一月も三週間が過ぎました。
土曜日は先週の残務整理のため出勤、貴重な休日が失われました。
日曜日は先日申請していたパスポートを受け取りに三宮へ。実は帰国早々切れたのですが、そのままにしていたら、上司から「急な出張があるかもしれないから取っておいて」と言われ、年明けに申請しておりました。今のところ、具体的な渡航予定はありません。
ということで前のパスポートを眺めると、この10年間いろいろなところに行って来ました。イタリア、アメリカ、韓国、アイルランド、ベルギー、ドイツ、スウェーデン、イギリス、シンガポール、スイス、オーストリア、カナダ、メキシコ、計13カ国。次の10年間はどうだろうと思います。まあ、これまで程ではないと思いますが。
年末年始の休みを利用して、読んでいた本があります。日本経済新聞社の酒井綱一郎さんの書いた「ドラッカーさんが教えてくれた経営のウソとホント(日経ビジネス人文庫)」です。経営やマネジメントに関わっている人にとって「経営の神様」とも呼ばれるピーター・ドラッカーはおなじみの人物で、ご本人も数々の著書がありますし、解説本もたくさん出ています。しかしながら、経営とかビジネスの世界に疎いこともあり、私はつい最近までその名前を知りませんでした。しかしながら、マネジメントなどから逃げることもできなくなり、とりあえずドラッカーさんのことを書いた薄い本を読もうとして見つけたのがこの本です。この本は酒井さんが日経ビジネスのニューヨーク支局長時代にドラッカーさんにインタビューを何度か行いまとめたものです。最初のページにドラッカーさん本人から「私の仕事ぶりを総合的に知る本」と推薦されていました。もちろん、これを読んだからといってドラッカーさんの経営の考え方が全て理解できるわけではありませんが。
一番興味深かったことは高度成長期の日本の成長の原因は日本式経営ではなく、「低コストの賃金を使えたことと裾野の広い産業を持っていたこと」だということです。製造業で何が大事かというとやはりコスト、ということになるのでしょう。最近「ニッポンのものづくり」という言葉がよく使われていますが、この言葉が観念的に使われて単に高度経済成長時代の回帰となり「プロジェクトXよもう一度」と願うだけなら、日本の製造業に明日はないと思っています。
先程NHKスペシャルで東芝の多機能テレビの開発が取り上げられていました。このTVは高性能のデジタル機器で、PCより遥かに高機能のプロセッサーを搭載しています。そうなるとハードだけでなく、ソフトウエアが製品の開発に重要な位置を占め、機器の微調整などで威力を発揮するこれまでの感覚的な暗黙知だけではやっていけなくなりました。また、デジタル技術の中心部は東芝だけでなく他社の技術が使われています。ドラッカーさんが奇しくも言った「変化の激しい時代には、外部の情報の方が内部情報より重要だ。」、これはこのテレビに関して言えば、いわばテレビとPCの結合であり、それぞれの部分はより高機能となっています。これらを全て自社の技術として社内に取り込むことは現実的ではありません。どこかで外部とコラボレーションする必要があります。
日本の企業組織を見たとき、欧米企業と比較して内向きではないかと思います。それはある程度日本の歴史や文化風土に根ざしたものなのかもしれません。日本企業はアウトソースが上手ではない、という批判もありますが、これは暗黙知を吸収する能力が高い反面、それを「見える化」して提示する能力が十分ではない、ということかもしれません。「21世紀のものづくり」には「Mono」から「Multi」、「内部」から「外部」への精神的、組織的な転換し、ユニバーサルな言語・表現で語る必要があるのではないかと思います。
土曜日は先週の残務整理のため出勤、貴重な休日が失われました。
日曜日は先日申請していたパスポートを受け取りに三宮へ。実は帰国早々切れたのですが、そのままにしていたら、上司から「急な出張があるかもしれないから取っておいて」と言われ、年明けに申請しておりました。今のところ、具体的な渡航予定はありません。
ということで前のパスポートを眺めると、この10年間いろいろなところに行って来ました。イタリア、アメリカ、韓国、アイルランド、ベルギー、ドイツ、スウェーデン、イギリス、シンガポール、スイス、オーストリア、カナダ、メキシコ、計13カ国。次の10年間はどうだろうと思います。まあ、これまで程ではないと思いますが。
年末年始の休みを利用して、読んでいた本があります。日本経済新聞社の酒井綱一郎さんの書いた「ドラッカーさんが教えてくれた経営のウソとホント(日経ビジネス人文庫)」です。経営やマネジメントに関わっている人にとって「経営の神様」とも呼ばれるピーター・ドラッカーはおなじみの人物で、ご本人も数々の著書がありますし、解説本もたくさん出ています。しかしながら、経営とかビジネスの世界に疎いこともあり、私はつい最近までその名前を知りませんでした。しかしながら、マネジメントなどから逃げることもできなくなり、とりあえずドラッカーさんのことを書いた薄い本を読もうとして見つけたのがこの本です。この本は酒井さんが日経ビジネスのニューヨーク支局長時代にドラッカーさんにインタビューを何度か行いまとめたものです。最初のページにドラッカーさん本人から「私の仕事ぶりを総合的に知る本」と推薦されていました。もちろん、これを読んだからといってドラッカーさんの経営の考え方が全て理解できるわけではありませんが。
一番興味深かったことは高度成長期の日本の成長の原因は日本式経営ではなく、「低コストの賃金を使えたことと裾野の広い産業を持っていたこと」だということです。製造業で何が大事かというとやはりコスト、ということになるのでしょう。最近「ニッポンのものづくり」という言葉がよく使われていますが、この言葉が観念的に使われて単に高度経済成長時代の回帰となり「プロジェクトXよもう一度」と願うだけなら、日本の製造業に明日はないと思っています。
先程NHKスペシャルで東芝の多機能テレビの開発が取り上げられていました。このTVは高性能のデジタル機器で、PCより遥かに高機能のプロセッサーを搭載しています。そうなるとハードだけでなく、ソフトウエアが製品の開発に重要な位置を占め、機器の微調整などで威力を発揮するこれまでの感覚的な暗黙知だけではやっていけなくなりました。また、デジタル技術の中心部は東芝だけでなく他社の技術が使われています。ドラッカーさんが奇しくも言った「変化の激しい時代には、外部の情報の方が内部情報より重要だ。」、これはこのテレビに関して言えば、いわばテレビとPCの結合であり、それぞれの部分はより高機能となっています。これらを全て自社の技術として社内に取り込むことは現実的ではありません。どこかで外部とコラボレーションする必要があります。
日本の企業組織を見たとき、欧米企業と比較して内向きではないかと思います。それはある程度日本の歴史や文化風土に根ざしたものなのかもしれません。日本企業はアウトソースが上手ではない、という批判もありますが、これは暗黙知を吸収する能力が高い反面、それを「見える化」して提示する能力が十分ではない、ということかもしれません。「21世紀のものづくり」には「Mono」から「Multi」、「内部」から「外部」への精神的、組織的な転換し、ユニバーサルな言語・表現で語る必要があるのではないかと思います。