Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

骨を弔う

2019-03-14 07:06:48 | 読書
(内容)
骨格標本が発掘されたことを報じる地元紙の小さな記事を見つけた家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、仲間数人で山中に骨格標本を埋めたことを思い出す。
しかし、それは記事の発掘場所とは明らかに異なっていた。同時に、ある確かな手触りから「あれは本当に標本だったのか」との思いを抱いた豊は、今は都内で広告代理店に勤務する哲平に会いに行く。
最初は訝しがっていた哲平も、ふと、記憶の底に淀んでいたあることを口にする。
リーダー的存在だった骨格標本埋葬の発案者・真実子の消息はわからないまま、謎は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。


初読みの作家。

なかなか面白かった。

タイトルからホラーかグロ系かと思い込んでいたが、全然違っていた。

仲間が大人になって辛い現状を過ごしている部分は暗くて切ない。

しかし、その仲間の告白が少しずつ点から線となり繋がって行く感じはなんとなくぞくぞくして楽しく読むことが出来た。

また、小説内に登場する作家宇佐美まことがキーとなっているのには驚かされた。

エピローグも気持ちいいくらいいい感じに収まっててスッキリ感もある。

やや出来過ぎ感もあるが、なかなか良かったので他の作品も読んでみたいと思う。

宇佐美まことって女性やったんや…



★★★★☆