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デジカメ競馬日記(重賞プレイバック)

私が撮影した競馬のレース写真を紹介しながら、過去のレースを振り返ります。たまに予想も。

朝日杯3歳ステークスメモリアル(グラスワンダー)

2005年12月08日 01時08分38秒 | 中山競馬場
「栗毛の怪物」と言われたグラスワンダーの伝説はここから。
力強い走りでのレコード勝ちに、底知れぬスケールの大きさを感じました。

1997年12月 7日 中山競馬場
第49回 朝日杯3歳S(G1)芝1600m 良 15頭
1着◎11グラスワンダー 牡3(54的場)R1:33.6 1人気
2着△10マイネルラヴ 牡3(54蛯名)2馬身1/2 6人気
3着▲4フィガロ 牡3(54福永)1/2馬身 2人気
単130 馬870的中

新馬戦、アイビーS、京成杯3歳Sと3戦3勝で話題の外国産馬グラスワンダーが単勝1.3倍の断然人気。京都3歳Sを勝って2戦2勝のフィガロが2人気、函館3歳S以来のアグネスワールドが3人気。他には藤沢和厩舎のシンボリスウォード、スピード自慢のマウントアラタなどが人気で、東京スポーツ杯を勝ったマイネルラヴはその次6人気でした。

マウントアラタが引っぱる早いペースに中団待機のグラスワンダーが3角から抜群の手応えで進出。先に抜けたマイネルラヴを並ぶ間もなく交わしてレコード勝ち。

当時は1分34秒台前半で勝てば将来有望、とされていましたが、それを上回る1分33秒台での決着は、その後の活躍が約束されたようなもので、大いに期待されていました。

3歳馬離れしたどっしり落ち着いた気性に筋肉質の栗毛の馬体、脚を高く上げる力強い独特のストライドに惹かれて、このレースをきっかけに、すっかりグラスワンダーのファンになってしまいました。

残念ながら朝日杯の後に骨折が判明し、期待されていた春シーズンを棒に振ってしまいましたが、秋の毎日王冠で復帰、アルゼンチン共和国杯で7着に敗れた後の有馬記念では、堂々とした走りでの復活Vには驚かされました。

同世代のライバル、スペシャルウィークを破っての宝塚記念、有馬記念勝ちで、グランプリ3連覇の偉業達成など、幅広い距離での活躍はお見事。2000年の有馬記念当日に行なわれた引退式では、なんとファン代表(公募で10名)として引退式の口取り写真に参加させてもらう、という貴重な体験もさせてもらいました。

その口取り写真直後に的場騎手からサインをいただいたこのレース写真は、譲ることができない宝物です。

弥生賞メモリアル(ナリタトップロード)追悼号外

2005年11月09日 00時17分08秒 | 中山競馬場
菊花賞馬ナリタトップロードが、7日未明に心不全のため急死。
まだ9歳!渡辺騎手とのコンビ、力強い走法は、今でも鮮明に焼きついています。

1999年 3月 7日 中山競馬場
第36回 弥生賞(G2)芝2000m やや重
1着○12ナリタトップロード 牡4(55渡辺)2:03.5 2人気
2着▲6アドマイヤベガ 牡4(55武豊)1馬身 1人気
3着…14マイネルシアター 牡4(55蛯名)1馬身3/4 4人気
単400 馬290的中

ベガの初仔で出世レースのラジオたんぱ賞を勝ったアドマイヤベガ、500万特別3着から、格上挑戦のきさらぎ賞を勝ったナリタトップロード、暮れの中山ホープフルSを勝って今季初戦の◎トウカイダンディーの3頭が抜けた人気の下馬評。他の馬は単勝20倍以上でした。

1人気、武豊騎手のアドマイヤベガは4角でも後方。本番皐月賞に向けて脚を計ったか?届かず2着まで。きさらぎ賞をステップに臨んだナリタトップロードがロングスパートで早めの先頭、という戦法を確立したレースでした。

皐月賞3着、日本ダービー2着と、G1にあと一歩届かなかったナリタトップロード。ダービーで悔し涙を流した渡辺騎手は、トップロードに帯同するために函館に移動、付きっきりで調教をつけたのが秋に実を結び、菊花賞では早めのスパートでテイエムオペラオー、アドマイヤベガなどのライバルを振り切り、待望のG1制覇となりました。

武豊騎手をして「菊花賞は最高の騎乗」と言わしめた渡辺騎手の好騎乗。函館では「毎日海を見に行って悩んだ」という胸の内を「武豊TV!」で語っていたのが印象的でした。春の天皇賞では3年連続3着でしたが、阪神大賞典では59キロでもレコード勝ち、京都記念ではなんと60キロを背負って勝利を挙げるなど、古馬でも貫禄を示しました。

総獲得賞金は9億円以上、トータル重賞7勝は立派の一言。種牡馬になってわずか3世代を残しての急死。尿管結石を患っていたそうですが、それにしても本田美奈子さんと同じくらいの衝撃でした。ご冥福をお祈りいたします。

ナリタトップロード 牡 1996年 4月 4日生 栗毛 沖芳夫厩舎 30戦8勝
父:サッカーボーイ
母:フローラルマジック(母父:アファームド)
主な勝ち鞍:菊花賞(G1)、阪神大賞典(2001、2002年=G2)、京都大賞典(G2)、京都記念(G2)、弥生賞(G2)、きさらぎ賞(G3)

スプリンターズSメモリアル(マイネルラヴ)

2005年09月29日 23時56分20秒 | 中山競馬場
引退式を控えたタイキシャトルが最後の最後に3着敗戦。
マイネルラヴが大金星で「競馬に絶対はない!」という格言を思い知らされました。

1998年12月20日 中山競馬場
第32回 スプリンターズS(G1)芝1200m 良 15頭
1着…10マイネルラヴ 牡4(55吉田豊)1:08.6 7人気
2着…3シーキングザパール 牝5(55武豊)アタマ 2人気
3着◎13タイキシャトル 牡5(57岡部)クビ 1人気
単3,760 馬15,920

タイキシャトルは帰国後もマイルCSを圧勝して、ここが現役最後という引退レース。当然「有終の美」を飾ると思われたタイキシャトルが単勝1.1倍という断然の支持を集めましたが、まさかの3着敗戦。「競馬に絶対はない!」という格言を改めて実感したレースでした。

レース終了後にはタイキシャトルの引退式が行なわれるだけに、バツが悪い感じもしましたが、それでも国内外で活躍した功績は偉大。まさに敵なし、のタイキシャトルでしたが、最後の最後で世代交代、後輩(マイネルラヴ)に引導を渡す格好となりました。

その勝ったマイネルラヴは秋初戦、当時芝1400mのセントウルSを武豊騎手で勝ちましたが、その後のスワンSでは単勝1.8倍の1人気に推され7着敗戦。マイルCSは回避し、ここ1本に備えましたが、前走の敗戦が響いてか人気ガタ落ちで、吉田豊騎手も気楽に乗れたのが勝因かもしれません。

2着は帰国後、マイルCSをひと叩きしたシーキングザパール。正攻法ではタイキシャトルにはかなわん、と武豊騎手決めウチのシンガリ一気の追い込み作戦。タイキシャトルも岡部騎手渾身のムチで必死に粘りますが、最後の最後、初めての3着敗戦。シーキングザゴールド産駒のワンツー、この組み合わせでも馬連は万馬券でした。

マイネルラヴ 牡 1995年 3月 8日生 青鹿毛 稲葉隆一厩舎 23戦5勝
父:シーキングザゴールド
母:ハートオブジョイ(母父:リィフォー)
主な勝ち鞍:スプリンターズS(G1)、セントウルS(G3)、シルクロードS(G3)

スプリンターズSメモリアル(フラワーパーク)

2005年09月29日 23時55分00秒 | 中山競馬場
本当に長~い写真判定の末、フラワーパークが春秋スプリントG1連覇。
わずか「1cmの差」だとか。ハナ差、というより「ハナ毛の差」ですね。

1996年12月15日 中山競馬場
第30回 スプリンターズS(G1)芝1200m 良 11頭
1着…11フラワーパーク 牝5(55田原)1:08.8 1人気
2着○8エイシンワシントン 牡6(57熊沢)ハナ 3人気
3着△7シンコウキング 牡6(57岡部)5馬身 6人気
単230 馬750

遅めの3歳秋デビューのフラワーパークが翌春に1200mに変更された最初の高松宮杯を勝ってG1ウィナーの仲間入り。前哨戦だった中京のCBC賞を勝ったエイシンワシントンと人気を分け合っていました。他では2年連続2着の◎ビコーペガサス、前年の覇者…ヒシアケボノなどが人気になっていました。

先行していた▲ニホンピロスタディが故障で3角からズルズル後退し競走中止。すぐ後ろにいた◎ビコーペガサスが下がってくる馬に乗りかかるような大きな不利を受け、ここで馬券は終了。直線入口から田原騎手のフラワーパーク、熊沢騎手エイシンワシントンの2頭のマッチレースで、併せ馬のままゴールイン。

ゴール直後、馬上で「どっちが勝ったのか?」と両騎手が顔を見合わせる場面が印象的でした。10分以上にわたる長~い写真判定で、ウィナーズサークルでは2頭ともグルグル周回させながら待機。なかなか判定が出ず場内もざわめき、同着か?と思われた結果、フラワーパーク(11番)が掲示板の1着のところに点灯。

検量室での両騎手の対照的な表情がテレビ画面に映し出されていました。1km以上(1200m)走って、わずか「1cmの差」は今でも名勝負として語り草となっています。

フラワーパーク 牝 1992年 5月 8日生 鹿毛 松元省一厩舎 18戦7勝
父:ニホンピロウィナー
母:ノーザンフラワー(母父:ノーザンテースト)
主な勝ち鞍:高松宮杯(G1)、スプリンターズS(G1)、シルクロードS(G3)

スプリンターズSメモリアル(ダイタクヤマト)

2005年09月29日 00時47分29秒 | 中山競馬場
16人気という最低人気のダイタクヤマトが逃げ切り勝ちで大波乱。
江田照男騎手直筆サイン入りの写真は宝物です。

2000年10月 1日 中山競馬場
第34回 スプリンターズS(G1)芝1200m やや重 16頭
1着…15ダイタクヤマト 牡7(57江田照)1:08.6 16人気
2着▲9アグネスワールド 牡5(57武豊)1馬身1/4 1人気
3着○2ブラックホーク 牡7(57横山典)ハナ 2人気
単25,750 馬25,700

伏兵中の伏兵。単勝も最低人気だったダイタクヤマトが、やや重の馬場も味方したか?誰もがアッと驚く逃げ切り勝ち。

春にオープン入りし、前走セントウルSでは7着(7人気)でしたが、0秒4差に粘っていたことを考えれば、今回の16人気は人気なさすぎ、という見方もできますが、それも後の祭り。2走前は函館SSをタイキトレジャーの2着の実績がある程度でしたが、重賞レースをステップに、着実に力をつけていたんですね。

スプリンターズSはフロック視する声もありましたが、続く京都のスワンSでも8人気と低評価ながら59キロを背負って勝利し、2度ビックリした覚えが。そしてマイルCSでも直線一旦は先頭に立つ見せ場十分の競馬で、アグネスデジタルの4着と、真の実力を証明しました。

馬場が悪化すれば、昨年のカルストンライトオの逃げ切り勝ちがあり、良ならブラックホークやデュランダルの差しが届く、という過去の傾向から、馬場による位置取りの有利不利が見えてくると思います。

江田照男騎手が所属している、草野球チームの「ヘリオス」さんと野球で対戦をさせてもらった時に、グラウンドでサインをお願いしたら快く受けてくださいました。今でも、決して他人に譲ることができない宝物です。

ダイタクヤマト 牡 1994年 3月13日生 黒鹿毛 橋口弘次郎→石坂正厩舎 40戦10勝(海外1戦0勝含む)
父:ダイタクヘリオス
母:ダイタクブレインズ(母父:テスコボーイ)
主な勝ち鞍:スプリンターズS(G1)、スワンS(G2)、阪急杯(G3)

スプリンターズSメモリアル(タイキシャトル)

2005年09月29日 00時24分16秒 | 中山競馬場
タイキシャトル、初の1200mも問題なく圧勝。
「マイルCSとスプリンターズS連覇は皆無」というジンクスも全く関係なし。

1997年12月14日 中山競馬場
第31回 スプリンターズS(G1)芝1200m 良 16頭
1着○16タイキシャトル 牡3(55岡部)1:07.8 1人気
2着△3スギノハヤカゼ 牡4(57田島裕)1馬身3/4 7人気
3着◎12ワシントンカラー 牡3(55柴田善)1馬身1/2 4人気
単190 馬1,130

当時のスプリンターズSは12月に行なわれていて、有馬記念の1週前でした。マイルCSまで7戦6勝という破竹の勢いの3歳馬タイキシャトル。

「マイルCSとスプリンターズSを連覇した馬はいない」という過去の嫌なジンクスもここでは全く関係なかった。同じ3歳馬ワシントンカラーを本命にしたのも、ジンクスを嫌ってのものでしたが、圧勝のレースぶりを見たら脱帽でした。

大外枠ながら好スタートから楽々好位を確保すると、直線入口で楽々先頭に立って突き放す一方。1200mが初めてとは思えない危なげないレースぶりで、これでユニコーンSからスワンS、マイルCSに続き、秋の重賞4連勝。

「恐ろしい4歳馬!」という実況(フジテレビAアナ)にもあったように、これからの期待が膨らむ勝ちっぷり。翌年はフランスに遠征し、ジャックル・マロワ賞制覇という快挙も達成し、短距離界では無敵の強さを誇りました。

「当然勝つ」と思われていた引退レースでは、マイネルラヴの強襲に遭い、惜しくも3着に敗れましたが、それまでの「重賞8連勝」は今でも語り草。引退レース当日に引退式を行なった、というのも馬のことを第一に考えた藤沢厩舎ならではで、当時はビックリしたものでした。

タイキシャトルの仔が今年のスプリンターズSにゴールデンキャスト、テイエムチュラサンと2頭が出走予定。香港2騎は強敵ですが、セントウルS、アイビスサマーダッシュと、ともにステップレースを勝っての参戦。父譲りのスピードがG1の舞台でも見られるか?

オールカマーメモリアル(ホッカイルソー)

2005年09月24日 23時29分10秒 | 中山競馬場
ホッカイルソーが脚部不安を克服して3年半ぶりの勝利。
ダイワオーシュウ、また重賞2着で「ハナ差」に泣く。

1999年 9月19日 中山競馬場
第45回 産経賞オールカマー(G2)芝2200m 良 9頭
1着○7ホッカイルソー 牡7(58江田照)R2:21.0 3人気
2着▲4ダイワオーシュウ 牡5(57柴田善)ハナ 2人気
3着△5ダイワテキサス 牡6(58蛯名)2馬身2/1 1人気
単800 馬1,400的中

昨年の1~3着馬が揃って出走し上位人気を独占。他には上がり馬セイウンエリア、九州帰りのグランスクセーなども出走していました。昨年大逃げで3着のサイレントハンターは、今年もグランスクセーと2頭で玉砕覚悟の大逃げ。

離れた2番手グループのダイワの2頭をマークしたホッカイルソーが4角で絶好のポジション。先頭に立ったダイワオーシュウとの一騎打ちを制して、レコード勝ち。ダイワオーシュウは絶好の重賞勝利のチャンスでしたが、わずかハナ差でまたまた2着でした。

ホッカイルソーはサクラローレルの天皇賞春以来、脚部不安で3年近い休養期間がありましたが、前走の新潟記念2着で復調気配。脚部不安を克服し、昨年の1~3着馬を退けて、久々の勝利の美酒。関係者の苦労が報われた瞬間でした。

競馬を始めて最初のクラシックで注目していた馬で、弥生賞でフジキセキに詰め寄ったあの脚が忘れられません。

ホッカイルソー 牡 1992年 5月 2日生 黒鹿毛 田中清隆厩舎 28戦5勝
父:マークオブディスティンクション
母:ホッカイラブリー(母父:ホッカイダイヤ)
主な勝ち鞍:日経賞(G2)、オールカマー(G2)、ジュニアC(OP)、府中3歳S(OP)

オールカマーメモリアル(ダイワテキサス)

2005年09月24日 23時24分42秒 | 中山競馬場
ダイワテキサスが5連勝で、この時点では天皇賞・秋の有力候補に。
しかしこの後、脚部不安で回避。勢いのあった、あの時期ならG1制覇も夢ではなかったかも?

1998年 9月20日 中山競馬場
第44回 産経賞オールカマー(G2)芝2200m 良 13頭
1着○5ダイワテキサス 牡5(57武豊)2:13.6 1人気
2着…6ダイワオーシュウ 牡4(57菊沢徳)1馬身1/2 4人気
3着◎13サイレントハンター 牡5(57吉田豊)クビ 2人気
単240 馬1,100

関屋記念で重賞初勝利の上がり馬、ダイワテキサスに武豊騎手がスポット参戦とあってレースぶりが注目されました。札幌記念でエアグルーヴの2着だったサイレントハンターが2人気。5月の京都4歳特別以来ですが4連勝中の外国産馬ミラクルタイムが3人気。

サイレントハンターが得意のハイペースでグングン逃げて、向こう正面で大逃げ。直線に入ってもセーフティリードでしたが、さすがにあと200mで失速し、ダイワテキサスが一気に抜き去り、重賞連勝し一躍、天皇賞・秋の有力候補に。武豊騎手はゴール寸前、余裕のガッツポーズも。

2着はゴール寸前でダイワオーシュウが突っ込み、逃げたサイレントハンターは粘れず3着。人気どころで決着しましたが、3角では大逃げで「追いつかないかも?」と場内を沸かせたレース展開には見応えがありました。

ダイワテキサス、ダイワオーシュウはこの後もオールカマーの常連。このレースを含め、ともに3度出走して、いずれも人気を分け合っていました。

ダイワテキサス 牡 1993年 4月 2日生 栗毛 増沢末夫厩舎 53戦11勝
父:トロメオ
母:ローブデコルテ(母父:ノーアテンション)
主な勝ち鞍:オールカマー(G2)、中山記念(G2)、関屋記念(G3=1999年、2000年)、新潟記念(G3)

オールカマーメモリアル(メジロドーベル)

2005年09月24日 23時21分25秒 | 中山競馬場
名牝の道はここから。
メジロドーベル、初の古馬相手でも問題なく逃げ切り勝ち。

1997年 9月14日 中山競馬場
第43回 産経賞オールカマー(G2)芝2200m 良 9頭
1着◎6メジロドーベル 牝4(55吉田豊)2:16.6 1人気
2着△8ヤシマソブリン 牡7(57坂井)1馬身1/2 4人気
3着…2ホウエイコスモス 牡7(57大西)1馬身1/4 7人気
単210 馬730

オークス勝ちのメジロドーベルが秋華賞へ向けて、距離&余裕のある日程を考慮して、異例の古馬G2に挑戦。迎え撃つ古馬に抜けた馬がいないために単勝2.1倍の1人気に。スタートこそ後方でしたが、1コーナーでかかり気味に先頭に立ち、場内ざわめく。直線に入っても口を割る独特の走り方で後続を引き離し、余裕の逃げ切り勝ち。逃げ切りとは以外な展開でしたが、無理に抑えすぎたチューリップ賞での3着敗戦の教訓が活かされたか?秋華賞に向けて順調なスタートを切りました。

秋華賞では逃げるキョウエイマーチを豪快な差し切り勝ちで春のリベンジ。翌年のエリザベス女王杯ではキッチリ折り合い「上がり33秒台」で天敵エアグルーヴを差し切る、という離れ業で真の女王の座に輝いたメジロドーベル。翌年のエリザベス女王杯も連覇で、引退レースを飾った時は、吉田豊騎手も派手なガッツポーズもなし、有終の美を飾った涙のインタビューが印象的でした。

東京競馬場の競馬博物館でかつて開催した「メジロドーベル展」で関係者宛てにメッセージを投函したら、吉田豊騎手のサイン色紙を贈ってくれたことも思い出に残る出来事です。

メジロドーベル 牝 1994年 5月 6日生 鹿毛 大久保洋吉厩舎 21戦10勝
父:メジロライアン
母:メジロビューティー(母父:パーソロン)
主な勝ち鞍:オークス(G1)、エリザベス女王杯(G1=1998年、1999年)、秋華賞(G1)、阪神3歳牝馬S(G1)、オールカマー(G2)、府中牝馬S(G3)

セントライト記念メモリアル(コスモバルク)

2005年09月15日 01時01分37秒 | 中山競馬場
「3着以内」が菊への絶対条件だったコスモバルクが日本レコードで逃げ切り勝ち。
幾度の長距離輸送を克服しましたが、菊に向けて「折り合い面」の課題は残りました。

2004年 9月19日 中山競馬場
第58回 セントライト記念(G2)芝2200m 良 15頭
1着◎13[地]コスモバルク(56五十嵐冬)R2:10.1 1人気
2着△2ホオキパウェーブ(56藤田)クビ 2人気
3着…14トゥルーリーズン(56大西)クビ 9人気
単130 馬410 3連4,020 3単8,380

「外厩馬」第1号認定馬のホッカイドウ競馬所属のコスモバルクが皐月賞2着、ダービー8着と春のクラシック善戦。秋初戦の北海優駿を叩いての菊花賞トライアル。関東期待のダイワメジャー、ハイアーゲームが翌週のオールカマーに回ったとなると、ここは1.3倍の断然人気も当然だったか?

4角先頭で厳しい展開だったダービー以降、より一層折り合い面での課題がテーマになっていたコスモバルクは、今回も押さえが利かず向こう正面で先頭。3コーナーでも速いラップは衰えず「大丈夫か?」と思われた直線。しかし五十嵐冬樹騎手必死のムチに応え、ホオキパウェーブをクビ差退けて逃げ切り勝ち。

引き上げてくるコスモバルクに向けて、場内のファンから馬券を度外視した大きな拍手が湧き上がり、五十嵐騎手が染め分け帽のヘルメットを取ってファン一礼。競馬のレース後に拍手が起こるのは珍しい光景で、次走菊花賞への期待が表れていました。

かなり強引なレース運びだったとはいえ、自ら引っ張った流れを押し切る強い競馬。菊花賞での距離の不安は払拭できないトライアルになりましたが、その菊花賞でもゴール寸前あわやの4着。続くジャパンカップではルメール騎手とピタッと折り合いゼンノロブロイの2着と実力のあるところを見せたコスモバルク。

年明けに発表されたJRA賞で、地方所属馬の健闘に対して異例の「特別敢闘賞」という勲章が与えられ、その功績が称えられました。

今年もG1勝利を目指して香港にも挑戦したコスモバルクでしたが春3走して未勝利。秋は安藤勝己騎手との新コンビで、10月9日の毎日王冠から始動予定です。

[地]コスモバルク 牡 2001年 2月10日生 鹿毛 田部和則厩舎(北海道)
父:ザグレブ
母:イセノトウショウ(母父:トウショウボーイ)
主な勝ち鞍:セントライト記念(G2)、弥生賞(G2)、ラジオたんぱ杯2歳S(G3)、北海優駿(旭川)
17戦7勝(うち地方3勝)(2005年9月14日現在)