佐賀県民の声 ~言わんと、なんも変わらんばい!~

実は日本には大昔から「村の寄り合い」や「民をいつくしむ皇室」などりっぱな日本的民主主義があった。ここは民の声の広場です。

【中学歴史教科書8社を比べる】657 29 日米関係 -221- 《戦後》 Ⅺ 占領期(1945-52)-55- ■まとめと考察 ⑻主権回復 4/n:考察と評価 2/n:締結の経緯

2019年01月05日 | 社会・文化・文明

29 日米関係 -221- 《戦後》Ⅺ 占領期(1945-52)-55-

■まとめと考察  ⑻主権回復 4/n

~考察と評価2/n(未評価)~ ※現段階の色字は、調査・検討するための強調です。



 

1 「締結した米国の意図・動機・理由」の描き方を評価する

⑴ 各社はどう描いているのか。 → 前回:656

 

⑵ 「締結した米国の意図・動機・理由」は、なんだろうか? ~学び舎以外の7社の内容を検討する~

 この場合、端的には、米国の最高決定機関であるトルーマン大統領のそれ、ということになる。しかし、前回も書いたように、原理的にヒトの内心は他者には分からない。したがって、さまざまな歴史資料から〝推理″するということになる。(※大統領本人が言ったり、書いたりしたものでも、そのまま信用するわけにはいかない。日記でさえも。)

 とは言え、私は歴史学者ではないので、《一次資料をもとに研究する》のは無理なので、さまざまな2次・3次資料に書かれていることをもとに推理するしかない。・・・ これまで読んできたさまざまな資料により、米国が日本の主権回復(経済復興・自衛力の保持)を意図した理由を、妥当性が高いと推理できる順に並べれば、

① ソ連(東側陣営、共産主義勢力)との冷戦構造のなかで、日本を有力な味方にするため。あるいは、有力な手下にするため。

 =7社:育鵬社、自由社、東京書籍、(帝国書院)、教育出版、日本文教、清水書院。(※文脈的解釈を採用すれば)

② 日本人(国)が、米国などに対抗して「アジアの覇権」を目指す可能性はない、と安心したから。

③ 日本人(国)が、永久な「米軍の駐留」を認めた(あるいは、願った)から。※「安全保障条約」の締結と一体。

④ 占領を続けるための、経済的(あるいは道義的)な責任・負担を逃れるため。

 ほかにもたくさんあるようだが、主要なものは以上だろう。①~③は一体的なものだと言える。

 

 では、7社(除:学び社)の描き方は合格なのか・・・未熟な中学生の読解力を前提にすれば、そうは言えない。 → 次回につづく

 

~おもしろい資料を見つけたので紹介します。筆者は、スタンフォード大学 フーヴァー研究所教授 西鋭夫さん~

名目的な独立はさせても実質的な占領は続ける」by 元米国国務長官ジョン・F・ダレス ~日本独立の3つの条件と現在も残るアメリカによる占領~ 

1951(昭和26)年9月8日サンフランシスコ

日本の首相である吉田茂は、日本独立を約束した「サンフランシスコ平和条約」にサインをした。しかしアメリカが吉田にサインさせたかったのは、平和条約ではなかった…

それまで、7年間の日本占領期間で、GHQは日本の文化、日本の強さを徹底的に破壊し、日本が二度と立ち上がれないようにするつもりだった。しかし、その目算はすぐに狂った。

日本の目と鼻の先で「朝鮮戦争」が勃発した。

平和憲法9条の名の下に、日本を二度と再軍備させないつもりだったアメリカの戦略は、朝鮮戦争により崩壊。マッカーサーは自ら作った憲法9条を新しく「解釈」し、日本を朝鮮戦争の軍事基地にするよう方針転換をした。そこに日本国民の意思など微塵もない。

軍事基地として、共産圏からの砦とするためには、日本を独立させてある程度、経済的にも軍事的にも強くなってもらった方がいい。日本の独立は全て、アメリカの都合、アメリカの外交戦略によるものだった。事実、独立交渉に、日本人は一人も参加していない。

現代の私たちや、私たちの子供達が「普通」だと考えている情景。それらは、アメリカが作り上げた「異常な」情景であった。しかし、小学校から大学まで、徹底的に教育された私たちは、その「異常さ」に気付くことすらできなくなったのか。

終わらない沖縄基地問題、取り戻せない北朝鮮の拉致被害者たち、北方領土、実効支配されてしまっている竹島、明らかに奪い取られても何もできない尖閣諸島。これらは全て、本質的な原因が語られることはなく、表面的なことばかりではないだろうか。

70年経っても、アメリカの支配は終わらない。それは、目に見えない形で続く。一般国民が気づくことは、ほとんどない。誰もが目に見えて気づいて、異常だったインドの植民地支配は、250年続いた。気づくことが難しい、アメリカの日本支配は、いつまで続くのだろうか?

歴史を知らなければ、それは永久に続く。

歴史を学ばなければ、私たちは、植民地の奴隷のままではないか。

 

全リンク⇒1へ <占領期 ⑹植民地648649650・⑺占領政策転換651652653・⑻主権回復654655656657

者:松永正紀  教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》

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