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第225回現代史研究会 「世界同時不況下の中国経済―現状と行方」

2009-04-16 | 時事問題
私の関っています現代史研究会の公演がこの18日にあります。
お隣の国・中国は如何にあるのか?
<世界同時不況の問題は中国経済の分析抜きには語れない>
と言うことです。
どうぞご参加ください。またお声をかけてください。(ワコウ)

開始日時 2009年 4月 18日 (土曜日) 13時00分
終了日時 2009年 4月 18日 (土曜日) 17時00分

場所 明治大学駿河台校舎・リバティタワー1093号室(9階)

詳細
「中国は世界経済復活の牽引役」を担うことができるだろうか?中国自身は「危機をチャンスと見る当初の楽観論を捨てつつある」とも言われる。GDP成長率の急落。対米、対欧債券投資のリスク。貧富格差の極端な二極化、悪労働条件、官僚の腐敗など。急速な経済成長と市場化がいびつな形で現れ、社会的な矛盾が深刻化しているからだ。
「自由主義経済を推進してきた「新自由派(右派)」に変わって「新左派」が勢いを増している」ともいわれる。

また、「金融危機の可能性」も指摘されている。例えば、関志雄は次のように述べる。
「中国の銀行部門が抱える不良債権は、80年代後半以降急速に増え、金融システムの安定性を脅かす要因として内外でクローズアップされている。政府の積極的支援にもかかわらず、不良債権の規模は依然として大きく、新規発生を有効に抑える方法を見つけることもできていない。特に、2003年以降の景気の過熱をもたらした多くの不動産と設備投資は、銀行の融資によって賄われている。不動産バブルが崩壊し、景気のソフトランディングに失敗した場合、銀行が抱える不良債権はいっそう増え、貸し渋りが深刻化するだろう。
 現在、中国の銀行部門が抱えている巨大なリスクは、これからの中国経済発展を妨げる最大の障害になっている。もしこうしたリスクをうまく処理することができなければ、深刻な金融危機を招くだけではなく、改革開放以来の成果が丸ごと消えてしまう恐れがある。特に、世界貿易機関(WTO)加盟を経て、外資系銀行の参入によって、銀行部門における競争が激しくなり、国有銀行から預金の大量流出が懸念される。また、アジア金融危機の経験が示しているように、中国が脆弱な銀行部門を抱えたまま、資本移動の自由化を進めた場合、金融危機が起きる可能性はさらに高くなる。さらに、不良債権問題の深刻化によってもたらされた「日本型危機」も警戒しなければならない。中国政府にとっては、資本移動の自由化をできるだけ遅らせながら、国内の銀行業改革を加速させ、国有銀行が抱える潜在的なリスクを抑えることが急務となっている。」

いずれにせよ、世界同時不況の問題は中国経済の分析抜きには語れない。第一級の中国経済の専門家である五味さんに、大いにこの辺の問題を語っていただこうと思う。

講師
五味久壽(立正大学教授)

司会
田中裕之〈法政大学教員〉

資料代
500円   

主催
現代史研究会