そういうことで、今日、米ぬかを手に入れに出かけたのですが……。
いつもお世話になっているお米屋さんで「米ぬかを――」と言いかけると、「ないんです」。
両方の手のひらを上に向け、お手上げ状態だといいたげ。
店内を見ると、30キロ入り玄米の袋がいくつか積んであるものの、精米したお米はありません。
「そうか……お米が動かないから、ヌカも出来ないんですね」というと、店主は「そうなんです」と、といかにもつらそうな表情です。
見てて、いたたまれなくなりました。
しょうがないので、街でいちばん大きなお米屋さんに向かいました。
ここには精米されたお米があるものの、お客はいません。
米ぬかがあるというので、2キロ買い求めました。税込み162円。たまの客がこんな買い物しかしないのでは、商売になりませんね。
お会計の際、「政府が放出するというお米はこちらには入ってくるんですか?」と訊いてみると、「来ません」とそっけないお答え。
政府備蓄米の申し込みは、今日から中小の小売業者の申し込みも受け付けるようですが、町のお米屋さんのどれだけが、そうできるものなのか。
売るものがなくてやってゆけそうもない現状を見て、暗澹たる気持ちになりました。