やっち@十月祭とビール好きの部屋

町田の老舗麦酒屋さんを畳んだ店主のその後奮闘記です(笑)

22分間の奇跡

2019-03-24 09:43:02 | 日記
久しぶりの有料特急、レッドアローに乗って!池袋から親が住んでいる所沢を抜け入間市へ!

姪のお姉ちゃんにはシックなピンク、妹は可愛い黄色で花束を用意。
二人にお花を買うために予めお金も払って頼んでおいたのにまさかの出来てない。

不在通知を郵便局に取りに行くバスも10分で着く距離が、曇天の休日で自家用車の台数がオカシイ。しかも運転が下手…。
バスのレーン入ってんじゃねーぞ!(  ̄▽ ̄)

そんなこんなで予定通りには全く進まず、食事する時間も取れず。
お昼食べてなかったので、乗り換えの池袋駅のカフェに入るとドーナッツとアップルパイしか置いてない。

通常20分以上乗る有料特急はビールなのだけど、仕方なく腹持ちの良さそうなアップルパイとブラックコーヒーを購入。
予めネットで取ってあった席はモチロン特急改札そば、トイレのそばの2号車窓際。

ギリギリに乗り込むと、通路側にはすでに女性が腰かけており、「スイマセン」と横切る。
バッグと上着をかけ、コーヒーを窓辺に、アップルパイを机の上に置き、真後ろの方へ声かけて席を最大限倒す。
新幹線もロマンスカーも同じだけど、有料特急はお金で自分の時間と空間を取得する、有効な手段だ。

発車して、アップルパイ喰らいつきつつしばらく外を見ていたが、背後で「プシュ!」と音がしたのでチラリと見ると、隣のオネーサン(と言っても同世代のオバサン)が缶の栓を抜いていた。

初めはサイズ的に“トマトジュースか?”と思ったがよく見たら日本酒(隣をよく見るの難しい)。
ソフドリ飲んでる人ならそれは絶対ない選択だが、この関西育ちの絡みたがりはどうしても話しかけてしまう。

「日本酒お好きなんですか?」

驚くオネーサン

「あ…ハイ…お恥ずかしい」

なんておっしゃるから

「いーえー、私も通常はビールなんですよ」

と、アップルパイしかなかった話をする。

「私、ビールは苦手で…」

そーそー、よくあるんですよこの会話。
飲めるビールは必ずあるのに、もうシャッター下ろしてる人。
最近、仕事がバレるのでそこは突っ込まないようにしています。(昔はしていたが店の営業ではないし、もう、これだけ盛り上がればいーんじゃね?ブームとかさっさと終われ)

「私、日本酒が一番好きなんですよ!」

そこから話が弾み、目の前に貼ってあった“秩父錦”のポスターも手伝って、秩父夜祭りの話になり、熱燗とイワナの串焼きの話になり、所沢の立呑屋の話になり、私が住んでいた3年間(あれ?いつだっけ)の間にやった飲み会の話になり…
え??その店まだやってんの?
”百味”と言う大したことない大衆居酒屋だが思い出の店だった。感動!

2号車のその席を取ったのにも似たような考え持っていて話が合うことと言ったら笑えるくらい。

あーだこーだ話しているうちのあっという間
「次は~所沢!」アナウンスが入る。
“え?マジか!”図々しいと思いつつ、まだ話足りなくて、別れたくなくて…

「よかったら、いつになるか分かりませんが、親が所沢なので今度飲みませんか?」


本当に勇気を振り絞って誘ってみた。

「えー!ホントですか!えー!呑みたい!」

彼女も乗り気で、あまり慣れてないlineの交換でバタバタと慌てて交換。
ギリギリで間に合いました。

特急から降りた彼女は、満面の笑顔で手を降って視界から消えていきました。

次の入間市へは10分ほどのはずが少し遅れて到着。
そこへ彼女からのline。

先ほど話した“百味”の画像と「今日は通過」とありました。

たった22分の、正味10分位の会話だったけど、人との繋がりは時間なんか必要ない。

転勤ばかり、出会いと別れの押収の寂しい幼少期、言葉も違う世界に突然放り込まれるストレス、いつも独りだったけれど、私がそこで育んだコミュニケーション能力と勘の良さ、一切人見知りの時間を作らない癖が相まって、こんな出逢いは数知れず。

子供たちのミュージカルは素晴らしく感動したけど、プチ一人旅の素敵なプロローグになりました!
コメント
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