
力強い走りでのレコード勝ちに、底知れぬスケールの大きさを感じました。
1997年12月 7日 中山競馬場
第49回 朝日杯3歳S(G1)芝1600m 良 15頭
1着◎11グラスワンダー 牡3(54的場)R1:33.6 1人気
2着△10マイネルラヴ 牡3(54蛯名)2馬身1/2 6人気
3着▲4フィガロ 牡3(54福永)1/2馬身 2人気
単130 馬870

新馬戦、アイビーS、京成杯3歳Sと3戦3勝で話題の外国産馬グラスワンダーが単勝1.3倍の断然人気。京都3歳Sを勝って2戦2勝のフィガロが2人気、函館3歳S以来のアグネスワールドが3人気。他には藤沢和厩舎のシンボリスウォード、スピード自慢のマウントアラタなどが人気で、東京スポーツ杯を勝ったマイネルラヴはその次6人気でした。
マウントアラタが引っぱる早いペースに中団待機のグラスワンダーが3角から抜群の手応えで進出。先に抜けたマイネルラヴを並ぶ間もなく交わしてレコード勝ち。
当時は1分34秒台前半で勝てば将来有望、とされていましたが、それを上回る1分33秒台での決着は、その後の活躍が約束されたようなもので、大いに期待されていました。
3歳馬離れしたどっしり落ち着いた気性に筋肉質の栗毛の馬体、脚を高く上げる力強い独特のストライドに惹かれて、このレースをきっかけに、すっかりグラスワンダーのファンになってしまいました。
残念ながら朝日杯の後に骨折が判明し、期待されていた春シーズンを棒に振ってしまいましたが、秋の毎日王冠で復帰、アルゼンチン共和国杯で7着に敗れた後の有馬記念では、堂々とした走りでの復活Vには驚かされました。
同世代のライバル、スペシャルウィークを破っての宝塚記念、有馬記念勝ちで、グランプリ3連覇の偉業達成など、幅広い距離での活躍はお見事。2000年の有馬記念当日に行なわれた引退式では、なんとファン代表(公募で10名)として引退式の口取り写真に参加させてもらう、という貴重な体験もさせてもらいました。
その口取り写真直後に的場騎手からサインをいただいたこのレース写真は、譲ることができない宝物です。
