締め切りを1日遅れでクリア。
書評原稿と一緒に書影も電子データで送るのですが、本の表紙をスキャンする際、オビ(腰巻)は取り除きます。カバーの装幀そのものを「本の顔」とするわけです。
で、今日、竹内オサム著『手塚治虫 アーチストになるな』(ミネルヴァ書房)の書影を撮ろうとして、オビを除いたのですが、何と下にもうひとつ別のオビがあったのでビックリ仰天。いったいどうしたのでしょう?!
普通に見えているオビは、写真左側のやつです。銀地にカラーで手塚さんのキャラクターが多数印刷され「マンガの神様も苦悩した!!」などの文言があります。裏には著者の「はじめに」から引用した本書の狙いが書かれている。
で、右側の下部に見える黒い部分が、下から出てきたオビ。「若き日の栄光、そして挫折、マンガの神様が遺したものとは。」と、比較的地味なキャッチがあって、裏には本文の目次が紹介されています。
オビの大きさは、上になっている銀地のやつが高さ9センチ3ミリ。下の黒いのは高さ5センチ5ミリ。だから銀地のを上に巻くと、下のはまったく見えません。事実、私も買ってきて、カバーを外して中味を読んで、今日、再びカバーをつけてオビを外す――その瞬間まで下のオビのことには気づきませんでした。
思うに、たぶん、最初は下の地味なオビだったんでしょうね。後で書店に送る間際になって、「今年は手塚さん生誕80年だし、当社の創業60周年でもある。だから、ここはひとつ派手にゆこうじゃないか」などということになって、新たなオビを作り直し、そのまま以前からのやつの上に巻いたんでしょう。
いやあ、こんなこともあるんだ。カバーの裏に何やら印刷されていることもあるし、オビだって何枚巻かれているかわかったもんじゃない。持ってる本はよく調べた方が良さそうです。