かよさんの雑記帳

お箏の先生・かよさん。4児の母のかよさん。
半径100mの日常+αの雑記帳です。

2018-11-29 | お箏
昨日の筑西市でのコンサートでは、初めて女性の能楽師の方とご一緒しました。
彼女は今回は”地謡(ぢうたい)=登場人物の役者以外の演者によって斉唱される謡”をお一人でなさっていたのですが、線の細い体つきから発せられるその声に聞き惚れてしまいました。
とにかくクールでかっこいい!
元来お能は男性による芸能ですが、女性だからと変に武張ることもなく、しっかりと芯の通った低い声が響きわたっていました。
低音でもくぐもらず、ぶれない発声。

最近「低音がでない」とぼやいていた私は反省しました。
「でない」のではなく、出そうとしていなかったんだ…
歌、がんばろう。

Hさん、すっかりファンになりました。またどこかで舞台を拝見できることを願っております。
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しまった

2018-11-27 | お箏
右手中指の爪のわきにできた小さなささくれをほっておいたら雑菌が入ったらしく、触るとイタイ。
普通に家事をやるには何の問題もないけれど、箏を弾くのに痛いのです
ちょうど中指で弾くときに一番力がかかる側で、中指を使うたびにいちいち痛い

明日は筑西市で、クローズ(=一般公開でない)のコンサート。笛のH田先生とご一緒です。
しかも曲目には『みだれ』が。中指の使用頻度の高い曲なのです。
他の曲もけっこう細やかな音づかいを要求される曲ばかり…

しまったなあ、本番なのに…たいしたことないと思って油断していました

とにかく、消毒しておきましょう。
手荒れの季節になりました。油断大敵です。
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テンポ

2018-11-25 | お箏
箏を教えていて時折聞かれることがあります。

「この曲の速さってどれぐらいですか?」

ええと、五線譜みたいに「♩=120」とか書いてあればいいのですが、
「ゆっくりと」ぐらいしか書いてなかったり、それすら書いてなかったり。
楽譜によってまちまちです。

現代曲は、五線譜の表記法をかなり意識しているので、箏譜でもテンポの表記が明確なことが多いのですが、昭和以前の曲だとかなり曖昧。

そもそも邦楽の楽譜とは、メモ書きから始まったことであり、作曲者が第三者に自分の意図を余すところなく再現してもらう為に細かく指示した楽譜(=五線譜)とは違うのです。
基本的には、テンポや曲の細かなニュアンスは、師匠から弟子へ受け継がれていくものなので。(だから徐々に変化もしているのですが)

今は音源も手に入りやすくなったので、曲のテンポや雰囲気もつかみやすくなりました。
人に教える前に、自分が習ったときの記憶と、楽譜の表記と、手に入るならば音源とを突合せて確認したりもします。
違ったことを教えないように。

でも時々、「この楽譜の指示通りの速さで弾くのムリ!」ってこともあります。
まあそこは塩梅よく収めるようにしていますが。
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クモ糸シルク

2018-11-23 | お箏
今日は子どもたちを引き連れて(4人もいると御一行様ですよ、ほんと)
上野の国立科学博物館へ行ってきました。
おめあては、


というわけで、明治以降の近代~現代を形作った技術の数々を見てまいりました。
実物展示がふんだんにあって、「話では聞いたことあるけど見たことない」ようなものがいっぱい!とても興味深い展示でした。

養蚕の発展についてのコーナーでは、最新の技術として、
「クモ糸シルク」で作った三味線の絃が。


クモ糸シルクとは、遺伝子組み換えによって強くて切れにくいクモの糸の性質をシルクに付与したものだそうです。
どんな音がするんだろう…弾いてみたい!
 #でも帰宅して調べたけど製品にはなっていなかった

三絃の一番細い糸はよく切れるので、化繊の糸もあります。でも音色や指のアタリ具合がまるで違うので使っていないのです。
そのうち製品化されるのかなあ…でも市場規模は極めて小さいから、どうなんでしょ

他にもなつかしの電話機やポケベル、ショルダーバックのような携帯電話などの展示もあり、往時を知っている私はつい熱く子どもたちに語ってしまったのでした(^^;)

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歌もの

2018-11-21 | お箏
『八段』は歌のつかない器楽曲だったのですが、『越後獅子』は弾き歌い。
久しぶりの歌もので、のどがなまって声がでなーい 特に低音。
地声で歌うのが古典の歌の特徴なのですが、地声といえど日々歌っていないとやはり声がうわずったりブレたりで安定しません

加えて、歌詞の意味がわからない
リズムにダイレクトに言葉を当てる現代と違って、一つの音を長くのばして歌うのが古典の歌(=地歌)の特徴なので、発声しつつも自分が何を歌っているのかわからなくなる…

はい、きちんと歌の意味を知りましょう。

正絃社から出している古典曲の楽譜には、正峰先生による解説が載っています。歌詞とその意味だけではなくて、時代背景なども解説してあるので、それを読むだけでも曲の理解が深まります。

そしてもう一冊、邦楽ジャーナルから出ている『箏曲地歌五十選』田口尚幸:著。
これもまた、古文の授業の黒板を見るかのような歌詞の読解図と、イメージがわいてくる現代語訳、そして読みやすい解説と、至れり尽くせりの一冊。

『越後獅子』は特に、歌詞が判りにくいです。ちゃんと勉強しなくっちゃ。

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