方は牛乳屋がきまって坂の上からあがって来るが、
   その牛乳壜の触れあう音はほどよくゆるんできた。
  
   寒いとカチリカチリと聞こえ、このころは からんからん ちろんちろんと聞こえるようになった。
   ん の字だけ余計に伸びたのである。

   遠い汽車の笛なども ぷおうと曳くように聞こえる。



  ~柳はいま、やわらかさの限り。

   色もやわらかいし、糸もやわらかいし、蛙でなくとも飛びついて 
   ちょいと引っ張ってみたい青である。



秋の夜長、「日本の美しさ」に触れた気がした一冊でありました・・・。