のそのそ日記

イベント・展示会案内、その他つれづれ

新世紀完結

2021-03-20 19:14:00 | ノンジャンル
 前世紀から続いてたシリーズの完結映画を見てきました。
 できればこれ、TVシリーズが終わった後で見たかったかもしれない(オルタナ路線の設定やキャラがいるからそうもいかないだろうけど)。
 一番最初の頃の、ロボットバトルと子供の内面を話のキモに据えた設定がすごく斬新で好きだったけど、結局子どもの内面がわからないよ!って放り投げた結末で、映画を何度作っても「人の内面は語りきれないんだよ!」みたいな話ばかりで「手に負えないなら手をだしちゃダメだろ…」とちょっと食傷しておりました。
 でも今回は「メインキャラの内面がみんな可哀想を押し出してんじゃなくて、誰でも解決するために経験や成長をしないとだめかもな!」って、人が動くようになって(受動的じゃなく)被害者コミュニティ風味が消えてたのが面白かった。

 個人的に今までの、やたらと小難しいことを長々言ってるけどそれってかっこつけながら棚上げとか責任回避してるだけだよな?みたいなとこが厨二っぽくてやだったんだ。でも五年前の特撮映画の時、同じような小難しい言い回しにちゃんと実を添えて話の展開に相応してたあたり、TVシリーズの前半の「立案企画準備実行」の流れがあった頃のように背伸びの分、背がちゃんと伸びてる!な萌えがありましてん。(ゴメンあの特撮映画見るまでは続きはもういーやと思ってました)

 映像作家って30代がすごく油が乗ってる時期だというけれど、その一番威勢のいい時にジャンルをひっくり返すようなすごい作品を作りかけて最後失速してしまった監督が、職場も生活も守備範囲もぜんぶ変えて、けっこう体力がしんどい年齢になって、その終幕をおろしたっていうのは根性だな。堪能いたしました。

ここからネタバレです。

 映画の造作で見たら、70点前後。長さの割にいまいちだったかも。
 バトルシーンが丁寧なのにその前後の人物の動作を描くコマ割に抜けが多い。ひんぱんに回想がはいる中で現実の流れが雑なのとても見づらい。
 長いシリーズの終結に、人物の成長でけじめをつけるっていうのはもちろんいいのだけど、生活とか経験を積んで学んで死んだレイと、レイと昔の友達に助けられて持ち直したシンジは突っ込み所はあるけどまだ判る、でもそれ以外のアスカ・カオル・ミサトはとりあえずキャラに納得させた感。
 ゲンドウの小並感と冬月の「そこまで尽くしたのならお前がラスボスでいいよ」ってキャラにブレーキつけ忘れた感じは残念。
 メタ表現も、前世紀にやったならまだ「内面表現」かもしれないけどドラクエでもポケモンでももう出された手法。個人的に、それは自意識過剰な擦寄る態度だと感じているのであまり好きでないです。やりたい人はやってもいい手法だと思うけど。

 あと冒頭に今までの映画のおさらいみたいなショットが入ってたけど、いやいやいやそんな映画じゃなかったよね上書きしないでくれよ。今までの話はさておき、最後の映画でなんとなく受けた印象は「古のゲーム『ポピュラス』みたいだったな」でしょうか。全体シンプルな忌まわしさは、すごくエヴァっぽくてよかったです。あとおまたのショットがすごく多かったな。萌え構図かcat
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 画材屋さんに寄る。 | トップ | やれやれ。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ノンジャンル」カテゴリの最新記事