もったいつけた形になってしまったが、私はGE社のVariable Reluctanceという発電機構を持ったモノカートリッジを使い始めた(バリレラと呼ぶことになっているらしい)。このホームページを見たのがきっかけだった。モノカートリッジとの出会いは、今までのオーディオ人生で一番の衝撃だったかもしれない。毎日、発見と感動があって、どんどん深みにはまっていきそう。
写真は現在手持ちのバリレラカートリッジ、左からVRシングルプレイの初期型(1948年製、型押でGEマーク)、VRシングルプレイ、VR2、VR2の赤色タイプ、VRトリプルプレイとなっている。後の時代に発売されたVR2の方がワイドレンジと思っていたが、VR1シングルプレイの初期型の方がワイドレンジで驚いた(通常タイプのVRシングルプレイはまだ厳密に聞いていない)。VRはかなりワイドレンジで、音が降ってくるような表現が出来るぐらい高域が延びている(PCオーディオ以上?)。モノレコードでそんな音が聞けるとは、予想もしていなかった。VR2は中音にエネルギーが集まっており、エネルギー感はVR2の方が上なので、ナローレンジの50年代のレコードを再生する時に良い場合がある。しかし、情報量が少なくオーケストラなどでもっと表現力がほしいと思うことがある。メインカートリッジはVR1シングルプレイで良いかなと感じている。VRトリプルプレイは未聴。
左右どちらのピンがアースなのか、よく分からない。VRシングルプレイの初期型に関しては、音の好みで決めた(カートリッジは半田付けしているので、スピーカー端子を入れ替えて比較した)。写真のように、左の端子をアースする形に落ち着いた。ピンを入れ替えると逆相の関係になるので、不正解な方は、さぞ酷い音がしそうだが、意外にどちらでも悪くないと思えてしまった。ワイドレンジで音の広がりが感じられる方を取った(注 現在、強い音に感じる方、写真と逆のピン設定で使っている)。VR2に関してはカートリッジのアースプレートが写真の右に来ていたので、右をアースにつなげた。結果的に、VRとVR2のアース接続が逆になっている。本当の事を知っている人がいたら教えて下さい。VR1のマニュアルにもどちらがアースか書かれていなかった。
ところで,音質ですがイコライザーカーブの問題と関係ないでしょうか。というのはRIAAになるのが50年代で,それ以前の盤ではレコード会社によってイコライザーカーブが違っていたようです。ですから,RIAAイコライザーカーブ以外のフォーマットで再生した盤をRIAAでイコライジングすると元の盤の音と変わる可能性もあります。それが良い結果になるか悪い結果になるかは別です。
以前調所電気というところで5種類のイコライザーカーブを選択できる管球式プリアンプを作っていましたが,上記の事情によるものです。
イコライザーカーブについてはこちらが詳しいです。
http://www.ann.hi-ho.ne.jp/aria/amp/EQ-curve2.htm
もう一つ,当時のモノラルカートリッジ用のフォノイコのインピーダンスと現在のフォノイコのそれとはかなり違っているそうです(詳しくは知りません)。そこでの音質変化もありうるでしょう。
面白い世界ですけど,本気で足を踏み入れると……
RIAAイコライザーカーブ以外のフォーマットで再生した盤をRIAAでイコライジングすると元の盤の音と変わる可能性もあります。
正
RIAAイコライザーカーブ以外のフォーマットで作成した盤をRIAAでイコライジングすると元の盤の音と変わるでしょう。
昔、このカートリッジ用の真空管プリアンプをGEが出していて、それは入手済みです。しかし、発送中に真空管が壊れてしまい、その処理ですったもんだ中です。その問題が解決したら、聴けるとは思います。
イコライザーカーブも、詰めたらおもしろいかもしれません。取りあえずラステームのトーンコントロールでのみ対応しようと思っています。同じRIAAのレコードでも、音のバラツキはかなりあることを考えると、大雑把に対応できれば良いと思っています。私の使っているラステームのモデルは、使いやすいトーンコントロールがついていたり、小さいのでRCAピンの抜き刺しが簡単で、モノラルへの変更が楽であったりと、私にはとても良いアンプです。
以前中古で購入したグレイのアームについていたカートリッジがVR2の赤色タイプと分かりました。うれしいです。針が装着されていないようなのですが、添付されてはいるので、これから取り付けるところです。ピンセットでただそうにゅうすればいいのでしょうか? ご教示いただけるとありがたいです。