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犬と私と羊...合言葉は「自然体」

何かを咥えて「持ってくる」ことを教える

2022年02月09日 | 訓練のコツ

最近、立て続けに「ダンベル」の保持についてのお悩み相談を受けた。

 

 

訓練では長いことダンベルの持来は「強制」で教えるというのが主流だった。

「強制」のやり方については詳しくは書かないが、

私は今まで3頭の自分の犬たちを訓練してきて「強制」で教えたことはない。

 

欧介も蒼太もダンベルを楽しそうにレトリーブしてくれた。

それを利用して競技に出ていた。

 

これは問題だなと感じたのは、蒼太でオビディエンス競技のトレーニングを始めたときだった。

それまでくちゃくちゃと噛むことがなかったのに噛むようになってしまったのだ。

 

その原因は、きちんと段階を経て教えてなかったことにある。

 

しっかりと咥えているということを教えることにした。

 

ダンベルを咥えさせてしっかり噛むようにマズルを両手で抑えたり、

咥えてる状態で頭を撫でて褒めたりした。

しかし、効果はなかった。

 

咥えてる状態を観察してみるとゆるゆると

歯と歯の間でダンベルが動いていた。

 

どうしたら噛みしめるように咥えるのだろうか?

蒼太の気持ちを考えてみた。

盗られると思ったら盗られまいと噛みしめるのではないか?

噛み締めた時にクリックして「咥えて」という言葉をかけた。

これによってしっかり咥えることを教えることができた。

 

端午はこの経験を生かして最初からシステマティックに教えた。

完成形から逆に教えていくバックワードチェイニングを使った。

手のひらに顔を乗せるところから始まり、咥え、持って来ると

一つ一つ丁寧に作っていった。

端午が8ヶ月の時の動画です。

 

 

「強制持来」は言葉の印象ややり方を巡って色々な意見があるのも事実です。

しかし、一度入ってしまえば崩れない。

一方、ポジティブで教えた時は、必ずフィードバックが必要な気がします。

一度出来上がった咥えるという作業もダンベルを取りに行くことを教え始めると

持って来るという義務感が薄れて狙って捉えるという目的に犬の心が変化してしまう。

なので、要所要所にフィードバックを入れていかないとならない。

犬の気持ちを読み、常にトレーニングのイメージを明確に持っていないと

上手くいかないので、それが持てない初心者には難しい。

 

端午もこれまでに何度か崩れ、トレーナーにフィードバックを求められ、

四苦八苦してる。

他者の指摘を受け入れ、早めの修正をすることも大切。

ポジティブトレーニングは優しいようで厳しいというのが感想。


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