深度計予備回路

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また一つ・・・・・・・・・

2010-01-08 20:30:23 | SF3Dオリジナル
件のAFSが、塗りあがりましたよ。
旧キットにサービスされてた、機体ファイルのグレーに似た、色をつけてみたのですが、
なんとなくSF3Dな感じになれたんじゃないかとおもっとります。
<正直何色かわからん・・・・・・・・・

お顔を閉めたら謎マシン、お顔を開けたらAFSといった、一粒で二度美味しい、アーモンドグリコみたいな、マシンになったので、当人は、けっこうよろこんどります。

折角なんで、別冊SF3Dオリジナルに載ってる、横山先生の楽しい機体解説調のテキストも、考えてみました。
新刊のマシーネン本とか読んでない当時の知識のままなので、なんか、穴だらけかもだけど、まーーーいわば、

「これで、いーーーのだ」

うーーーん、また一個終わってしまった・・・・・・次何作ろうか・・・・・・
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AFS テストベッド ”スーパーモルモット”
装甲服、AFSの顔面にあけられた”覗き窓”が、遭遇した敵軍に初見で看破されるウィークポイントである事は、恐らく明白である。

荒れ狂う集中砲火を前にした時、剥き出しの顔面を、装甲された腕で、庇いつつ突撃したいといった耐え難い欲求に駆られるパイロットは多かったが、
目を閉じて戦場を走るに等しい、あまりに危険な行為であり、この覗き窓たるや、日々彼らの根性を測る「持ち運び式の踏み絵」となっていた。

無双の新型兵器であったAFSが、ナッツロッカーや、PK41によって、その磐石を奪われ始めた当時、
民生企業から、TVカメラが捉えた画像を、各種情報とともに、直接目に直接送り込むといった、画期的なシステムが発表されると、
軍開発局は早速にそれを買い込み、その機能拡張をめざして、試験的に搭載を試みる事となった。

オーバーホールに戻っていた、中古のAFS数機に、顔面を覆う開閉式の装甲バイザーと、試作品のカメラユニットが、とりつけられ、
カメラの制御と、情報管制を取り仕切る、機器一式は、胸部前面装甲板の形状を変更して、辛うじて押し込むことが出来た。

パイロットは、受像機となる、”ゴーグル”を、つけてAFSを着用する。

システムが、充分に機能するのを確認された後、試験機は、そのまま前線に送られ、「なし崩しの実戦テスト」が行われた。

急造ながら、テストの結果は上々で、試用したパイロットは、それぞれ異口同音に、
「機械に自分の目を預ける事に、いささかの抵抗はあるものの、装甲板で密閉される事で得る安心感は、防御力の向上以上に、プラスに働く」
といった感想を漏らしたのであった。

ただし、精密な、制御ユニットを覆う前面装甲は、最早磐石とはいえない、AFSの通常装甲板のままであり、
命中弾や、激しい転倒で、大きな衝撃を受けた際、システムが作動不良を起こす事が、ままあった。

幸い、顔面装甲は開閉式であり、不慮の事体には、それを解放する事で、通常視界を回復する事が出来たが、
緊張みなぎる状況で、右手の”強力な”パワーアームを、落ち着いて操作し、受像機のゴーグルを外す作業に失敗すると、
パイロットは、顔面に”派手な擦り傷”を、残す事となった。

しかしながら、このシステム自体は、総じて好評であり、開発が進められる、新型の、SAFSへの、実装も、速やかに決定される事となった。
<当然SAFSでは、強固な新型装甲板が、パイロットもろとも、充分に機器の保護を行う為、こういった不安の一切は、解決されている。

現場の兵士に惜しまれながら、研究所に戻る事となった、AFSテストベッドは、
さらに、新型エンジンと、エクサイマーレーザーの、開発部に転属させられることとなる。

局地戦用AFSの、大きいエンジンシェルに、これまたSAFSに搭載が予定されている、
HL300シリーズエンジンのプロトタイプと、制御補機を、無理やりに押し込みし、腰下に多少の補強を行う。

このエンジンは発生する出力の一部を、エネルギーパイプで直結することで、試作型のPrg.50系の、エクサイマーを、駆動させるわけであるが、
数種類の口径をテストするため、銃身は、簡易に交換が出来る工夫がなされた。
<試作型のエクサイマーの連続射撃に耐えられる銃身素材に、結論が出ていなかった為、定期的な交換は必須であった。

ツギハギだらけの、試験機は、例によって、前線に送り出され、”命知らずなパイロット”によって、実戦テストが行われるのであるが、
意外や、この、モルモットマシンは、関係者全ての予測を上回る戦果をあげる事となった。

後のSAFSに近い出力のまま、50kg以上軽い機体は、「中の人の技術しだい」で、時速55kmを越える最高速度を叩き出す事ができたし、
充分でない旧式装甲と、密閉視界の絶妙なバランスは、「AFS乗りの緊張感」を、保ちながら、激しく敵機に肉薄し、
新型エクサイマーで、必殺の一撃を加える事が出来たのだった。

稀代の傑作兵器として、SAFSが、デビューし、配備が始まった時点で、その役目の全てを終える事となった”AFSテストベッド”は、
もはや研究所に帰る事も無く、そのまま前線で、酷使され、「スーパーモルモット」の愛称で呼ばれる事と成った。