のそのそ日記

イベント・展示会案内、その他つれづれ

灯台のこと

2016-09-17 12:01:00 | ノンジャンル
 昔、永井豪先生が、
「漫画を描く人は映像や感性で話を組むタイプが多いから、論理的で頭がいい編集の人に「それじゃ判らないでしょう」とプロットを返されてもきちんと説明できないケースが多かった」
と話してる記事をみかけて、なるほどと思ったんだ。まさに自分が、言いたい事を言葉で説明できなくてもやもやしても黙って流すことが多い子どもだったから。

 漫画だけじゃなくて、なにごとか表現する人はみんな基本的に「これ判ってもらえるかな伝わってるかな」って心配を作品の最下層に敷いていて、手近なとこでは「親を説得する」とか「友達に事情を話す」ってのと同じ畑の不安だと思うのね。
 でも直接の会話と漫画作品の違いは、作品の場合レスポンスがくるかどうかが判らないって点かな。
 反応がなくても描くのはやめないとは思うけれど、何年もかけて何本か作品を仕上げた後で「なんか違うんじゃないかと思ってた」と言われると、そらしょんぼりくるし!「こういうのもありかなと思った」と肯定をもらえたら、まじっすか!!と喜ぶのね。ただ否定でも肯定でも、自分以外の人からのレスポンスがもらえるってのは、書き手にとっては灯台だと思うのな。

 作品ってのは多かれ少なかれ、書いてる人の考え方だの好みだの、自分にとっての正しいことって何だ的なものが投影されているから、外に晒すからには対話を求めてしまうもんなんだと思う。お前が勝手に話しかけてるんじゃねーか!と言われてしまえばまあその通りですが!?



 ところで冒頭の「言葉にできないor言葉での説明説得が不得手」という話、なんとか解消すべしと思ってはじめたのがこのブログであります。
 だらだら長い文章の割に中身が薄いのが悩ましいんだけど!でも説明が面倒で話さない事とか、わかってもらえそうに無いからスルーしとこうとか、コミュニケーションの横着が多い私にとって

 だらだら話したってこの程度の文章量で説明できるぞ!

という目安になってくれてると思うんだわ。喋れば4分以内でいける!と思えば話す気にもなろうってもんよ。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 忘却絶好調 | トップ | 苦手な言葉 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (さゆり)
2016-09-17 20:15:06
おお!私、逆の作業してるぞ~~!
基本、マンガ描きじゃなくて、文章書きだったのかも…

絵本描くとき、文章でプロット書いて、(童話風)
それを絵でできるだけ表現できるように考えて、
文章を削って削って削って…
でも、削りきれないで、絵に長いト書きが付いてるみたいになっちゃう…

できるだけ絵だけで表現したいのに。

マンガ描きは基本、絵で感情とか全て表現しちゃうもんな。
絵本作るのにも向いているのかも~~
返信する
Unknown (ricco)
2016-09-17 20:30:38
ああ、最終的に絵になったものを、読み手が自分の考えたような最初の文章と同じに受け取るとは限らないって話なんですよ。(つくる順番は私もさゆりさんと同じです)
後になって、たくさん削った文章のどこかに削っちゃいけないものがあったのでは!?とか悩むんですな。
自分の描いたものは、見返すたびに
もっといい言い方があったんじゃとか、このシーンだけで果たして伝わるのかとか
後のまつりでくるくる回っていますYO!

返信する

コメントを投稿

ノンジャンル」カテゴリの最新記事