先日、文房具屋さんでついついシャープペンシルを購入しちゃいました。シャープペンシルはほとんど使用しないほうなのですが、それでも片手で余るほど持っています。今回記事にした「ぺんてる社グラフギア500」は、その最近購入した一本です。
画像には2本並べてみました。グラフギア500は奥のほうです。この2本は「ぱくり?」と思えるほどデザインが似ています。これらは何れも「製図用シャープペンシル」と呼ばれるのですが、この分野はどこのメーカー製であっても似通っています。機能を追及するとデザインは収斂してしまうのでしょうか。
ちなみに手前はSTAEDTLER社925 25です。いわゆるシルバーシリーズの一本です。一部の文房具マニアは、このシリーズについて「本国(STAEDTLER社の本拠地ドイツ)で作られたものではない」と付け加えます。確かに「925 xx」モデルは日本製です。でも、STAEDTLER社の規定に従った立派な製品だと思うんですけどね。
で、製図用シャープペンシルは幾つかの共通した特徴があります。
- 低重心(ペン先側に重心が寄っている)設計
- グリップ部分の滑り止め加工(多くのモデルはローレット加工)
- 長さ4mmの先金パイプ
- 筆記部分の周囲が確認しやすい細身のペン先
ローレット加工がどんなものかは、山田マシンツール株式会社を参照してください。
勿論、このグラフギア500もこれらの特徴を有しています。機能は必要十分です。他メーカーの上位モデルと比較して機能がないのは、
- 芯送り出し量調節機能(1回のノックで出す芯の長さを調節)
- クッション機能(筆圧に応じて芯がクッションのように引っ込む)
ぐらいでしょうか。価格は525円(税込み)です。100円ショップのシャープペンシルと比較すると高いですが、価格に見合う使い心地は提供されます。但し、軸(ABSかな?)にムラがあります。この辺の仕上げはいまひとつかも。また、ローレット加工は前述の925と比較すると、ざらつきは少なく強く握る方には良いかもしれません。
製図用シャープペンシルというと前述のSTAEDTLER社、Rotring社、OHTO社などが日本では代表的です。これらの会社の製品についても別の機会に取り上げたいと思います。
※小ネタその1(でも、結構有名)
今では世界中で使用されているシャープペンシルですが、現在の金属製の機構を発明したのは「早川徳次」という日本人です(この発明まではセルロイド製だった)。この発明は日本・欧米でも特許を取得しました。この早川氏は電気機器・家電で有名な現在の「シャープ株式会社」の創業者です。ここで気付かれると思いますが、「シャープ」という社名はシャープペンシルから由来しているそうです。
この情報ソースは、シャープ社史です。
※小ネタその2(これは常識?)
なお、「シャープペンシル」という呼び方は日本(韓国もという噂も)くらいで、STAEDTLER社のInternationalサイトでは「Mechanical pencil」となっています。しかし、STAEDTLER-USA社のサイトでは「Automatic pencil」となっています。呼び方いろいろですが、日本人が一番馴染みがあるのはやっぱり「しゃーぺん」ですよね。「めかにかるぺんしる」なんて言う人は、ちょっと勘違いしているかも、って思ってしまいます。