惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

カナヘビ天国

2005-05-31 20:12:42 | 日記・エッセイ・コラム
 よく降りました。昨日から今朝にかけて本格的な雨降り。特に昨夜遅くには風も出て、ガタガタザーザーとうるさいくらいでした。

 その雨も午前中には上がり、午後には日が射しました。
 「明るくなったなあ」と、居間から庭を眺めていたら、サルスベリの根元にあるサツキの植え込みが何やら騒々しいのです。直径1メートルあまりの半円形の植え込みには、盛りは過ぎたものの赤い花が咲いています。そのあちらこちらで花や葉っぱが揺れています。

 見当はすぐにつきました。たぶんカナヘビです。
 我が家の庭にはカナヘビが何匹も棲息していて、暖かくなるとあちこちを動きまわるのです。サツキの葉には小さな芋虫がついていることがあるので、それを餌にしようとしているのでしょう。
 しばらく見ていると、葉陰から姿を現しました。枝や葉っぱの上をガサゴソと這いまわっています。とても素早い。ここと思えば、またあちら……という感じで、植え込みの隅々まで餌を探している様子。
 うまく虫をつかまえたかどうかはわかりませんが、暖かいし、赤い花の色も映えて明るいし、カナヘビも喜んでいるように見えました。


ディープインパクト伝説

2005-05-30 09:11:32 | ギャンブル
 昨日はお昼から隣町府中にある東京競馬場へ。「ディープインパクトの伝説が作られるところを目撃しなくては」という気分で。

 田舎(高知)の競馬場へは入ったことがあるのですが、東京競馬場は初めて。広くてきれい。厩舎の匂いもまったくしない。心地よい公園の雰囲気ですね。

 馬券を買うのも初めて。色々な種類があって面倒なので、1着と2着の馬の組み合わせを当てる「馬連」というのに絞って買ってみました。
 メインのダービーは、ディープインパクトを軸にローゼンクロイツとインティライミを組み合わせる(後者が入って配当540円)。

 それにしてもディープインパクトは強かったですね。ずっと馬群の最後から3分の1ぐらいにつけて走っていましたが、最後の直線に入るやいなや外側に飛び出し、あとはもうひとり舞台。他の馬とは別の時空を走っている様子でした。
 スタンドはどよめきから、ゴールの瞬間、大歓声に包まれる。ウィニングランをしながら武豊騎手が何度も何度もガッツポーズを繰り返しているのが印象的でした。

 「飛んでいるよう」と形容されるディープインパクトの走りですが、飛ぶといっても、空高く舞い上がるのではなく、地面低くまるでツバメが餌を追う時のような飛び方。軽やかで、伸びがあって、本当にほれぼれしました。

 表彰式を見終えると大急ぎで帰宅し、先日亡くなられたAさんのお別れ会へ。空想小説ワークショップの仲間たちやサバイバルゲームの方々と故人をしのびました。


追伸

2005-05-28 20:08:57 | 日記・エッセイ・コラム
 明日のダービー、もはや勝ち馬がどうこうというより、ディープインパクトがどんな勝ち方をするかということだけが興味の的のような……。まさか単勝1.0倍なんてことはないでしょうねえ。

 24日のプラハ便りに幸重善爾さんから追伸
 クラウス大統領は興味深い人物のようですね。カレル・チャペックだったらどのように描写したでしょうか。
 幸重さん、ありがとうございました。


ホオノキ

2005-05-27 20:46:57 | 日記・エッセイ・コラム
 夕方、早めに家を出て植物園へ。入園時間が午後4時まで、観覧は5時までなのです。

 今はバラが真っ盛り。大勢の人が訪れてバラを愛でています。立派な一眼レフカメラを持った人も多い。
 バラ園の片隅にはカフェがオープンしていて、ローズティーやローズジュースが飲めます。1杯200円。
 ジュースの方を飲みました。バラの花びらのエキスは少ししか入っていないのでしょうが、かなり強い風味。甘くて、酸味と苦味が混じっている。風邪気味なので、ビタミンCが効くといいのですが。

HOUNOKI0505  画像は植物園への途中で見かけたホオノキのつぼみ(クリックすると大きくなります)。
 ニワトリの卵ほどの大きさでしょうか。ほんの少し開きかけています。
 色合いが和菓子みたいで、とてもオイシそうですね。


『世紀の売却』

2005-05-26 20:56:44 | 本と雑誌
 ダービー枠番確定
 研究はまったく進んでいませんが、「ローゼンクロイツ」という名の馬がいるので、かつて薔薇十字団について書いたことのある者としては外せないような気が……。
 枠番で「2-3」は堅すぎますか? 馬番だと「3-5」?

 モスクワで大停電。プーチン大統領は電力を供給する「統一エネルギー機構」の責任を追及する構えだとか。同社の社長のアナトーリー・チュバイスは国家資産民営化の際の大立者。どうもきな臭いことになってきました。

 クライスティア・フリーランド『世紀の売却』(角田安正ほか訳、新評論)は、いわゆるオリガルヒ(寡頭資本家)が国家資産を強奪してゆく過程をあますことなく描いていて、抜群の面白さ。エリツィンを始めとする登場人物たち(実在の人物ばかりですが)のキャラの立て方、ディテールと全体のストーリーとの対応のさせ方など申し分ない。ポイントを突いた取材力にも息をのみます。

 ただし、オリガルヒが国家資産を収奪してから後の部分は分析も取材もいまひとつのように思えました。
 ロシア経済がなぜ1998年夏に破綻したのか。この本だと、もっぱらエリツィンなどクレムリンの政治家たちが無能だったせいのように読めてしまいますが、国庫におカネがなくなった理由は他にもあるはず。著者の立場は市場経済を進めようとする側に片寄りすぎているかもしれません。もっとうまくコントロールしながらの移行が必要だったのに、そこらへんの責任については曖昧。

 とはいっても、こんなに面白い読み物はそうそう見当たりません。税込みで6300円は高いけれど、決して損をしたとは思いません。