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【非武の文化が命を救う】

2010-04-29 | 沖縄問題
【非武の文化が命を救う】

 こうして仲原沖縄連盟会長が主張した沖縄の平和思想や「非武の文化」の主張は、横浜裁判の大半の裁判官(6名中、4名)の心を動かし、沖縄出身の死刑囚は最終的に1人残らず死刑を免れました。沖縄の伝統的な平和思想がたんなる理念としてではなく、現実に7名の尊い人命を救うほどのインパクトを与えた好例といえます。最年少の17歳で死刑を宣告された後、重労働の刑に処せられた少年は、刑を終えて出獄した後、こう述懐しています。

 「思えば、志願兵として入隊し、東西もわからないままただ皇国日本の勝利を信じつつ上官の命令するままに動かされてきた青春、そして戦犯として5年余り刑務所生活を余儀なくさせられた青春、平和時の今日よく考えて見ると同じ人間でも戦下の人間は精神的状態が異常になるのです。それは戦前の教育に問題があったのです。…」

 彼は、さらにつぎのように語っています。

 「戦争は各国の事情で起しているのではない。精神状態の狂った人間をつくり出すことによって起しているのです。そういうことを私は学ばされました。人間の生命、人格が尊ばれる社会こそ戦争を否定する社会だと思います。それは真実を教える教育がなされてはじめて可能だと思います。そしてわたしたちは、毎日毎日の生活の中で正しい教育、正しい社会をつくるためがんばらなければならないと思います。」

 一見さりげない表現ですが、その意味するところは、きわめて重いのではないでしょうか。


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