うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

「東京石ころ事情」

2011年06月29日 | 日記
小学校ではプール開きの季節がやってきました。

子供の通う小学校ではそのプール開きに先立って、水たまりとなっていたプールに生息するヤゴ(トンボの幼虫です)
を子供たちで掴まえ、教室で飼うことになりました。

水槽に入れる 石や水草などを各家庭で準備することになり、
我が家は【石】担当に・・・。


さて石ころを探すといっても ここは都会のど真ん中。
河原があるわけでもなく、人んちの庭から持ってくるわけにもいかない。

イヤー、石ってないものですねぇ・・・

近所の公園でやっと見つけたのがこちら・・・





石 というか コンクリートのがれきです。
30分探してこれ、少々悲しいものがあります。


「東京石ころ事情」でした。

東京文化会館 と オランダの芸術活動

2011年06月27日 | 建築、デザイン
西洋美術館の向かいに建つ「東京文化会館」。
幾度となく当ブログに出てくるこの建築、私の好きな前川國男氏の作品です。




深く出た軒、そのアール形状が際立って美しい。

 メイン通路側はカフェスペースとなっています。


こちらメインのエントランス付近。




スチールサッシのガラスの切り取られ方に注目です。




シンプルな黒い格子が 規則的に並んでいるのがわかりますね。
そこに赤、青、黄といった原色をアクセントカラーとして使っています。

ここからわかるのは、前川さんはフランスの巨匠 ル・コルビジェの弟子なのだけれど
戦前 オランダで起こっていた【デ・ステイル】の影響も受けていたのだろうな・・ということ。


【デ・ステイル】の特徴は シンプルな線で構成された構図とシンプルな原色の色づかい。

代表的な作品としては

・【レッド・アンド・ブルー チェアー】




・【シュレーダー邸】



実はミッフィーも一連の流れで生まれてきました・・・






当時時代の最先端を進んでいた前川建築。
よーく見ているといろんなものが見えてきて面白い・・・。

 中から見ると こんな感じ



西洋美術館

2011年06月20日 | 日記

先日、上野の「西洋美術館」へ行ってまいりました。

絵画には今までほとんど興味がなく、まともに鑑賞したこともありませんでしたが
【タダナラヌ】雰囲気がプンプン漂うこの建物には強く惹かれていました。




それもそのはず、この建築はかの ル・コルビジェが東洋に唯一残した建築物なのであります。
(基本設計をコルビジェが実施し、実施設計を弟子である前川國男ら3人が実施)

正面ファサードの美しさ、端正さは日本随一かと思います。
【近代建築5原則】も当然ながら確認できます。

 ピロティ

 独立柱


内部のプランは【自由】そのもの。
美術館ですので写真はパチパチ撮れませんが、非展示スペースであるパブリック空間
その中庭を望む演出が素晴らしい!







コルビジェの庭園演出って、非常に洗練されているのですが【温かみ】も感じられる。
そのバランスがほんとうにすごいなぁと思います。

約2時間 絵画鑑賞もしてきました。
なかなか面白いものですねぇ、絵画鑑賞って・・・。

40前にして新しい趣味が出来たようで嬉しく思います。


出口を出ると そこにはお気に入りの【東京文化会館】が圧倒的な存在感で建っています。




これくらい離れてみると、デザインコンセプトである「船」の感じがよーくわかります。
道路を挟んでの 【子弟共演】 。

モダニズム建築はやはり素晴らしい!

書評  ~  裸でも生きる 2

2011年06月05日 | 書評
先週はサボってしまいましたので、一週ぶりの書評です。


本日のチョイスは 「裸でも生きる 2」 山口絵理子 著




「フェア・トレーディング」という商品販売がある。
途上国の生産者が搾取に合わず、まっとうな収入を得るために「まっとうな価格で買ってください」というものだ。

これは自由競争経済の考え方ではなく、「かわいそうだから買ってあげてください」
という、ボランティア的な考え方と言えるだろう。


山口氏が展開するバックブランド「マザーハウス」はそうではない。

アジア最貧国であるバングラデシュ発のこのブランド。
「途上国から世界に通用するバッグを」がコンセプトである。

実際に店舗に足を運んだ方ならお分かりかと思うが、ここの商品は実に魅力的。
私も「名刺入れ」を愛用しているが、他にはないデザイン、品質の高さは特筆べきものがある。



26歳の若さで 発展途上国発のバックブランド「マザーハウス」を立ち上げた山口氏。

前篇はバングラデシュでの生産拠点を作り上げ、日本での販売が軌道に乗ったところまでだったが、今回はその続編。
国内に直販店を展開し、次の生産拠点であるネパールへと開拓していくストーリー。

新しい生産拠点であるネパールでも、現地の人間からの「裏切り」の連続。
(搾取と裏切りのえげつなさはバングラデシュ以上だなぁと感じた。)

それでも、それを乗り越えながら進んでいく。
その歩き続ける歩みの力強さに、ただ感動するばかり。

山口氏は至って普通の人だ。
でもどんなに落ち込んでも「歩くことをやめない」。
そこがスゴイ。

この本のあとがきにこんな言葉があった。

「何かを始めるのは本当に難しい。でも始めたことを続けるのはもっと難しい。」
「そして【続ける】ことで生まれたものは、
 それを築くことに費やしたものと同じくらいの強さをもって継続するものと信じたい。」


キープ・ウォーキング。
強い信念を持って、自分の未来に向かって歩き続けるのです!