Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

MIST

2019-11-25 19:19:19 | 読書
(内容)
標高五百メートル、のどかで風光明媚な高原の町・紫野で、一人の経営者が遺体となって発見された。自殺か、他殺か。難航する捜査を嘲笑うように、第二、第三の事件が続けざまに起きる。その遺体はみな、鋭く喉を掻き切られ、殺人犯の存在を雄弁に物語っていた。“霧”のようにつかめぬ犯人に、紫野でただ一人の警察官・上松五郎が挑む。東京の事件との奇妙な符合に気づく五郎。そして見えてきた驚くべき真相とはー。


初期の池井戸潤作品はミステリーが多い。

その中でも本格的なミステリー小説の一つである。

池井戸作品にしては珍しく舞台は田舎町。

登場人物が多く、読者を混乱させようとする思惑がややみえみえな気がする。

後半のどんでん返し的展開もなんとなくわかってしまったので驚きもなかった。

そして、事件の動機や顛末がいまいちわからない。

そういうのをモヤモヤさせるためのタイトルなのか?と勘ぐりしてしまう。

読みやすさは良かったが全体的にインパクト不足。

池井戸作品は今の痛快な勧善懲悪なストーリーの方が絶対にいいと思う。



★★★☆☆

いけない

2019-11-25 19:12:33 | 読書
(内容)
騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。
『向日葵の咲かない夏』の原点に回帰しつつ、驚愕度・完成度を大幅更新する衝撃のミステリー!
第1章「弓投げの崖を見てはいけない」
自殺の名所付近のトンネルで起きた交通事故が、殺人の連鎖を招く。
第2章その話を聞かせてはいけない」
友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か? 偽物か?
第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
宗教団体の幹部女性が死体で発見された。先輩刑事は後輩を導き捜査を進めるが。
どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが……!
ラストページの後に再読すると物語に隠された〝本当の真相〟が浮かび上がる超絶技巧。
さらに終章「街の平和を信じてはいけない」を読み終えると、これまでの物語すべてがが絡み合い、さらなる〝真実〟に辿り着く大仕掛けが待ち受ける。
「ここ分かった!?」と読み終えたら感想戦したくなること必至の、体験型ミステリー小説。


読者体験型ミステリー小説として話題になってたらしいが、全く知らずに追いかけている道尾秀介作品として読み始めた。

昔から謎解きゲームが好きだったので、途中から謎を解き明かそうと必死になって読んだが全く解き明かすことが出来なかった。

4編からなる短編集だが、全てが繋がっている。

中でも秀逸なのが第1章「の弓投げの崖を見てはいけない」。

騙された感が半端ないし、まだその先があったことにも驚きがあった。

全体的に面白く読めたし、じわりと後から興奮が蘇って来る作品。

こういう趣向を凝らした作品も好きだなあ。



★★★★☆